家族の為ならどこまでも   作:実茶

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第4話 身長をください

そうこうして、海賊たちの子育てLifeが始まりましたとさ。

めでたしめでたし!

…え?終わるの早いって?うるせー!こちとら羞恥プレイに耐えてんだよ!もう慣れたよ!

…ふっ、慣れって怖い(遠い目

ジタバタと悶えてると体が傾き、ふわっと宙に放り出される

・・・今、棚の上にいるの忘れてた。

なんで棚の上にいるのかって?

下にいたら潰されそうだったから登ったんだよ!それで登ったはいいけど降りられなくなったんだよ!

みんな背高いから床歩いてたら踏まれそうになるんだよ?!

アリンコの気持ちがよくわかる…

 

「あ…」

 

落ちて頭打ったら「夢でした☆」ってならないかな

そんなことを考えながら目を瞑り体を縮こまらせる

……が、くるはずの痛みがいつまでたってもこない。

恐る恐る目を開けると誰かがわたしを受け止めていた。

 

「…お、前は!!自分の身長より高いところに登るなよい!!危ねぇだろ!」

 

おお!ナイスタイミング、マルコさん!

危うく人生の幕を閉じるところだった。

それはともかく、色々と苦労人だなー、この人。そのうち血管切れるんじゃ…

その前に胃に穴開くかも。。。

 

「マルコ、何騒いで……あっ、ニア!見つけたのか!」

「この棚の上にいた。どうやって登ったんだよい…。つか、降りれねぇなら登るなよい!」

「あはは…、マルコ最後まで反対してたくせに意外と世話焼いてるよね。」

 

あ、ハルタさん。そんな微妙な顔しなくても…

 

「う、うるせえよい!」

 

マルコさんが軽く頬を染めながらハルタさんに言う。

ツンデレですか、そうですか。

 

「ったく…探したぞ、ニア。ここは広いからあまりちょろちょろするなよ?迷子になったら大変だ」

 

優しすぎか。ちょっとでも脱走を考えてたことを反省したい。

 

「わかったかよい。はぁ…。子どもにしちゃ大人しいから楽だが時々消えるのは勘弁してほしいよい…。心臓に悪い」

「まぁ…あながち間違いではないが、これ以上行動を制限するのも可哀想だろ。ただでさえ甲板にすらだしてあげられないというのに」

「マルコ、そこは譲らないもんね」

 

そう、わたし拾われた後から甲板に出たことがないんです。

マルコさんが猛反対してるんだとか

 

「甲板なんかに連れてって外の海賊やら海軍やらに見られでもしたらそれこそ危険だろい。こんなのが無防備に歩いてたら攫ってくれって言ってるようなものじゃねぇか」

 

結構な心配性なんだね。

その気遣いはありがたい!まだまともに歩くことすらままならないからね

いや、頑張れば歩けるけど二、三メートルくらいいくとこける

それはそうと、いつまで放置?

そろそろ会話にはいってもいいかな?

 

「よい!」

「「「ん?」」」

「…よい、よい!」

 

マルコさんの口ぐせを言ってみるとみんなの視線が向く。

ふふん!わたしを放置して3人で話し込んでたんだからこれくらいの茶番には付き合ってよね

 

「…はっ!ははっ!!これ、マルコのこと呼んでるんじゃないか?」

「ーーーお、俺?!俺はマルコだよい!マ・ル・コ!」

「…よ、よ、い?」

「一文字もあってねぇよい!」

「あははっ!あはははっ!!」

「笑うな、ハルタ!」

 

いやー、面白いね。これ

あんまりからかうと後が怖いからこの辺で勘弁しておいてあげよう!

………ごめんなさいかまって欲しかっただけですほっぺたつねらないでマルコさん!!

 

***********

 

-マルコサイド-

 

少し前に俺らの船で面倒をみることになったガキ。

俺は反対したがオヤジがいいっていうなら仕方ねぇよなぁ

まぁ、あのガキ(ニア)が可愛いのは認めよう。

うん、すげぇかわいいよい。なんというか小動物みたいだ。

だが、普段は大人しいけど時々突然ふらっと消えるんだよい

みんなで探し回ってすげぇ変なところから出てくる事が多い。

ある時は医療室のベッドのあいだに挟まってたり

ある時はロビーのソファーの下から出てきたり…

どうやってそんなとこ入ったんだよい!!って、突っ込みたくなるところにいることもあるよい…

そんな訳で、今も捜索中だ。

ったく、あのガキ……どこ行きやがった。

 

「あ…」

 

ん?なんか声が聞こえ…って、はぁあぁぁ?!?!

