魔法科高校の退学処分者   作:どぐう

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夢は逃げない

ㅤ模擬戦の後、念の為おれ達は医務室に向かった。だが、養護教諭は生憎不在で、自分で全てをやらなくてはならなかった。

ㅤプロテクターを外すと、痣がいくつか出来ていた。石をぶつけられたからだ。隣に座る理澄に恨みがましい目を向けると、「電流流し込む方が悪いと思うよ」と返してきた。

 

「意外と平気そうだな」

「情報強化で何とかね。でも、下からとは……。もしかして、知覚系持ってる? 『精霊の眼(エレメンタル・サイト)』とか?」

「一応。エイドス視認の拡張スキル……って言ったら良いのか。座標の細かい指定を可能にする為に、分解能を上げるって感じ」

「なるほど……。結構便利だね、それ」

 

ㅤ呑気な感想を述べる理澄。

 

「ところで――」

 

ㅤそう口を開きかけた時、医務室の扉が勢いよくスライドされた。ボタン式なのに、わざわざ手で開けたようだ。

 

「ここにいたか!」

 

ㅤ一条がドスドスと大股でこちらに歩いてくる。その後ろには、吉祥寺も居た。

 

「良い試合だったな。面白かった。だが、お前達に聞きたいことがある。特に武倉!」

 

ㅤそう言って、一条は理澄と無理矢理肩を組もうとする。理澄は顔をしかめて、彼の腕を振り払う。

 

「うへぇ……。こうなると思ってたんだよなぁ……。吉祥寺、コイツ引き取ってよ。相棒でしょ?」

「残念ながら、今は将輝と同じ気持ちだよ。どうして、実力を隠していたのか……僕も気になる」

 

ㅤどう言い訳するのか、とおれは理澄の顔をチラと見た。だが、彼は平然として「実力を隠さないと、困るような家の生まれなんだ」と答えた。あまりにも、正直過ぎる。これには、おれの方が驚いてしまった。しかし、向こうはそれを違う風に受け取っていたのである。

 

「あっ……」

「ごめん、無遠慮だった」

 

ㅤ受け止め方の違いの理由が分からず、おれの脳内にハテナマークが幾つも浮かぶ。少し考えて、やっと意味が分かった。

ㅤ二人は、理澄が「数字落ち(エクストラ)」だと勘違いしたのだ。いや、勘違いするように誘導されたというべきか。「武倉」という苗字から連想されるのは、数字の6。第六研出身は熱量操作が得意らしいが、遺伝子操作を第四研並みにやっていたらしいので、加重系を得意とする魔法師の存在も有り得ない話では無い。

ㅤ本当に、詐欺師みたいな奴だ。口から生まれたという形容が、ここまでピッタリ合うのも中々居ないだろう。

 

「気にしなくて良いよ。ここでは、割と楽しくやってるし。――そうだ、今から皆で何処か寄ろうよ?」

「あっ、あぁ……。勿論! 良い店を知っている。そこに行こう。津久葉も来いよ。今日は全員分、俺が奢る」

「えっ!? 将輝、そんなの悪いよ」

「やった! 大感謝だよ、一条!」

 

ㅤ吉祥寺は遠慮していたが、理澄はとても図々しかった。そして、一条の肩に手を回す。さっき、振り払っていたのは何だったのか。

 

「良いのか?」

「構わない。津久葉、君からも話を聞いてみたい」

「あぁ。おれも三高について色々聞きたい。それに……理澄はこんな明るい奴だと思わなかった。それも驚いている」

 

ㅤおれの知る彼は、もっと嫌味で陰湿な男だった。分家に祭り上げられて、偉そうに踏ん反り返るイメージが強い。

 

「ちょっと変わってるよな。一緒にカラオケとか行ったら、コイツは謎の歌しか歌わない。インターネット黎明期の歌らしいけど、誰が知ってるんだ」

 

ㅤ一条の言葉に、理澄はすぐさま反論する。

 

