GuPx東宝怪獣 アーディアンネクス プロトタイプ   作:TF1

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第0話 接触/これが彼との出会い

 接触/これが彼との出会い

 

 ある研究所に二人の兄弟がいた。二人の内兄の方は頭が良く、博士号を持っている。弟の方は助手として兄の研究を支えていた。兄弟には友達がいた。友達と言っても人ではなく、研究所の近くにある保護区に住む巨大な生物達。怪獣だ。もちろん人間の友達も居るが、一番近くで接する友達が怪獣達だった。そんな平和な日々はある日を境に破壊された。ある者によって。

 「ケン、これを倉庫に置いてきてくれ」

 銀髪の白衣を着た青年が弟であるケンに剣のような形をした石器を渡した

 「え?これ研究に使うんじゃないの?」

 「もう使わないからな」

 「そうなんだ。じゃあ置いてくるよ」

 そう言ってケンは兄のいる研究室を立ち去り、地下の金庫室へと向かう。30段もある階段を降りてドアを押し、金庫の前に立つ。だがその時兄の悲鳴が響き渡たる。

 

 それを聞いて驚いたケンは手に持っていた剣状の石器を床に落としてしまう。それに気づかずケンは降りて来た階段をかけ上がり研究室へ、研究室の扉を開けるとそこには血を流しながらもがく兄が居た。

 「兄さん!」

 「ケン・・・外を見てみろ・・・」

 「でも!」

 「良いから見るんだ!」

 ケンは恐る恐る研究所の窓から外を見ると。そこにはおぞましい巨人がケンも見たこともないカブトムシのような怪獣を一匹連れて。保護区や研究所の辺りを燃やし尽くしていた。

 

【挿絵表示】

 

 「あいつに異次元移動装置を奪われたんだ」

 「異次元移動装置!?兄さんはそんな物まで作ってたのか!?」

 ケンの兄は発明家として有名だった。いろんな発明をしていたが、悪用されるのを拒んで弟のケンにも内緒に異次元移動装置を作っていたのだ。 

 「でも兄さん!俺じゃどうにもできない!」

 「だから、お前にこれを渡す」

 何が詰められだリュックをケンに渡す。それ受け取ったケンはリュックを開けると、そこには赤い結晶がはめられた三つのブレスレットが入っていた。

 「そのブレスレットには三匹の怪獣が宿っている。俺達の友達と俺が作った電脳怪獣と言うべき存在がな」

 「でもどうやって使うんだ」

 「使うんじゃない・・・彼らとお前、それか適合する人間と心を通わし彼らが守って・・・」

「兄さん!?」

 ケンの兄、キョウタは力尽き倒れた。ケンは渡されたリュックを背よい兄の手をさわるが徐々に温もりがなくなって行くのを感じとる。

 「兄さん!そんな!嫌だよ!」

 ケンは言葉にならない叫び声をあげ泣き叫ぶ。

「これの使い方も俺にはわからないし、俺はアイツを止められない・・・俺には何も出来ないのか!」

 ケンは研究所の窓から見える巨人と怪物を見ながらそう叫ぶ。だが、ケンの目の前に金庫で落としたはずの剣状の石器が宙に浮かんでいることに気づく。灰色だったその石器は石が剥がれ落ち、青い透明な刃に黄色い大きなクリスタルが付いた形に変化した。それをケンは手を伸ばし、掴む。

 「うわぁ!?」

 ケンの目の前でそれは光だし、とっさに目を閉じた。ケンは光に包まれそのままケンの身体ごと窓を突き破り研究所の外へと出てそのまま巨大化し始め段々と人型の形になる。45mもの大きさの赤い巨人が燃える森に姿を表した。

 「でかくなったのか?」

 突然巨大化し異形の姿になったことを戸惑うケン。だが目の前に兄の発明を奪い、殺したであろう紫と黒色の巨人が怪獣を使役する姿が見える。ケンは飛び上がり空中から奴に蹴りを入れようとするが、避けられてしまう。

