家族の為ならどこまでも   作:実茶

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第36話 再会

「さーて、暴れるぜ!」

 

サボさんがニヤリと笑って海軍を爪でなぎ倒していく。

わたしは弓を構え矢を引き覇気を纏わせてサボさんの背中を狙ってる海兵を撃つ。

 

「なっ!?矢だと?!一体どこから!!」

 

突然の上からの攻撃に敵も味方も驚いているが気にせずに撃ち続ける

 

「「「うわぁっ!!」」」

 

海兵たちが矢を受けて倒れる。…心が痛むけれど手加減はしない。わたしはわたしの大切なものを守るために戦うんだ。

家族を傷つけるやつらに慈悲なんて与えるものか

 

「あそこだ!モビー・ディック号の帆の上!!」

「あんな所から?!なんて腕だ!!」

「しかも子どもじゃないか!!」

 

海兵の1人がわたしを指差し一斉に視線がこちらへと向く。

 

「ピューッ。いい腕してるじゃねえか!!」

「隙を見せた………ぐはっ!!」

 

サボさんがわたしを見て口笛を吹いたとき彼の後ろに海兵が回り込むがそいつの心臓部を確実にを撃ち抜く

 

「ほめるのはいいけど、しゅうちゅうして?!ゆだんしてうたれるとかなさけないよ!?」

 

あ、つい叫んでしまった。いやでも、戦闘中に余所見って自殺行為だよ!?

 

「ははっ!悪い悪い!あまりの腕の良さに見惚れちまった!」

「じょうだんいってないでたたかう!」

「つれないなぁ。」

 

「「「「ーーー!?!!?」」」」

 

あぁ、やっぱり彼らが近くにいるだけでわたしはこんなにも元気になれる。

やっと会えた。大好きなわたしの家族。

って、なんでみんなこっち見て固まってるの?!死にたいの?!

また矢をつがえ覇気と冷気を纏わせて放つ。

矢が地面に刺さると海兵たちの足元を凍らせ、兵士の動きを止めた。

 

「っ?!能力者か!!」

「なんて厄介な!」

 

海兵の誰かが言うけれど、厄介じゃない敵なんて存在しないと思う。

 

「…ニ…………ア?いや、でもニアは…」

 

誰かがそう呟く声が聞こえた。

多分ハルタだ。

すると叫び声とともに船と人が降ってきた。

見上げるとルフィさんが……

って、ルフィさん!?何してるの!!?

なんで軍艦と一緒に落ちてきてるの?!馬鹿なの!?

 

「うわあぁぁぁぁ!!」

「こんな死に方嫌だっちゃブル!誰か止めてえぇーッヌ!!」

「あ、おれゴムだから大丈夫だ!」

「貴様1人助かる気カネ?!麦わら!」

 

なんであの人の周りはいつも賑やかなんだ!!

 

「エース!!!助けに来たぞおおおお!!」

 

沢山の人を引き連れてやってきた。どこからきたんだろう?

囚人服着てる人たちもいる。まさか、牢獄?!

 

「元七武海、クロコダイルに海峡のジンベエ!?」

「それだけじゃない、エンポリオ・イワンコフもいるぞ!?なんだ、あの面子は!!」

 

海賊も海軍も降ってきた人たちに驚きを見せる

 

「「ルフィ!?!?」」

 

そしてサボとエースが同時に叫んだ。

 

「エースウゥ!!やっと会えた!!助けに来たぞオォオ!!」

 

ルフィさんが叫ぶ。

と、顔面凶器さんが「クロコボーイは?!」とあたりを見回した

クロコ…?黒子?って、あの顔隠す奴?

 

「久しぶりだな、白ひげ…」

 

あ、違った。ふつうに人だった

砂がオヤジさんの背後を舞い、人の形を作る。

義手のフックをオヤジさんに向けるがそれをルフィさんが蹴り飛ばす。

ナイス!さすがエースの弟!