「うるさいな! 僕が知ってるんだよ!」

「でも、僕も変わった趣味だと思うけどなぁ……。津久葉も思わない?」

「変だと思う。生まれる時代を間違ったんじゃないのか?」

 

ㅤそう話しながら、おれ達四人は校門を出る。誰かと放課後に寄り道するなんて、初めての経験だ。間違い無く、今回の模擬戦は人間関係を再構築させている。軽いノリで風紀委員会本部に押しかけたことが、ここまで繋がるとは思わなかった。

 

 

 

 

 

 

ㅤ学校を出て向かったのは、「古き良き〜」と接頭語を付けたくなる雰囲気の喫茶店だった。「妹から聞いた」と言っていたが、一条の妹はデート用に紹介したのではないか。彼本人は意味を分かってない辺り、きっとモテるのに理想だけは高いタイプなのだろう。

ㅤそして、本当に一条は全員分の軽食代を奢ってくれた。そういうところを女に見せれば良いのに。男に見せてどうする。

 

ㅤおれを含めた皆はケーキセットを頼んだのに、理澄だけは「ケーキセットに好きなのが無い」と言って、単品のケーキとドリンクを別々に頼んでいた。ワガママな奴だ。黒羽や新発田が、コイツを甘やかしに甘やかしまくっているのでは無いか。

ㅤケーキを食べつつ、一時間程は喋っただろうか。思ったより楽しかった。その頃には、時間も時間なのでお開きになったが、本当は一条だけが帰る方向が違う。だが、吉祥寺は一条の家に寄るらしく、必然的におれと理澄が一緒に帰ることになる。

 

「なぁ、理澄」

「なに?」

「おれと模擬戦したの、わざとだろ」

 

ㅤ今考えると、あの時のキレ方はえらく雑だった。そもそも、コイツは厚顔無恥で図太い人間だ。いくら悪口を言われていようが、平然と引退まで風紀委員を務め上げていてもおかしくない。

ㅤ新人戦の枠には入っていたらしいから、彼は本戦に出なければならなかったのだろう。その理由は一体何なのか。

 

「……わざとだよ。僕には本戦に出なくちゃいけなかった。ヤクとは違う理由で、目立つ必要があったんだ」

「それ、何だったんだ?」

「聞きたい? じゃあ、ちょっと待って。車を回させるから」

 

ㅤそう言って、端末を操作し始めた。部下に連絡しているのだろう。少し待っていると、最新モデルの自走車が近くに止まった。

 

「乗りなよ。こんなとこじゃ、説明できないし」

 

ㅤ車に乗り込むと、理澄が運転手に向かって「適当に走らせといて」と言った。そして、端末をこちらに放り投げてくる。

 

「香港系国際犯罪シンジケート『無頭竜(ノー・ヘッド・ドラゴン)』。ソーサリー・ブースターの供給を独占的に行なってる」

「これが、九校戦と関係あるのか?」

「ウチが優勝すると、この組織に莫大な金が入るんだ。簡単に言えば、賭けみたいなもの。その為に、一高へ妨害工作を仕掛けようとしている」

 

ㅤ端末で組織のデータを読む。ボスについてのデータは書かれていない。どうも、警察のデータバンクから引っ張ってきたもののようだ。

 

「まぁ、僕一高生じゃないし。放っとくつもりだったんだけど、ヤクがこっちにきたから。上手くやれば優勝を狙えるし、適当なダミーを挟んで僕も賭けに参加した。まぁ、他にも理由はあるっちゃあるけど、それが一番かな」

「金をむしってから片付けると」

「そう。公安にでも流そうか」

 

ㅤ確かに方法としては悪くない。何なら、満点の行動だ。だが、おれはそれを認めることは出来なかった。

 

「――それ、却下。九校戦の間は隠しきれても、結局分かる奴には分かる。三高の優勝が出来レースと思われたら、一高を完膚無きまでに叩きのめしたことにはならない」

「別に構わないだろ。噂が流れても、握り潰せば良い」

「妨害工作があったことは隠せない。『テロに屈せず戦った第一高校』となってしまったら、おれが目立たなくなるじゃないか!」

 

