人がいなくなったのはいいけど、残ってるメンバーがわたしを逃がしてくれそうにない!
だって、マルコさんに、サッチさん、ビスタさん、ハルタさん、イゾウさん、オヤジさんだよ?!
尋問する気満々でしょこれ!!やっぱり私刑?!
「なぁ、ニア…。お前あの時、ルーカスに何かしたか?」
オヤジさんがわたしの寝てるベッドに腰をかけてわたしの方を見ながら言った。
あの時って、あの時だよなぁ。わたしがルーカスに抱きしめられて気を失った時。さっきルーカスいたけど、怪我してなかったから「ルーカスの怪我治したのはお前か?」ってことだろう。
というか、視線が怖いです、本当に
うーん、隠してても仕方ないし、言うか…?
でもなぁ……。いや、隊長とオヤジさんしかここにいないから大丈夫、か?
その前に信じてくれるかな?無理がある気がするんだが…
能力者じゃないことは彼らもよく知ってるはず。
だってわたしがこの船に乗ってからわたしが1人になることなんてなかったんだもの。
悪魔の実なんて見たことすらないし、食べた記憶もない。
異能者です(テヘッ☆)なんて言ったところで子どもの戯言程度にしか受け取ってもらえないんじゃ…
「いいたくないのか?」
色々と悩んで答えないでいるとイゾウさんが聞いてきた。
仕方ない、腹括って話すか。
簡潔に!
「なおれ〜、ねんじた」
「「「「は?」」」」
うん、予想通りの反応ありがとう!
え?お前の説明が悪いって?うるせー!これ以外にどう説明しろってんだ!!だいたい合ってるからいいんだよ!
「ニア、
その質問に対し首を横に振ると全員に微妙な顔をされた。…解せぬ
次に質問してきたのはサッチさん。
「質問を変えるぞ。なんで賞金首を前にして逃げなかったんだ?」
「にげる、する。カルにぃ、ルカにぃ、あぶない」
そう答えるとマルコさんが険しい表情をする
「相手は億超えだぞ?!まずはは自分の身を守ることを考えろよい!!どう考えてもお前のが危ないだろ!」
「おくごえ、まいにち、みる。いまさら」
「そ、そうだけど!そうだけど、そうじゃねぇ!!」
わぁ〜。マルコさんの久々の怒号だー
ありがたやー。…って、怒られ慣れてるわたしもどうなの…
そのあと痛いくらいの沈黙が訪れ、オヤジさんがくしゃりとわたしの頭を撫でると「あとは頼む」と言って部屋を出た。
え、えっ!?わたし悪いことした!?
何!!?処刑の準備??!
「「「はぁ…。」」」
隊長たちが揃ってため息を漏らす。
何なの本当に!!わたしのせい?!やっぱ言わない方がよかった!?
「ご、ごめっ、なさ…!あの!…あしでまとい、なる。しない…がんばる…から」
あぁっ、もう!!
思ったように喋れない!なぜだ?!どうしてもカタコトっぽくなる!
発達か遅れてるわけじゃないのかな?
言葉の練習しよう、そうしよう
きっと今まで脳内ツッコミでしか騒いでなかったからだ!きっとそうだ!練習あるのみ。やればできるはず!!
…ってあれ?何故みなさんそんな驚いた顔でこっちを見るんですか?
何かまずいこといった!?
「…いや、ニアが悪いわけじゃない。…もう少し成長してからにしようと思ったがどうやら時間は待ってくれないようだな」
「そうだな、怪我が治ったら覚悟しとけよい」
え?えっ!?それってわたしクビですか?!
もうこの船にいるなってことですか!?危険すぎるから船を降りろと?!そう言うことか!
いやいやいやいや!たしかにこんな怪我毎回されてたんじゃ、たまったもんじゃないだろうけど!ここで放り出されたらわたしどうすればいいの!?生きていけないきがする!
やばい、本気で泣きそう!
