IF日本国召喚~憲法改正後の日本が転移しました   作:RIM-156 SM-2ER

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第20話 ギム撤退戦(決壊)

ドンドンドン

 

ギムの町南方では不気味な破裂音が響き渡っていた。

 

「くっそ!!増援はまだか!持ちこたえられんぞ!!」

 

キューポラから迫る敵軍を睨みつけながら偵察警戒車の車長は悪態をついた。

先ほどから27式自走高射機関砲*1と共に迫りくる敵軍を迎撃しているが、数が多すぎた。

それにファンタジー小説に出てきそうな化け物も多数まぎれていたのだ。6.8㎜弾程度では倒れないそれは国防軍側をさらに不利にさせていた。

 

「車長!!撃っても撃っても切りがないですよ!!あの化け物は30mmを額にぶち込んで

ようやくですし!!」

 

装填手の装填を待ちながら砲手は悲痛な声を上げる。

装填手は弾薬庫から30mm砲弾のベルトを取り出すと、主砲の30mm機関砲に装填する。

 

「装填完了!!」

 

その合図を聞くと再び砲手は主砲の引き金を引く。

 

「車長、30mm弾薬ベルト。200発HEI弾ベルトが2本だけです」

「6.8mmは?」

「30発マガジンが10個ほどです・・・・・」

 

弾切れが近くなってきた。この車両には残りは30mm砲弾400発に6.8mmNATO弾が300発。未だに10000以上入るであろう敵軍を迎撃するのには少なすぎる。

この車両だけでなく他の車両も多少の誤差はあるだろうが似たような状況だろうと車長は思った。

 

『此方R4!!敵に取りつかれた!!誰かやってくれ!!』

 

無線から悲鳴のような声が聞こえる。車長が慌ててキューポラから車外を覗くと1台の偵察警戒車に槍や剣を持った歩兵が2,30人取りついていた。

槍でつついてみたり剣で叩いてみたりしているが12.7mmNATO弾までなら防ぎきれる防弾鋼板を貫けるはずもなくカキンという耳障りな金属音だけが鳴り響く。

4,5人がタイヤや追加装甲板取り付け金具などを上手く使い車体をよじ登り砲塔に張り付く。取りつかれた車両の砲手は砲塔を回して振り落とそうとするが二人ほどが粘りづよく張り付いて離れなかった。

 

「此方R2!!了解、追っ払う!!」

『感謝する!!』

 

車長が砲手に合図すると砲手は素早く砲塔を歩兵に取りつかれた偵察警戒車に向ける。車長はハッチを開けると備え付けてあった折り畳み式銃床の31式6.8㎜小銃の引き金に手をかけ、狙いも定めず乱射した。

 

タタタタタタタタタ

 

乾いた連続した発砲音とともに6.8mmNATO弾が撃ちだされる。偵察警戒車に張り付いていた兵士はたちまち穴だらけになって転げ落ちてゆく。

車長は、急いでハッチを閉めて、キューポラから外の様子を伺い、フゥと溜息をついた。

張り付いていたのが普通の歩兵でよかったとも思った。いまは接近される前に大口径機関砲で対処しているから貼りつかれることはないが、あの異常に堅い化け物が張り付いてしまえばどうしようもなかった。それこそ味方もろとも機関砲で撃ち抜くしかなかっただろう。

 

「さっきは何とかなったが、このままだときついぞ!!」

 

この後、何分間続くか分からないこの数の暴力はいくら技術格差があっても厄介きわまりない。

すると再び無線機から凶報が入る。

 

『こちらメインストリート防衛班!!すまない敵に抜かれた!!』

 

はっとして車長がメインストリートの方を見ると、多数の歩兵がそこを守っていた2台の偵察警戒車と自走式対空砲のわずかな隙間をくぐりぬけ、車体によじ登り、次々と町に侵入している。3台とも主砲や機銃を使って必死に応戦しているが1人倒れるだけで、そこが倍の人数で埋まるほどの人数だ。たった3台の車両では防ぎようがない。

しかも敵は数に任せて他の路地裏などからの侵入も試みているから路地裏の入口を守備している車両もおいそれと射撃目標を変更できない。メインストリートの守備に車両を回せば路地裏などから侵入される、だが今のままではメインストリートからの敵の侵入を許してしまう。どうしようもないジレンマに車長は唇をかんだ。

*1
愛称は蠅たたき2世。87式自走高射機関砲の後継として2027年に正式採用された装輪式自走高射機関砲。武装は日本鉄鋼所製25式40mmCTA機関砲2門と27式近距離地対空誘導弾8発が搭載されている。




いかがでしたでしょうか?
この話、深夜テンションで書きあげた気がするのでおかしいところがあるかも・・・・?指摘して頂けるとありがたいです。
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ではまた次回。さようならぁ

次回 第21話 ギム撤退戦(市街戦)

お楽しみに

日本が転移した時に海外にいた日本人はどうしよう?

  • いつの間にか日本に現れている。
  • 取り残されてしまう。
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