ㅤおれは理澄に詰め寄り、肩を掴んで前後に揺らしまくる。そして、自分の想子を活性化させた。

 

「『無頭竜(ノー・ヘッド・ドラゴン)』を潰せ! 何なら、今から潰しに行け! 拒否権は無い! 拒否した瞬間、お前の魔法演算領域を閉じるからな!」

「わかった! わかったから!」

 

ㅤ泡を食ったような反応で、仰け反る理澄。魔法を使えなくされたら堪らない、と言わんばかりに彼は慌てて首を縦にぶんぶんと振った。

 

「あーあ……。賭けた金、実質全部溶けたんだけど。穴埋めしないと……。――行き先を変更。とりあえず、空港に向かってくれる?」

 

ㅤ運転手に命令した後は一度も言葉を発さず、端末と同期した仮想キーボードを叩きっぱなし。おれは退屈になって、動画を見て暇を潰すことにした。

ㅤ数十分すると、空港に到着。足早に施設内を歩く理澄の後を、おれは急いで追う。明らかに通常の客用では無い通路を、ずんずんと進んでいく。ㅤ十分後には、旧神奈川県に向かう飛行機の中だった。言い出したのはおれだが、展開が早すぎる。

 

「あそこには、国防軍の飛行場があるから。そこから向かえば良い」

「軍の施設だよな? 普通に素性がバレないか?」

「大丈夫。助っ人を呼んでるから」

 

ㅤ飛行場に到着し、理澄は先に軽やかな足取りでタラップを降りていく。それに続いて、おれも地上へ降り立った。

 

「こんばんは。理澄さん、夜久さん」

 

ㅤ誰も居ないはずの空間から、鈴を転がすような声がした。周りの空気が一瞬揺らぐと、そこにはロリータファッションの少女が立っていた。

 

「こんな時間にごめんね。亜夜子ちゃん」

「お気になさらないで。他でも無い、理澄さんの頼みですから――夜久さんも、直接お顔を合わせるのは初めてですね」

 

ㅤ彼女は四葉分家の一つ、黒羽家の長女である黒羽亜夜子。そこまで面識は無いが、顔くらいは知っている。彼女の得意魔法は確か、「極致拡散」。気配を隠すのにはもってこいの魔法だった。

 

「津久葉夜久です。はじめまして、亜夜子さん」

「はい、はじめまして。黒羽亜夜子と申します。よろしくお願いしますわね。――では、行きましょう。車を用意させていますわ」

 

ㅤ敷地を出て、車で目的地へ移動。

ㅤ横浜グランドホテルは、この地域では一番ランクの高いホテルだ。内装も割と豪奢だし、接客も丁寧。客のリピート率も高いという。だが、そんな有名なホテルが、犯罪シンジケートにアジトを提供している……。嫌な世の中である。

ㅤ正面から堂々と入り、おれ達は従業員エレベーターに乗った。「極散」の魔法で気配を消せているので、この辺りはスムーズに事が運んだ。最上階に置かれた、隠し部屋への直通通路の扉に辿り着いたところで、理澄はおれに言った。

 

「『酸化崩壊』使える?」

「使える。……ドアを壊せば良いのか?」

「うん。僕だとブチ抜くくらいしか出来ないから。ここは隠密第一で行こう。亜夜子ちゃんもいるし」

 

ㅤおれは手首に巻いた腕輪型CADから、「酸化崩壊」の起動式を呼び出した。一瞬で魔法式を構築し、エイドスへ投射。金属製の扉は黒く変色して脆くなる。こうすれば、手でも取り外す事が出来る。取り外したそれを、廊下に立て掛けておいた。扉の向こうは、細長い廊下が続いていた。侵入者に先へ進ませない為かもしれない。壁には値の張ってそうな絵画が、幾つも掛けられていた。

