デート・ア・グリムノーツ   作:☆桜椛★

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第6話とか……めどい

「「「「「クルルルルゥゥ!!」」」」」

 

 

私が生み出したヴィラン達が、一斉に剣を持った少女に襲い掛かる。これでボコボコにされちゃえば良かったんだけど、襲い掛かったヴィラン達は次々と彼女の剣に斬られて消滅して行く。確かに1番コストが低いヴィランだけど、一気に40匹以上が襲い掛かれば一撃ぐらい当てられると思ったんだけどなぁ?完璧に不意打ち決まりそうだった個体も真っ二つにされちゃったわ。

 

 

「はぁああああ!!」

ザンッ!!

 

「「「クルルガガッ!!?」」」

 

「あらら……もう30匹はやられちゃったわ」

 

 

元々彼女の剣を奪うか、動きを封じられればいいかな程度の期待しか持ってなかったけど、やっぱり魔力ケチらずに空を飛べるウィングヴィランの方にしとくべきだったかしら?……ま、いっか♪あの子達はあの子達でちゃんと役に立ってくれてるし♪

 

私は再び心の中で『あの剣を持った少女の背後』って念じながら銀の靴の踵を3回鳴らす。すると私は一瞬で彼女の背後に移動して、そのままヴィランを斬り続けてる彼女を背後から〈エンド・オブ・オズ〉で殴り付ける。

 

 

「ッ!!?クッ!!」

ガキィンッ!!

 

「ムゥ……!結構やるわね!貴女」

 

 

あと少しで当たる所でまた剣で防がれちゃったわ。ヴィラン達もみんなやられちゃったみたいだし、やっぱり自分でやった方が良さそうね。

……って、あら?よく見たらこの子、商店街で凄い量の食べ物を食べてたナンパ野郎の彼女じゃない?服装と雰囲気が全く違うから気付かなかったわ。あのナンパ野郎の…確か、士道って言ったっけ?あの子はどうしたのかしら?

 

 

「うおぉぉおおおおおお!!」

 

「おっとっと!」

 

 

考え事してたら彼女が斬撃を放って来たから、すぐさま横に跳んで斬撃を躱す。紫色の斬撃は私が立っていた場所を通って背後にあった遊具を破壊する。

今のはちょっと危なかったわね。もう考え事は後よ後!今は戦闘に集中しないとね!

 

私は今度は銀の靴の力を使わずに彼女に接近して〈エンド・オブ・オズ〉を振り下ろす。けど彼女は今度は剣で受け止めずに空を飛んで私の攻撃を躱した。攻撃は当たらなかったけど、これはこれで好都合!

 

 

 

「私の色に染まりなさい!“マジシャンズ・トルネード”!!

 

 

私が〈エンド・オブ・オズ〉をバトンの様にクルクル回しながらそう叫ぶと、まるで天地をつなぐ巨大な柱の様な大竜巻が発生して、空を飛ぶ彼女に向かって直進する。

 

 

「な、何だコレは!!?」

 

「カンザスの大平原に吹き荒れる、全てを吹き飛ばす大竜巻!貴女は無事でいられるのかしら?」

 

 

彼女は距離を取ろうと後ろに退がるが、大竜巻は公園の遊具や周囲の木々を巻き込みながら進み続ける。そして私が出したこの大竜巻には巻き込まれたカンザスの家々が含まれているの。

だからそのまま竜巻から逃げてるだけだと〜?

 

 

「ッ!?しまっ……グッ!!」

 

 

彼女は竜巻に含まれていた家の残骸にぶつかって、そのまま大竜巻の中に呑まれちゃったわ。あははははは♪思い知ったかしら?コレが食べ物とお菓子と寝床の恨みよ!そのまま大竜巻が消えるまでグルグル回されてなさい!大丈夫!威力は少しだけ弱めてるから多分死にはしないわ!

 

……あ、いけないいけない!こんな大竜巻だとあの白髪の少女まで巻き込まれちゃうわ。

 

 

「えぇ〜っと……あ、いたいた。うっわ、結構酷い怪我ね」

 

 

私は風に飛ばされそうになっていた白髪の少女の所に駆け寄る。私の近くにいれば魔法の力で風の影響は受けないからね。それで改めて容態を診たんだけど、思ったより酷い怪我を負っているわ。でもあの斬撃を受け続けてコレだったらまだマシな方かしら?

次いでだし、彼女の怪我も治してあげましょう!私の職種、ヒーラーだし♪

 

そう思って白髪の少女の怪我を治そうとすると、私の背後で凄い音がした。慌てて振り返ると、私の大竜巻が消え、肩で息をしつつも剣を振り下ろした体勢で私の方を睨んでいるあの子がいた。

 

 

(ま、まさか……私の大竜巻を斬ったの!?確かに威力は控えめにしてたけど、剣で斬れる様なものじゃないわよ!?)

