IF日本国召喚~憲法改正後の日本が転移しました   作:RIM-156 SM-2ER

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皆さまどうもSM-2です。
この話更新するの久しぶりな気がする・・・・・。まぁ、リメイクやら新シリーズやらで忙しかったのであまり書けなかった・・・・・・。
では本編どうぞ。


第4話 会談

クワ・トイネ公国の首相カナタは首相官邸の応接室を前に緊張していた。

本来、国交締結は外務局の担当者が交渉や会談の内容を打ち合わせて、外務卿が相手国と交渉し国交締結の目処をつけた上で相手国との元首と会談し国交を結ぶのだ。

だが今回は、根回しも何もできておらず資料はなにもなかった。だが、自国より軍事力の高いロウリア王国との緊張状態がつつき準戦時体制であるこの国は、少しでも友好国が欲しいというのが本音であった。

大型船やワイバーンより早い竜など高い技術力を持っている国との会談に緊張せずにいられなかった。

カナタは勇気を出してドアを開けた。中にいた担当者はカナタの姿を認めると席を立ってお辞儀をした。

 

「日本国外務省アジア大洋州局大洋州課の田中と申します。本日は急な来訪に関わらず首相自ら対応してくださるということで、光栄の至りです。よろしくお願いいたします」

「ええ、よろしくお願いいたします」

 

カナタの後ろにはこの国の外務を取り仕切る外務卿のリンスイと外務局の職員5名がいた。

 

「私はクワ・トイネ公国外務卿のリンスイと申します。よろしくお願いします。・・・・・・早速ですが、貴方方の来訪理由についてお伺いしたい」

「はい、まずは我々の方で作成いたしました資料を配布させていただいてもよろしいでしょうか?」

 

田中は真っ白な上質な紙で作られた資料を手にリンスイにそう尋ねた。リンスイはコクリと頷く。

 

「ええ、構いませんよ」

「では・・・・」

 

リンスイの答えを聞いて田中は横にいた部下に合図をした。合図を受けると部下は資料を持って立ち上がり、会談に参加している全員に資料を配った。

リンスイは配られた資料を手に取り、読もうとすると突如顔をしかめた。

 

「すみませんが、この資料に書いてある文字が全く読めませんが・・・・・・」

 

言葉が通じるので文字も読めるだろうと思っていた田中は予想外の反応に困惑した。

 

「日本語を話されているので、てっきり読めるものだと思っておりました。そういえば、街中で見た看板も我々には全く読めませんでした・・・・」

「ニホンゴ・・・?我々からするとあなた方が大陸共通語を話しているように聞こえますぞ」

 

不可思議な出来事に一同は困惑した。だが両者とも歴戦の外交官、頭を切り替えるとまず田中が口を開いた。

 

「そうなのですね・・・・・。こんな不可思議なことが起こるとは・・・・・・。では口頭にて説明させていただきます。我々はこの国より北東に約1000km付近に位置する、日本国と言う国から参りました。・・・・・・単位は通じますでしょうか?」

 

文字が伝わらなかったので、言葉も伝わらないのではないかと不安になり田中はそう聞いた。その問いにはリンスイが答えた。

 

「無論、大丈夫です。ですが、我々の知る限りその付近に国など存在はしなかったはずです。確か、群島があり海流が乱れる海域だったと記憶しております。一部の島には集落があったと聞いていますが、複数の集落が集まって国を形成したのでしょうか?」

 

だが田中は首を横に振った。

 

「いいえ、我々の国は37万8千㎢の国土を有する人口1億1200万人の島国でありまして、お考えの集落ではありません」

 

田中の言った37万8千㎢という国土の大きさと1億1200万という人口の多さにリンスイとカナタは面食らった。確かに国としては十分な国土の大きさと人口の多さであるが、そんなに多くの人が住む巨大な島を今までの歴史上見逃すはずがなく、そんな島が発見されたなど聞いたことがなかった。クワ・トイネ側の参加者は皆同様にあぜんとしていた。

すると、田中は申し訳なさそうに再び口を開いた。

 

「こう言った公式な外交の場で、非常に申し上げにくいのですが、我々は地球と呼ばれる惑星から、何らかの形でこの世界に転移してきてしまった、と考えております。原因は目下調査中ですが、未だに判明しておりません」

「確かに、わが国の軍船からもそのような報告を受けましたが、国ごと転移など一体どれほどの魔力が必要となるのか見当もつかない。あなた方には失礼な物言いになりますが、我々からすればお伽噺を元にしたほら話を吹聴しているようにしか聞こえないのです」

 

リンスイは苦い顔をしてそういった。

 

「無理もありません。我が国も元居た世界で突然1000km離れたところに国ごと転移してきたと言われたら信じなかったでしょう・・・・・・」

 

リンスイがなおも食い下がろうとするとカナタが横からそれを止めた。

 

「分かりました。国交樹立を前提に交渉をしましょう」

 

するとリンスイが面くらった顔をしてカナタの方を向く。

 

「首相!ですが・・・・・・・!」

「外務卿。貴公の言葉も分かります・・・・・ですが、日本国が別の惑星・世界から転移してきていないというのなら、あの大型未確認騎や大型船の説明がつきません・・・・・・」

 

カナタはそこまで言うと田中たちの方をじっと見据える。

 

「あれほどの武力を持ちながら高圧的に出るでもなく、礼節を持って友好的に接してくる国を、私は信じてみたいのです・・・・・・」

 

田中の顔がぱぁと明るくなる。カナタは立ち上がると右手を差し出しにこやかにこう言った。

 

「私は貴方方を信じることにします」

 

田中は思わずカナタの右手を握りこう言った。

 

「ありがとうございます!」

 

1週間後、クワ・トイネ公国から日本の情報収集と実務者協議のための使節団が派遣されるのだった。




いかがでしたでしょうか?
後半は深夜テンションで書いていたので、めっちゃ適当だったと思います。
5話はもっと早く更新できるように頑張ろう・・・・・・。
ご意見ご感想お気に入り登録お待ちしております。
では、また次回!さようならぁ!

次回 第5話 使節団1

お楽しみに!

日本が転移した時に海外にいた日本人はどうしよう?

  • いつの間にか日本に現れている。
  • 取り残されてしまう。

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