ダンジョンで安寧を求めるのは間違ってるだろうか   作:ステラ・グローリア

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2話 しつこい!嫌い!もう寝たい!?

私は狼である

名前は未だない

 

 

 

あれから上の階へと向かい続けて幾星霜

まぁ、そんなに経ってはいないんだけど周りに小鬼や犬っころ、変なトカゲなんかしか生まれない階層へとたどり着いた訳なんだが

 

 

 

人間が多い!!

 

 

 

 

どうもこの洞窟、ダンジョンだったらしい。出入口の階段近くで研修中?みたいな人間達が話しているのを聞いたことがある

 

 

人間達はダンジョンに住むモノを総じてモンスターと呼び、それを狩っているらしい

普通の生物は存在しないらしく何度か私も寝そうな所を見つかっては追いかけ回された

勿論なにもせず逃げ切ったがね!

殺人、傷害は犯罪です!

 

 

 

モンスターを狩る理由としてどうもモンスターの中にある石っころを集めているらしい

何に使うのかは知らないけど多分人間達にとっては必要なのだろう

 

何もしてないのに狩の対象にされる私にとっては傍迷惑なんだよ!

 

 

 

 

取り敢えず人間の臭いがかなり少ない場所を見つけた為、そこを仮の住みかとしているわけだけど極々たまに人間の臭いが近付いて来る度に透明化してやり過ごしていた

 

 

 

 

そんなある日、眠気もあり油断していたのだろう

 

金髪の小さな人間の童に見付かってしまった

私は全高だけでも娘の三倍近くの大きさの筈なのだがその童は怖がるでもなく躊躇いなく斬り掛かってきた。しかも無表情

 

 

眠気なんて吹き飛び緊急回避!

 

無表情で斬り掛かってくるなんてこの子怖い!

 

 

そこから先は鬼ごっこだ

普通に走って逃げていれば引き離すのは簡単だけど以前にそれで人間が疲れた所を他のモンスターになぶり殺しに成っていたことがあった。かなり後味悪い鬼ごっこに成ったのを覚えている

 

この童がそうなった時の後味の悪さはあの時の比ではないだろうから前方の邪魔な小鬼共を轢き殺しなから付かず離れずな距離を保って逃げるのだけど

 

驚いたことにこの童、今は私しか見えていないのか周りへの注意力が欠片もない

上から襲い掛かってくるトカゲに気付いていないこともありその度に方向転換し童の上を飛び越え序でに潰しているがそれでも何度もヒヤヒヤさせられている

 

 

 

 

そしてとうとう転けた

あれだけ周りを見ずに行動していたのだから当たり前と言えば当たり前なのだろうがそのまま動かないのは疲れたのだろうか?

 

まぁ、なんにしろ

 

やっと!休める!

 

この童しつこ過ぎ!

 

普通あれだけ追い付けなかったら諦めなさいよ!ちょっと!聞いてんの?金髪童!

 

 

私もよほど疲れたらしい

そんな出来もしない思念伝達的なことをしようとしているのだから少し休むとしよう

 

私が近くに居れば他のモンスターも少しは寄り付かないだろう

 

 

まったく、迷惑な童だよ

 

本当に

 

 

 

「モンスター……コロ…さなきゃ………お父さん……お母さん…………」

 

 

疲れて殆ど意識もないだろうに譫言のように呟いては手だけは剣を握り続ける童

 

 

 

小さな童がこんな危ないダンジョンにまで来て剣を振り回すのにはどんな事情があるのか私は知らないし知りたいとも思わない

 

でも倒れるまで剣を振り倒れてまで剣を振ろうとする童がこんなところで死んで良いとも思わない

 

 

こんな状態じゃ意識が戻ったところでろくに動けもしないだろうし面倒だけど……送ってやるか………

 

別に童の為ではないぞ!

 

私が最近見ていた人間は皆、もっと年老いていたのだからこの童とてそのくらい生きているべきだと思っただけであって断じて違うぞ!

 

童との鬼ごっこが思いの外楽しかったとか思っておらんぞ!

 

むしろ怖かったわ!

 

なんだあの童は!

 

はじめの方は無表情で追い掛けて来て怖いわ。次第にムキに成ってプンスカ怒ったり叫びながら必死に追い縋って!

 

 

って私は誰に言い訳してるのだ!

 

 

もう良いなんか疲れた。送ろう。早く送ってしまって寝るとしよう

 

 

 

服を咥え背に乗せ上階に送った

 

外は既に夜だったのだろうか幸いにも他の人間に遭遇することはなかった

 




狼の性格が安定しないのは仕様です

決して適当にしてる訳じゃないです…………ないですよ?


ごめんなさい適当です

まぁなんか可愛いから良いよね?
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