デート・ア・グリムノーツ   作:☆桜椛★

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第1話とか……めどい

……なんか周りが凄くうるさい。

 

人が気持ち良く寝てるのに、さっきからずっとサイレンみたいなのが鳴りっぱなしでウザい。

しかもなんかダルい……別に体調が悪いって感じじゃないんだけど、動くのがすっごく面倒に感じる。私ってこんなに面倒臭がり屋だっけ?

 

 

ウゥゥゥゥゥ!!ウゥゥゥゥゥ!!ウゥゥゥゥゥ!!

 

 

……あれ?私の一人称、『俺』じゃなかったっけ?

なんか普通に『私』って言っちゃってるけど……もう考えるのもめんどいから『私』でいいや。

 

 

ウゥゥゥゥゥ!!ウゥゥゥゥゥ!!ウゥゥゥゥゥ!!

 

 

そういえば、なんかベッドが硬い気がする。元からフカフカのベッドって訳じゃなかったけど、今はなんと言うか……まるで公園とかのベンチの上で寝てる様な硬さ。

 

もしかしてベッドから落ちちゃった?でもこのまま寝れそうだし、このまま寝ちゃお。今日は日曜日で学校もバイトもない筈だし……あれ?なんでだろ?急に学校もバイトも面倒に感じて辞めたくなった。

………もういいや、考えるのめんどいし、今は寝よ。

 

 

ウゥゥゥゥゥ!!ウゥゥゥゥゥ!!ウゥゥゥゥゥ!!

 

 

・・・・・(イラッ)

 

 

うるさい!ウザい!消えろ!

ドガァァァァァン!!!

 

 

私はさっきからうるさくてウザい警報機が付いた電柱に無意識に(・・・・)手を向けると、紫色の魔法陣的な何かが手の前に現れて、トランプの様なものが含まれた紫色の光が放たれて警報機をぶっ壊した。

ふぅ、やっと静かになった。ホントあの警報機ウザかった。これでゆっくりと眠れ…る……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(・・・今、私なにやった?)

 

 

考えるのがめんどいけど、今はそれどころじゃない。今なんか手から出たよね?それに声が聞き慣れた()の声じゃなくて、可愛らしい女の子(・・・)みたいな声じゃなかった?

 

私は嫌な予感を感じつつ、ダルい体をちょっとだけ頑張って起こした。私が寝ていたのはどっかの小さな公園のベンチだった。でもこの公園には見覚えがない……って言うか、そもそも私の家の近くに公園すらない。

しかもそれだけじゃない。なんか視界が低いし、私の服装が寝る前はジャージだった筈なのに、今は女の子が着るワンピースみたいなものになってる。

 

益々嫌な予感がしてきた私は、取り敢えず何か自分の体を確認出来そうなものを探す。公園を出て、鏡とか置いてありそうな店とかを探すけど、殆どのお店がシャッターを閉めてた。何でだろ?……まぁ関係ないし、気にするのもめんどいからいいや。

 

 

「………あ、見つけた」

 

 

しばらくシャッターが閉まりまくってる街中を歩いてると、一軒だけシャッターが閉まってない服屋らしき店を見つけた。私は無人の店の中に入り、置いてあった姿見で自分の姿を確認した。

 

 

 

「……うっわ。嫌な予感的中」

 

 

姿見には自分の見慣れた高校生の男の姿は無くて、代わりに気怠げな表情をした女の子の姿が写ってた。手を振ったり、足を上げたりすると、鏡の中の女の子も同じ動きをする。つまりこの女の子は『()』だ。

 

まるで人形の様な可愛らしい容姿をしており、瞳は右が赤、左が翡翠色のオッドアイ。髪は長い金髪のツインテールで、髪を結っているリボンがウサギの耳みたいになってる。服装は可愛らしいワンピースの様なもので、これに付いた胸元のリボンや履いているソックスとかの色は、瞳と同じ様に右側が赤色、左が翡翠色になってる。

 

後、背中になんか宝石みたいなのが埋め込まれた羽みたいなのがある。試しに羽に意識を集中してみたら、動いたしなんか浮いた。

……あ、これ歩くより体力使わないし楽。ちょっと意外。

 

 

「……あれ?この姿………もしかして、【グリムノーツ】のカオス・アリス?」

 

 

カオス・アリスっていうのは、【グリムノーツ】っていう私が好きでやってた様々な童話や昔話がモチーフにされているスマホアプリゲームに登場するキャラの1人だ。

 

なんで私はゲームのキャラクターになってんの?もしかして小説とかでやってる“TS転生”ってヤツ?だとしたらすっごくめどい。誰?私をカオス・アリスにしたのは?

