家族の為ならどこまでも   作:実茶

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第13話 人はそれをストーカーと呼ぶ

-?サイド-

 

団子屋で見つけた白ひげのとこの隊長2人にフードの子ども。

3人の後をつけるが子どもが時折振り返り背後を警戒してるようだった

…あんな子どもが俺に気づいたってのか?

あんなにチビなのに見聞色でも使えるのか?

白ひげのとこの船にいるのかたまたま隊長達とあの嬢ちゃんが会って意気投合したのか…

………確実に前者だよなぁ。

白ひげんとこの隊長があんな子どもと意気投合とか考えられねぇ…

あんなちっこいのが奴の船に居たら少なからず噂くらいはたつだろうに、なんの情報もない。

ってことは、あいつは大切に隠されてるってわけだ。

考えるほどに気になるな、あの嬢ちゃん

それに射的屋で1発で景品を落としたのには驚いた。

動きが素人っぽいから武器を持つのも使うのも経験が浅そうだ。

なのに簡単に説明を受けただけで、武器を使えるとは……

ある種の天才か

嬢ちゃんに気付かれないように、隊長どもにバレないように後をこっそりつけると今度は旅芸人達がいる所あたりで立ち止まり、芸を見だした。

………あいつらほんとに白ひげのとこの隊長なのか?

どっからどう見ても仲のいいただの家族にしか見えねぇんだが…

いや、だが他人の空似にしては似すぎてるしなぁ

 

「旅芸人か。オレたちは行くあてのない迷える仔羊たちをいい所に連れてってあげる仕事してんだ。」

 

いかにも頭悪そうな奴らがでてきたな

まぁいいや。そろそろ声かけるか

えーっと、あれだ。なんだっけ?………忘れた。まぁいいや。

とりあえずこいつら邪魔だから凍らせとくか

 

氷河時代(アイスタイム)…」

 

俺は能力を使ってそいつらを氷漬けにした。

 

-サイドエンド-

 

***********

 

あたりが一瞬沈黙に包まれると一気に騒ぎだした。

人が一斉に逃げていくとまた静かになる。

……この人大将だ!「敵を知ろうの会」で聞いた覚えがある!

あの時は何のための講座だ、これ…。とか思ってたけど習っといてよかった!知ってるだけでも違う気がする!

いまここは海賊と海軍が一戦交えるなら十分な広さだ。

民衆もさっきの騒ぎでみんな逃げちゃったし、うってつけだろう

どうしよう、大将とか足手まといになる自信しかない!

 

「ずっと俺たちをつけてたのはお前か、青雉」

 

イゾウさんが彼の方を見ずに冷静にいう。

うちのお兄ちゃんがかっこいい

 

「あらら〜。バレてたの、まぁいいけど」

 

いいのかよ!!

バレたくないからこそこそつけてたんじゃないの?!

バレていいならもっと堂々とでてこいよ!

 

「俺たちに何か用かよい?」

「俺がでてきた時点でなんとなくわかってんじゃないの?不死鳥マルコ」

「さぁな…俺はエスパーじゃねぇからわからねぇよい。そんなことよりずっとつけてた理由を教えろよい」

「あらら…。釣れない奴だな。」

 

アフロの人を警戒しながらいつ攻撃が来てもわたしを守れるようにとゆっくり立ち位置を変えながら話すマルコさん

…さすが、戦い慣れしてる

 

「ニア、オレの後ろにいろ」

 

そんなマルコさんの行動を見て察したのか、マルコさんが溢してもイゾウさんが拾えるように彼はわたしを背に庇った

そのさりげない気遣い大好き!うちのお兄ちゃんイケメン!!

……って、あれ?わたしも結構ブラコン??

 

「その嬢ちゃんは何者だ?なんでお前ら程の奴らが子どものお守りしてんだ?」

「それを答える義理はねぇよい。失せろ、青雉」

「あらら〜。随分とひどいじゃないの。俺今、仕事サボりすぎて怒られそうだから少し情報頂戴な。そしたら何もせずに帰るからさ」

 

情報をくれたら何もせずに帰る!?

あなた海兵じゃないの?!海賊を捕まえることがお仕事でしょう!!

というかその前に仕事サボりすぎて怒られそうって何!デスクワークの方の事?お仕事しなさいよ、大将でしょ!!自分はちゃんと机に向かって視察は部下に任せとけよ!

