東方魔剣術少年   作:mZu

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第41話

周りには暖かい空間があった。橙色ともとれるが赤色とも取れる、兎に角明るい空間であり、僕は何となく落ち着くような空間だと感じた。ところで、先程見えた二人は何だったのだろうか。僕の中で疑問と好奇心が膨らんでくる中、向こうでは話しているところに僕は割り込んだ。

 

「見間違いじゃないわね。あれ?もしかして扉が開きっぱなしだったのかも。」

 

「舞ったら、おっちょこちょいね。まだ指令がないのに誰かを入れて。」

 

「まぁ、ちょうどよかったかもしれないよ。『よくやった。』なんて言われるんじゃないかしら?」

 

「失礼ながら、誰ですか?」

僕はつい聞いてしまった。こう、ずっと話していると蚊帳の外のような気がした。別に関係ない話をしているならまだしも、確実に僕のことを話していると思うので何となく嫌気がさしてくる。

 

「僕が丁礼田 舞。」

サイドヘアは腰辺りまで伸びているが後ろ髪はショートヘアーで明るい黒色、という髪の色をしている。そして頭には烏帽子と思われるが折り曲がっているものをかぶっている。とても鮮やかな緑色で右手に持っている笹と同じような色をしていて、襟と前掛けは白色で、そこには黄色いリボンが取り付けれている。襟には蝶ネクタイのようなものが、前掛けには細いリボンで蝶結びになっている。腰には黒いリボンをつけている。

 

「私が爾子田 里乃。改めて、ようこそ後戸の国へ。」

その人も舞さんと同じく髪型と被り物は変わらなかった。しかし、髪色は茶色の方に近い髪をしている。どちらにせよ、綺麗な髪には変わりない。紅色のドレスのような服装であるが舞さんと変わらない。唯一違うとするなら、顔つきが幼く感じるのと何かを葉を持っているという事だろうか。一本の枝に葉を何対かついているもので葉の形は細長かった。

 

「後戸の国ですか。それはまた、変なところに来ましたね。」

 

「見知らぬ人だけど誰なの?」

 

「ヒカルです。」

 

「じゃあ、今からチストを開始するわよ。」

舞さんは急に何を言い出すのかと思えばそのようなことを言っていた。何をしたいのか思惑が見えないうちはどのようにするか、困りものである。

 

「テストですか?何をするんですか。」

 

「秘密よ。貴方が弱かったから困るからね。」

 

「本気で行くよ。死んでも知らないわよ。」

舞さんが。

「手加減しないけど、死んだら殺すからね。」

里乃さんが僕に対して拒否権もなく突きつけた。そして何の許可もなしに事が前に進んでいく。

 

「ちょっと待ってくださいよ。状況が飲み込めません。」

 

「仕方ないね。これもテストって事で。」

舞さんがそう言う。二人の時点で何かとおかしいような気はするがそのような事は構うことではないらしく、どんどん次へと進んでいく。

 

「そうだね。そうしよう。」

ピンク色の少しだけねじれた軌道をしている光線と四角い形をした緑色の弾がこちらへと向かってくる。少しだけ行動範囲を狭まるがそんな事を気にしていられない。僕は横へと移動して動ける範囲を出来るだけ広く取る事にした。

 

お父さんの弾幕を真似てみようか、そう思えた。対抗するにはそれくらいしかないと思う。

 

先ほどの弾幕に緑色の槍のような弾幕に紫色の四角い形をした弾まで飛んでこればこんな事を頭の片隅に考え始める。とてもではないが避け切れる気はしない。

 

何だっけか?僕は心の中で聞いてみる事にした。緑色で、小さな弾、そして微妙に軌道が相手の移動に対して変わるもの。うーん、僕にはとても難しそうである。それなら赤色と緑色、風を起こして加速させたりすれば何とかなるのではないだろうか。

 

僕は何となく赤色の弾と緑色の弾を連想する事にした。その時に利用したのは月である。あの大きくて丸い空に浮かぶ月のようなものが大量にあるようなイメージをしてみた。周りには自分のイメージ通りではないが何十個の弾が出来上がっていた。

 

僕は何か違うような気はしたがそんな事は気にしない事にした。それこそ、愚の骨頂というものだろう。

 

緑色の槍とピンク色のうねりのある弾と四角い二種類の弾を避けながら自分の弾を出してみる事にした。断続はとても遅いが回転していて微妙に相手の追跡しているように感じた。そして回転に応じて小さな弾を吐き出している。お父さんはこれを全て再利用するがそこまではどうすればいいのかはわかっていない。

 

しかし、相手もそれを待つほど悠長でもなかった。二対一というのに甘えているような気はするが僕には他ごとを気にしていられるほど余裕はなかった。相手の弾幕も終わりを告げるようにピタリ、と止んだ。それは何を意味するのかは聞くまでもない。次の段階へと駒を進めたという事だ。

 

「じゃんじゃん、いくよ。」

その声が果たしてどちらのものであるのかは僕には認識できなかった。

 

二人ということもあり、先ほどの弾幕から光線だけを抜いて球数を増やしたような弾幕が僕の前には現れた。二つの中心から緑色と紫色の弾幕を放っているようでそれなりの威力があるように思える。

 

それに対抗しようと僕も先ほどと同じような弾を作り上げて投げつけた。と言うよりかはそうでもしないと勝てる見込みがなさそうだった。

 

左回転と右回転で左右から中心へと向かってくる巨大な弾を二つ。そしてそこから体積を三分の一以下にしたようなものを分離させていき、そこからも同じ要領で弾を放出させ続ける。左右から挟み込むように放たれた卵は破裂の勢いを使って相手を追い詰めていく。

 

対して僕はそこまで苦戦するような事はなかった。軌道なども何となく操作出来そうだ。やり方も見様見真似だ。そしてここからも想像しただけだ。

 

僕は巻き込む台風の目のように剣を振り回す。それをしながら弾を避けていき、自分の放った弾幕の軌道をこちらへと来るように仕向けた。大きな二つの弾はそこまで変わる事はなかった。だが、最終的に小粒となっている弾幕はこちらへと向かってくる。僕にはそこからどうしたらいいのか、兎に角追い返すようにしてみる事にした。散弾銃のような物が出来たら上等なのだろうがそれをやろうと思うと結構難しいかもしれない。

 

僕は両手に力を込めてから一回だけ横薙ぎをした。左右の腕を自分の前で絡ませてから思い切り振り切る。

 

大爆発を起こしたかのような散らばりかたをした赤色と緑色の小さな弾が前方からやってくる。後方からは先程から放っている大きな恒星によって動ける範囲は狭まっていた。そこに前からの弾幕である。

 

決着は早めに着いた。

 

「まぁまぁね。」

 

「そうねぇ。及第点かしらね。」

里乃さんは認めたくないらしい。

 

「ごーかーく。」

舞さんは元気そうにしている。僕はどのように反応していいのかは結局のところ、分からなかった。テストには合格はしたらしい。

 

「どうも。」

何が何やらだが色々と出来るようになったことも多いと思う。後は常に練習して磨いていくしかないのだろう。

 

「それじゃあ、テストに合格したし、案内してあげるよ。背後の最高神の元に!」

 

「はぁ。それは強制なんですか?」

 

「いいじゃん。一回だけ話聞いてみようよ。」

舞さんはこちらの事情など考慮などされていないのだろう。兎に角、僕は会う事にした。

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