GuPx東宝怪獣 アーディアンネクス プロトタイプ 作:TF1
ビオランテとの戦いから4ヵ月過ぎた。その間怪獣は現れずケンは学園艦にある戦車道ショップでアルバイトを初めたり、みほ達が参加する戦車道の大会を黒木と見に行ったりと平和な時間が続いていた。そんなある日ケンはみほにドイツから一時帰国する姉と一緒に大洗の街に一緒に行かないかと誘われる。ケンは姉妹の久しぶりの再開を邪魔するのでは?と考えながらも大洗駅の改札前でみほと共にみほの姉、西住まほを待っていた。
「本当に俺も一緒で良いのか?」
「大丈夫です。お姉ちゃんにも連絡してありますから」
「そうか。でも迷惑にならないか心配だ」
「大丈夫ですよ」
みほは笑顔で答える。すると有人改札から白い半袖に黒いスカートが似合う栗毛のショートヘアーをし、みほよりキリッとした顔をした少女が歩いてくる。みほを見つけると柔らかな表情になった。
「お姉ちゃん!」
「みほ。久しぶりだな」
みほはまほを見るや否や抱き付いた。まほもみほの頭を二回撫でると抱き返す。それを見たケンはますます自分が居て良いのか悩んでいた。
「あ・・・あの俺来た意味ないから帰って良いかみほ?」
それを聞いたみほはケンの方を振り向くとハッとした顔でまほから離れた。
「すいません。今日はお姉ちゃんをケンさんに紹介しようと思って・・・」
「もしかしてみほの彼氏か?」
「ち・・・違うよお姉ちゃん!」
みほはアワアワとした表情でまほの言ったことを否定した。
「私は西住まほ。君は?」
「俺は柏原ケン」
「よろしく。どうやらみほが世話になってるみたいだな」
「貴方の妹が世話になってると言うより自分が世話になってるよ」
「そうか」
するとまほはみほの顔を見る。みほは大洗の地図をバックから出してまほに見せ、行く場所を教えていた。
「みほ、あの包帯巻いた熊の所には行かないのか?」
「今日は水族館の方を行こうと思うんだ。その方がお姉ちゃんが楽しめるでしょ?」
「あぁ、あそこは一回みほと行ったら私が置いてきぼりになったな」
「俺はここの水族館にまだ行ったことないんだ、あの熊の博物館は行ったけど」
ケンは。学園艦が帰港日に黒木やみほ達の趣味を知るため彼や彼女達が好きな物を理解しようと大洗にあるそれに関係する場所に行くことがある。それでみほが好きなキャラクター、ボコられグマのボコの博物館であるボコミュージアムに足を運んだことがあった。
「ケンさん行ったんですか!?」
「あぁ、そうだ」
「どうでした?」
「ボコってなんで応援されると負けるんだ?」
「それがボコなんです」
みほは生き生きとした顔でそう答えるも、ケンの頭の中は疑問だらけだった。
「そう言うキャラクターなのかあれ?」
「はい!」
「みほ、もうその変にしとこう。彼も困っているだろ?」
「あっ・・・そうだねお姉ちゃん」
「そうだ、二人ともどこかでアイスとか食べないか。外暑いだろうし」
ケンは話題を変えるため二人にアイスを食べないかと誘った。この日は曇りだが7月に入ったばかりで大洗は海辺とは言え外は蒸し暑い。
「じゃあアウトレットの喫茶店に入りましょう。そこだといろいろあると思いますよ」
「私もみほの意見に賛成だ」
「じゃあそうするか」
三人は駅を出てアウトレットに向かって歩き始めた。
ここは異次元空間にある怪しい研究所。そこでケンを監視する者が居た。
「メガロ、バラゴン、ビオランテ・・・我が遺伝子から作り出したクローン怪獣達はあの若造、そしてメガロとバラゴンが始末しそびれた小娘達に倒された」
彼こそがケンの兄を殺し、みほや沙織そして黒木を怪獣に殺させようとした者だった。
