《不定期更新》男性アイドルは超満員の中音楽なしで一人歌うことができるだろうか   作:星燕

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本文の前に。



遅れてすいまっせん!!
一週間一投稿とか言ってた過去の自分に飛び膝蹴りを食らわせてやりたいです。

さらに家に行ったという事実だけで泊まることもなく。まあ、後編では泊まるんですけども。
会話が続かないからとキャラを出し。
友希那さんはほとんど喋らない。

ごめんなさい。



アイツ、泊まるってよ《前編》

やあみんな!毎度おなじみ啓斗だよ!今日僕がいるのはこちら!

 

今井さん家の台所だぁい!

なんでここにいるかって?

ここに泊まるからだよ!

 

あっ、やめて!腐りかけの卵投げつけないで!痛い!くさい!

 

ふぅ。まぁ落ち着けよ。別にここにいるのは俺だけじゃない。俺はピッキングもストーキングも犯罪への加担もしたことがない。ついでに犯罪教唆もしたことない。黒服さんはもっと自重するべきだと思う。

 

 

 

この場にいるのは、家主のリサと友希那、紗夜さん、日菜。オマケのこころ。ははっ、なんでこうなったんだっけ。

 

「私が友希那と紗夜を呼んでー、紗夜に日菜がついてきてー、日菜に呼ばれてこころが来たんだよー。」

 

なんか最近リサが都合のいい解説キャラみたくなってきてるんだが。

というか高確率で心を読まれているんだが?何故だ。

 

「まぁいいか。」

 

「なにがー?」

 

「なんでもないぞ。それじゃあ始めるか。」

 

『今日作りたくなる簡単レシピを紹介!』

『HARU's キッチン』

 

「なんでZIPのあのコーナーみたいになってるのかなー?」

 

「事務所の方針です。」

 

「詳しく説明して?」

 

「チャンネルで動画出すから日菜と料理してこいって。」

 

「別の女の家で?」

 

「そこは申し訳なく思っている。だがこれだけは言わせてもらう。俺は誰とも付き合ってないし、そもそもお前は俺の女じゃねぇだろうが。」

 

「彼女じゃない女の子の家に泊まるんだ?」

 

「お前が連れてきたんだろうが。」

 

なんだこの会話は。果てしなく続く気がするし続けば続くだけこちらが不利になる気がする。そういう時はぶった切って別の話を始めるに限る。

 

「えー…この企画は事務所に送られてきた一通のファンレターから始まりました。内容を要約すると、先日のフェスを見てからファンになってもっといろんな俺を見てみたい…ということでした。菜津美さん、届いてますよー!」

 

「へぇ〜そうだったんだね!るんっ!とくるね!」

 

「せやろー?こんな駆け出しのファンだって言ってくれてこの仕事やってよかったなぁって思いました。あ、本当は俺アイドルなんてなるつもりなくて。それでも続けているのはこういうファンの人の手紙とか応援とか。そういう繋がりがあるからなんですよね。」

 

「おー!なんかゲーノージンっぽいよ!」

 

日菜サン?合いの手のつもりなんかな?それとも煽ってんのかな?んん?

 

まぁいいや。

 

「実は芸能人でした。はい、ということで今回は菜津美さんのリクエストの簡単に作れるハイクオリティフレンチ。早速作っていきましょう。」

 

「はーい!」

 

今回のお題はフレンチ料理。なんならフルコースを作ろう。動画にできるのは15分が限界らしい。ならば〜したものがこちらですは必須なので実は先に作ったものをリサに冷蔵庫に入れさせてもらっている。

 

「今日は鴨肉のコンフィと鴨肉のローストを作りまーす。」

 

「わーい!」

 

「コンフィはビストロで定番ですしローストは王道を行きます。お好きな方でどうぞ。」

 

「うーん…そもそもなんだけど啓斗くんって料理できるの?」

 