「ニア…?…………ッ!!ど、とうしたの!?」
「傷が痛むか?そろそろ休ませよ…「わた、し!」…?」
嫌だよ!1人にしないでよ!
って、何てったってこんな悔しいんだ!
やっぱり弱いやつなんて必要ないんだ!なら、必要とされるために強くなるしかない!
強くなるから……見捨てないで!!
「いまっ、つよい、しない。でもっ!つよい、する!だからっ…ここ、いたい!みんな、わたし…きずに、せきにん、かんじる。しないで!これ…は、わたしの、きずだから!」
わたしが選んだ道だから…
……ガラじゃないぜ、ホントに
「どうしたニア?とりあえず落ち着け!ほら、涙拭いてやるからこっち向け」
サッチさんの優しさが痛い
涙を拭いてくれるサッチさんをみながら話を続ける
「つよい、する、からっ…いらないって、いう。しないでっ!」
「「「「ん?」」」」
なんかすっとぼけた声がきこえたきがしたのは気のせいだと思いたい。
あ、たくさん喋ったせいかすごい疲れた。
横になると眠気が襲ってきた。
もう子どもの体嫌だな。成長したい
まぁ、とりあえず怪我が治るまではここにいさせてもらえるっぽいから、それまでに策をかんがえよう、そうしよう。
……よし、寝よう
「おい、ニア?今のどういう………………って」
「「「「寝てるし!!!!」」」」
夢の中でコントのような突っ込みが聞こえた気がする。うん、きっと疲れたんだな。
じゃあ、おやすみなさい
***********
-マルコサイド-
ニアに水を飲ませ、人払いをした。
休ませてやりたいが今は情報が欲しい。
ルーカスの怪我が一瞬にして治った理由
ニアは能力者なのかとか…いろいろ聞きたいことがありすぎる
オヤジがまず「ルーカスに何かしたか?」と聞いた。
………ニアは考える素振りを見せるものの答えようとはしなかった。答えたくない…のか?
まぁ、そうだよなぁ…。
仮にニアが何かしたとしてそれが能力じゃないってんなら結構な大ごとだ。
しばらくの沈黙の後、ニアが口を開いた。
「なおれ〜、ねんじた」
…………うん。言ってる意味がわからねぇよい。
ニアの言動にいちいち突っ込んでたら埒があかねぇが、本当のことだとして、こいつが治れって念じて怪我が治るんだったら相当な問題だよい。
これからますます外に出すのが難しくなる。
……また過保護とか言われそうだよい…。
悪魔の実を食べた覚えはあるかと聞いたら、首を横に振った。
俺たちも与えてないし、ニアが船に乗ってから誰かが手に入れた記憶もない。
……おいおいおいおい……まじかよい。
非能力者で一瞬で人の怪我が治せるって外部に知られたら相当まずいぞ!?
「質問を変える。なんで賞金首を相手に逃げなかったんだ?」
サッチがきいた
逃げ切れるかは別としてこいつは背中を向けずに立ち向かったと、カルガンが言っていた。無茶するやつだよい
「にげる。カルにぃ、ルカにぃ、あぶない。」
仲間の…家族のために戦ったのか。
自分が死ぬかもしれねぇのに
「相手は億超えだぞ?!まず自分の身を守ることを考えろよい!!どう考えてもお前のが危ないだろ!!」
今のニアが億超えの賞金首と戦うなんて、リスが熊に挑むようなものだよい
まぁ、勝っちまったけど……
まだ戦闘に関する事や武器の使い方とかの"知識"を教えてるだけで実践はおろか武器すら持たせたことねぇってのに……
こいつは天才かよい。
「おくごえ…まいにち、みる。いまさら」
・・・それは俺たちのことかよい?!いや、間違いではないが!!
あってるけどなんか違う!!