「今に見ていろ・・・我とデストロイアが貴様らの息の根を止めてやる!」
彼は腕や足を鎖で止められた悪魔のような赤い怪獣を見てそう叫びどこかへと歩いて行った。
ケンと西住姉妹は喫茶店で涼んだ後、大洗の商店街を歩いていた。
「ケンさん、ここでバスを待ちませんか水族館まで歩くの大変ですし」
「そう思っていた所だ」
「私もだ」
三人はバス停の前でバスを待つことにした。
「ケン、君はみほとどういう関係なんだ?みほは男友達を作らなそうなタイプだと思っていたが・・・」
「まほさん。貴方は日本で映画の怪獣が現実に現れて、赤い巨人と仲間の怪獣たちに倒される話は聞いたことあるか?」
「あぁ、ドイツでもネットニュースで流れるからそのことは把握している。だが君とみほの関係に何か関係があるのか?」
「俺はみほとその友達を赤い巨人と一緒に怪獣から助けたんだ。それからいろいろあって今はお互い友達って感じかな?」
「そうか、つまりみほの命の恩人の一人ってわけだな」
「そういうことさ」
まほはケンの話を聞いてあの引っ込み思案の妹に男友達ができた事に納得する。そんなまほの肩をみほが叩く。
「お姉ちゃん、自販機で飲み物買ってくるけど何がいい?」
「私は砂糖が入ってない紅茶を頼む」
「ケンさんは何がいいですか?」
「俺は麦茶だ」
みほは二人から飲み物代を渡され近くの自販機に歩いていく。
「まほさん、貴方の妹は気が利くな」
「みほは少しドジな面もあるがな」
ケンはふと兄の事を思い出した。兄をまほとみほに会わせたかったと思う。だが兄がいたらこの世界には居なかったかも知れないし、みほ達やまほに出会わなかったかも知れない。ケンは複雑な感情になっていた。
「どうしたんだ」
「嫌、なんでもない昔の事を思い出しただけだ」
するとみほが3本のペットボトルの飲み物を抱え二人の前へ戻ってきた。
「お姉ちゃんこれ」
「ありがとう、みほ」
「ケンさんは麦茶でしたよね」
「あぁ、ありがとう」
みほから麦茶を受け取る。
「まだバスは来ないのか」
「そろそろバスが来るはずですよケンさん」
「みほ、なんか嫌な予感がするんだ」
ケンの嫌予感が感じた時、三人の目の前に突然紫色の落雷が落ちてきた。三人は目を一瞬閉じまた開けると、そこには異形の人型が立っていた。
「お前は…オグレス!!」
「久しぶりだな若造。お前達の戦いはすべて我が見ていたぞ…」
「なにっ!」
ケンはみほとまほの前に達オグレスを睨み付ける。ケンに睨み付けられているオグレスは悪びれない態度みほとケンに近づく。
「あなたがオグレス…」
「Kisyaaaaan!!」
みほは近づいてくるオグレスに恐怖を感じ、身体が震える。みほのバックの中にあるモンスブレスから機龍はオグレスを威嚇し咆哮をあげる。
「みほ!ケン!あれはなんなんだ!」
まほは異形の存在を見て今までにない恐怖心を感じるも、何処か冷静さもあった。
「それ以上近づくな!お前は何故怪獣にみほ達を殺させようとした!何故兄さんを殺したんだ!」
「それはそこに居る間抜けずらの小娘がモンスバトラーの適合者だったからだ」
「何故それを知ってる!」
「元々お前達の使っているモンスブレスは我が怪獣を兵器利用するために開発した物だ。お前の兄の者ではない!」
オグレスはケン達にすべてを話す。何故ケンの兄を殺し、みほ達の世界に怪獣を送り込んで居るのかを。