 

「しょ、しょくむほうき…!」

 

あ、つい口を出してしまった。

だってこれが海兵だよ!?ついでに大将だよ?!海賊にとっては敵だけど一般市民にとっては味方って教えてもらった存在だよ!?

こんな海兵、海兵じゃない!!

 

「………ニア、言いたいことはわかる。けど、こいつはこういう奴なんだ。許してやれ」

 

何で同情してるの!?イゾウさん!!

敵だよね?!一応っていうか確実に敵だよね!!?

 

「えーっと、すげぇ馬鹿にされた気がするが…。まぁいいや。俺がお前らに声をかけたのはあれだ。えーっと…なんだっけ?……忘れた。もういいや」

 

諦めるの早い!!

それならそのままお帰りください!!

 

「しょくむしつもん?」

「そう!それだ。ちっちゃいのに難しい言葉知ってるんだな」

「えらいでしょ!」

「そうだなぁ、偉い偉い……って、なんだこの嬢ちゃん、調子狂うじゃないの」

 

頭を掻きながら怠そうにいう。

わたしだってオヤジさんの船にいるから実力者の見分け方くらいわかる。

この人、相当強いだろうになんでこんなにやる気ないの…

いや、やる気出されても困るけど

 

「初対面で仲良くなるとは…さすがニアだと褒めてやりたいがこいつは大将だ。気を抜くなよ」

 

仲良く!?

あなたの言う仲良くってなに!!?

今の会話のどこに仲良さげな要素があった?!

 

「あららら…。仲良くなれたならいい事じゃないの。ニアちゃんって言うんだ?顔みせてくんないかな?」

「「誰が見せるか(よい)!!」」

 

彼が腰をかがめわたしにそういうとマルコさんとイゾウさんがわたしの前に立ち隠す。

聞かれたのはわたしだけれどわたしが答える前に2人が即答した。

 

「俺、その嬢ちゃんに聞いたんだけど…。随分と過保護じゃないの。団子屋で見かけた時からつけてたけど、2人とも片時も離れなかったな」

 

あの時感じた視線こいつか!

「つけてたけど」…じゃない!!

 

「す、すとーかー!?」

「尾行っていってくれ!ストーカーって言われたら犯罪者になるでしょ!俺、海兵だから!怪しいやつ見つけたら見張るでしょ?それと同じよ。」

「ひとはそれをストーカーっていうんだよ!かいへいだからとかかんけいないの!それはしょっけんらんようってやつだよ!」

「職権濫用って……!なんでそんな難しい言葉知ってんだよ、嬢ちゃん!お前らもガキになんて言葉教えてんだ!」

「わたしおべんきょうちゃんとしてるの!だからおにいさんもおしごとしようよ!ほら、つくえがあなたをまってるよ!」

「やめてくれ!デスクワーク飽きたからこうしてふらふらしてるのに、机に縛らせないで!つか、海賊を捕まえるのも俺の仕事だから!別に仕事してない訳じゃないぞ!お前らを捕まえなきゃダメなの!」

「さっきしごとさぼりすぎておこられそうだからじょうほうがほしいっていったよね?!つかまえるなんていってないよ!!うそつきだー!うそはだめなんだよ?」

「このっ……」

 

わたしの反論に対し言葉に詰まるアフロの人。

それを見てイゾウさんが笑い出しマルコさんが呆れたような表情を浮かべた。

 

「はははっ!ははははっ!完全にニアのペースだな。」

「呑気なこと言ってる場合かよい…イゾウ。つーかニア、そんな人のおちょくり方どこで覚えたんだ…」

「うん?……どこだろう?」

 

顎に手を当てて首を傾げて考える。

そう言われてみればそうだな。自然とこうなってた

 

「「今の仕草可愛かったから許す(よい)」」

 

どういうこと!?

それでいいの!?お兄ちゃん!!

 

「いや、なんでだよ!!そんな恐ろしく頭の回る子どもが居てたまるか!!つか、そこまで甘やかされてるのに何でその子わがまま言わないんだ!?」

「ニアはいい子だからな」

「あと天才だから、していい事と悪いことがちゃんとわかってるんだよい」

「まぁちょっと遠慮しすぎる部分もあるが」

「もっと頼っていいんだぞ?」

 

いや、何雑談にはいってるんですか、お兄様ズ!!

マイペースにも程があるでしょ!!目の前にいるの大将ですよ?大将!!

