ダンジョンで安寧を求めるのは間違ってるだろうか   作:ステラ・グローリア

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17話 white rabbit

私は狼である

 

名前は狼王ロボである

 

 

 

 

 

ダンジョン中層

そこは私がかつて長き眠りに着いた18階層を含むレベル2に上がった冒険者達が踏み入る階層であり、ある意味では中層からがダンジョンの始まりだとも言える層である

 

そんな層を私は17階層から順に数多の逃げる獲物の臭いを追いかけ疾駆していた

 

 

 

 

18階層で遠征に参加した人員を2班に分け地上へと戻る事にしたロキ・ファミリアはリヴェリア、ベート、ティオネ、ティオナ、レフィーヤ、ラウル、そしてアイズを含めた十数人を前行部隊とし私はフィンやガレスと共に後行部隊として18階層に待機となったのだが17階層で遭遇したミノタウロスの群れが上階に向かって逃走してしまったのだと言う

 

私はリヴェリアからの要請を受けこうして獲物たるミノタウロスを追うこととなった

 

 

そもそもアイズと私を別の班にするからこうなるんだと思うんだよね。ベートを後行部隊にしておけば良かったんじゃないかな?リヴェリアがいるんだからレフィーヤを後行部隊に回しても良かったかも?

まぁ、今更そんな事言っても後の祭りだけど

 

 

先行しているアイズ達を追い掛け各階に散らばったミノタウロスは他のロキ・ファミリア団員が追っているようだから無視して遭遇したモンスターは食い殺し魔石を噛み砕きながら上階へと向けて疾駆する

 

 

そうして5階層に辿り着いた私は漸くアイズとベートの背中を見付けることが出来た

 

2人の走る先には1匹のミノタウロスと追われる真っ白な髪、深紅の瞳をした一見して兎のような外見のヒューマンの少年がいた

 

 

「ガゥッ!」

 

「ロボか!」

 

「ロボ……っ!行って!」

 

 

私の声にアイズとベートが振り向く

 

2人の間を走り抜け視線の先の光景に向かい更に加速する

 

ルームの隅に追い込まれた小兎はミノタウロスの巨体を見上げ、引きつった顔で唯唯、振りかぶられた豪腕が振り下ろされるのを待っていた

 

埃まみれの白髪、涙腺を決壊させた赤い瞳、恐怖に震えるだけの哀れな小兎は次の瞬間には別の恐怖で身を震わせるのであった

 

 

 

 

 

 

その小兎は次の瞬間には全身を血塗れにしていた

 

小兎の目の前には凶悪な顔をした白い毛の巨狼が今まで小兎を追い掛けていたミノタウロスの首元に牙を突き立てて食らい付き白い毛を鮮血で赤く染めていた

 

ミノタウロスは体内の魔石を巨狼に喰われたのか灰となり居なくなったが巨狼だけで十分に恐怖である

 

 

小兎から見たら恐怖でしかない巨狼であるロボだが

力加減を間違え鮮血を浴びてしまい、その上ミノタウロスの灰まで被ってしまった、その気持ち悪さに顔を歪め口にも灰が入り咳き込んでいた

 

 

「ロボ!………大丈夫?」

 

 

追い付いてきたアイズが咳き込むロボに駆け寄り心配する

 

小兎はその光景を呆然と目を見開き見ていた

それに気付いたアイズが地面に腰を付き身動きひとつ取らない小兎と向き合いそっと声をかけた

 

 

 

「……大丈夫ですか?」

 

 

正面から見下ろす格好のアイズの問い掛けに未だ小兎は身動きひとつしなかった

しかしアイズを見上げるその顔は少しずつだが確かに赤く染まり始めていた

 

 

「立てますか?」

 

 

そう言ってアイズは手を差し伸べる

差し出された手に一瞬視線を止め、再びアイズの整った相貌に視線が行き、瞬く間に顔だけでなく首なども真っ赤に染め上げ小兎は弾かれたように起き上がり

 

 

 

「だぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?」

 

 

 

叫びながら全速力で逃げていったのだった

 

 

後に残されたのは呆然と立ち尽くすアイズと口の中を追い付いたベートから貰った水で濯ぐロボと震えながら腹を抱えるベートだけだった




こんな感じになりました
正直、ミノタウロスから助けられてもミノタウロスを瞬殺できてしまう新手が出て来てベル君、恐怖するだけですよね

その分、アイズが天使に見えたかもしれませんが

しかしアイズに手を出そうとするとロボが立ちはだかるわけですから壁は分厚く高いでしょうねぇ



さてと、次のイベントはモンスター・フィリアですね
ロボに何か芸をさせるか
そして逃げ出したモンスターに襲われる原作キャラ、主にリリとかを助けさせるか
考えることは一杯です


では、また次回お会いしましょう
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