 

「マグリット……の複製だな。本物は流石に持ってこれなかったか」

「最近、うちは本物を入手しましたの。お父様が欲しい、と言い出して」

「良い趣味だね。叔父様らしい。でも、どうせ絵の向こうに隠し部屋を作ったんでしょ?」

「えぇ。文弥が呆れていましたわ。私は結構、そういうギミックが嫌いじゃないのですけれども」

 

ㅤ黒羽の懐古趣味は、おれもよく知っていた。分家の中でも、黒羽家はとても派手な家だ。それは、「諜報」を請け負っている反動なのかもしれなかった。

 

「そういえば、何でおれ達3人なんだ? お前、部下とかいるだろう。呼ばなかったのか?」

「あぁ……。そっちは別口。『無頭竜(ノー・ヘッド・ドラゴン)』が小額紙幣や武器を保管している倉庫を襲わせてるんだ。何処かの誰かさんのせいで、大損したからね」

 

ㅤ随分と根に持っているらしい。

 

「あと、少人数で片付けて撤収する方が早い。このホテルには金を握らせて、黙っといてもらう。最初から、ここにはアジトなんかなかったということで一つ」

「それ、もう脅しだろ」

「まぁ、そうとも言うね。僕達は貰うものだけ貰って、掃除はホテルの人にやってもらおう。餅は餅屋だ」

 

ㅤ確かに、清掃といえばホテルだろう。だが、何とも気の進まなそうな清掃活動だ。

ㅤ通路を更に進む。すると、亜夜子が「一度止まってください」と言った。

 

「恐らく、入り口には見張りがいると思いますので」

「了解。見張りは僕が片付ける」

 

ㅤ理澄がポケットから端末型CADを取り出す。コマンドを打ち込み、精神干渉魔法「ワルキューレ」を発動した。彼だけが使えるこの魔法は、精神に直接「死」を与える一撃必殺の魔法。彼はこの魔法で、次期当主候補の地位を掴んだ。

 

「あ、死んだね。じゃあ、行こう」

 

ㅤエイドスが改変されたのを感じ取ったのか、彼はのんびりとした声音で言う。

 

「なんか、軽くないか?」

「しんみりしてる場合でも無いでしょ。早く終わらせて、さっさと帰らないと」

 

ㅤ少し進むと、そこには死体が三体転がっていた。亜夜子と理澄が躊躇することなく、死体の服を漁る。

 

「あっ、ありましたわ。カードキー」

「これだけで開けられたら良いんだけど……」

 

ㅤ彼の懸念を余所に、カードキーを翳すと扉は開いた。亜夜子が「擬似瞬間移動」を使って、おれ達を一気に部屋の中心に移動させる。突如現れた闖入者に、「無頭竜(ノー・ヘッド・ドラゴン)」の幹部達は驚きを隠せないようだった。おれは即座に「フォボス」を放ち、動揺中の幹部達を更なるパニックに陥れた。彼らも魔法師だし、銃も所持していた。冷静な判断をされたりすると、ちょっと困るからだ。

ㅤその後、すぐに理澄が床に鉛直下向きの加重系魔法を掛けて彼らを気絶させる。そして、気を失った幹部ら全員の顔を確認し、一人の男だけ端に移動させた。

 

「ダグラス・(ウォン)。彼のみがボスの素性を知っている……。情報を取るのはコイツからで十分。後は殺しておこう」

 

ㅤ彼は魚を捌くような気軽さで、ナイフを使って男達の頸動脈を搔き切っていく。「ワルキューレ」などの魔法を使わなかったのは、魔法で殺した際に残るエイドス改変の痕跡に気づかれることを恐れてだろう。

ㅤ仕事を終えたので、おれ達三人はホテルから撤収した。下に武倉の車が待機していて、理澄はダグラスとジェネレーターの死体を引き渡していた。

 

「ヤク。これを渡しとく」

 

