急に宴だ、とか主役だと言われて理解が追いつかずぽかんとしているとオヤジさんが説明してくれた。
「お前かこの船に来てから4年…。いろんなことがありすぎてろくに入団祝いもできなかったからな。快気祝いも兼ねて宴を開いてやりたいと思って前々から準備してたんだ!グラララ!」
「
たしかに…初めてだし、甲板も久しぶりだ。
そう考えると楽しみ…かも
「おまけとは酷い言い草じゃないか不死鳥…。ニアというのか、脅かして悪かったな。」
そう言って赤髪さんがわたしに近づき手を伸ばすと鞘から刀を抜く不穏な音とともに赤髪さんの動きが止まった。
「おいおい、随分と過保護じゃないか。撫でようとしただけでそんなに殺気を向けるな」
マルコさんがわたしと赤髪さんの間に入り、ビスタさんとハルタさんとサッチさんが刀を構え、イゾウさんが銃を抜いていた。
ジョズさんも体を半分くらいダイヤに変えていて他の隊長も隊員も武器に手をかけていた。
反対にそれを見て赤髪さんのところのクルーたちも武器に手をかけて警戒している。
え゛、いやいやいや、全くもってその通りだよ!
他の船の人がわたしに近づいただけで刀向けられるってちょっとすごい事件だよね!?それだけのことで戦闘始まるって理由が随分と安いんだけど!!
そして殺意と敵意向けられといて動じない赤髪さん強い!
「に、にぃちゃ!わたしだいじょうぶ!」
慌ててマルコさんの袖を引っ張って言った
わたしのほうがビックリしてるってどうゆう事だよ!!少しは動じろ、赤髪!!
***********
-シャンクスサイド-
白ひげの船を襲おうとして姿を消した破壊王…。
白ひげがあんな小物を殺すか?一味が全滅したと聞く。だが、海軍が見つけた時、船だけは綺麗に残ってたそうだ。
船は傷1つなく破壊王とそのクルーの死体
知れば知るほど妙だ。奴ほどの男がそんな中途半端な事をするだろうか。
ある島の一角に着くと白ひげの船が見えた。
偶然とはいえこれは願っても無い
乗り込んで真相を聞いてみるか。噂をかき集めるより本人に聞いたほうが早い。
「シャンクス、なんでそんなに気にするんだ?俺たちの縄張りで何かしたってわけでもないだろう?」
俺の仲間、ヤソップが言う。
「そうだな…。まぁ、長年の勘って奴だ。とてつもない
そう言ってオレたちは白ひげの船に乗り込んだ。
「おいおい、覇気撒き散らして乗り込んでくるんじゃねぇよ。小僧…」
「それは失礼した。…ところで白ひげ、聞きたいことがあるんだが」
「聞きたいことだぁ?クルー引き連れておれに用とは…ついにおれの首でもとりにきたか?」
まぁ、そう取られてもしょうがないか。
だがこんなとこで一戦交えたらオレたちも白ひげたちも、近くの城下町もタダじゃ済まない
「戦闘の意思はない。ただ聞きたいことがあるだけだ」
「グラララ!生意気な…。聞くだけなら聞いてやるぜ?」
続きを言おうと口を開いた時だった。
「ただいま!」
「帰ったよい」
「帰ったぞ」
…声を聞き振り向くと、1番隊の隊長と16番隊の隊長とフードを被った小さな子どもがいた。
オレが1番隊の隊長を勧誘すると子どもが両手を精一杯広げて「つれていっちゃいや!」と舌足らずにいった。
か、可愛い…。なんだこの子は
1番隊の隊長も心なしか嬉しそうだ。
この子はこの船に乗っているのか?こんな子どもを白ひげが船に乗せているだと?
疑問を投げかけると「そんなちいせぇこと気にするんじゃねぇよ」と返ってきた
…小さいこと…?
少しも小さくないと思うけどな。見たところ4、5歳だろう。
白ひげのところに子どもがいたら噂くらいたつに決まってる。なのに、オレはこの瞬間まで知らなかった。
子どもが四皇の船に乗ってて、その存在を隠されてるということは結構な大事だ。
オレは刀に手をかけ子どもの近くで抜くと子どもは危険を察知したのかオレの攻撃がギリギリ届かないところまで飛び退いた。
なるほどな、ただのガキじゃねぇってことか…
「おいおい、うちの娘をいじめるんじゃねぇよ。それより今から宴なんだ。いるってんなら参加してっても構わねぇぜ?ただ、その覇気はしまえ」
話を逸らされたか。この子はかなり大事にされてるみたいだな
オレが頭を撫でようと近づいて手を伸ばすと武器と殺意を向けられた。
おいおい、過保護にも程があるんじゃないか?
