IF日本国召喚~憲法改正後の日本が転移しました   作:RIM-156 SM-2ER

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皆さま、どうもSM-2です。
今日で東日本大震災から9年が過ぎました。東日本大震災の影響で亡くなった方のご冥福をお祈りするとともに、被災されて未だ避難している方々が一刻も早く被災前の生活に戻れるようお祈りさせていただきます。



第19話 ギム撤退戦(予期せぬ攻撃)

「どういうことだ?明らかに手ごたえがなさすぎる・・・・」

 

第3遊撃旅団司令部では西方から来た敵軍の手ごたえのなさに頭を悩ませていた。2万近い敵が総攻撃を仕掛けてきたのならもっと手ごたえがあってもよいはずなのだ。

 

「・・・・・何か見落としている・・・・・」

 

茂木は参謀たちとともにテーブルの上に敷かれたギム近辺の地図を睨む。茂木が暫く顎に手を当てて考えていると。ふと顔を上げる。

 

「・・・・確か敵軍を認識したのは敵軍の軍旗を大量に発見したからだよな・・・・」

「はい。霧の間にロウリア王国軍旗が無数にあったため敵軍と認識したと・・・・・」

 

情報通信参謀が茂木の質問に答えた。

 

「ッ・・・・!」

 

茂木は再び地図を食い入るように見つめる。そしてぽつりとつぶやいた。

 

「そうか・・・・・そういうことか!主力部隊を呼び戻せ!!南北の警戒部隊は赤外線カメラを用いて偵察を再開しろ!!」

「は、はい!!」

「いそげ!!」

 

その時、滝のように汗をかいた通信士が司令部の中に勢いよく入ってきた。通信士はゼェゼェと荒い呼吸をしているが報告を始める。

 

「ほ、報告します。ハァハァ・・・・・南方警戒隊より緊急電・・・・・『南方より敵主力部隊と思われる大規模部隊の接近を確認。至急増援を求める』以上です・・・・・」

「くそっ!!やっぱりか!!敵がなだれ込んでくるぞ!急いで友軍を呼び戻せ!!」

 

茂木は通信士の報告を聞いて悪態をついた。

――――――

時はさかのぼり、南方警戒隊では楽観的な雰囲気が漂っていた。

 

「西方から敵が総攻撃をしてきたそうだぞ」

 

87式偵察警戒車の後継として2026年に採用された27式偵察戦闘車の後部ハッチから出てきた後部偵察員の兵長と前部偵察員の一等兵が双眼鏡を片手に話し合っていた。

 

「前日の戦闘でわからせてやったというのに懲りないやつですね」

「まったくだ。かなりの大軍だという話だからやけっぱちになって突っ込んできたのかもしれない」

 

今までの戦闘で圧勝していたことが若い2人の兵士の慢心を増幅させていた。いや、2人だけでなかった。第3遊撃旅団全体に同じような雰囲気が漂っていた。

すると砲塔上部にある車長用キューポラから身を乗り出して監視していた車長の上等陸曹が2人に声をかけた。

 

「おい!監視を怠るな!敵の別動隊が来るかもしれんぞ!」

 

上等陸曹は20代の二人と違いかなりのベテランで日中紛争の時に占領された島に上陸し住人開放作戦にも参加したことのある人物だ。彼は若い二人と違い、追い詰められた敵がどれほど恐ろしいものなのかもわかっており、圧勝していたとしても油断は禁物だということを十分に理解していたのだ。

そんなベテランの注意に兵長が返す。

 

「はい。ですが敵は瀕死状態。西に総攻撃をかけてきたという話ですから、2万前後の敵部隊に別動隊は出せないでしょう」

 

兵長の言葉を聞いて、上等陸曹は彼をぎろりとにらみつける。死線を潜り抜けたベテランの視線に兵長はビクッとしてしまう。

 

「確かにな。・・・・・だが油断は禁物だ。窮鼠は猫をかむんだぞ。少数であっても死を覚悟したものの勢いはすさまじいものだ」

「で、ですがその時は圧倒的な技術格差があります。少数であれば我々の敵では・・・・・・ウッ!!」

 

彼の言葉は最後まで続かなかった。目を見開くと信じられないといった表情のまま崩れ落ちてゆく。ドサッという音とともに転がった彼の背には矢が生えていた。

近くにいた一等兵は思わず兵長に駆け寄る。

 

「兵長!!・・・・・グフッ!」

 

一等兵は口から血を吐き出すとそのまま倒れこむ。上等陸曹は2人の背中に矢が突き刺さったことですべてを理解した。そしてあらん限りの声で叫んだ。

 

「敵襲ぅうううううう!!!!!」

 

この時点で車両の外にいた兵士のうち4人が犠牲になっていた。無事な兵士は上等陸曹の言葉に反応して素早く車両の中に入って、ハッチやキューポラを閉じてゆく。慢心していたとはいえもともと練度が高い彼らは物の40秒ほどで車両の中に退避した。

南方警戒隊の隊長である中尉は自身の車両である26式偵察警戒車の車長席に着くと悪態を吐いた。

 

「くそっ!!敵はどこだ!石野!!赤外線カメラを使え!!」

「は、はい!」

 

同じく席に着いた前部偵察員の陸曹は車体前方の赤外線カメラのスイッチを入れる。コントロールステックを操作してカメラの向きを変える。

 

「あっ!いました!前方1時の方向!!す、すごい大軍です!!」

「なに!?」

 

中尉は車長席についているモニターを操作して赤外線カメラの映像を映し出す。そこには100、200どころではない万単位の敵軍の熱源反応があった。

 

「くっそぉおおおお!!西方は罠だったのか!!岩渕!!司令部に連絡!『南方より敵大部隊接近。至急増援求む』だ!急げ!!」

「は、はい!!」

 

通信士に後方の第3遊撃旅団司令部報告を行わせると、高性能車載無線機の受話器を手に取りプレストークボタンを押し込むと警戒隊全体に向かって大声で叫んだ。

 

「総員、戦闘開始!ハッチ、キューポラを開けるな!!徹底的に閉鎖しろ!主砲と同軸機銃、銃眼の小銃だけで対処しろ!!亀みたいに引きこもれ!!第1分隊は車両を横に向けてメインストリートをふさげ!!そのほかの車両も小道、脇道!見える限りの道をふさぐんだ!」

 

中尉の指示を受けて第1分隊の偵察警戒車2両がメインストートをふさぐようにして車体を横にする。そのほかの車両は建物の間にある小道や脇道に車両を横づけして道をふさぐ。

車両の横にある銃眼から小銃の銃口を突き出し、砲塔を旋回させて30㎜機関砲を敵に向ける。

 

「射撃開始ぃ!!」

 

中尉の命令で迫ってくるロウリア王国軍に向けて様々な火器が火を噴いた。




今朝、外出した時にバスで赤ちゃんとお母さんが乗ってきたときに「この子は東日本大震災を知らないんだよな・・・・・」と思った時に「なんだか、3.11が阪神淡路などと同じようにとても昔の事のように思える」とあの時の記憶が風化してしまうようで少し考えさせられました。
次回もよろしくお願いします。

次回 第20話 ギム撤退戦(決壊)

お楽しみに

日本が転移した時に海外にいた日本人はどうしよう?

  • いつの間にか日本に現れている。
  • 取り残されてしまう。
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