IF日本国召喚~憲法改正後の日本が転移しました   作:RIM-156 SM-2ER

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第14話 ギム撤退戦(地上戦~序章~)

「なっ、ワイバーン部隊との通信が途絶えた!?」

 

アデムは伝令兵の報告を聞いて驚愕した。今回ギム空襲に投入したワイバーンの数はクワ・トイネが保有するワイバーンより圧倒的に多かった。

 

―どういうことだ?何故、ワイバーン部隊が全滅したんだ?

 

「ッ……」

 

考えても一向に出てこないワイバーン全滅の原因にアデムはイラついた。

 

「とにかく、ココまで来たのですから引き返すことはできません。一気にギムの町を攻撃し制圧すべきでは?」

 

アデムの副官が意見具申をしてきた。しばらく考えた後、アデムは指示を下した。

 

「ギムの町に籠る敵は少数だ!!攻め落とすぞ!!」

 

ついに日本、ロウリア両国で激戦と言われたギム撤退戦が行われることとなった。

――――――

「敵襲!!3万はいるぞ!」

 

双眼鏡でロウリア王国軍がやってくるであろう方向を見ていた兵士は、そう叫んだ。

 

「砲兵隊、迫撃砲!!砲撃開始!!敵の勢いを削げ!!」

 

茂木は無線機でそう指示を出した。第3遊撃旅団は規模の大きさなどから配備されている榴弾砲などの火砲は少なく、事前に着弾観測も行っていないため砲撃で敵を壊滅させることは不可能だ。そのため砲兵隊は敵の数を少しでも削り、勢いを削いで少しでも時間を稼ぐことを命令されていた。

ギムの町には平時には3万人の人間が暮らす都市だ。すでに1000人の人間が避難していたが、まだ2万人以上の民間人の避難が完了しておらず、第3遊撃旅団のヘリ部隊や車両、徒歩での避難などを行っても1日か2日はかかると思われている。持ってきた弾薬量などから稼げる時間は1日と何時間かである。そのため今日中でヘリや車両部隊などで女性や老人、子どもを優先して後方のエジェイに避難させ、残りの民間人は徒歩で避難させつつ、ギムにブービートラップなどを大量に仕掛けて時間をさらに稼ぎ、避難民の最後列を第3遊撃旅団とクワ・トイネ公国軍で護衛しつつ、派遣された工兵隊が築いた防御陣地のある要塞都市エジェイまで撤退する計画だ。

 

「……ブービートラップの設置状況は?」

「工兵隊が避難が完了した住人の民家や建物から扉やチェストなどの家具などにIEDを設置しています」

「頼んだぞ。奴らは住人がいない場合、金品を奪おうと家探しを始めるはずだ。殺すんじゃない、怪我をさせるだけでいい」

 

戦場においては敵兵を殺害するよりも負傷させた方が敵に対する被害を増やせる。なぜなら敵兵を殺害するのなら殺害した兵士1人の被害だが負傷させれば負傷した兵士を後方に下げるために無事な兵士が2人は必要となる。そうすれば一気に3人の兵士が戦列から離れなければならないからだ。地雷や手榴弾などの兵器はそう言った目的の兵器なのだ。

――――――

「よし、もうすぐギムだ……」

 

ギムの町が見えてきて、アデムがそう言った時だった。

 

ドォンドォンドォン

 

ロウリア王国軍の周囲やまん中で突如爆発が起こった。アデムは突然の事態に馬を止めて唖然とした。

 

「な、何が起きている!!」

 

アデムは思わずそう叫ぶが答えられる人間はロウリア王国軍にはいなかった。ただ分かっているのはこのままでは死ぬだけだということだった。アデムは瞬時に指示を出した。

 

「くっ!!一旦立て直すぞ!!撤退!」

 

アデムにしては珍しく撤退を命じたため、その場の将兵たちは驚くがアデムの命令に従わなければ死ぬと分かっていたので素直に撤退を始めた。

――――――

「よし……コレでいくらか時間を稼げた。はやく民間人の避難を終えさせろ!!」

 

双眼鏡でロウリア王国軍の様子を見ていた茂木は一旦敵を退けたにもかかわらず険しい顔のままだった。すると一人の通信兵が茂木の元にやってきた。

 

「旅団長!第1空母打撃艦隊からです。戦闘機部隊が敵地上部隊に対し近接航空支援を行うとの連絡です。それと艦載ヘリ17機がギム近辺の集落の住人の避難作業に入ると」

「分かった。近辺集落の避難収容が終わったらギムの住人の避難に来るように伝えておいてくれ」

「了解です」

 

通信兵は茂木の指示に頷くと駆け足で指令所に戻ってくる。

――――――

「どうするべきだ?」

 

アデムは撤退した後に各部隊の指揮官を集めて軍議を開いていた。

 

「敵の爆裂魔法は強力です。密集していれば全滅してしまいますから、散開しての人海戦術で参りましょう」

 

ジューンフィルアという指揮官がそう提案した。

 

「だが、重装歩兵はどうする?彼らの持ち味は密集隊形だ」

「では重装歩兵を先発させ敵の注意を引きつつ、横から散開してギムに突っ込むのがよいのではないか?」

 

作戦は可及的速やかに決まった。生き残った重装歩兵4500は本体から先発してギムの町を目指した。残りは2手に分かれてこっそりとギムの側面に進軍を開始した。




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ではまた次回。さようならぁ!

次回 第15話 ギム撤退戦(航空攻撃)

お楽しみに!

日本が転移した時に海外にいた日本人はどうしよう?

  • いつの間にか日本に現れている。
  • 取り残されてしまう。
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