本当になんなんだこの子は。
「に、にぃちゃ!わたしだいじょうぶ!!」
目に見えて狼狽えてたのは子どもだった。
…優しい子じゃないか。刀向けて悪いことしたな……
そうだな、宴には参加していくか。あわよくば情報を聞き出そう
-サイドエンド-
***********
「別にとって食うわけじゃない。そんなに警戒しなくてもいいだろ」
「ニアをこんな風に外に出して甲板に長く居させられる機会は少ないんだよい。どさくさに紛れて
「別にそんなつもりはなかったが…そんなにも素顔を見られたくないのか?」
2人の間に険悪な空気が流れる。
あぁ、もうっ!仲悪いんなら一緒に宴するとかいうな!!
「マルコにぃちゃ!あかがみさん!けんかしない!!」
「「………はい」」
仁王立ちし、腕を組んで叱り付けると2人してしゅん…となった。
よしっ、おとなしくなった!
いい大人が子どもの前で喧嘩するなよ〜
「どっちが子どもなんだか…。」
「ぎゃははは!!シャンクス、子どもに説教されるとか情けねぇ!」
赤髪さん、仲間からすごい言われよう…。船長……よね?
「くくっ!さすが、ニア強い!さて、始めよっか!」
ハルタさんの一言で宴が始まった。
さっきの険悪な空気は一変してみんな騒ぎに騒いでる
海賊の宴への執念ってすごい
「なぁ、ニア。だっけ?隣いいか?」
「ん?うん、いいよ!あかがみさん」
赤髪さんがお酒を片手にわたしの隣に座る。
それを見たイゾウさんとビスタさんとサッチさんが近くに座った。
「ははっ!そんな心配しなくてもなにもしねぇって!ここで白ひげの反感買う様な馬鹿なことするわけないだろ。それとニア、赤髪さんってのやめねぇか?シャンクスでいいぞ」
「わかった、シャンクスさん。えっと…なにかようだった?」
「用…というか、ふつうにお前と話してみたくてな」
話してみたいと言われましても話題がないぞ
「余計なこと吹き込んだら脳みそブチ抜くぞ」
「その後に斬るか」
「じゃあその後に刻もう」
おいっ!!殺意高すぎだろ!!
近づく奴は叩き斬るってか!?
うちのお兄ちゃん過激すぎる!
「それは俺に死ねってか…。お前の兄達はおっかないな」
「そんなことないよ!みんなやさしくていいひとだよ!にぃちゃたちみんなだいすき!にぃちゃたちはね、いつもまもってくれるの。だからわたしもいつかまもれるようにがんばるんだ!」
「「「・・・・」」」
そう言うとお兄ちゃんズが固まった。
心なしか顔がにやけている気がする
「ははっ!こいつらのシスコンも相当だと思ったがお前のブラコン具合も負けてねぇな!」
「ふふっ!そうかもね!」
「………っ!お前…オッドアi…「なんの話してんだよい?」不死鳥か…」
「ん?わたしがにぃちゃたちだいすきってはなし!」
「そりゃ嬉しいこと言ってくれるよい。ニア、さっきハルタが呼んでたよい。行ってやれ」
「あい!」
わたしは席を立ちタタタ…とハルタさんのところにむかった。
***********
-シャンクスサイド-
宴が始まり少ししてニアのところへ行き話をしようと隣に座ったら隊長が3人俺を見張るように近くに座った。そんなに心配しなくても何もしねぇって!
ニアが『なにかようだった?』と、首を傾げる
動作一つ一つが小動物みたいで可愛い。なんというか、庇護欲をそそられる
こりゃ白ひげたちが可愛がるわけだ。
「用…というか、ふつうにお前と話してみたくてな」
そう言うと隊長達が『余計なことを吹き込んだら殺す』と取れることを言ってきた。
「それは俺に死ねってか…。お前の兄達はおっかないな」
そう言うとニアは『そんなことないよ!』と言う。
「みんなやさしくていいひとだよ!にぃちゃたちみんなだいすき!にぃちゃたちはね、いつもまもってくれるの。だからわたしもいつかまもれるようにがんばるんだ!」
彼女が嬉しそうに、楽しそうにそう言うと近くにいた隊長と話を聞いていた隊員達が嬉しくてたまらないと言うようににやける顔を必死で取り繕っていた。
……物凄いレアな光景だと思うのは俺だけか?
白ひげの隊長や隊員たちのシスコン具合も相当だがこいつのブラコン具合も負けてないな…。
俺がそういうと、
「ふふっ!そうかもね!」
と、俺の方をみて無邪気に笑った。
そのときフードの隙間から色の違う目が覗いた。
オ、オッドアイ…だと!?