その後また沈黙が流れる。
何か思ったのかオヤジが席を立ち部屋を後にした。
「「「はぁ…」」」
全員のため息が重なる。
ニアが思ったより元気だという安堵とこれからの不安と守り切れるかという心配の入り混じったものだ。
…それが良くなかったのか、ニアが泣いてしまった。
"わたしの傷に責任なんて感じなくていい"
そう言った。
無茶言うなぁ…。ガキが背伸びしてんじゃねぇよ
………いや、させてるのは俺たちか。
その小さい体にどれだけの重荷を抱えてるんだか…。もう少し頼って欲しいもんだよい
「つよい、する、からっ…いらない、いう。しないでっ!」
うまく回らない舌で一生懸命喋るニア。…ニアがこんなに取り乱すのは初めて見たよい……………ん?こいつ今、なんて言った?
「それってどういう……………って寝てるし!!」
みんな同じことを思ったんだろうよい。ポカンとした顔してる
サッチが聞こうとしたらすでにニアは寝息を立てていた。
「俺、ニアがものすごいよろしくない勘違いしてる気がするんだけど気のせいかな?」
「奇遇だなハルタ。俺もだ」
満場一致ってやつか。
これで知らない間に消えてたらどうしてくれようか、このガキ
「ニアが船を降りるって言い出したらどうする?」
ハルタが真剣な顔をして俺たちに聞いた。
「ほっぺたつねる」
「デコピンする」
答えたのはサッチとビスタだ。
真顔で言うんだからおもしれぇもんだよい
「なんでおまえらそんな優しいんだよい…」
まぁ、多分俺もおでこ小突くくらいだろうけど
ははっ!みんなニアに弱いんだな!
とりあえずここに布団敷いて雑魚寝でもするかよい。
ニアが心配でこの一週間ろくに寝てなかったからな
-サイドエンド-
***********
「ん……」
みなさんおはようございます。1つ質問があります
Q.これは一体どう言う状況でしょうか。
A.みんなで雑魚寝
修学旅行じゃないんだから自分の部屋でねればいいのに。
心配してくれるのは嬉しいけど足の踏み場がないぞ、これ
というか、布団をかぶれおまえら
風邪引くぞ。
わたしはみんなを踏まないように、起こさないようにゆっくりベッドから…
ドテッ
「いたい…。」
落ちました。
このベッド高いよ!これからわたしも床で寝ようかな
んなことしたら怒られるかも。。。
あぁでも、みんな相当疲れてるのかな。今の音で起きないなんて
結構すごい音したけどなぁ。おでこ打った…。赤くなってなきゃいいけど
そっと蹴飛ばされてる布団を5人にかぶせる。
「カルにぃ…いる、する。かな?」
そうだ、カルガンの背中の具合がすっごい気になる
ちゃんと治せたかな?本人に聞いてみよ
昨日すっごい気まずそうな顔してたけどまぁ大丈夫でしょ。
寝ているみんなを置いて、部屋から出た
ドアノブ自分で回せるようになったんだよ!?成長だよね!
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-イゾウサイド-
「…なんでベッドから落ちるんだあいつは」
ニアが部屋を出た後、ドアを見つめて俺は呟いた。
「そっと布団かけていったね。優しいなぁ」
ハルタ、なぜお前はそんなに呑気なんだ。
ニアが起きた気配で俺たちも起きた。あいつは俺たちが寝てると思ったのかそっと布団をかけて部屋を後にした。
…ったく、怪我人がちょろちょろするなよ
カルガンのことを言っていたからきっと探しに行ったのだろう
それはいいとしてあいつ落ちるの好きだな。
「俺、思わず声出しそうになったぜ。すごい音したけど大丈夫かな?」
「傷が開いてないならいいだろい。さて、今日は誰がニアを見張る?」
言葉が物騒だぞ、マルコ
間違いではないが…。目を離した隙に無茶して傷が開いたなんて言ったら、たまったもんじゃないからな
「俺が出来る限り一緒にいよう。非番だしな」
「了解。頼んだよい、ビスタ」
俺たちは布団を片付けそれぞれの仕事に戻ることにした。
-サイドエンド-