 

「なんでてめえが白ひげの味方をする!!」

「やっぱりこのおっさんが白ひげか。じゃあ、手ェ出すな!エースはこのおっさん気に入ってんだ!」

 

エースだけじゃない。

わたしもその人大好きだよ。

真下にいる砂の人に上から大量の水をかける。

それだけ水びたしになったら砂になれないでしょ

 

「ーーーっ!?」

「ねぇ…そのひとにてをだすなら、いくらルフィさんがつれてきたひととはいえゆるさないよ?」

 

殺気をぶつけながら言う。砂男さんはわたしを見上げると殺気に気圧され後ずさった。

ルフィさんがわたしを見上げると「あーーっ!」っと、気づいたようにわたしを指差し叫んだ。

 

「ニア!!お前、ニアだろ?!」

「「「ニアッ??!!」」」

 

あ、まずい。

なんとかして話題を逸らさないと後でお兄ちゃんズに怒られる!

 

「お前、こんなところに飛ばされたのか?!とにかく、無事でよかった!ここは危ねえから隠れてろ!あそこに捕まってるエースって奴。あいつはおれの兄ちゃんなんだ!エース助けるためにちょと寄り道するけど、お前との約束はちゃんと守るから待っててくれ!」

 

待って待って!!全部カミングアウトしないで?!

この後が怖すぎるから!

 

「ニア!お前はおれが絶対に家族のとこに連れてってやるから!もう、泣くなよ!」

 

ぎゃあっ!!

それ以上言わないで、ルフィさん!!恥ずかしい!

 

「おーい、ニア!きいてんのか?!というか、降りてこいよ!なぁ、ニア!聞こえてんだろ?」

「あぁ、もう!うるさいよ、ルフィさん!!おりれるならおりてるから!」

 

登ったのはいいけど降りれないんだよ!

やっぱ高いとこは苦手だ!

 

「なんだそりゃ?降りれないなら登るなよ!」

 

そう言ってゴムの様に手が伸びてくる。

それがわたしに巻きつくとわたしを甲板へと降ろした。

 

「猫みたいな奴だなぁ、ニア。エース助けたらお前のとーさんと兄ちゃん探すからちょっとまってろ。エース!今行くぞオォオ!」

「待つのはお前だ。」

「ぐえっ!」

 

いつのまにかサボが甲板に来ていて、エースのところに走ろうとしたルフィさんの首根っこを掴んだ。

 

「…小僧…その帽子、昔赤髪がしてたやつによく似てるなァ」

「いてて。ん?おっさん、シャンクス知ってんのか?!そういや、ニアも知ってたな。これ、預かってんだシャンクスから」

「ほぉ…。それはそうと、こいつとどこで会った?」

 

オヤジさんがわたしを見ていう。

 

「シャボンディ諸島だ!茂みの中で『家族に会いたい、家に帰りたい』って泣いてたとこをおれの仲間がみつけたんだ。それで、おれが家族のとこに帰してやるって約束したんだ。あ、そうだお前!ニアと知り合いか?ならこいつ守ってくれ!約束は絶対に守る!ニアに怪我させたくねえんだ!」

 

ルフィさんがサボに言うとまた走り出そうとして、サボに首根っこを掴まれる

あれ?兄弟じゃないの?

あ、ルフィさんがサボに気づいてないのか。

 

「ぐえっ!おいっ!何すんだよ!おれはエースを助けに行くんだ!」

「そんなことわかってるよ。だが、がむしゃらに突っ込んで勝算はあるのか?」

「やってみなきゃわかんねえだろ!」

「相変わらず猪突猛進だな、ルフィ」

「誰だよ!お前!邪魔すんな!」

「おれを覚えてねえか?おれ。だよ、ルフィ。お前にはエースの他にもう1人兄弟がいただろ?」

 

サボがフードを外しながら優しく声をかける

 

「あいつは…もう、………っ!!?って、さ、さ、さ、サボオォオ?!?!」

 

「サ、サボだと?!?!」

「サボ?!ヴァナータ!ここで何してるっキャブルの?!」

 

ルフィさんの叫びにエースと顔面凶器さんが反応する。

なにこれ、カオスすぎるでしょ。

 

「ど、ど、どうなってんだ?!なんで、ニアとサボが一緒にいるんだよ!その前にお前、死んだんじゃ…!!」

 

ルフィさんが目に涙をためて言う

死んだと思ってた兄弟が生きてたらそりゃあ嬉しいよね

ってあれ?それって今のわたしも似た状況?

