ここ数年、赤髪海賊団と白ひげ海賊団の接触が増え続けており、海軍は頭を悩ませていた。
四皇同士がそんなに頻繁に接触しないでほしいという彼らの思いもいざ知らず多いときには5日に1回の頻度で会っているそうだ。
この、荒れた海でなにかとてつもないことが起ころうとしているのではないかと危惧されている。
海軍本部では緊急で七武海の招集が行われた。
元帥と呼ばれている人物、センゴクはふと花が生けてある花瓶に目をやった。
「(あの時の少女は元気だろうか…。はぁ、癒しがほしい)」
「センゴク、あんた最近どうしたんだい?あちこちに花なんか生けて」
海軍中将、大参謀のつると言われる人物がセンゴクに話しかける
「…あれを見てると癒されるんだ。カスミソウは気分をリラックスさせてくれる効果があるんだと」
「…疲れてるんじゃないかい?」
「全くだ。毎日毎日、胃が痛くなることばかり…!大体!なんでわたしの部下共はあんなに自由なんだ!!」
センゴクが愚痴を漏らしていると、会議室のドアが開いた。
どうやら七武海の海賊たちがやってきたらしい。
彼はにっこりと笑うと海賊たちに告げた。
「ようこそ、海のクズども」
彼がいうと、反応したのは"天夜叉、ドンキホーテ・ドフラミンゴ"と"サー・クロコダイル"。
「フフフフフ…!急に呼んでおいて酷いいいようだ!」
「クハハハ!そのクズたちに何の用だ?」
「「…………。」」
ほかに、"鷹の目、ジュラキュール・ミホーク"、"暴君、バーソロミュー・くま"がいたが彼らはなにも言わず席に着いた。
「4人…か。まぁ、集まった方だな」
招集をかけても全員が集まらないのはザラなことであり、海賊だからといえばそれまでなのだが、その自由さに元帥は頭を悩ませていた。
青雉・クザン、黄猿・ボルサリーノ、赤犬・サカズキの現大将たちと拳骨のガープも部屋に入り主役が全員揃ったところで扉を閉める。
「早速本題だが、最近赤髪と白ひげの接触が増えてるのをしっているか?」
センゴクがそういうと、皆が口々に話し出す。
「フフフフ…。知ってるぜェ?結構騒がれてるよなぁ!なにが起ころうとしてるのか…!」
「白ひげの首でも取ろうと赤髪が動いたか?クハハハ!それもそれで面白そうだ。が、奴の首を取るのはオレだ」
「滅多なことを言うんじゃないよ。あそこが争ったらこの海は荒れるじゃ済まないよ?」
「じゃが、放っとくわけにもいかんじゃろ」
「わーっはっは!ワシらでなんとかできる問題じゃなさそうじゃがのぅ!」
「ガープさん、なんでそんな呑気なんですか…」
「手はあるんですかい〜?センゴクさん」
「ないからおれたちを呼んだんじゃないのか?」
「…………………。」
それぞれに言いたいことを言う中、鷹の目だけは静観を決め込んだ。
「だんまりか、鷹の目?」
かれはセンゴクの質問にさえ答えなかった。
「フフフフフ…。それよりも最近あちこちで花を見るようになったんだが、なぜだ?ガーデニングなんて趣味でもあったのか?」
「ん?あぁ、前にある少女に貰ったんだ。カスミソウは気分をリラックスさせてくれるって言ってな。それ以来飾るようにした。」
そう言うとガープが笑い出し、クザンが苦笑いをした。
「わーっはっはっ!!あの時のフードの5人組の話か!ありゃ傑作じゃったのう!」
「あぁー…。あれね」
「なんだ、クザン?そういやお前、あの時1番幼い子となにを話してたんだ?知り合いだったのか?」
センゴクは少女とクザンが楽しそうに話していたのを思い出す。
いや、少女の方は少し迷惑そうにしていたかもしれない。
「まぁ、世間話ですよ」
「ほぉ。まぁいい。とりあえず、白ひげと赤髪の接触が多い今、お前たちにも警戒してほしい。何かあったらこちらに連絡を入れろ」
彼がそう言うと鷹の目が初めて口を開いた
「心配はいらないだろう、赤髪も馬鹿じゃないんだ。白ひげに喧嘩を売るような真似はしない」
「やっと口を開いたか鷹の目。お前何か知っているのか?」
「さぁな。ところであの花、少女にもらったと言っていたがどんな奴だ?」
鷹の目が横目で花を見るとセンゴクに問いかける。
「……一言でいうなら小動物だな」
「舌足らずに喋る小さい女の子か?」
「っ!?知っているのか?!」
鷹の目が興味を示したことに驚くセンゴク。
だが、彼の反応に返事をしたのは青雉だった。
「鷹の目、お前…あの子知ってんのかい?」
「…まぁな。」
「なにを知ってる、鷹の目…」
センゴクが睨みを効かせると鷹の目は目を瞑り少し何か考えた後、席を立った。
