家族の為ならどこまでも   作:実茶

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第35話 開戦

ドラゴンさんの指示でコアラさんと別室で戦場へ行く準備をする。

コアラさんがわたしの服を探すと興奮しだして着せ替え人形と化していた

 

「ニアちゃん、何着ても似合うのね!どれがいいかな〜?」

「なるべくうごきやすいふくがいい」

「動きやすいのかぁ。じゃあこれかな?あ、ニアちゃんは武器は何を使うの?」

「おもにはとびどうぐ、かな?けんとじゅうもつかう」

「ふむふむ。じゃあこれと、これとこれ!はい!」

 

コアラさんがクナイが数本入ったホルダーと、わたしでも扱えそうな普通より短めの剣と軽くて使いやすい銃をくれた。

 

「いいの?こんなに…」

「いいのいいの!だって今から戦場に行くんでしょ?ほんとはサボくんだってニアちゃんみたいな可愛い子をそんな危ないところに行かせたくないはずだから!」

 

え、えええ。

どう言う理由…?それ。

とりあえずわたしは戦闘用具を一式揃えてもらうと部屋を出た。

 

「準備できたか、ニア。…お前、弓は使えるか?」

「うん」

「なら弓でおれを援護しろ。前線には立つな」

「…うん。」

 

わたしの顔を見られないようにって配慮してくれたのかな?

 

「コアラ、こいつに合わせてマントを新調しろ。あと、弓と矢も用意してくれ」

「はいはい。人使いが荒いなぁ」

 

それでもやってくれるコアラさん。

海軍よりも海賊とか革命軍の方がいい人ってどう言うこと?!

 

「海軍に見せてやることはない。お前もおれが守ってやるからおれの後ろにいろ」

 

『おれが守る』

どこかで聞いた事ある台詞だ。

…エースも似たような事いってたなぁ。けど、結構最近聞いた気が…

あ、そうだ。

 

「……ルフィさんだ。」

「はっ!?お前、ルフィもしってんのか?!」

 

わたしがボソッと呟くとサボさんが驚いた。

……え?…あっ!そうか。

エースとルフィさんが兄弟なんだ。サボさんとエースも兄弟ならサボさんとルフィさんも兄弟ってことになるね。

この三兄弟いろんな意味で強いな

 

「しゃぼんだまのしまであったの。まいごのわたしをおくってくれるって…」

「へぇ〜…。お前って物凄い縁を持ってるな。」

 

まったくだよ。

運がいいのか悪いのか…

 

「あ、そうだ。サボでいいぞ?エースのことも呼び捨てにしてんならおれも呼び捨てでいい。」

「わかった。」

 

雑談をしているとコアラさんがマントと弓矢を持ってくる。

 

「はい!マントと弓と矢!」

「ありがとう、コアラさん」

「こんな可愛い子にお礼言われちゃった!」

 

コアラさんからマントと弓矢を受け取り装着する。

お礼を言うと逆に喜ばれた。…コアラさんも十分可愛いと思う。

 

「じゃあサボくん。気をつけてね!」

「あぁ、ちょっくらエースを助けに行ってくる!ニア、いくぞ!」

「うん」

 

わたしとサボは潜水艦に乗りマリンフォードに向かうのだった。

 

***********

 

潜水艦にて。

サボが舵を取りながらニアに質問をする

 

「なぁ、ニア…。聞いてもいいか?」

「うん?」

「お前、何で白ひげの船に乗ってるんだ?」

「ひろわれたの。」

「拾われた?…捨てられてたって事か?」

「うん。まだじぶんのあしであるくこともできないくらいちいさいときにもりのおくにすてられてたわたしをみつけてくれたの。どこかにおくるのかとおもいきや、そのままそだててくれたんだ。」

「なんか色々謎だな。白ひげがお前を船で育てることにしてくれたのか?」

「わたしをひきとってくれるひとをさがすほうがむずかしいっていってたかな?どこにいてもきけんだろうからじぶんらのところにおいておいたほうがあんぜんだしはやいって」

「……………間違っちゃいねぇな」

 

ニアの説明に対し、横目で彼女をチラッと見ると納得したらしい。

 

「じゃあ、本当に白ひげ海賊団がお前の家族なんだな」

「うん。はかいおうっていうかいぞくにさされたときも、こうねつでやまをのぼってしんぱいかけたときも、シャンクスさんとミホークさんのしゅぎょうでちょっとむちゃしたときも、にぃちゃをかばってきられたときも、いつだってわたしのことをたすけてくれたの。だからたすけるんだ。こんどは、わたしが…」

 

その揺らがない意志にサボは表向きでは感心するが内心は突っ込みを入れまくりであった。

 