オグレスは様々な世界に、異次元空間にある研究所で作ったクローン怪獣を兵器として売りさばき戦いを煽っていた。だが異次元移動装置が壊れ、ケンの居た世界に迷い混む。その異次元移動装置はどうしても修理不可能だったが、たまたまそこに通りかかったケンの兄キョウタの良心を利用し、異次元移動装置を作らせるよう頼む。その見返りとしてモンスブレスの原型となる技術を教えたのだ。しかしある日キョウタはオグレスの本性を知り異次元移動装置を完成させるも、オグレスには未完成で失敗したと言いケンと共に行方を眩ましていた。しかしオグレスは諦めず5年もキョウタ探し、遂に見つけだして命と完成した異次元移動装置を奪ったのだ。そしてみほ達の世界に怪獣を送り込むのも、商品である怪獣をこの世界に売り込むためのデモンストレーションをしているためだ。そのデモンストレーションの邪魔であるみほや沙織達を怪獣を使い殺そうとした事を語った。
「お前の兄が改良したモンスブレスが機能しているとは想定外だったがな・・・」
「兄さんを馬鹿にするな!」
「フフフッ…だがお前達は今日で最後だ!我の商売の邪魔はもうさせん!そしてこの世界には用はない!」
オグレスの身体が発光し45mもの大きさに巨大化した。それを見たケンは剣をみほはモンスブレスを取り出し構える。
「みほ!ケン!何をするきなんだ!」
「ごめんねお姉ちゃん。今まで内緒にしてて…だから安全な場所に逃げて!」
「行くぞみほ、機龍!」
「はい、ケンさん!」
ケンは剣をかかげると胸の近くに近づけて叫ぶ。
「ネクスッ!」
みほは右手にモンスブレスを装着し、前付きだす。
「機龍!」
青い粒子と共に銀色の機獣が現れ、光となってその機獣に吸い込まれ一体化する。ケンも光に包まれ巨人の姿へ変化した。
「みほとケンが銀色の怪獣と赤い巨人…」
それを見たまほはただ驚愕することしか出来なかった。
大洗の地に姿を顕すネクスと機龍、その二体を見たオグレスは挑発するようにこう言った。
「お前たちだけか!二匹足りないようだな」
「ゴジラやモスラの力を借りなくても俺達だけでお前を倒す!」
「まぁいい、まずはお前達を葬ってやる!」
オグレスは右手からナイフを出現させ、ナイフから稲妻を放ちネクスに襲いかかる。ネクスはバリアを張ってその攻撃を防ごうとした。だが、バリアが破壊されその攻撃がネクスに直撃する。
「うわっ!?」
「まだ甘いな!」
倒れるネクスを見て嘲笑う。
「ケンさん!!」
「Kisyaaaaan!!」
みほと機龍はオグレスの後ろを回り込み、機龍の口内から黄色い光線を発射する。だが右手を付きだしバリアを張られ無効化された。
「そんな!?」
「お前も甘いぞ小娘!!」
左手から光弾を発射し、機龍に命中。そのまま近くの旅館の近くに倒れ込む。
「この、よくもみほと機龍を!!」
立ち上がってオグレスに殴りかかろうと左手を付き出すが抑えられそのまま宙に浮かばされ、地面に叩きつけられる。
「ケンさん・・・そんな・・・」
「どうやら市街地で戦うことに慣れていないな」
「だからってお前の好きにはさせない!!」
再び立ち上がりオグレスに向かって行くネクス。
「諦めが悪いやつだ・・・」
オグレスはネクスの胸部目掛け光弾を発射。ネクスはそれを避けてキックしようと飛び上がるが、避けた光弾が再びネクスに向かって飛んでくる。
「なに!?」
背中に命中してマリンタワー付近に落下。その衝撃で逃げた人々が乗り捨てたであろう自動車がハザード音を鳴らしながら吹き飛んでいく。
「クソっ!?」
「威勢は良いがまだまだだな!」
ネクスに近づき腕を踏みつけるオグレス。
「Kisyaaaaan!!」
「機龍!?」
それを見た機龍はみほの意識とは関係なく立ち上がってオグレスの体に掴みかかる。