「…ふふふ、あまり舐めるなよ?五代料理はなんでもござれ!和洋に韓国、ギリシャ辺りは作れる万能啓斗くんだぜっ!」

 

五大料理とは、フランス料理、中華料理、インド料理、トルコ料理、イタリア料理のことを指す。韓国料理は入るのを目指してたとか目指してないとか?まぁ全部美味しいのは確かだ。

 

「んー、私はポテトが食べられればいいやー!」

 

「なんだこの喪失感。なんなんだ…なんなんだ!?」

 

「さっそくはじめてこー!」

 

 

 

____________________________________

 

 

「はい、じゃあまずは材料の確認ね。鴨のコンフィから。骨付き鴨肉を三本、にんにく四かけ、白ワイン100cc、塩が大さじ二、鴨油が一缶ぐらい、タイム三枝、胡椒を少々、バルサミコ酢が200cc、蜂蜜大さじ二、じゃがいもがお好みに合わせて。これが三人前ですよー。それじゃ早速作りまーす。」

 

「やったー!」

 

「まず下ごしらえからね。鴨肉は脂身にフォークか竹串で穴を開け、塩コショウをもみこみハーブをまぶす。おろしにんにくを溶かしたワインにつけて冷蔵庫で一晩マリネする。はい、冷蔵庫でマリネしたものがこちらになりまーす。」

 

鴨肉を冷蔵庫に入れるのと入れ替わりで昨日下ごしらえしたものを出す。

 

「ハイ次ね。鴨油を80℃ぐらいに温めます。そしたら水気を拭き取った鴨肉を入れます。二時間ほど煮て終わったらそのまま冷やします。それで一晩置いたものがこちらです。」

 

キッチンの台の下に入れてあった鴨肉を取り出す。

 

「はい、この状態はね、結構保ちますから。食べたい時にこの次から調理してください。そんじゃ次です。鴨肉を油を拭き取ってフライパンに油をひかずに焼いてください。この時煮た油をかけながら焼くとパリッと焼けますよ〜。」

 

「なんか手際が良すぎて私やることなくなーい?」

 

「なくないよー。じゃがいもと茄子を乱切りにして下さい。」

 

「まっかせてー!」

 

「おっと、焼けた焼けた。で、この油は使いますんでね。残しといて下さい。それでは日菜が切ってる間にソースを作ります。小さめの鍋にバルサミコ酢を入れて、量が二分の一くらいになるまで煮詰めます。そこに鴨肉のマリネ液、蜂蜜を加えて塩コショウで味を整えましょう。はい、完成しました。」

 

「切れたよ!」

 

「はい、それじゃあこの野菜をさっきの油で低温で揚げまーす。

 

んで、揚げ終わったら取り付けていって…はい完成。鴨肉のコンフィです。」

 

「わー!おいしそー!食べたい食べたーい!ね?いいでしょ啓斗くん!」

 

「んじゃあここからは出たがってた紗夜さんにお願いしまーす。」

 

「え?私ですか?」

 

「はい、紗夜さん自己紹介。」

 

「え、ええ…ロゼリアのギタリストの氷川紗夜です。」

 

「はい、ありがとねー。それじゃあ鴨肉のローストを作っていきまーす。」

 

「わかりました。」

 

 

 

____________________________________

 

 

「んー…美味しいなぁ。」

 

「うん…もぐもぐ、とっても、むしゃむしゃ、おいひいね。」

 

「美味しいのは良かったけどもリサも彩も食べながら喋んのやめような。」

 

「このポテトおいひい!」

 

「ほんとね。いくらでも…食べられそう。」

 

「氷川姉妹こら。今他の二人に言ったばっかりだぞ。わざとか?なぁ。」

 

作り終わったらもちろん食べる。スタッフが全て美味しくいただきますです。誤字ってる?わざとだよ。

 

そんでおれは動画に撮ってないがもう一つ料理…というか、食後のデザートを作っていた。耐熱ボウルがあれば簡単になるアレだ。

 

「そう!トリュフチョコッとね!」

 

「なにがそう!なのかわからないんだけれど?」

 

「HEY!リサそんなこと気にしたらシワが増えるぜ?」

 

「ねぇ、あたし次のライブであなたにぶつけてベースを壊そうと思うの。だから、きっと来てね?」

 

「わるい。反省してる。まじごめん。」

 

いい笑顔の裏の黒いオーラが隠れてないぜ。まったく。相変わらずだな!

