魔物の主人   作:光車

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8話 狂聖龍・朧

ーーGHAAAAAAaaaa!!!ーー

 

 

そんな咆哮が迷宮の雲を晴らしていく。

そして、雲が足元に集まって、雲のフィールドが完成した。

 

「ッツ!」

 

オレはその直後に足元(・・)から紅いレーザーが貫く。

右に避けるが、そこに今度は上から発射。

 

直撃してしまう。

 

なんとか耐えて、そして攻撃しようとした瞬間、

狂神竜・朧は光り輝く光線を放った。

 

同時にそれぞれの魔法の最高火力魔法も。

 

「ちょ、対応できないって!」

 

オレには運良く直撃しなかったが、最早不利有利なんて状況ではない。

 

もう負けが確定………?

 

「あ、そうだ。

 

モンスター全員解放」

 

モンスターを全員解放すれば勝てるのでは?

という僅かな希望を。

 

エスタークはギガブレイクを放ち、ファイナルウェポンとゴールドマジンガは矢を大量に降らす。

スライムタワーとメタルブラザーズはそれぞれの雨を降らして、他の魔物達も思い思いの攻撃を放つ。

 

だがそれは狂聖龍・朧が放つ大量の紅いレーザーによって対消滅した。

 

「………クッソ!」

 

オレは最後の勝ち筋を願い、走る。

 

狂神竜・朧は魔物達に意識を向けているようで、こちらには攻撃してこない。

 

だから、その隙にオレは、絶望の大鎌は振りかぶって、

 

「《死神》」

 

放った。

 

それは狂聖龍・朧に命中し、傷を付けはしたが………。

 

それだけだった。

 

「《木枯らし》」

 

次の攻撃を放つ。

 

これは一応即死効果付きの体力吸収技。

けど、ダメージは与えられたものの即死は効かない。

 

「………マジ、かよ」

 

勝ち目がない。

そう察してしまったオレは、膝をついて、

 

『クククククク』

 

赤黒いオーラを纏った変な奴が現れた。

 

狂邪神・朧。

それがこの魔物の名前。

 

ーーGHAAAAAAaaaa‼︎ーー

『クククククク!』

 

その二体のモンスターは目の前で大災害とも言える戦いをする。

 

「………ッ、みんな、モンスター全員収納」

 

この余波でモンスター達が死なないようにする。

 

そしてそれは………。

 

正解だった。

 

空間が破れて、破れて。

何度も何度もぶつかって、その度に世界が誇張ではなく崩れかける。

そして、気付いた時には世界は変わっていた。

 

周りは銀河がある。

闇夜に包まれた世界。

即ち宇宙。

それがここ。

 

勝てない。

 

でも、本能的にこれをクリアしなきゃ死ぬと、直感できたから。

 

オレは、その2つに突撃した。

 

***

 

狂神竜・朧が倒れ、消える。

後にはボロボロの狂邪神・朧が残り………。

 

そこにオレは突っ込んだ。

 

「《死の宣告》」

 

そう、口から紡ぎ、鎌を構え、

 

振り抜いた。

 

それは、狂邪神・朧に命中し、

 

黒いオーラが狂邪神を包み込んだ。

 

あとは、逃げ切るのみ!

 

『クククククク!』

 

心なしか憤ってる感じが伝わってくる。

 

………こいつの鳴き声クククなんだ…。

って、そんなしょうもない話を考えてる暇はない。

 

狂邪神は右手を上げて、そこから大量の光弾を天に発射。

それがオレに降り注ぐ。

 

オレにはギリギリ当たらず、しかし狂邪神は次の攻撃を用意している。

 

『クククククク!?』

 

しかし、それが放たれる前に、狂邪神は崩れ落ち、

 

『クク…ク…ククク………ク、』

 

消え去った。

 

直後、オレをなにかが包み込んで、

オレもこの場から消え去った。

主人公が転移する場所です。主人公が仲間になるタイミングもかかっています。

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