サブタイトルは基本的に劇中の日付をつけようと思っています。
ファーストコンタクト:0410
それは今から5年前、天宮市で起こった大火災から1ヶ月後の出来事だった。
「このウォッチを無くさないようにするんだ。これは近い将来、君と君の大切なモノを守る力になる」
片手サイズの時計のような物を士道の手に置き握らせる女。そんな女性に対して『うん!』と力強く頷く士道。
女性の姿や顔を士道は覚えていない。ただ、彼女がどこか悲しそうでいて儚い印象だったことは彼の記憶に刻まれていた。
女性は士道が頷くと彼の体に抱きついた。
「ごめんね。君を巻き込んでしまって…でも、◼︎を止められるのは◼︎◼︎◼︎◼︎の◼︎である君しかいなんだ。私ではもう止める力はない…本当にごめんね」
彼女は泣きながら士道に謝る。そんな彼女に士道は笑顔を見せる。
「大丈夫だよ!俺がみんなを絶対に守るよ!」
士道は白い歯を見せ眩しい笑顔をする。女も涙をぬぐいながらつられて笑った。
「そうか。安心したよ」
彼女はそう言って自分の唇を士道の唇へ近づけて、そして…
春休みが終わり新しい学校生活の1年が始まる4月10日。今年で
「さっきのは、あの時の夢か」
士道はまぶたを擦りながらベットから起き上がり布団を畳んだ後に、自室の机の中にあるあの時の貰ったウォッチを手にする。
「あれから5年経つけど、全く使い方が分からないなこのウォッチ」
懐中時計のように上の方にリューズのようなボタンがあり、中には文字盤ではなく歯車の絵が描かれている不思議なウォッチ。中学生の時には
士道はボーッとこのウォッチを貰った日とあの時出会った女のことを懐かしみながら、仕事で家にいない両親の代わりに朝食の準備をしようと着替え始めた。
士道は朝食の準備をしつつ今年で
「外食したいならとなりのウォズの店でいいじゃないか。あそこならすぐ隣だし、飯も美味いしさ。多分今日行ったら『祝え!今日は五河士道とその妹である五河琴里の進級の日である!』って感じで祝ってくれるしさ」
「えーーーーー!ヤダヤダヤダヤダ!絶対にデラックスキッズプレートが食べたい食べたい食べたい…!」
「アー分かった分かったよ。今日の昼はファミレスな」
とまるでオモチャを買ってもらえなかった子供のように『食べたい食べたい』と連呼し地面を転がりながらダダをこねる妹に士道が折れることとなった。
ちなみに先ほど士道の口から出たウォズというのは、2年ほど前から五河家の隣に建ったアパートの1階部分に『クジゴジ堂』という喫茶店を経営している今年で22歳になる男性のことだ。士道も小遣いが足りない時はバイトをさせて貰ったり、誕生日などの祝い事の時には『祝え!』と派手に祝ってくれてる。
さて、そんな賑やかな朝を過ごした士道は制服の裏ポケットにウォッチを入れて学校に向かう。すると隣のアパートから2人の男が見えた。士道はその2人に声をかけた。
「ゲイツ、ウォズ、おはよう」
「五河か。おはよう」
「おはよう、士道君。今日は実にめでたい日だ。なんせ君達の進級する日なのだからね」
「アハハ、ウォズはいつも通りだな…」
士道を苗字で呼び、彼と同じ制服を着た同級生で去年クラスメイトで友人の
ゲイツは中性的な顔の士道に比べてモデルのように…とまではいかないが格好いい系の顔で女子に人気があり学業も優秀だ。
ウォズも顔立ちはいい方で市街地から離れたこの住宅街で喫茶店を経営していても彼目当てで客が来たりしてそこそこ繁盛していた。何故だか記念日とかには盛大に盛り上げようとする変な一面があるが、士道にとっては身近に相談できる年上として兄代わりのような存在であった。
士道達が通う都立
