東方魔剣術少年   作:mZu

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どうやら僕は……。
第7話


ペタン、ペタン、と不揃いな音が聞こえているだろう。山の中で餅つきなるものをしているのは良いがどうしても場が違うように感じる。

 

僕は樫を持って杵の中にある餅をついているわけだがどうしても上手くいくようなことはなく、かなり苦戦しているのがよく分かる。

 

仕上げというところで代わってみるか、と清蘭さんに頼まれたのは良いが何故か受けてしまい、今に至る。それにしてもこれはどういうものであるのかは今の所分かっていない。

 

「良いね。ヒカルも一緒に食べようよ。」

清蘭さんは僕に対してそのように言ってくれたのでありがたくもらう事にした。が、少し気がひける。

 

「でも、これ清蘭さんが食べたい分ですよね。良いんですか?」

 

「良いよ。私一人で作っているわけでもないし、皆で食べる方が楽しいから。」

と清蘭さんは答えてくれた。

 

「味付けは何も知らないのでお任せします。」

 

「そうだね、あんこもきな粉もあったら良かったんだけど持ち合わせがなくて。そのまんま食べることになりそうだね。」

 

「あんこやきな粉も食べてみたかったですが仕方ないですね。」

 

「済まないね。」

と言いながら温かい餅を手に持ちながら一口くらいに分けていく。その間はかなり伸びているのだがどういう食べ物なのかは見当もつかなかった。僕はそれから温かい餅を清蘭さんから貰うと口の中に入れてみることにした。

 

口の中は一瞬で熱くなり、火傷しそうな気はしたがそこまでではなかった。そしてモチモチと歯では切れない柔らかいものであるのを感じた。しかし、弾力というものはしっかりとあり、食べ応えのあるものであった。味がないのは残念だが別に問題はない。

 

「美味しいですね。もちもちとした食感が美味です。」

僕は口の中に入れた餅をよく噛んで飲み込んでからゆっくりと言葉を出した。

 

「そうなんだ。」

清蘭さんはそのように僕の言葉に答えてくれた。実際のところそれはどうでも良いわけではなかったが、僕は更に一つ貰うことにした。まだ量はある。

 

「初めてのものだからそういう感想なんだろうね。」

どうやら飽き飽きとしているらしく清蘭さんは僕の気持ちが分からないらしい。食べ慣れているのかもしれないが少し冷たくはないだろうかと思った。

 

「やっと見つけたわよ。しかし、いつもの激しさではないわね。」

なんとなく聞き覚えのある声がしたので口を動かしながら後ろを振り向いた僕は何となく嫌な予感がした。

 

博麗の巫女として幻想郷に君臨している博麗 霊夢がその場に立っていた。武器なのか木の棒と白い紙を四角形にしたものを付けたものを持っている。きっと霊夢の得手なのだろう。後で聞いたがお祓い棒というものらしい。見たことがない形状なのでその時の僕には一切分からなかった。

 

「邪魔しなくても撃つぞ。」

『こちら、清蘭、好戦的な地球人と接触した。これから浄化活動に入る。』

 

「気持ち悪。独り言?」

 

「テレパシーというものですね。かっこいいです。」

その後、二人からえ?という言葉を受けた僕はあまりにも場違いなことを話したと反省した。前に魔道書で読んだことがあるが交信術、又の名をテレパシーを扱える人がいたとは思わなかったので少しだけ興奮してしまったのはいうまでもない。

 

「穢れ多き地球人よ。もうすぐこの地は浄化されるのだ。」

清蘭さんのあまりの変貌っぷりに度肝を抜かれたがそもそも僕との扱いの差が気になった。

 

「始める前に一つ聞きたいんですけど。」

 

「ヒカル、聞くなら手早くね。」

 

「僕にはそんな言葉かけなかったですよね。如何してですか?」

 

「簡単な話、危害を加えてくるような野蛮な人とは思えなかったから。でも目の前の人はそうじゃないからね。」

 

「なんか嬉しいです。ありがとうございます。」

 

「で、茶番は終わった?」

霊夢が少しイラつきながら僕と清蘭さんのことを睨みつけていた。僕は餅の温かさが残る口で言葉を出してみることにしてみた。

 

「霊夢さん、暴力で解決するのはやめましょう。」

 

「金属製の蜘蛛が妖怪の山の植物を枯らしているのよ。きっと異変に間違い無いわ。」

 

「そう言ってもまだこの人が何かしようとしているのか、は聞きましょうよ。」

 

「そうね。だいぶやる気も削がれたしそうしましょうか。」

 

「清蘭さんはどうなんですか?」

僕は話を振る方を切り替えた。別に疑っているわけではないがどちらに非があるのかは知っておくべきだと考えた。そもそもあの発言を聞き逃しているわけでは無いので黒であるのは分かっている。

 

「関係ない訳では無いけど。」

清蘭さんはそのように答えた。

 

「そう言えば、地上を浄化するって、ものすごく嫌な予感がするわ。」

 

「勘弁してくださいー。」

清蘭さんが踵を返して何処かへ行こうとしていた。霊夢はお祓い棒を持って構えようとしていたとは思うがそれは遅かった。

 

「何か、あるんですよね?」

僕は清蘭さんの右手を握っていた。そして自分の左手はその肩を握っている。

 

「もう勘弁してー。山の湖に基地があるんですー。」

 

「だそうです。霊夢さん。向かいましょう。」

 

「アンタ、容赦ないわね。」

霊夢はそう言っているが僕に自覚はないのでなんとも言えなかった。

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