 「避けられた!」

 一旦着地し、少し離れた場所に立つその巨人を見上げながら立ち上がる。

 「甘いぞ若造!」

 「お前が兄さんとその発明を!」

 指を指して巨人にそう言った後、走りながら拳を握り殴りかかろうとする。巨人は使役していた黒いカブトムシのような怪獣を盾にし、空中に浮かび上がる。

 「お前に用は無い。お前の兄とやらが作ったこれを手入れたからな・・・」

 巨人は異次元転移装置を握った手を上に上げると空に黒い穴が開く。

 「名前だけ貴様に教えてやる。我が名はオグレス」

 その言葉を残し巨人、オグレスは黒い穴へと消えて行った。盾にしていた怪獣も、羽を広げそこへと向かって行く。ケンもそれを追って黒い穴へと消えていった。

 「逃がさない!」

 黒い穴を抜けると一面赤い霧のようなものが広がる空間に出る。オグレスと怪獣を追い続けるが、オグレスを見失ってしまう。だが、怪獣だけは見失うなずに後をつけその空間を突き進む。怪獣はオグレスが先回りし、兄の発明を使って開けたであろう黒い穴に入り何処かに消える。ケンもその黒い穴に入って怪獣を追い続けた。

 

 曇り空の茨城県つくば市。そこの山岳地帯で大洗女学園と知波単学園による女性達の競技、戦車道の合宿が行われていた。しかしその近くで空に穴が空いたように開いた。

 「なんでありますか?」

 「なんだろう?」

 茶色い制服を着たメガネをかけたお下げ髪の小柄な少女とジャージ姿の赤い鉢巻をした少女がその穴を見ていた。するとそこから空想の存在であるはずの存在が現実に姿を表したのだ。半分に割れたドリルのような腕と、カブトムシのような角を持つ昆虫型怪獣メガロが姿を表した。

 

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 それを見た少女達は混乱し、戦車を乗り捨て逃げる者、戦車に乗ったまま逃げる者。彼女達は一目散にそれから遠ざかろうとする。

 「皆さん落ち着いてください!」

 「落ち着いて逃げてください!」

 戦車から降りてそう呼びかける二人の少女。メガロはその二人の内一人。その少女にある力を感じとる。睨み付けるかのようにその少女を見下ろした。

「西住殿!あの怪物・・・私達を見ています!」

 「嘘!?」

 二人はその視線に気付き見上げる。

「逃げましょう!」

「そうだね!」

 メガロと目があい、二人は走り始める。だがメガロはそれを見逃さず彼女達を追いかる。逃げてく内に深い森へと入っていき、木々を避けながらメガロから距離をおこうとする。

 「はぁ・・・はぁ・・ ・」

 「まだ追ってきますよあの怪物」 

 追い回され一時間が経過していた。

 紺の長袖の冬用の制服に緑色のスカートを着て、栗色ショートヘアーの少女、西住みほ。同じ服装のショートボブの少女秋山優花里はふらふらになりながら走っていた。

 「私達・・・一体どうなるんだろう」

 「諦めちゃダメですよ西住殿!」 

 優花里はみほを勇気づけようとした、しかしメガロはそれをお構い無しに、彼女達を追いかけていく。

 「キャ!」

 「西住殿!?」

 みほが地面につきだした木の根っこに妻付いてしまう、優花里は彼女を起こそうと身体を抱える。

 「Guooo!!」

 その隙にメガロは左腕を振り上げ彼女達を潰そうとする。

 「優花里さん・・・私達・・・」

 「そうですね西住殿・・・」

 彼女達は目を閉じた。もうここで人生が終わってしまうと感じていたからだ。しかしそんな時、轟音が鳴り響きメガロが痛みを感じたように鳴き始めた。

 「Guogagaga!!」

 その鳴き声を聞いたみほと優花里は目を開ける、そこには倒れたメガロと黄色い目をした赤い巨人が立っていた。

 

【挿絵表示】

 

 「巨人・・・!?」

 「私達を助けてくれたんですよ!」

 巨人は頷くとメガロを持ち上げ彼女達から遠くの方に投げ飛ばす。

 「フゥン!」

 「Guogaga!?」

 巨人は腕を交差させ、エネルギーをためた。拳を握り締めその腕をL字に組み強力な赤い色の光線をメガロに撃ち始める

 「くらえぇー!!」

 「Gagoooon!?」

 メガロに光線があたり身体が光ると同時に爆発した。

 それを見ていたみほ達は歓喜の声援をあげた。

 「やった!」 

 「あの怪獣を倒してくれましたね!」

 巨人は光りながらリュックを背よった男性の姿になる。フラフラになりながら彼は二人の前へやってきて、彼女達にこう言った。

 「この事は誰にも内緒にしてくれ・・・」

 そう言うと彼は倒れこんでしまう。そんな彼をみほと優花里は、自分達が泊まっている宿屋へと肩を持ちながら二人で運んでいくのだった。

 これが異世界から迷いこんだ彼とこの世界に住む彼女達の最初の出会いだった。

 