「次、赤髪に会うことがあれば行動はわきまえるように言っておく。これ以上話すことはない、俺は帰る」
「なっ!!まて!鷹の目!貴様何を知っているんだ!?」
元帥を無視して鷹の目は部屋を後にするがそれを青雉が追いかけた。
彼は青雉に鷹の目を任せることにし会議を進める
「クザンも何か知ってるみたいだねェ…。」
そんな様子を見ていた黄猿が呟く
「あぁ。後で問い質すか」
「それで俺たちにどうしてほしいんだ?」
「…今のところ接触が多いというだけで目立った動きはない。だが何が起こるか予想すらできない今、お前たちにもあいつらの動きを警戒してほしい」
「四皇を2人…俺達に警戒しろと?フフフフフ…自分がどれだけ無茶なことを言っているかわかっているのか?」
「わかっているつもりだ。だからできる範囲でいい。」
「用事はそれだけか?」
「そうだな。今のところはそれだけだ」
結局特に進展はないまま会議は終わった
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ーミホークサイドー
突然七武海の緊急招集がかかり何事かと思ったら赤髪と白ひげの接触が多いから情報があれば連絡しろとの事。
おそらくは赤髪がニアに構いたくて執拗に白ひげの船に行っているんだろう。
アレがきになるのはわからんでもないが…立場を考えろ、赤髪。
お前の行動のせいでニアに危険が迫ったらどうする気だ。
いくら戦えるからとは言えまだまだ子どももいいところだ。経験も圧倒的に浅い。…赤髪に伝えておくか。
そう思い俺は部屋を出た。しばらく廊下を歩くと後ろから声がかかった。
「鷹の目……。お前、何をどこまで知ってる?」
青雉だ。わざわざ追いかけてきたのか…、ご苦労な事だな
何をどこまで…とはどう意味だろうか
だが俺からアレについて言うつもりはない
「なんの話だ?」
「とぼけるな、ニアちゃんのことだ。お前ニアちゃん知ってんだろ?」
…これは驚いた。
こいつ、アレを知っていてなにも言ってないのか
思わず足を止め、振り返らずに聞き返した。
「俺の方こそ聞かせてもらおう。アレを知っていてなぜ報告していない?」
「…やっぱあの子知ってんのか。ニアちゃんがどこにいるかも知ってるのか?」
「知っていたとしたら何だというんだ?」
「…白ひげと赤髪の接触の多さにニアちゃんが関係してんのか?」
「してるかしていないかで言えばしているな。」
「なんだ、その曖昧な答えは」
「悪いが俺からアレについて話す気はない。ただ一ついうなら…」
「一ついうなら?」
俺は一旦言葉を切り目を瞑りアレのことを考える。
修行中に見せたあの人形のような目と俺や赤髪でさえも怯ませる高圧的な殺気……。
「アレには得体の知れない"何か"が潜んでいる。…関わらない方が身のためだ。」
少し脅しておけばこいつらも慎重になるだろう。
特にこいつはアレを知ってるような口ぶりだからなんとかしそうな気もするがな
「……知ってるなら答えろ、鷹の目。ニアちゃんはなぜ白ひげの船にいるんだ?」
こいつ……意図的にアレを元帥から隠してるな。
大将がそれでいいのか…。
まぁ、俺もその理由は知らないからここは素直に答えてもいいだろう
「悪いがそれについては何も知らない。興味もないしな。他に話すことがないなら俺は行くぞ?」
「チィ…。まぁ、仕方ねぇ…か。」
青雉が踵を返したのを見て俺も止めた足を進める。
そろそろ動くかもしれんな。…負けるなよ、ニア
ーサイドエンドー
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ークザンサイドー
七武海を緊急招集して会議を開いた。
題材は赤髪と白ひげの接触についてだ。最近あの2人の接触が増えてきた。
四皇同士がこうも多頻度で接触されるとこちらもしても対応に困る
ったく…立場ってもんを考えて欲しいぜ…
会議で話を進めるとある少女の話が出た。その話に反応したのは意外にも鷹の目だった
…こいつまさかニアちゃん知ってんのか?
鷹の目が一足先に部屋を出る。俺はそれを追った。
「お前、何をどこまで知ってる?」
そう聞くと鷹の目は「なんの話だ?」と返した。
シラをきるつもりか?
「とぼけるな。ニアちゃんのことだ。お前、ニアちゃん知ってんだろ?」
そういうと、鷹の目は足を止め振り返らずにいった。
「俺の方こそ聞かせてもらおう。アレを知っていてなぜ報告してない?」
この言い方…。やっぱりニアちゃんと接触してたか。
ったく、本当になんなんだあの子は!