「そうか。お前は強いな。(ちょっと待て!!こいつ今、自分でとんでもないこと言ったって気づいてねェのか!?破壊王って億越えの海賊だったよな!?結構前に消えたって噂された…!こいつがその犯人だと!?それに高熱で山を登った!!?馬鹿なんじゃないのか!!どんな状況だったのかしらねぇけど自殺行為に等しいだろ!!あと、赤髪と鷹の目に修行をつけられただと!?ちょっと無茶したってかなりの無茶だろ!!?こいつ今幾つだよ!!こんなチビがなんで世界最強の剣士と四皇に修行つけられて生きてんの!?それに兄を庇って斬られたって?!どんな生活送ってきたんだ、こいつは!!むしろよく五体満足でいるな!)」

 

彼の心境などいざ知らず彼女は話を続ける。

 

「ありがとう、サボ。」

「なんだ?いきなり」

「わたしね、しゃぼんだまのしまでいままでうけたことのないあくいをうけたの。かなしくて、つらかった。いっそぜんぶこわしてやろうかって…そんなおもいがめばえたときにルフィさんとであったんだ。……そのおかげですこしおちついたの。」

 

それはルフィにお礼を言うべきであっておれにいうのは違うんじゃないか?と、サボは思うが続きがあるみたいだったので何も言わずに話を聞く。

 

「ルフィさんたちがきざるさんにおいつめられて、わたしがでようとしたときにくまさんがそれぞれみんなをとばしたの。わたしはかれのいちみじゃないけど、まいごだっていったらくまさんはわたしもとばしたの」

「それでお前、俺たちの基地に降ってきたのか」

「うん。ルフィさんにもおれいがいいたかったけどいえなかったから、サボにはさきにいっておこうとおもって」

「……なんか礼を言われることしたか?」

「ふたりにあわなかったら、わたしきっともうくるってた。……そしたらとーさんたちのところにかえれない。」

「…なんでそう思うんだ?」

「じぶんがいしつだってよくしってるから。……このちからはね、のうりょくじゃないの。わたし、あくまのみをたべてないから…。だからこのちからをげきじょうのままにふるったらだめなの。いちどくるってしまえばクセになる。そんなことになったらいつもまもってくれたかれらにあわせるかおがないの」

 

今も結構危ないと思うけどな…。と、サボは思うが口には出さない

彼女が1番わかっていると信じてるからだ

 

「あったばかりでこんなこと言うのもアレだが…お前ちょっと1人で頑張りすぎだ。ちったぁ肩の力を抜け。今回の戦争だっておれもエースを助けに行くんだ。お前1人じゃない。もっと自分に素直になれ、ニア」

「………うん」

「よし。……っと、まだ時間もあるしちょっと寄り道するぞ?食料やらなんやら揃えねえと。」

「うん」

 

サボが潜水艦を上昇させ水面に上がる

彼が先に出ると艦内に手を伸ばす

 

「……?」

「お前も来い。」

 

首を傾げるニアにそう言うと彼女は手を伸ばす。彼はその細く小さな腕を掴むと引っ張り出した。

「いくぞ」と優しく笑む彼をみてニアはエースを思い出す

 

「……うん(本当に血が繋がってないのかな?すっごいそっくりなのに不思議…。……少しずつ近づいてるんだ。エース、みんな。今、いくよ)」

 

***********

 

-白ひげサイド-

 

ニアを探してる途中で手に入った情報。

エースの公開処刑。

…海軍の野郎ども、本気で言ってんのかァ?

おれは船にコーティングを施し、水中へと潜り海軍の虚を突くことにした。

傘下の奴らにも連絡を入れて総戦力で戦場へむかう

ドでけえ戦争になりそうだなァ

 

「…オヤジ」

「どうしたァ?マルコ」

「エースを助けにいくんだよな?」

「当たり前だろ。なんかあったのか?」

「ニアはどうするんだ?」

「ティーチの情報が入ってこない以上迂闊には動けねぇ。おれたちはニアを信じることしかできねえんだ。だが、エースはすぐに助けに行かねえと殺される。優先順位ってやつだ。ニアを見捨てる気はねえよ」

「生きてる、よな?ニアは。」

 

誰もかれもが言う。

生きてて欲しいという"願望"

もしかしたらもう手遅れかもしれない。

そう不安がよぎる事もある

 

「グラララ!情けねえなぁ、お前ら!末っ子がいつも命かけて戦ってんのにそれを信じられねえのか?おれたちがあいつを信じなくて誰が信じてやるんだ」

 

「「「!!!」」」

 

そうだ、ニアは生きてる。

絶対に迎えにいくから、闇に染まるんじゃねえぞ。

まずは海軍との戦争からだ。

エースは死なせねえ。おれの家族に手ェ出した事、死ぬ程後悔させてやる!!