 

「に、にぃちゃ!それよりにげよ?」

「そうだな、大将と戦う気はない。ニア、走れるか?」

 

そういうとアフロの人が片手の親指を上げドヤ顔をし「安心しろ」といった。

 

「その子に乗せられて色々言ったが俺もお前らと戦う気ないから大丈夫だ」

 

大将としてどうなのそれ!!?

そんなドヤ顔で自信たっぷりにいうセリフじゃないよね!?

立場的に大丈夫なの、この人!!

いやでも戦う気ないなら早く帰ってもらおう!!わたしの心の平穏のために!

 

「ならばいますぐかえりたまえ!」

「あらら〜。冷たいじゃないの、ニアちゃん?俺、今帰ったら元帥に殺されるかもしんねぇんだけど、助けてくんない?書類溜め込みすぎててさぁ…」

「それじごうじとくってやつでしょ!!ぶかにてつだってもらえばいいんじゃないの!?」

「俺の部下手伝ってくんないのよ。それどころか俺を椅子に縛りつけようとするからさぁ…。鬼だよね」

「いやそれやっぱりじごうじとくでしょ!!じぶんでなんとかしなさい!あとあなたてきでしょ!?かいぐんがかいぞくにたすけをもとめていいの?!」

「あらら!!何々〜?俺の心配してくれてんの?優しいじゃないの、ニアちゃん!じゃあ…"海軍大将青雉"じゃなくて"クザン"って人のお願い事として聞いてくれないかな?嬢ちゃんは何者でどうして白ひげの船にいるんだ?あ、クザンってのは俺の名前ね」

「なにそのグダグダなじこしょうかい!!」

 

しかもちゃっかりわたしから聞き出そうとしてるよこの人!!

それに気づかないほど馬鹿じゃないよ!

彼の質問に一切答えない姿を見て彼は頭を掻いた

 

「あらら、気づかれちゃったか。なかなか手強いねー。」

 

わたしがアフロの人と言い争い(?)をしているとイゾウさんが静かに殺気だってきた

 

「おい、そこまでにしてくれないか?青雉。お前がニアと長いこと喋るなんて勿体ないだろう?」

「ニアも知らない人に声をかけられたらすぐに逃げろよい。世の中にはロリコンっつー変態もいるからな。」

 

何気に馬鹿にしてる!!!?

お兄ちゃんズそんなにわたしがアフロの人と喋ってたのが気に入らなかったの!?

 

「おいおいおいおい!!俺その嬢ちゃんと喋ってただけでそんな殺気向けられるの!?しかもロリコン扱い!?お前ら過保護すぎねぇか!?」

 

焦り出したアフロヘアー

…この世界の人なんでこんなに髪の毛にこだわり持ってる人多いんだろう

どうやってこの状況を脱そうか考えているとアフロの人が盛大にため息をついた

 

「はぁーーーーっ。なんか、めちゃくちゃ疲れた。俺帰るわ。じゃあな」

 

そう言って踵を返すとわたし達に背を向けて去っていった。

ええっ!?本当に帰った!!

あの人が大将で大丈夫なの?!海軍は!

 

「…青雉の適当具合ってあそこまで酷かったか?」

「どうだったか。だが、出会ったのが青雉だっただけまだよかったかもしれないな。」

 

気を取り直して城下を十分堪能した後わたし達は帰路についた。

 

***********

 

-クザンサイド-

 

「……顔、見たかったな」

 

俺は帰り道を歩き、さっきの嬢ちゃんを思い出すとそう呟く。

フードを深くかぶっていたから顔は見えなかったがおそらく可愛いだろうと思う。

言動が小動物でしかも舌足らずに喋る姿が可愛くて構いたくなってしまった。

白ひげ海賊団にまだ二桁にも言ってないような子どもが乗ってるなんて世界仰天ニュース、センゴクさんに報告したらあの人の胃に穴が空くかもな

なら黙っとくか。そしたら俺も怒られないで済む

それにしても随分過保護に育てられてるじゃないの。

白ひげの隊長達があんな子ども1人にデレデレとか面白すぎるでしょ

あいつらがあそこまで過保護になるって……あの嬢ちゃんは本当に何者だろうか。

白ひげ程の奴があんなチビを船に置くこと自体疑問がなんだよなぁ

はぁ〜、考えるの面倒になってきた。もういいや。

どっかで一眠りしてから帰ろ。

 

-サイドエンド-

 

***********

 

「ただいま!」

「帰ったよい」

「帰ったぞ」

「グラララ!帰ってきたか!…なんか疲れた顔してんなぁ。なんかあったのか?」

 

マルコさんもイゾウさんも顔に出てないと思うけどわかるんだ…。さすがというかなんというか。

それはそうと知らない人たちがいるんだけど……誰?

