ゼロの使い魔 -KING OF VAMPIRE-   作:歌音

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閑話/闇のゲーム

 

「で、なんのようだ。ご主人」

 

「ほんっっっっとに、わかんないの?」

 

突然やってきたルイズは次狼達に向かってそう言った。

 

コメカミをピクピクさせ、口を吊り上げている。

 

眼も凶悪だ。

 

三人は顔を見合わせて、

 

「ああ」

 

「うん」

 

「おう」

 

「よくそんな事いえるわねぇぇぇぇぇぇ!このアホンダラドモワァァァァ!」

 

「落ち着いてください、ミス・ヴァリエール!」

 

怒りが完全に爆発して杖を振ろうとしたルイズをシエスタは押さえる。

 

「あんたらモット伯の所で何大暴れしてんのよ!怪我人大量発生!モット伯に尋ねてみても震えて怯えて妙な事言ってたわァァァ!」

 

あの後ルイズと渡がモット伯の屋敷に訪ねてみると屋敷自体が凄惨なことになっていた。

 

半壊した屋敷、呻く大量の怪我人達。

 

主であるモット伯に尋ねてみると

 

「ヒィィィィ!何もありません!何もありません!ゴメンナサイゴメンナサイ!もうしませんから聞かないでくださいぃぃぃぃ!」

 

といった状態である。

 

「よかったな。貴族が一人改心したぞ。トリステインの明日は明るいな」

 

「なに納得してのよ!」

 

「で、ご主人は何をしたいんだ?」

 

「もちろん罰を与えにきたのよ!」

 

「なんで?僕達悪い事してないじゃん」

 

「うん」

 

「キィィィィ!」

 

もうルイズの怒りメーターは限界だ。

 

いつ色んな意味で爆発してもおかしくない。

 

「まあ、部屋を汚されても困るしな。よし、ゲームで決めよう」

 

「…ゲーム?」

 

ルイズは一瞬キョトンとなる。

 

次狼はトランプを出し、力に渡す。

 

力はトランプをシャッフルし始める。

 

「するのは『闇のババ抜き』だ」

 

「闇の、ババ抜き?」

 

聞いてみると簡単なゲームだった。

 

同じ数字絵札を揃えるとそれを棄てる事ができ、最後までジョーカーというカードを持っているものの負けだそうだ。

 

「敗者には恐ろしい罰ゲームが待っている。どうだ?平和的で合法的に物凄い罰を与えることができるぞ」

 

「…いいわ、やってやるわよ!見てなさいよ!このワンコロ!魚類!筋肉バカ!」

 

そうして恐ろしいゲームは始まった。

 

 

 

 

 

「ルイズおねえちゃん。2のカード持ってるでしょ」

 

カードを配り終え、揃っている手札を捨て終えると、ラモンはそうルイズに話しかけた。

 

「な、なんで知ってんのよ!?」

 

「ごめん、さっきちょっと見えちゃったんだ。僕も2を持ってるんだけど、あげようか?」

 

「ほんと?」

 

「うん、これだよ」

 

ラモンは2のカードを見せる。

 

「一応ゲームの最中だから、ちゃんと引いてね。はい」

 

ラモンは2のカードを差込み、カードをルイズの前に出した。

 

(ふ、ふん。この子、少しは礼節を弁まえてるみたいじゃない)

 

ルイズはそう思いながらカードを掴む。

 

(まあ、これなら私の従者にしてやってもいいわね)

 

考えていて気付いていない。

 

ラモンが怪しく笑っている事に…

 

「さーて捨てなきゃ…って、えぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

ルイズは叫び上げる。

 

なんと引いたカードは『ジョーカー』だった。

 

恐る恐るラモンをみる。

 

「もー、お姉ちゃん何やってるの?ちゃんと引いてよ」

 

笑いながらそうおっしゃっりやがった。

 

(こ、こいつ!すりかえやがった!)

 

ルイズは数秒前の自分を責めながらラモンへの恨みが上昇させた。

 

(絶対このオコチャマをコロして…ん?)

 

ふと、自分の気分がリラックスされている事に気付く。

 

(あら、このカード。それぞれ素敵な匂いが出てる)

 

そう、カードからそれぞれリラックス効果のある匂いが出てきている。

 

「へぇ~、いいカードね。私も欲しいわ」

 

「そうかそうか(ひょい)(ぱん)」

 

次狼がルイズからカードを引き、素早く捨てる。

 

(ちょっと待て、今なんかおかしい。今、一切迷いがなかった?)

 

こういったゲームでは普通、どのカードを引くか迷って、そして引いたカードのセットがあるかどうかの時間がいるはずだ。

 

それが一切なかった。

 

(どういう事…何かしてるのこのバカ…『狼』!?)

 

そう目の前にいるのは狼…鼻が効きやがる!

 

(こ、こいつ『匂い』で選んでやがる!)

 

この芳香が香しいカードはコイツの罠なのだろう。

 

匂いでカードの種類を解かってやがる。

 

次狼の嗅覚、ラモンの頭脳。物凄い強敵だ。

 

(くぅぅ…こうなったら、バカから突破しなきゃ…)

 

そう、もう参加者にはもう一人、力がいる。

 

そいつがビリになれば…

 

(ふん、こういったバカな奴は顔に出んのよ。これで勝率が…)

 

「………」

 

「………そんなのアリィィィィィッ!」

 

力は究極のポーカーフェイスをしていた。

 

 

 

 

ガチャッ

 

 

「あっ、ルイズ。おかえり」

 

「おかえり~」

 

「遅くなって申し訳ありませんワタル様」

 

『へ?』

 

二人が振りむいて見ると、顔を真っ赤にして、フリフリミニスカメイド服を着たルイズが立っていた。

 

目に涙を溜めながら

 

「ご主人様~、今日もルイズを可愛がってくださいませ」

 

「る、ルイズ…?」

 

「やったな?闇のババ抜き」

 

「なおるかな?」

 

「明日にはな」

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