花騎士団長秋桜劇場   作:インティライミ

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この作品は独自、オリジナルキャラ設定多めな話になります


秋桜団長と女装団長 1日目①

夢に見るのはあの日の事、私が団長を目指す切欠となった日の出来事

あの日私は両親、三人の姉達とバナナオーシャンへと旅行に行った帰り道の事だった

街道をブロッサムヒル行きの馬車に乗って移動中害虫に襲われた

害虫…この世界の敵、人々の平和を脅かす恐ろしい存在であると散々言われてきたが目の前で襲われると実感する…目の前に居るのは悪意の塊であると…

カマキリ型害虫の鎌で馬車の車輪が破壊され、馬車は傾いて倒れ停車する

取り残された私達は死の恐怖に震えながら死を受け入れるしか残されて居なかった

 

「こっちだ、カマキリ野郎!?」

 

無慈悲にカマキリ型害虫の鎌が振り下ろされそうな瞬間、若い男の声が響く

害虫はその声がした方に意識を向け、こちらに鎌を振り下ろすのを止めた

 

「今のうちに救出を!早く!」

 

男の指示が響くと同時に馬車へ3人の女性が走り寄ってくる、少し離れた所で二人が周囲を警戒しながら遅れて来る

私に声を掛け、馬車から降りるのを手伝い始める女性達、おそらくフラワーナイトと思われる

彼女達の助けもあり、馬車に残されていた者は全員救出された

 

「救出完了!救出完了!派手にぶっぱなすぞ!」

 

男の手に収まっているクリスタルが光輝く

 

「よし!行ける!ソーラードライブ解放!」

 

クリスタルが強い光を放つと同時に害虫の真上から光の柱が出現し、害虫を焼き払う

光の柱が収まると同時に害虫が活動を停止し、光の粒子となり消えて行く

 

「周囲を警戒しろ!まだ害虫が潜伏しているかもしれないぞ!?」

 

周囲の花騎士達に周囲の警戒を指示すると、男はこちらに寄ってくる

まだ20代と思われる身長180台、黒髪で茶色の瞳、皮鎧の上からでも鍛え上げていると分かる逞しい肉体の男はこちらの状態を確認し頭を下げた

 

「我々の街道の警備が甘かった事により皆様の命を危険に晒すことなり、本当に申し訳ない!」

 

遠くから馬やよく分からない方法で移動してくる集団がこちらを目指して移動してくる

 

「応援の花騎士達が来ましたので彼女らと街まで移動をしてください」

 

私は離れ行く男に声を掛ける、貴方の名はと…

 

「自分はただの団長見習いですよ、ではこれにて失礼します、皆様良き旅を」

 

そう言い残し去っていく男の背中を追いかける為、私は団長を目指す事にしたのだった

 

 

 

馬車が石を踏んで跳ねた事で私は目が覚めた

今自分が何処に向かって居るかを思い出す

私は花騎士学校団長育成科を卒業し、ブロッサムヒルとベルガモットバレーの境界付近に建てられた騎士団施設へ団長見習いとして一年間勤務する事となったばかりだ

その騎士団を纏める団長の補佐を行い、現場経験を積む過程を踏むことにより団長として一人立ちする事が認められる

一年の間に団長としての素質を認められなければ団長を名乗ることは許されず、衛兵止まりと成ることも多々ある話である

その緊張感よりも私は別の感情に満たされていた、やっと憧れのあの日出会った団長に会えるという喜びに心が満たされていた

 

 

 

 

「おはようございます!ええと貴女が本日からこの騎士団に配属になる団長見習いさんですね!」

 

騎士団の入り口に着くと、白いドレスの様な服を着た美人に声を掛けられた、ふわふわの長い栗色の髪に大きな胸、ハートのポーチに何故か大きく開かれたスカートと見えてしまうパンツ、目の前の女性が噂に聞くナズナさんであろう

 

「では団長様の待つ執務室に案内致しますね!」

 

レースのあしらわれたフリフリのドレスを揺らしながら歩くナズナさんに付いて騎士団の建物に入っていく

廊下を歩いていると金色のリンゴを持っている少女がこちらを不思議そうな表情で見ていたので小さく手を振ってみた、向こうも小さく手を振り返してきたがまた不思議そうな表情を浮かべていた

 

 

執務室前に到着した瞬間中から怒声が聞こえて来たのでナズナさんが私を置いて中に入っていく

 

「あ、ナズナ!良いところに!団長に執務中に秋桜するなって言って聞かせてよ!」

 

中に居る花騎士が怒声を挙げていたようだ

 

「アブラナさん、一旦落ち着いて下さい!今団団長見習いさんを連れてきた所なんですよ!」

 

怒声が止まり、静かになる

ナズナさんが手招きして入室を促してきたので入室した

 

「よく来たな、君を歓迎しよう」

 

執務室の正面にある執務机の側に立つ男がこちらに声を掛けてくる、その声に胸が高鳴る

 

「私の事は秋桜団長と呼んでくれ…ところで君は…なぜ女装をしてるんだ?」

 

秋桜団長と名乗る男の発言に空気が凍る

 

「だ、団長?秋桜のし過ぎで頭おかしくなったの?大丈夫?」

 

金髪ツインテールで何故かパンツが見えてる花騎士が秋桜団長を心配し始める、ナズナさんも困惑している

 

「自分は男が来ると聞いていたのだが…もう一度聞こう、君は何故女装しているんだ?本当に団長見習いか?」

 

鋭い視線が私を貫く、幸福感で心臓がはち切れそうになる

そろそろ自己紹介をした方が良いだろう

 

「初めまして!ブロッサムヒル花騎士学校から来ました!女装団長です!これから一年間よろしくお願いします!」

 

私の春が始まろうとしていた




人物像については追々書いていきます(まだ詳細には決めてないのでSS作りながら補完していきます)
2019/7/2表記の変更
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