 それから数日が経過し、ケンは病院のベッドで目を覚ました。最初に目に入って来たのは数日前巨人の姿で助けた二人の少女。みほと優花里だった。 

「君たちはあの時の?」

「お見舞いに来たんです」

「俺にか?」

 二人は軽く頷いた。

「それで・・・お礼じゃないんですけど」

 みほは戦車型のクッキーがいくつも入った袋を差し出す。ケンは起き上がりそれを受け取ろうと手を差し出すと、みほからなにかを感じとった。だが、気づいて無いふりをしてそのクッキーを受けとる。

「ありがとう」

 だがケンはここが何処だか分からず、不安感を覚える。

 そこに緑の制服を着たショートヘアーの黒髪の女性が病室に入ってきた。みほと優花里は慌てて頭を下げる。

「私は自衛隊の蝶野亜美。今日告げであなたの身元引き受け人になったわ。よろしく」

「よろしくお願いします。でも何故俺を?ここは何処なんですか?」

「それは貴方が怪物と巨人が戦っていた場所の近くに居たから、それとここは茨城県土浦市の市立病院よ」

 理由が分かるが聞きなれない組織と聞きなれない地名を聞き、ケンはここが自分が住んでいた世界とは違う世界だとようやく理解した。

「後、身元の確認できる書類も何もないから私に押し付けられたってことくらいしか言えないわね」

「そうですか・・・」

 ケンは渋々今の状況を受け入れることにした。

「あっ!そういえば私達名前言ってませんでしたね」

「そうだね」

 すると二人は改まってケンに名前を名乗る。

「私は西住みほっていいます」

「秋山優花里です!」

 名乗り終わると二人は頭を下げた。

「俺は柏原ケンって言うんだ。いろいろとすまない」

「いい名前ね」

 ケンの名前を聞いた亜美はそう呟く。

「じゃあここは蝶野さんに任せて私達は帰ろっか優花里さん」

「そうですね西住殿!」

 二人はお大事にとだけ言い残し、頭を下げて病室を出て言った。それを見届け、再びベッドに横たわる。今のケンはこの知らない世界で居場所があるか分からず不安になっていた。

「柏原くん」

「なんですか!?」

「そんなにびくびくしなくてもいいわ。何か不安なの?」

 ケンは自分が異世界から来た人間だと言っても信じてくれはしないだろうと感じ、記憶喪失のふりをすることにしてこう言った。

「俺、自分の名前以外なにも覚えてないんですよ。気づいたらあそこの森に居たんで、だから不安なんです」

 亜美は頷いて彼の話を聞いていた。だが、彼が何かを誤魔化しているのではないかと感じる。本当の事を隠しているのではないかと。

「分かったわ。でも全部思い出したら私に言って、力になってあげるわ」

 彼が自分に心を開くまで嘘に付き合ってあげようと亜美は誓いその言葉をケンに投げかけた。その言葉を聞いたケンは安心したような表情をしてベッドに横たわった。

 

 3日後ケンは退院し、亜美と一緒に住み始めた。ケンは亜美との生活で次第に心を開きはじめる。亜美と生活し始めて4か月が経ったある日、ケンは決意を固めて亜美に自分の真実を話した。

「蝶野さん。俺、嘘ついてました!」

「分かっていたわ、貴方が嘘をついて何かを隠しているの」

「えっ?」

「言ってみなさい。誰にも言わないから」

 それを聞いたケンは自分が異世界からオグレスと言う者を追ってこの世界に来た事を話す。みほ達を襲った怪獣を倒し、救った巨人も自分だということ。そしてその怪獣がオグレスに操られている事を話した。

「信じられないわ・・・」

 その話しを聞いた亜美は最初はからかっているのかと思っていたが、彼の真剣な目を見て嘘は言って無い事が分かる。それに赤い巨人とカブトムシのような怪物が現れたのは事実だ、彼の話も事実としか言いようが無い。こうして亜美は彼にパソコンなどを貸し時には自分が空いた時間一緒に図書館に行くなど、この世界に馴染むために協力し始めた。こうしてケンは亜美に世話になりながらなんとかこの世界に馴染んでいった。

   EP0 END

 

 

 

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