 

-サイドエンド-

 

***********

 

「お前って、少食すぎねえか?」

 

少し寄り道をして食料やらなんやらを買い揃え、潜水艦へと戻る。

休憩にしてご飯を食べている時、サボがそう言った。

 

「ふつうだとおもうよ?」

「いや、少食だ。コアラでももう少し食べるぞ?だからそんなに小さいんじゃねえの?」

「うーん。そうかなぁ」

 

小さい時に体を酷使しすぎたせいだと思う。…そう思いたい。

 

「まぁ、栄養が足りてるならそれでいいけどよ。…さて、そろそろいくか」

 

サボが再び舵を取り海の中へと潜る。

じわりと嫌な汗が流れる。

 

「緊張してるのか?」

「うん、すこし」

「安心しろ。おれがいる」

 

ウインクをしながらそう言う。

舵に集中しろ。事故るぞ

 

「おれはな、お前に感謝してるんだ。記憶を取り戻せてこうしてエースを助けに行ける。お前が居なかったらおれは何も知らずに兄弟を失うかもしれないところだった。その借りはエースを助ける事で返す。それでいいか?」

「じゅうぶんだよ、むしろおつりがでるね」

「ハハハッ!お前はどこまでも優しいな。そう育てたのは白ひげ達なんだな。あーあ、悔しいなぁ。お前みたいなやつにもっと早く会いたかったぜ。なぁ、ニア。エースと出会ってくれてありがとな」

「おれいはエースをたすけてからいってよね」

 

そういうと、サボはまた笑った。

大人の余裕って感じがあるのがまた腹立つ

けど、きっとそれがわたしを安心させてくれるんだな。

 

「そろそろ着くぞ。覚悟はいいか?」

「もちろん。とっくにできてるよ」

 

わたしは首につけてるチョーカーを触る。やっとみんなに会えるんだ。

サボは潜水艦を脇につけ、見つからないように顔をのぞかせた。

 

「…まだ始まっちゃいねえな。もう少し待つか。」

「うん。わかった」

 

ドキドキする。

みんなに会いたかったのにいざとなったら会うのが怖い。

わたしの心境を読み取ったのかサボがわたしの頭に手を置く。

 

「大丈夫だ。おちつけ。な?」

 

会ったばかりだと言うのにお見通しのようで悔しい。

深呼吸をし心を落ち着かせる。

 

バシャアアアァァン!!

 

「おれの息子は無事なんだろうなァ!」

 

モビー・ディック号とともにオヤジさんの声が響き渡った。

オヤジさんが能力を使い空間にヒビを入れる。

 

「きてやったぜェ?センゴク!…野郎どもォ!エースを救い出し、海軍を滅ぼすぞォオオ!」

 

オヤジさんが高らかに声を上げると「うおおおおっ!!」と言う雄叫びを全員があげる

 

「近くで見るとすげぇ迫力だな。ニア、出るぞ。まだ見つかるなよ」

「うん。」

 

こっそりと潜水艦を出てモビー・ディック号の陰に隠れる。

 

「オヤジイィ!!なんで見捨ててくれなかったんだ!!おれの身勝手でこうなっちまったのに…!」

「おれは行けと言った。そうだろ?マルコ」

「あぁ、俺も聞いてたよい。悪いなエース、こんな苦労かけちまって。誰もが知ってるはずだ!この海で俺たちの仲間に手を出したやつらがどうなるかってことをなァ!!」

 

…かっこいい〜。どうしよう、うちの長男がすごいかっこいい!

マルコを見てボーッとしてたらサボが「おい」と声をかける。

 

「お前、相当なブラコンだな。感極まってる場合か。」

「あ、うん。ごめん」

 

いけない、いけない。集中しなきゃ。

 

「おれは、助けられていい存在じゃない!!おれはっ…妹を…ニアを救えなかった!!」

「っ!?どういうことだよい、エース!」

「ティーチが言ってた。おれがティーチを見つけた時にはもう…ニアはっ…。あいつは、俺たちを裏切るくらいなら死んだほうがマシだって…激流の海に飛び込んだって…!おれは…無力だ!」

 

あー、うん。やったなぁ

あの時は逃げるのに必死だったから。

若干遠い目をしてあの時のことを思い出しているとサボが言った。

 

「お前、そんな無茶したのか。」

「したね」

「なんか死んだことになってるが…」

「みたいだね」

 

白ひげ海賊団のみんながざわつき始める。

「そんな…」「ニアが、嘘だろ?」

などと言った言葉が聞こえてきた。…わたしはいいんだ。だからエースを助けて。

 

「それなら尚更!お前まで死なせるわけにはいかねえよ、エース!!」

 

オヤジさんがそう叫ぶと隊員、隊長、傘下の人たちが一斉に乗り込む。

………さっきのオヤジさんの能力で津波が来た。

それを青雉さんが凍らせる。

そしてミホークさんが動く。その一撃は修行の最中でも見たこと何くらい大きな斬撃だった。

それを体をダイヤに変えたジョズが正面で受け止める。

ええっ!?あれって受け止めれるの!!?