「俺が4組でゲイツが3組か。今年はクラスが別々だけど今後もよろしくな」
「隣のクラスだから体育あたりでちょくちょく顔を合わせれるだろ。ま、こちらもよろしくな」
教室前でゲイツと別れた士道は4組の教室に入り席を確認したのち自分の席に鞄を置いた。そこで隣の席で自分を見つめる細身の女子生徒の存在に気がついた。
「えーと俺に何か用かな?」
自分を見つめる少女に戸惑いながら質問すると少女は首をキョトンと傾げた。
「覚えていないの五河士道?」
「はい?」
「そう…私は
「あ、ああ。君は俺のことを知ってるらしいけど一応自己紹介しとくね。俺は五河士道、こちらこそよろしく」
少女…鳶一折紙と挨拶を交わした後、士道は暇な時間をどう潰そうかと考えていたら自分の後ろに友人である
「殿町、俺の後ろに立ってどうしたんだ?」
「『どうしたんだ?』それはこっちのセリフだぞ五河。お前いつの間にウチの学校の女子生徒で3本の指に入る人気を持つ鳶一と仲良くなっているんだよ、このスケコマシ!」
「スケコマシって、つーか何で仲良くなっているか俺が聞きたいぐらいだよ」
「ネタは上がってんだ、惚けるんじゃねぇ!」
「お前は刑事ドラマのデカか!?」
殿町はニヤニヤしながら士道に鳶一との関係を問いただし始め、身に覚えのないことなので対応に困った。
なお途中でゲイツが違うクラスだと殿町に伝えたら、
「ちくしょう、ウチの学校で3本の指に入る人気の男子生徒であるあいつと一緒だったら上手く女子と関係を持てたのに…!」
「おい、お前ゲイツをなんだと思ってるんだ?」
と残念がり士道に突っ込まれた。
その後、担任となる
午前中で学校が終わり、生徒達は帰り支度をする。士道も琴里との約束通りファミレスに向かおうとしたその時、空間震を知らせるサイレンが響いた。
教師が生徒達のシェルターへの避難誘導をし、士道もそれに従いつつふと琴里がちゃんと避難しているか気になりGPSを見る。そこには琴里がまだ約束したファミレスにいることを示す印が出ていた。
「あのバカ!」
士道は近くにいた殿町に忘れ物をしたと言いシェルターを飛び出した。向かう場所は妹が待っているであろうファミレス。
だが士道は見落としていることがあった。それはクラスメイトの鳶一と友人であるゲイツがシェルターに避難していないことだった。
「ハァハァ、琴里。無事でいてくれよな」
大切な妹の為に士道は走る。例え自分の視界の端で人の形をした何かが飛んでいるように見えても気にせず走る。
だが突然、進行方向が光ったと思ったら耳をつんざくような爆音と士道の体を吹き飛ばす程の衝撃波が起こった。
「な、なんじゃこりゃー!」
吹き飛ばされた士道は思わず叫んでしまった。
衝撃波が落ち着くとそこには目を疑う光景が広がっていた。
「な、なんだよこれ…?」
士道の目の前には大きなクレーターがあり、その中心にはRPGゲームとかで見るような玉座とそこに立つ紫色の鎧を身にまとった自分と同い年ぐらいの少女がいたのであった。
次回デート・ア・ジオウ
「お前も私を殺しに来たのか?」
悲しげな謎の少女
「オマエモ、ワタシニコロサレニキタノカ?」
「何故貴様が私と同じ匂いがする!?」
謎の少女と対をなす怪人
「どうやらASTだけでなくアナザーライダーも出てくるとはな」
「そのようだね。しかし、プリンセスと瓜二つの霊力を持つあのアナザーライダーは一体?」
赤い戦士と緑の戦士が現れるその時、士道のウォッチがついに目覚める!
「変身!」
『RIDER TIME!KAMEN RIDER~♪ ZI-O!』
「祝え!今ここに新たなるライダーが誕生した。その名も仮面ライダージオウ。
まさに生誕の瞬間である!」
『ハツヘンシン:0410』