なんであいつ棚の上に乗ってんだ?!どうやって乗ったんだ!!

ーーーやべっ!落ちる!!

間に合えっ!!

 

ポスッ!

俺は駆け出し、スライディングするとニアを受け止める。

ふー…危機一髪。

なんとかキャッチしたよい。危ない危ない

降りられねぇなら登るなよい!猫か、お前は!!

 

「お、前は!自分の身長より高いところに登るなよい!!」

 

思わず叱ってしまった。

けど、こいついくら叱っても泣かねぇんだよなぁ…

泣かねぇから叱っちまうのかもな。

こいつといると心臓がいくつあっても足りねぇ気がするよい。

ニアを見ると俺の腕の中で目を瞬かせいてる。自分でも驚いてやんの

いっつも驚かされてるのはこっちだがな!

 

「マルコ、何騒いで……あっ、ニア!見つけたのか!」

 

イゾウが歩いてくる。俺が騒いでたからきたのか

 

「この棚の上にいた。どうやって登ったんだよい…。つか、降りられねぇなら登るなよい!」

 

こんなチビが転落死とか洒落になんねぇぞ!?

って、なんでガキ一匹相手にここまで焦らなきゃならねぇんだよい

 

「あはは…。最後まで反対してたくせに意外と世話焼いてるよね。」

 

ハルタが苦笑いしながら歩いてきた。

俺は照れを隠すように憎まれ口を叩く。

否定はしないがそう言われると恥ずかしい気もするよい。

俺らが話してるとニアが喋った。

 

「よい!」

「「「ん?」」」

「…よい、よい!」

 

これ、俺の真似してんのかよい?

 

「ははっ!!マルコのこと呼んでるんじゃないか?」

 

か、可愛いって思ったら負けな気がするよい!可愛いけど!

 

「俺はマルコだ!マ・ル・コ!」

「よ、よ、い?」

 

一文字もあってねぇ!!

…はぁ。楽しいじゃねぇかよい、ちくしょう

 

-サイドエンド-

 

***********

 

「おー、こんなところに集まってどうし…あ、ニア。見つかったのか!よかったよかった」

 

サッチさんとビスタさんが一緒に歩いてきた。

……本当にみんなで捜索してるんだね、毎回

なんか申し訳ない気もするけど、地面にいたら潰されるからね?!仕方ないんだよ!

くそぅ…早く成長したいぜ…。

 

「知らない間に消えてるのは心臓に悪いが、これ以上行動の制限をするのも可愛そうだ。そうだなぁ…一回だけでも甲板に連れてってやったらどうだ」

 

ビスタさんがそう言う。

マルコさんといい、知らない間に消えてるって別にあなた方の目を盗んでるわけじゃないんだけどな…

 

「それ俺らも言ってるんだけど、マルコが譲らないんだよ」

「連れてってやりたいとは思うが…風に飛ばされたり、たまたま襲撃にあって敵船の誰かに見られたらしたら危ねぇだろい。もう少し大きくなってからでもよくねぇか?」

「「「過保護!!!」」」

「俺が過保護なのかよい!?普通だろ?!」

 

一番常識持ってるのはマルコさんです、間違いないです。

けどさすがに風に飛ばされはしないかな?風船じゃないんだからそんな簡単に飛ばないと思うよ?

甲板かぁ…。外の空気は吸いたいと思うし、いざとなった時の逃走ルートも確保したい。

言ってみたら案外いけるかな?

 

「まーくん!おしょと、でちゃい!」

 

舌がうまく回らん。まぁ、しょうがないんだけど

もう少し成長すればまともに喋れるようになるでしょ、多分

 

「「「ぶほっ!!!」」」

「ぴょっ!?!?」

 

みんなが一斉に吹き出した。なぜ!?わたしなんかおかしなこと言った?!

 

「まーくん…、まーくんて!!可愛いな、おい!」

「お願いされてるぞ、まーくん」

「こんな可愛くおねだりされたら断れないなぁ……まーくん?」

「みんなでいけば怖くない!連れてってあげよ!まーくん!」

 

そんな風にからかうほど面白いこと言った?!わたし!

 

「てめぇら…」

 

わたしを抱きかかえてるからか手が出せないみたいで、からかってくるほかの隊長を睨んでるマルコさん。

恥ずかしいのかその頬は少し紅くなっていた。

なんかごめんなさい!けど、三文字って呼びにくいんだよ!この舌がうまく回るようになるまで我慢してください、お願いします!

 

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