「お前…オッドアi「なんの話してんだよい?」不死鳥か…」
なんてタイミングで話しかけてきやがるんだ。こいつずっと俺たちの話聞いてたんじゃないだろうな。
不死鳥がニアに声をかけるとニアが席を立ち12番隊の隊長のところへ向かった。
そして立ったまま、俺の方を見ずに話しかけてきた
「ニアの顔を見たかよい?」
「…だとしたら………殺すか?」
皮肉っぽく返すと、不死鳥は笑った
「ははっ!んなことするかよい。内密にしてくれればそれでいい」
「…あの子は何者なんだ?」
「さぁな。俺たちも詳しくは知らねぇんだ。ちょっと前にハルタとサッチが赤子のニアを拾ってきたんだよい。どこに預けるにしてもあのナリだ。受け入れてもらう方が難しいだろうってオヤジが言ってな、ここで面倒みることになったんだよい」
成る程な。確かにオッドアイならば受け入れてもらう方が難しいだろう。
あのパーカーは顔を隠すために被っていたのか。
「それであんな子どもがいるのか。破壊王を殺したのはニアなのか?」
「……教えられるのはここまでだよい。情けない話だが、俺たちはあいつを守りきれる自信がねぇんだ。赤髪とはいえあまり情報を与えたくない」
不死鳥にここまで言わせるとは…かなりの爆弾らしいな、あの子は
だから存在を大事に隠されてるのか。
これ以上は野暮ってもんだな…。仕方ねぇか
切り替えて宴を楽しもう!
-サイドエンド-
***********
「ハルにぃ!よんだ?」
「あ、ニア!呼んだ呼んだ!これ、プレゼント!」
小さめの箱を渡された。プレゼント…だと!?
大好きなお兄ちゃんからのプレゼント!喜ばないわけがない!
「え、いいの?!ありがとう!あけてもいい?」
「いいよ!」
許可を貰ったので箱を開けると黒のチョーカーが入っていた。
ワンポイントにハート型の飾りがある
「それ、調整できるからニアが大きくなってもつけれるよ!」
「うれしい!ハルにぃちゃ!つけてー!」
わたしとハルタさんがわいわいとしているのを遠くで微笑ましく見ている人たちがいるのに気づいたのはわたしたちが一通り騒ぎ終わったあとだった。
***********
気がついたら朝になっていた。あれ…昨日の記憶がボンヤリとしかない…。
ハルタさんからプレゼントもらった後、わたしどうしたんだっけ?
ま、いっか!
シャンクスさんもいつのまにか帰ってたみたいだし
というか、わたしちゃんと部屋で寝てたんだけど、本当に何があったんだろ…。
トコトコとロビーまで歩くと隊長たちが集まっていた。何かあったのかな?
「おはよ!にぃちゃ!」
「「ニア!?!?」」
ほぇ?!?!
そんな驚かなくても…。え、わたしもしかして昨夜粗相したかな?
「えっと、わたし……なにか、した?」
「あ、え……。いや、な、何もしてないよい。おはよう、ニア」
明らかなる挙動不審…。
「あっ、チョーカーちゃんとつけてくれてるんだ!」
「にぃちゃからのプレゼントだもん!まいにちつけるよ!」
ここにいるのはマルコさん、ジョズさん、サッチさん、ビスタさん、ハルタさん、イゾウさんだ。
この人たち結構いつも一緒にいるよね。たまにジョズさんはいないけど、、、
そして挙動不審なのがマルコさんとサッチさん。心なしか頬が赤い。ハルタさんはニコニコしてて、イゾウさんとビスタさんはいつも通り。ジョズさんは苦笑いをしてる。
本当になんなんだ?そしてなぜ昨日の記憶がないのか……
「ニア、昨日ハルタからそのチョーカーをもらった後のこと覚えてるか?」
「……おぼえてない。わたし、なにかしちゃった?ごめんなさい?」
「はははっ!!よかったじゃないか、マルコ、サッチ!覚えてないってよ!あぁ、ニア。気にするな!謝るような事はなにもしてないから」
えぇっ!なにそれ!すごい気になる…けど、まぁいっか。
その後、カルガンとルーカスが私を見つけるなり謝ってきた。
なんでも昨日ジュースと間違えてお酒をわたしに飲ませてしまったらしく、隊員や隊長に甘えに甘えまくって失神者を続出させたらしい
だからお酒は飲まないでくれと謝るついでに懇願された。
えっ……、それわたし悪くなくない!?
…………解せぬ。
宴のエピソードはまた後日…笑