 

「あぁ、町に青雉がいたんだ。向こうに敵意がなかったから難なくことを終えたが、ニアの存在が海軍にバレたな。いつかは知られると思っていたが…。まぁ、顔を見られてないだけマシか」

「その話はまた後で…それで、これはどういう状況だよい?」

「………見ての通りだ」

 

近くにいるガタイのいい人、ジョズさんがいう。

この人あんまり絡まないからよくわからないんだけどいい人なんだよね。この前も飴玉貰ったし。

わたしに極力近づいてこないんだけど、それは怖がらせるかもしれないからだと思ってるらしい。ガタイいいし、強面だからそう思うのも仕方ないのかも知れないけどなんか……不憫…

 

「おっ!お前1番隊のマルコか?どうだ、うちに来ないか?」

 

なにこの赤髪の人。しかも麦わら帽子かぶってるし…

さっきオヤジさんと睨み合ってたっぽいけど…。敵かな?けど、海軍ではなさそう。いや、それ以前にうちのお兄ちゃん勧誘しないで!

 

「だめ!マルコにぃちゃ、つれてっちゃいや!」

 

思わずマルコさんの前に立って精一杯両手を広げる。

なにやってんのわたしぃいぃぃ!!

しょ、しょうがないよね?!なんたってわたしブラコンだもん!自覚したの最近だけど!!

 

「………ニア、心配すんな。俺はどこにもいかねぇよい。…………って、お前ら!!笑ってねぇで言いたいことあるなら言えよい!!」

 

わたしの頭を撫でながらクルーたちを怒鳴りつけるマルコさん

実にシュール………

 

「いやっ、だってマルコっ………うれしそうで…っ!も、もうダメ、限界!!あっはははは!!」

 

ハルタさんて、いつも傍観しては笑ってるよね

あれ、赤髪のひとが驚いた顔してる

 

「…こりゃあ、驚いた。白ひげ、お前はこんな子どもを乗せてるのか?それにオレの覇気を受けても動じないとは…」

 

はき?たまに聞くけど、なんですかそれは。

肌がすこしピリピリするけどこれが覇気?

って、なんで皆さん「言われてみれば…」みたいな顔向けるの!?

 

「ニア、下がれ。こいつはオヤジと同じ、四皇の1人赤髪のシャンクスだ。」

 

ビスタさんがそういうと、チャキッ…という音がした。

これは聞き慣れている、鞘から剣を抜く音だ。わたしは反射的にその場から飛び退いた

なぜかはわからないけど、その行動には自分も驚いた。

はっ!これが自己防衛!?

 

「ほぉ…。なるほど、ただの子どもじゃないみたいだな。白ひげ、この子はなんだ?」

 

見ると赤髪が刀を抜いていた。

おいいっ!!一戦やるのか?!わたし瞬殺される自信しかないよ!?まだろくに武器すら持ったことないのに!!

 

「おいおい…うちの娘いじめるなよ、はなたれ小僧」

 

「『白ひげのところに乗り込んだある海賊が姿を消した』と聞いた。仲間がやられない限り無駄な殺生はしないお前たちが()()()3億ちょっとの海賊を消すか?と思ってな。見たところだれか欠けてるわけでもない。まさか、その嬢ちゃんが一枚噛んでるのか?」

 

す、鋭いし………あなたにとって3億は“たかが“なんですか?常識の感覚が違いすぎてついていけない…

それとも挑発してるのかな?

それはともかくとして、四皇が接触って相当まずいんじゃないの?

え、これってわたしのせい?わたしがなんとかした方がいいのかな?

できるか知らないけど

 

「グラララ…!そんなちいせぇ事気にしてんじゃねぇよ、鼻ったれ!それよりいまから宴だ。いるってんならついでに参加してっても構わねぇがその覇気はしまいやがれ」

 

宴?なぜ?いきなり?

 

「ニアの快気祝いにって、みんなで用意したんだ!今日の主役はニアだよ!」

 

ハルタさんが素敵な笑顔でおっしゃったけど…

話の展開が急すぎてついていけない!!

誰か!わたしに!説明して!!

 




「敵を知ろうの会!」は番外編で書こうかと思います。
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