硬すぎるだろ!さすが隊長!!

ミホークさんはかなり本気だったのか受け止められた事に苛立ちを見せた。

あの人ってあんなキャラだったっけ?

 

「今のは何の話だ!!?お前たち……まさかアレを死なせたのか?!!」

 

ミホークさんが怒ってる…?

彼の言葉を聞きサボが驚いた。

 

「お前…鷹の目に相当気に入られていたんだな。何したんだ?」

「あのひとのこうげきかわしてたまにはんげきしたくらいだよ?とくになにもしてないとおもうけど」

「………十分だろ、それ」

 

次に黄猿さんが光の玉をオヤジさんに飛ばす。

それをマルコが受ける。

 

「いきなりキングは取れねえだろうよい!」

 

いちいちカッコいいな、うちの長男は…

わたしもかっこつけようかな。

 

「様子見はここまでだ。動くぞ、ニア。援護は頼んだ」

「うん」

 

サボさんが戦場の方へ走る。それを見てわたしはモビー・ディック号に忍び込み、帆に登る。弓なら高いところからの方が狙いやすい

降りられるかが心配だけど。たぶんおそらくきっと降りれなくなるだろうけどその時はその時だ

 

「ぎゃああっ!」

「な、なんだ?!うわっ!」

 

一角が騒がしくなりみんなそこに注意がいく。

 

「竜の鉤爪!」

 

指を竜の爪のように開き、武装色の硬化を使う

いやいやいや!!関節どうなってるの?!それ!!

指の力で次々と海軍をなぎ倒す。

色々おかしい!あの人!!

 

「?!誰だよい、あいつ!」

「なんだァ?あのマントの小僧は」

 

オヤジさん側も戸惑ってる。そりゃそうだよな。いきなり知らない奴が入ってきたらそりゃ戸惑うか。

 

「なんだ?!あいつは!」

「誰だいぃ〜?」

「新手か?」

「敵なら殺す!それだけじゃ!」

 

戦いの幕は切って落とされた。

 

***********

 

-センゴクサイド-

 

火拳のエースの処刑。

そう世界に通告した。

誰を呼び寄せようとこいつは死ななければならない!

あの男の血を引く限り…

白ひげ達が現れる前に海兵達の士気を上げるべくわたしは世界に情報を流す

 

「貴様の父親は、ゴールド・ロジャー!この処刑には大きな意味がある!」

 

そういうと、海兵達がどよめいた

そりゃそうだ。あの男に息子がいたなんて誰も知らない

 

「海賊王の息子であるお前はここで死ななければならない!たとえ誰を呼び寄せようとも、どんなに大きな戦争になろうとも!!」

 

あの男の血を…絶やさなければならないのだ!!

そういうと、雄叫びとともに海兵たちの士気が上がる。

 

ザッパアァァアン!!

 

突然モビー・ディック号とその傘下が現れた

何!?どこから…!!

…っ!!そうか、奴ら船にコーティングを!!

 

「おれの愛する息子は無事なんだろうなぁ!!」

 

白ひげがやってきた。そして奴は能力で大気を揺らす

 

「おれは、助けられていい存在じゃない!!おれはっ…妹を…ニアを救えなかった!!」

 

火拳がそう叫ぶ。

…妹、だと?!

火拳が『妹』と呼ぶってことはこいつより年下だろう?!

白ひげの船に女で子どもに等しいくらいの奴がいればすぐに噂されるはずだ!

…ニアなんて奴聞いたことがない。なんの話をしているんだ、こいつらは?

 

「なら、尚更!お前まで死なせるわけにはいかねえよ!エース!」

 

白ひげが叫ぶと一斉に海賊共が島に乗り込み戦争が始まった。

しばらくすると島の一角が騒がしくなり何事かと見てみるとフードで顔を隠した青年が武装色を纏わせた爪で海兵をなぎ倒していた

…な、なんだ、あいつは!!

白ひげの援軍!?いや、そんな報告は受けてない…

戦争は始まったばかりだと言うのにわたしは不安を覚えた

 

-サイドエンド-

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