「…やっぱりあの子知ってんのか。ニアちゃんがどこにいるのかも知ってんのか?」
「知っていたとしたらなんだというんだ?」
七武海は報告の義務っつーもんがあるだろ!
………ニアちゃんのことをセンゴクさんに言ってない俺が言えるセリフじゃねぇな。
「…白ひげと赤髪の接触の多さにニアちゃんが関係してんのか?」
「してるかしていないかで言えばしているな。」
なんだそりゃ。
こいつもあの子をなんとか守ろうとしてるのか?
まぁ、あんな子どもが白ひげの船に乗ってるなんて噂流れたら白ひげの首を取ろうとしてる奴らが真っ先に狙いに行くだろうな。
「なんだ、その曖昧な答えは」
「悪いが俺からアレについて話す気はない。ただ一ついうなら…」
「一ついうなら?」
こいつは何か知ってるみたいだが俺たちにそれを話す気はないらしい。
だが、何やら言葉を切り考える素振りを見せる。
そして俺を横目で見ると冷静に告げた。
「アレには得体の知れない"何か"が潜んでいる。…関わらない方が身のためだ。」
得体の知れない…"何か"?
ただの子どもじゃないと思ってはいるが鷹の目がこんなことを言うとは…
ん?……まてよ…。
白ひげと赤髪の接触にニアちゃんが関係しているとなると…赤髪もニアちゃんを知っているのか?!
こいつの口ぶりから鷹の目はニアちゃんの得体の知れない"何か"が顔を出した瞬間を見たと仮定すると白ひげもそれを知っている…?
だから白ひげが子どもを船に置いてるのか?
あぁっくそっ!!わけわかんねぇ!
とりあえず報告するか。もう隠しておけねぇな
俺は踵を返し思考を巡らせながら来た道をもどる。
会議室のドアを開けると七武海の連中は帰っていた
「戻ったか、クザン。貴様も何か知ってるな?」
開口一番にセンゴクさんがそんな事を言う。
まぁ勘付かれるとは思ったが…
「あくまで噂だから言わなかったんですけど白ひげの船には子どもが乗ってるらしいんです」
「「「「は?」」」」
……みんなしてそんな間抜けな顔しないで頂戴よ
さて、どうやって誤魔化すか…。
「鷹の目がそのことについて知ってそうだったから聞いたけど…曖昧に誤魔化されて終わりました」
「…奴の船に…子どもが乗ってるだと?……まさか!それが関係してると言うのか!?」
「鷹の目は『してるかしていないかで言うならしている』って言ってましたよ」
「なんだ、その曖昧な答えは」
うん、俺も同じ反応したな
「ガキが白ひげの船に乗っちょるじゃと?」
「クザンはァ…それを知ってたのかいー…?」
「聞いただけだ。まさか白ひげが本当にガキを乗せてるなんて思わないだろ?だから信じてなかったんだよ。」
嘘も方便とはまさにこの事だな。
多分ニアちゃんに手を出したら四皇が2人動くんだろうな…
さすがに白ひげと赤髪に協力されたら海軍はタダじゃ済まない
センゴクさんとガープさんとボルサリーノはいいとして、サカズキが余計なことしないようにここはなんとか丸く収めねぇと……
「鷹の目の話を信じるとしてその子どもとやらが奴らの接触に関わっているのならその子どもが何者かを知らないといけないな…」
「ガキなら捕まえれるんじゃないですかい?なんならワシが…」
「よく考えろ、サカズキ。早とちりするなんてお前らしくないぞ?奴らの接触にその子どもが関わってるならその子どもに手を出せば四皇が2人…動くと言うわけだぞ。」
「わざわざガキ1匹のためにあやつらが動くとは思えんが…」
サカズキの言葉に城下であった出来事を思い浮かべる。
………確実に動くな。隊長がアレだもんな。
「頭と胃が痛い……」
「ちょっと休んだらどうだい?」
「そうする。お前たちご苦労だった。……あぁ、またあの子に会いたい、癒されたい……」
センゴクさんがぶつぶつと何か言っているが…
その胃痛の原因にその子も関わってるって知ったら吐血するかな?
今は言わないでおいた方がセンゴクさんの為でもありそうだ
はぁ…なんとかなったが問題はこれからだ。
これ以上隠すのは難しそうだ。
まぁ、海賊と海軍は敵同士だし…仕方ねぇよな?悪いな、ニアちゃん
……そんなことを思うとどこからか『いまさらそれいう?!あなたなんどかみのがさなかった!!?ばかなの!?』と言う声が聞こえてきた気がした。
・・・・俺も疲れてるのかな?
よし、仕事サボって今日はもう寝よう。
ーサイドエンドー