ㅤひょいと渡されたのは、五万円が入ったマネーカード。何でこんなものを……と思っていると、彼はこう言った。

 

「それ、宿泊代と交通費。あげるから、自分で帰ってね」

「えっ、お前はどうするんだ?」

「黒羽に泊まるから。それに今日、文弥がボクシングの大会に出てたんだ。優勝したみたいだし、今からお祝いで焼肉に行く」

 

ㅤおれは、黒羽文弥の中性的な容姿を思い浮かべる。彼がボクシングをするのか。何だか、意外な感じだ。

 

「ていうか。おれだけ仲間はずれかよ? 横浜で放り出すなんて、酷くないか?」

「叔父様が居て良ければ、別に」

「……やめておく。あの人にはあまり会いたく無い」

 

ㅤそう言うと、亜夜子が微妙な顔をした。よく考えてみれば、黒羽貢は彼女の父親だ。これは紛れもなく、失言だった。

ㅤ彼らと別れ、おれは一度東京に向かった。泊まっても良かったが、そうできない理由があった。理澄が途中で置いて行こうとしたのは嫌がらせのつもりだったのだろうが、おれにとっては好都合なことであったのだ。今回のことについて、「スポンサー」に話をしておく必要がある。下手に話が拗れてしまう前に。

 

 

 

 

 

 

「――というのが、今回の顛末でして」

 

ㅤ次の日、おれは純和室の部屋で正座していた。湯気が立った湯呑みと、皿に置かれた和菓子が脇にある。だが、おれはまだ手を出せていない。四葉の後援者であり、おれ個人の後援者でもある人間を前にして、そこまで失礼なことは出来なかった。

 

「……では、君が四葉本家に与したという訳ではないのかね?」

「えぇ。面白半分に付いていったというのが近いかと。何より、おれが四葉をそこまで愛しているとお思いですか? ――東道青波閣下」

 

ㅤ目の前の僧形の男は哄笑した。そして、横に除けていた湯呑みを手に取る。

 

「思わないねぇ。君は四葉に、十師族に、帰属すべきとは欠片も考えていない。だからこそ、君が必要なのさ――新しい魔法師社会の秩序に」

 

ㅤ東道閣下は茶を啜った。

 

「九島烈は失敗した。相互に監視し合う十師族は、足の引っ張り合いだけを生んだ。結局、国際社会の監視があるのだから、国内にはそこまでのシステムは要らなかったのだね」

 

ㅤおれも黙って、茶を飲んだ。まだ少し熱い。

 

「十師族は解体すべきだろう。数字を消し、全てを在野に紛れ込ませる……。まぁ、ある意味今の四葉か。そこから適当に人を選び、新たなる権力者を作れば良い。――その中心は、君になるだろう」

 

ㅤおれと閣下の目的は偶然にも一致していた。

ㅤ四葉から拒絶され、人体実験の道具としてしか扱われていないおれは、幸せそうな他の十師族の人間が憎い。七草真由美にしろ、十文字克人にしろ、一条将輝にしろ。勿論、武倉や黒羽、新発田などの分家連中もだ。だから、おれは十師族を破壊したかった。

ㅤ閣下は閣下で、十師族システムが形骸化していることや、国家機能が騙し騙しで動いていることに懸念を示している。日本の国力が落ちてしまったら困るからだ。

ㅤそもそも、裏の権力を使って各方面が好き勝手しているのに、この先も上手く回り続ける筈が無い。

ㅤ魔法師が、魔法師と非魔法師を管理する社会。それがおれ達の出した答えだった。

 

「期待しているよ。『四葉』夜久君……。この国を救えるのは、君しか居ない」

 

ㅤおれは一礼し、部屋を去る。

ㅤこの素晴らしい未来を、お母様は喜んでくれるだろうか。きっと、いつかは分かってくれると思う。




ㅤお兄様出したかったんだけど、出せなかった……。そろそろお兄様を登場させたい。文弥も名前だけだったので、そっちも。次こそ出します。
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