 

 

私が驚いていると、竜巻に含まれていた家が彼女に向かって落ちて来た。私のこの必殺技は直進する大竜巻と3連続で落下して来る家でワンセットなの。でも彼女はそれ等を真上に放った1発の斬撃で全て破壊し尽くした。

 

 

「嘘ぉ!?」

 

「ハァ…!ハァ…!これで、消えろ!!」

 

 

彼女が剣を構えると、彼女から…と言うより彼女の持つ剣から感じる魔力に似た力が一気に高まって行くのを感じた。そして彼女が剣を振り下ろすと、今まで以上の威力の斬撃が飛んで……って!

 

 

「ヤバッ!!」

 

 

私は急いで白髪の少女を抱き上げて、『私が寝ていた公園跡地』って念じながら銀の靴の踵を3回鳴らした。私の目の前まで斬撃が迫っていたけど、なんとかギリギリで公園跡地に移動出来たわ。

 

 

ズドオォォォォォォォォン!!!

 

「あ、危なかったわね……あれ食らってたら流石にヤバかったかも」

 

 

さっきまでいた丘の上の公園の所で凄まじい轟音と粉塵が舞い上がり、私はそれを見て冷や汗をかいちゃった。

ま、ちょっと危なかったけど、あの子に私の必殺技を一応当てられたし、この子連れて逃げられたから、結果オーライよね♪

 

 

「さて、恨みを晴らせたのはいいけど……」

 

「う、うぅ……」

 

「この子、どうしようかしら?」

 

 

私は負っていた怪我が完治(・・)して寝ている白髪の少女をどうするか考えた。彼女の怪我は私のスキルの“リジェネ・傲慢”の効果で治した…と言うより、治ったの方が正しいかしらね。

このスキルの効果は私が静止時と移動時のみ、周囲の仲間のHPを1秒毎に超回復すると言うもの。だから彼女の怪我は私が丘の上の公園の方を見ているうちに怪我が完治したの。

 

 

「うーん……この子はこのままにしておきましょうか。怪我は治したし、格好からしてこの子もあの痴女軍団の仲間っぽいから、その内仲間が探しに来るでしょ」

 

 

あ、だったら私も早くここを離れた方が良さそうね。あの剣を持った女の子の邪魔をする為にこの子を助けたけど、目が覚めたらこの子やこの子の仲間がまた私を精霊と勘違いして襲って来そう。

 

 

「(それに新しい寝床探さないとなぁ…)じゃ、さっさと行きましょうか。さようなら〜♪」

 

 

私は白髪の少女をその場に残して、新しい寝床を探しに行った。何処かにちょうど良さそうな場所はないかしら?

 

 

 

 

 

 

「………逃したか」

 

 

十香は今は自分の斬撃によって地面が抉れている先程までカオス・ドロシーと負傷した折紙がいた場所を悔しそうな顔で睨んでいた。

 

 

「シドー……すまない。私は、仇を……取れなかった」

 

 

十香は今は亡き親友、士道に仇を取る事が出来なかった事を詫びた。すると彼女の耳に、聞き覚えのある悲鳴らしきものが聞こえて来た。

 

 

うわあああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

「ッ!?こ、この声は……まさか!?」

 

 

十香は声のする方に顔を向けると、そこには何故か上空から涙を流し、絶叫を上げながらパラシュート無しのスカイダイビングをしている死んだ筈の親友……士道の姿があった。

 

 

「シ、シドー!?」

 

 

十香は信じられないと自身の目を疑ったが、すぐに空を飛んで落ちてくる士道を空中でキャッチした。

 

 

「シドー……ほ、本物か?本物のシドーなのか?」

 

「あぁ……だと思う」

 

 

十香の問いに士道は苦笑いを浮かべながらもそう答えた。その声と表情で本物だと理解した十香は、涙を溢れさせながら彼に強く抱き着きついた。

 

その後、十香が嬉しさのあまり〈最後の剣(ハルヴァンヘレヴ)〉の制御を誤って、かなりヤバい状況になったが、士道が十香にキスをすると彼女の霊装と天使が解除され、なんとか危機は去ったのであった。

 

 

 

 

 

 

「ああぁ〜……ダルい〜……しんどい〜」

 

 

能力を解除してカオス・ドロシーからカオス・アリスに戻った私は、新しい寝床に決めた神社の拝殿の中で凄まじい疲れと怠さを感じながらグッタリしていた。

 

私のこの他のカオステラーになる能力……凄く強力で便利だけど、色々めんどい制限があるんだよね。

例えばこの能力はなりたいカオステラーをイメージしながらあの栞…〈混沌の栞〉でいっか。それを〈アリス・アンダーテール〉に挟んで発動するんだけど、1つの栞で変身出来るのは2人まで。だからその2人以外のカオステラーになるには、一度能力を解除してカオス・アリスに戻ってからもう一度栞を出して挟む必要があるの。そして能力を解除すると、凄い疲れと怠さを感じるんだよね。しかもカオス・アリスの時に感じるから、余計に疲れる……ダルい。

 

 

「うぅ〜……かったるい……今日はもう寝よ」

 

 

もう動くのもダルいから、私はそのままの体勢で目を閉じた。今日は結構能力使ったし、この場所を見つけるのに時間が掛かって今は夜だから、すぐに睡魔が襲って来た。

 

 

「お休み〜……ぐぅ…ぐぅ…」

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