 

「話すと長くなるから後だ。とりあえず、お前はこいつとの約束は果たした。だからエースを助けることに集中しろ」

「はぁっ!?こいつの家族がここにいるのか?!」

「あれ?知らねえのか?こいつの言う"とーさん"ってのは白ひげのことだ。"にぃちゃ"って奴らは隊長とか隊員のことだぞ?」

 

サボがオヤジさんを親指でクイッと指しながらいう。

 

「ええええええっ!?!?じゃあニア、エースと同じ船に乗ってたのか!?」

「…いったら、まずいかなとおもって。ごめん」

 

そういうと、「別に謝ることじゃないけどよ!」と、笑って許してくれた。

この兄弟心広いな。

 

「さて、と。落ち着いたか?ルフィ。エースを助けに行くぞ!ニア!援護は頼んだぞ!」

 

サボがそう仕切るとルフィさんは涙を拭って笑顔で返事をした

 

「おう!」

「うん」

 

ルフィさんとサボが同時に処刑台まで走り出す。

この周りを置いていく感じ、ほんとそっくりだな

わたしも動くか。そう思って2人の後を追おうとすると、ぽんっ…と頭に手が置かれた。オヤジさんだ

 

「…死んじまったかと思ってた…」

「…うん」

 

エースがそう言ってたもんね

 

「ほんとに、無茶ばっかしやがるなァ。この馬鹿娘が」

「ごめんなさい」

 

その声には安堵と慈しみが混ざっていた。

 

「生きててくれてありがとな。よく、帰ってきた。エースを助けるぞ」

「う゛ん…」

 

『よく、帰ってきた。』

その言葉にわたしの涙腺が緩み声が震える。

信じていたけど青雉が言ってたみたいに本当は諦めてるんじゃないかって心のどこかで思っていた。

頬を伝う涙を拭って気を引き締める。泣くのは後にしなきゃ

エースの解放が優先だ

わたしは矢をつがえ、今度は覇気とともに風を纏わせて放つ。

その矢は周りの海兵たちを切り裂きながらまっすぐに疾る。

周りを切り裂き壁へと突き刺さると蜘蛛の巣状にヒビを入れ音を立てて崩れる。

それをみたオヤジさんは「こいつが味方でよかった。」と小さく呟いた。

 

「頼もしいぜ、ニア。そうだ、あの小僧は何者だ?」

 

オヤジさんがサボを見ながら言う

 

「サボのこと?サボはエースとルフィさんとおさないときにさかずきをかわしたぎきょうだいだって。」

「あの小僧もエースの兄弟か。グララララ。こりゃまたとんでもねぇ助っ人がきたもんだぜ」

 

***********

 

ー白ひげサイドー

 

マリンフォードに着くと処刑台にエースがいた。

おれが叫び士気を上げるとエースが言った

 

「何で見捨ててくれなかったんだよォ!おれの身勝手でこうなっちまったのに!!」

 

あぁ、お前を止められなかったおれの責任だ。

 

「おれは助けられていい存在じゃねぇ!妹を…ニアを救えなかった!!」

 

ニアを、救えなかった…?

マルコがどういうことだと聞くと、エースがティーチに会った時にはもう死んでいたそうだ。おれ達を裏切るくらいなら死んだ方がマシだと激流の海に飛び込んだらしい。

………なんて奴だ。そうまでして裏切りたくなかったのか。

…おれは裏切りをゆるさねぇ。仲間殺しなんてもっての外だ。

ニアはおれたちの半分も生きてねぇってのに、おれたちより何倍も立派な奴だぜ。末っ子がいつも命かけて仲間のために戦うんだ

じゃあ今は、悲しんでる場合じゃねえよなァ!!

 

「なら尚更!お前まで死なせるわけにはいかねえよ、エース!」

 

おれがそういうと隊員、隊長、傘下が一斉に乗り込み戦争が始まった。

少しすると島の一角が騒ぎ出した。

見てみると1人の小僧が爪で海兵どもをなぎ倒していた。

…誰だァ、あの小僧…。

小僧に気を取られていると矢が小僧を背後から狙ってる海兵に刺さる

何?!一体どこから!!?