 

 

 

「………ま、いーか。別に…」

 

 

しばらくその事を考えてたけど、段々面倒になって来たから、取り敢えず今の私はカオス・アリスって事にした。カオス・アリスは好きなキャラだったし、元に戻ろうにも戻り方知らないから別にいいや。これからはカオス・アリスとして生きよう。取り敢えずさっきの公園に戻って昼寝でもしよ…眠いし。

 

そう思って公園に引き返そうとお店を出たら、なんかメカっぽいぴっちりしたボディースーツ着た空を飛ぶ痴女が沢山いた。なんだろアレ?

 

 

「隊長!精霊を発見しました!」

 

「やっぱり新種…!何をするか分からないわ!気を付けなさい!」

 

「「「「「了解!」」」」」

 

 

精霊?新種?……何言ってるか全然分かんないけど、すっごく面倒な事になったのは分かる。

 

 

「ほっといてくれない?私、眠いんだけど……」

 

「攻撃開始!!」

 

 

ッ!?痴女達が私の話を無視して銃とかを構えた!何考えてんのこの痴女達!?危ないじゃん!そんなの当たったら死……なない?

 

あれ?なんだろ?全然怖くない。しかもなんか頭の中に戦い方みたいな知識の数々が一瞬で脳裏に刻まれた。ついでに能力みたいなヤツの使い方も。

 

……うっわ、これマジ?なかなかのチート能力だけど、これホントに私使えんの?…ま、使えるなら使えばいいや。使っちゃえ。

 

 

「〈アリス・アンダーテール〉……」

 

 

私がそう呟くと、私の目の前に紫色の表紙に少女や家の絵が金色で書かれた分厚い本が出現した。家や森などの絵が飛び出して見える飛び出す絵本だ。

他にもチェスの駒や、積み木、トランプとかが私の周囲をふわふわと漂い始めた。

おぉ〜……なんか凄い。

 

 

「ッ!天使を出したわ!総員、警戒!」

 

 

リーダーっぽい人がそう叫ぶと、痴女達全員が銃やミサイルを撃って来た。でもやっぱり怖くない。でも当たると痛いだろうから、防御はする。

………めどいけど。

 

 

「トランプ兵……」

 

 

そう呟くと、私の周りに紫色の煙っぽいのが立ち昇って、6体の盾と槍を持ったトランプ兵が現れた。見た目は『♣︎』のマークが書かれた巨大なトランプに、西洋甲冑の手足と頭がくっ付いた感じ。

 

召喚したトランプ兵達は私の前に立って盾を構えると、痴女達の攻撃を防ぎ続ける。おぉ……なかなか優秀。

 

 

「何あれ!?トランプの……兵隊?」

 

「あれがヤツの天使の能力?」

 

 

痴女達は攻撃を防いだトランプ兵達を見てびっくりしてる。ホント、なんなんだろうこの痴女達?いきなり撃って来て、ウザいし、うるさいし。私はもう眠いし、疲れたし、ダルいのに……。

あぁ〜……めんどいめんどいめんどいめんどい!!

 

 

「ほっといてって言ってんじゃん……めんどいけど、手加減はしてあげる」

 

「ッ!何か仕掛けて来るわ!気を付け…!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“わたしだけのせかい”……」

 

 

次の瞬間、私を中心に薄い紫色の膜みたいな世界がドーム状に広がった。この世界は怠惰の極み。向かってくる弾丸は威力を無くしてポトリと落ちて、光は輝きを失い、時さえ止まる。

 

ドームに呑み込まれた痴女達はゆっくりと落ちて来ると地面に倒れ込んだ。全員目から光が無くなって、ピクリとも動かないけど、呼吸はしてるし、心臓も動いてる。

今は手加減してるからこの程度だけど、本当ならこの痴女達は生きることすら諦めてる

 

 

「4時間くらいはずっとこのままだけど……死ぬよりマシでしょ?はぁ…手加減するの、ホントにダルい……」

 

 

私はそのまま痴女達を放置して帰る事にした。さっさと家に帰ってベッドで寝よ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・そう言えば、私の家どこ?

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