 

なんか俺変なテンション入ったな。まぁしょうがない。今回のチョコは自信作だ。

 

「!?何このチョコ!噛んだ瞬間に溶けた!?それに、中からトロッと…これは何?」

 

「それはリキュール入りのチョコソース。注射器型の調理器具でさっき入れたのさ。」

 

「リキュールの深い香りがチョコに乗って流れてくるっ…こんな、こんなのって…」

 

「抗えないよッ!」

 

ん?なんだ?今一瞬服がはだけて…いや、そんなソ○マみたいなことないか。うーん。メタい!

 

「ねえ啓斗?啓斗がレストランをやったらきっと人気が出ると思うの!それでそのレストランでハロハピが歌うのよ!」

 

「おいこころ。お前は不用意にそうゆうこと言うなよ。実現しないんだから。」

 

「オイ!レストランダ!ジムショトホンシャニレンラクダ!!」

「アマリヒロイバショハトレナイ、イチニチゴクミゲンテイカ!?」

「イマスグカクショウチョウヤセイカイノジュウチン、ゲイノウジンニレンラクヲスルンダ!!」

 

 

おい黒服。自重しろよ。聞こえてるんだぞ。週末にしか入れないぞ。オイ。やるなら全部シェフのおまかせコースだぞ。楽しみだぞ。オイ。

 

ってか政界の重鎮?芸能人?違うだろ。いや、弦巻グループ的にはそれが正解(そう)なんだろうけども。先にロゼリアとかアフグロとか。なぁ?

 

「黒服さん。プレオープンはいつもの二十五人でお願いします。」

 

「はい、啓斗さん。おまかせを。」

 

はっはっは、まじかよ黒服さん。3割くらい冗談だったんだぜ?

 

いや、7割本気でしたけども。

 

 

 

 

 

これで俺は学生、アイドル、声優、動画投稿者、シェフの合計五足のわらじを履くことになったわけだが。

 

驚異的なのは弦巻グループよ。俺がこんな生活している…させてもらってるのは全部弦巻グループのおかげだ。実を言うと今の生活も意外と気に入っている。

出来るだけ、この時間が続きますように。

 

「啓斗さん、レストラン開業の目処が立ちました。毎週末、夜の19:30から営業。一日5組、一組に五人までの定員。プレオープン期間は毎日営業していただきます。初日に各ガールズバンドの方々、その後お嬢様と来賓の方々というタイムテーブルで進行していきます。事務所には話を通しているのでご安心を。」

 

「黒服さんまじハイスペック。あ、グループからウエイトレスを二、三人見繕ってください。」

 

「かしこまりました。」

 

この生活は続くことなくこれからちょっとずつ忙しくなりそうだ。

 

まぁ、今では忙しい日々(それ)もーーー

 

 

「啓斗!今度チョコの作り方教えてよー!」

 

「あっ、私もお願いできますか?できればクッキー…とか。」

 

「おねーちゃんがやるならわたしもー!」

 

「大人数でやる方が楽しいわ!みんなも誘いましょう!」

 

「まったく、騒がしいわね。」

 

 

 

ーーー少し、ほんの少しだけ。

 

愛おしく思えるのだ。

 




うーん。この。

まあとりあえず後編も見守ってくださいな。

ヒロイン総選挙in令和元年・夏

  • 千聖こそ正妻
  • リサ姉まじ天使・RMT
  • 蘭のツンデレ最高
  • 紗夜さん愛してます
  • その他(感想欄にて受け付けます。)

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