「まだくたばってなかったか・・・」
左腕を光らせ機龍の頭に光弾を叩きつける。そのまま機龍は吹き飛ばされ、ネクスの上になる形で倒れ込む。
「若造。お前一人だけで怪獣や我に立ち向かっていれば我を倒せたかもしれないな、小娘や小僧を巻き込んで倒そうと考えたからお前は勝てない。仲間の力に頼ってきたんだろ?」
「違う!!」
「黙れ!!」
オグレスは右手に持っていたナイフを左手に持ち。機龍とネクスに目掛け稲妻を叩きつけようとした時、ある怪獣の鳴き声が響き渡った。
「kiiiiiin!!」
オグレスの前にモスラが飛来した。危機を察知したモスラはゴジラに学園艦を任せて、沙織達を巻き込まないよう一匹だけでオグレスの前に姿を表したのだ。
「ゴジラはどうした!?」
「Kiiiiin!!」
質問を無視しモスラはオグレスに体当たりをする。そして倒れたオグレスの真上を飛行して稲妻を出しながら鱗粉をばら蒔いた。
「な・・・なに!?」
オグレスは鱗粉を浴び混乱する。それを見たネクスと機龍、そしてみほはオグレスに止めをさすため立ち上がった。
「行くぞ!みほ、機龍!」
「はい!」
「Kisyaaaaan!」
ネクスは腕を交差させそのまま腕をL字に組む。
「ネクスシウムクロス!」
機龍は左右腕についたレールガンを構え、それを発射する。
「行くよ、機龍!!」
「kisyaaaa」
モスラはそこから離れネクス達の近くを飛行する。そして攻撃がオグレスに命中し爆発した。
「やったか!?」
爆炎の中から無傷な身体のオグレスが姿を表した。
「フフフ・・・」
「なに!?」
「そんな・・・!?」
「あそこまで追い詰めるのは誉めてやろう・・・だが本番はこれからだ!」
ナイフを持った左腕を天に上げ、空に穴を開ける。そこから羽を生やした赤い悪魔のような怪獣が姿を表した。
「さぁ・・・行くぞデストロイア!!」
オグレスは悪魔のような赤い怪獣デストロイアと一体化し、デストロイアは咆哮を上げる。
「fasyaaan!!」
「みほ、こいつは今までの怪獣とは桁違いの力を感じる!」
「Kisyaaaaa!!」
「機龍!?」
機龍はデストロイアの前へ体当たりしようとするが、デストロイアは両腕で向かってきた機龍の頭を掴み地面へ叩きつけ、首を掴んでそのまま投げ飛ばす。機龍は大洗アウトレットに落下、建物を破壊してしまう。
「うぅ・・・」
「Kisyaaa・・・」
そのまま機龍は光の粒子となり消えた。分離したみほは瓦礫の上でぐったりと気絶してしまう。
「Kiiiiin!!」
それを見たモスラは後ろに周り攻撃を仕掛けようとしたが、デストロイアの尻尾の先に付いた爪に首を捕まれる。デストロイアは身体を一回転させてモスラを放り投げた。モスラは文化会館付近に落下する。
「Kiiiiin!?」
再び翼を羽ばたかせ海側に回り込みデストロイアに接近する。それを見たデストロイアは光線を口内から発射。モスラは一度バリアを展開するもそのバリアが破壊されモスラも粒子となって消えてしまう。
「Ki・Kiiiiin!?」
「モスラまで・・・よくも!よくも!みんなを!」
ネクスは怒りながらデストロイアに殴りかかる。上半身に左手で拳を突きつけようとするが、手を掴まれ、デストロイアに腹部を蹴りつけられた。そして頭部の角、ヴェリアヴルスライサーで胸を切りつける。
「うわぁ!!」
止めの一撃と言わんばかりに光線を発射し。ネクスに貫通するように命中し、光輝きながらネクスはケンの姿に戻り倒れてしまう。
「Guasiyaaaaaan!!!」
デストロイアは勝利の咆哮をあげた。
EP4 END