IF日本国召喚~憲法改正後の日本が転移しました 作:RIM-156 SM-2ER
ドンドンドン
30mm機関砲の重厚な発砲音が連続してギムに響き渡る。偵察部隊所属の偵察警戒車には30mm機関砲が装備してある。弾種によっては現代戦車も後部装甲なら貫徹しエンジンを確実に破壊できる30mm砲弾は歩兵や騎兵などの非装甲化部隊には脅威すぎる。
西方では元々警戒に当たっていた偵察隊と対空機関砲部隊が侵攻してくるロウリア王国軍に対し応戦した。重厚な機関砲の音や深い霧のせいで未だに敵の姿があまり良く見えていないが、時々霧の隙間から見える
――――――
ロウリア王国軍囮部隊の隊長であるホーンは地面をえぐる30mm砲弾をみて恐怖した。
――あんなものが当たれば自分は死ぬだけでは済まない・・・・・!
彼らは爆裂魔法を警戒して散開しながら進んでいた。500名ほどの兵士たちは全員が旗を持ち、大声を張り上げて大軍であると誤認させようとしている。
機動力の高い騎兵ということもあってか今のところ30名ほどが落馬しただけで、放たれたほとんどの30mm砲弾は地面をえぐるだけで終わっていた。
「うぉおおおおお!我らがロウリアの栄光の礎となるのだ!!」
死を覚悟した兵士たちの勢いたるやすさまじく。鬼神もかくやという勢いでギムに突進してきた。
全ては敵主力をひきつけるため、全てはロウリアの勝利のために。
――――――
「くそっ!奴ら味方の死体を超えて向かってきやがる!!」
偵察警戒車の車長はキューポラから顔を出して見えない敵にM2ブローニング重機関銃を放ちながら悪態をついた。先ほどから撃っても撃っても勢いのそがれない敵に恐怖した。(実際は広範囲に散開しつつ少数で向かってきているため全体的な被害はロウリア軍には少なかった)
「うぉおおお!友軍が来るまで撃て撃て!!ココに近づけさせるな!!」
車長は弾切れになったM2に弾薬を装填しながら指示を出す。その時、後ろから大地の揺れるような何かをかんじる。国防陸軍の兵士たちはそれが何なのかすぐさま理解した。
「戦車だ!!主力部隊が来たぞ!!」
「うぉおおお!勝った!」
ついにギム中央で待機していた防衛遊撃部隊主力がたどり着いたのだ。装甲車から歩兵が吐き出され戦車は配置につくと戦車砲を放つ。姿が見えないため彼らは機銃やアサルトライフルをその頭数や連射力に物を言わせて前方のいたるところに発砲した。
――――――
「うぉおおおお!」
ホーンは一層激しさを増した弾幕を見て即座に理解した。
――敵主力を誘引したぞ!!やった!役目は全うしたんだ!
そう自分たちの役目は果たしたのだと。そして部下に命じた。
「このまま敵主力をひきつけるぞ!頑張れ!もうひと踏ん張りだ!!」
だが先ほどと比べて弾幕は激しさを増していた。地面をえぐる銃砲弾の数も増えたがそれに比例してロウリア王国軍に当たる弾の数も圧倒的に増えていた。
だが彼らの目的は敵主力を西方に誘引し友軍主力が南方から攻めやすくすることであるため、目的型はされた今は撤退するも攻撃するも彼らの自由であったが囮部隊は仲間の無念を晴らすべく、敵に一太刀浴びせようと攻撃を選んでいた。死を覚悟していた彼らは仲間が横で死のうとも、わき目も振らずに突撃してゆく。
「もう少し・・・・もう少し・・・・・!グワッ!」
ホーンの頭部と胸部にそれぞれ3発づつ6.8mm弾が命中した。
頭部の銃弾は鉄兜を貫通して頭蓋骨に穴をあけ彼の脳内に入ると途端に弾道がぶれて脳内をかきまわし破壊する。胸部の弾丸は1発は鉄製の甲冑を貫き体内に侵入したあと肋骨に命中し、それを砕いた後すぐに止まったが他の2発の銃弾は心臓と肺を貫き、心臓や傷つけられた動脈からは大量の血が流れ出す。
痛みを感じることなく即死した彼の体は暫くは馬の上にあったが数十メートルを進んだところで馬の走る振動に耐えきれずに落馬した。
ロウリア王国軍囮部隊は日本国国防陸軍第3遊撃旅団主力部隊の誘引に成功すると総攻撃を開始。主力部隊の迎撃に合い、10分ほどで全滅した。
――――――
「・・・・・?」
第3遊撃旅団側の指揮官である中佐は指揮通信車のキューポラから顔を出して双眼鏡で突撃してくるロウリア軍の様子を見ていたが、さきほどまで発砲音にまぎれてかすかに聞こえていたロウリア王国軍の叫び声が突如聞こえなくなったことに違和感を覚えた。
「発砲やめ!!やめるんだ!!」
無線機を手に取りそう指示をすると彼らはすぐさま引き金から手を離して発砲をやめた。静かになった状態で耳を澄ましてもロウリア王国軍の叫び声は聞こえてこない。中佐は双眼鏡で前方を見るが先ほどまで立っていた軍旗も無くなっていた。
「全滅したのか・・・・・?」
主力部隊到達からわずか10分という短期間で未だに2万も残っている敵が全滅するとは考えずらく敵が撤退したのかもしれないとも考えたが、過去2度の戦闘でこういった攻撃が来ることは相手も予想できたであろうから、それを覚悟して総攻撃してきた敵が撤退するとも考えられずに中佐は余りの手ごたえのなさに違和感を覚えた。
「とりあえず司令部に知らせろ」
「はい!」
中佐は司令部に南部の敵部隊を退けた事を報告した。
いかがでしたでしょうか?
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ではまた次回、さようならぁ
次回 第19話 ギム撤退戦(予期せぬ攻撃)
お楽しみに
日本が転移した時に海外にいた日本人はどうしよう?
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いつの間にか日本に現れている。
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取り残されてしまう。