 

「あそこだ!モビー・ディック号の帆の上!!」

 

1人の海兵の声におれも含めて全員が見上げる。

そこにはマントをしてフードで顔を隠し、弓矢を射る少女の姿があった。

なんだあの小娘。……いつのまにおれの船の帆に登りやがった?

逆光でよく見えない。が、おれは1人の少女を連想した。

あいつはもう居ねえはずなのに…

 

「ピューッ!いい腕してるな!」

 

見知らぬ小僧が少女を褒めると背後を取られる。それを少女はまた矢で射る。

しっかしなんて腕だ。よくあんな所から急所を1ミリも外さずに狙えるな。確かニアも狙撃に関していい腕してたよなぁ

イゾウがベタ褒めしてたのを思い出す

 

「ほめるのはいいけどしゅうちゅうして?!ゆだんしてうたれるとかなさけないよ?!」

 

???!!!

その声、喋り方。…ニアにそっくりだ。

まさか………生きて!?…いや、まさか、な。

エースの話が本当ならもうあいつは死んでるはずだ。激流の海に落ちたらまず助からねぇ…

すると頭上から叫び声が聞こえて見上げると船と人が落ちてきた。

 

「エースウゥ!!助けに来たぞォオォ!!」

 

あいつは、エースの言ってた弟か。

砂の小僧に名のある海賊共…

おいおい、なんつー奴ら引き連れてんだ…!

 

「久しぶりだな、白ひげ!」

 

エースの弟と一緒に来た砂の小僧がおれの背後に回る。懲りねえ奴だなぁ。

おれが構えようとするとエースの弟が砂の小僧を蹴り飛ばし、小僧の頭上から大量の水が降ってくる。

帆の上にいた娘が水を撒いたみてぇだ。

…ありゃ、もう砂になれねえな。

 

「そのひとにてをだすなら、いくらルフィさんがつれてきたひとでもゆるさないよ?」

 

その声は怒気を含んでいておれに向けられたわけでもないのにその殺気に少し恐怖を覚えた

 

「あーーっ!ニア!!お前ニアだろ?!」

 

エースの弟が少女を見るなり叫ぶ。

…ニア、だと?!そんな馬鹿な。だってあいつは…

いや、その前になぜエースの弟がニアのことを知ってるんだ?!

まさか、本当に…?

 

「なぁ、ニア!お前はおれが絶対に家族のとこに連れてってやるから!もう、泣くなよ!」

 

家族のところに連れてってやる…だと?

信憑性が湧いてきた。…本当にニアなら降りてこい。

……顔を見せてくれ、ニア。

エースの弟が少女に降りてこいというと少女は『おりれるならおりてるから!』と訴えた。

 

・・・ニアだな・・・

 

降りれない癖に高いところに登るようなアホな真似するのはあいつしかいねえ。

エースの弟がニアを降ろすと「まってろ」と言った。

この様子じゃ、エースの弟はニアの言う家族が誰かを知らねえな

まあ、言えるわけもねえだろうなぁ

エースの弟が走り出そうとすると見知らぬ小僧がいつのまにか近くにいて、その首根っこを掴んだ。

 

「こいつとどこで会った?」

 

ティーチに攫われたはずなのになんでエースの弟がニアをしってるんだ?

 

「シャボンディ諸島だ!茂みの中で『家族に会いたい。家に帰りたい』って泣いてたとこをおれの仲間がみつけたんだ。それで、おれが家族のとこに帰してやるって約束したんだ。」

 

シャボンディ諸島だァ?!…よく無事だったな。

家族に会いたいって泣いてた…か。

グララララ。寂しい思いさせちまったみてえだな。

何がともあれ、よく帰ってきた。

怖い思いさせて、寂しい思いさせて済まなかったなぁ。

今度はちゃんと守ってやるからもう離れるんじゃねえぞ

そういう思いを込めニアの頭を撫でる

ふと疑問を思い出した

 

「あの小僧は誰だ?」

 

ニアと一緒にきた謎の小僧。あいつがここまでニアを連れてきたのは想像がつく。だが、なぜこの戦争に加担する?

 

「サボのこと?サボはエースとルフィさんとおさないときにさかずきをかわしたぎきょうだいだって。」

 

何?!

グララララ…まだ兄弟がいたのか。

こりゃとんでもねえ助っ人が来たもんだぜ

 

ーサイドエンドー

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