ダンジョンで安寧を求めるのは間違ってるだろうか   作:ステラ・グローリア

14 / 30
13話 オラリオの復讐者

 

足元から沸き上がった黒い影がロボの体を上り背の辺りで姿を変えていく。出来上がるのは四枚二対の影の刃

 

 

白かった毛並みは冷たき憎悪に染まるかのように蒼白く毛先は黒くすら成りはじめる

 

 

 

しかし口に咥えたジャガ丸くんの袋があるせいでみためかなりシュールである。シュールではあるが袋から漂うジャガ丸くんの匂いが唯一、現状でロボの動きを留まらせている物でもあった

 

傷付き自力で立つことすら難しいアイズを目にし自身を呼ぶアイズの声を聞き既に大半の理性は蒸発した

 

残った理性で押さえ込んでいる衝動をロボは自ら解き放つ、我慢する理由など無いのだから。ロボはジャガ丸くんをアイズの近くにそっと落とす

 

 

その瞬間、ロボから押さえ込んでいた衝動が溢れるかのように目口から燃え上がる憎悪を表すかのように蒼白い炎が溢れる

 

 

彼の者は止まらないだろう

 

何故ならば彼の者は狼王だから

 

狼王は群れを守る為に戦う

 

群れを害するものは全て敵だ

 

 

 

ロボにとってアイズは既に自らの群れの一人だった

 

ならば害するものを━━件の醜き者を排除しよう

 

相手の言い分など知りはしない

 

聞く必要すら有りはしない

 

ならば排除しよう

 

 

 

件の醜き者は動かない

ロボを侮っているのか、それとも蛇に睨まれた蛙なのか

 

 

 

「グルアァ!!」

 

「ゴファッ!?」

 

 

咆哮と共にロボの姿は掻き消え次の瞬間には醜き者の眼前へと迫り上空へと打ち上げられていた

 

 

「グルオォ!!」

 

 

影の刃が蠢き中に浮いた敵へと狙いを定め放たれる

 

空中にいる敵は余程の人外か魔法やスキルがなければ避けることは不可能な刃は刺すことも切ることもなく敵を滅多打ちにする

 

 

長く苦しませるための殺傷力の低い攻撃をロボは敢えて行っていた。直ぐには殺さないと、気が済むまで嬲るかのように打撃でも致命傷に成りうる箇所は徹底的に避け影を打ち込む

 

 

 

「ロボ!止めて!」

 

 

背後から掛けられた聞き覚えのある声による制止を受け影の動きが止まる

醜き者はそのまま落下しまだ意識を保っていたのか這って行った

 

 

ロボが振り向くとボロボロだったはずのアイズが無傷で立っていた。近くにはフィンとリヴェリアがいる、転がった瓶から考えてハイポーションかエリクサーを使ったのだろう

 

 

 

「……ロボ………ありがとう……もう良いよ。帰ろう?……一緒にジャガ丸くん食べよ?」

 

 

 

アイズがロボに近付き頭を、首を撫でながら語りかけてくる

怒りが霧散するかのように炎が消え影が薄れていき毛並みも白く戻っていく

 

 

 

殺され掛けていたのはアイズ自身だ。そのアイズがもう良いと言ったのだから良いのだろう

 

 

今は無傷でいるのだから私は何も奪われていない

 

奪われていないならこれ以上は必要ないだろう

 

幼いアイズの目の前で人の死を見せるのも気が進むものではないのだから

 

もう、帰ろう

 

 

疲労しているであろうアイズを背に乗せ私は帰路についた

 

 

 

 

 

私は狼王である

名前はロボである




自分でもこれで良いのかちょっと疑問に思ってます

取り敢えずもう少しアヴェンジャーっぽくしたかったので書いてみました



先頭描写ってやっぱり難しいですね




次回から原作まで飛ばしてしまおうと思いますが
その間の話でなにかここをやって欲しいみたいなのがあれば頑張って書いてみようと思いますので
ご要望等ありましたら感想にお願いします
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。