《不定期更新》男性アイドルは超満員の中音楽なしで一人歌うことができるだろうか 作:星燕
今回は
ふざけましたよ
ごめんなさい
ちなみに次回は、やっとお泊り…おやすみ?回です。
紆余曲折しまくって、着地は適当です。
プロット?三話時点で無視しだしましたよ。
「うへぇ、動画送ってから三十分でもう上がってるよ。うちの事務所…ってか黒服さんかな。有能すぎ。」
俺の所属する…つまり、パスパレやら何やらが所属する事務所は、一応弦巻グループの末端の子会社だ。そして、こころが(半強制的に)俺をアイドルにしてからうちの事務所は黒服さんが溢れている。そして俺のスケジュールは全部こころに漏れてる。なんなら操作されてる。
あれ?なんだこの寒気は。気づいちゃいけないことに気づいた気が…?やめよう。これ以上はいけない。
まあ、それはそれとして。
あのステージ設営からピッキング、太平洋をかぼちゃで横断を冗談抜きに実行してしまう黒服さんだ。そりゃ有能である。
「あ、すげー。再生回数がもう15万突破したー。あははー。」
だからこんなことでいちいち驚いていたら黒服さんの本気を見たときに死ぬかもしれないので普通を心がける。え?現実逃避?知るかボケ。
「啓斗ー、お風呂あがったよー。着替え持って脱衣所にどーぞ!」
「ああ。ありがとうリサ。」
「場所わかるかな?付いて行こうか?」
「助かる。お願いしてもいいか?」
みんなご存知の通り、俺は今、今井さん家に泊まっている。事の発端は事務所に脅迫文が送られてきた事。まったく、俺が何したってんだよ((
「はい、ここが脱衣所ねー。おふろ上がったら冷蔵庫の中にある飲み物飲んでいいから。あとは…うん、大丈夫かな。」
「何から何までありがとう。また今度何かお返しをするよ。」
「三倍くらいを期待してるね?」
「こりゃ手厳しいや。」
こういう冗談で心を軽くしてくれるあたり、やはりリサは姉のように思えてくる。一人っ子だったもので、この感覚がこそばゆい。その暖かさが心地いい。
もちろん、ここ最近関わらせてもらってる人には、ほとんどこのこそばゆさを経験している。
こちとらほぼ毎日アイドルとあってるのだ。どうだ、羨ましいか。
ーーーあ、俺もアイドルだ。
「などと考えている間に啓斗は一日の疲れを癒していくのだった…なんてな。」
シャワーを浴びながらひとりごちる。
さっさと身体を洗ってでなければ。泊まらせて貰っているのにいつまでものんびりしているわけにもいかない。
あれ?シャンプーが二つある…どっち使えばいいんだ?あれ?ボディソープは三つ?あれ?どれを…あれ!?
いや、待て落ち着け俺。全部少しだけ手に出してリサとは違う匂いのやつを探し出せばいいんだ!なんだ、簡単じゃないか!
って、すごく犯罪臭がするな。しゃーない。勘で当てるしかない。
…これだッ!左のシャンプーと真ん中のボディソープッ!!ふふふ!今の俺は謎の自信に満ち溢れているぞ!ふはは、はーはっはっは!
……。
「真面目に身体洗おう。」
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「ふぃー…湯船さいこー…。やばい、顔蕩ける…表情筋が仕事を放棄してやがるぜ…。」
やっぱりお風呂に入るなら湯船に浸からないとダメだろう。和の心、日本人の魂、疲れを癒すヒーリングスポット…リサに人の家を勝手に回復ポイントにするなと怒られる気がする。いや、有咲か…?
というか、さっきふつうに料理を食って帰ったあいつらはファミレスで夕御飯食べた後だよな?あれ?テーブルの上に20枚近いジャンボハンバーグステーキ、ライス、サラダ、スープ付きが載っていたのは気のせいか?
あと、ファミレスの皆さんは大丈夫だったのだろうか。終始てんやわんやしてそうだが。南無三。
…今日は思考が逸れまくるな。それもこれもこんなに気持ちいい湯船が悪い。炭酸のお風呂なんて聞いてないよ。デバフだよ、こんなもん。あー…やば、でらんないかも。日頃の疲れが一気に…取れて……あ、落ちそう。出な、きゃ……。
湯船のふちに足をかけ出ようとする。
スパークが走ったように視界が明滅する。
その事実への驚愕から俺の足は物の見事に滑った。
タイルへと頭を打ち付ける。
俺の意識は無事に途切れた。
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黒く、暗く。耳鳴りがするほどに静か。衣擦れの音が反響するようなこの空間。
「ここは…どこだ?」
その問いに答えるようにスポットライトが三つ。この空間の中を照らし出す。
「ここは君の
「俺様は…あー…優しさに同じだ。お前の自信だ。」
「わ、私はっ!あなたの警戒心、ですっ。」
「いや、著作権…、まぁいいや。あり?他の俺の感情は?」
「君には、多くの仮面がある。それらは鉄のように堅く、ガラスのように脆い。今君が自分にその感情があると知って、その感情が壊れたら大変さ。鋭く、細かく。精神のいたるところに飛び散った破片は君に傷を負わせる。そうしたら、ヤツがくる。それは困るからね。安全なのを選出してきたのさ。」
「おぉん…?」
なるほどなるほど。つまりアレがこーしてこーなって…。
よし、完全に理解(わかってない
つまりアレだ。アレだ。
「よし、じゃあ帰らせてくれ。俺は風呂で死にかけてるはずだし。リサに迷惑かけられないからな。」
「そうしたいのはやまやまなんだけどね。ちょっと小言を言うよ。
君ちょっと自分の意思とか意見を押し込めすぎ。ストレスの火山が常にギリギリで止まってるよ。ちゃんと解消してくれないかな?」
「えぇ…例えばどんな。」
「ライブ、レストラン、なんでもいいんだけどね。自分がやってて楽しい事。」
「ふぇーい…」
なんだろう。精神世界のことを言われてもよくわからない。てかそんな噴火直前の火山なら見せればいいのに。そしたら恐怖でストレス解消だって捗るだろう。
いや、その行為がもはやストレスか。
「フンッ。俺様ならできるはずだ!」
「わ、わたしも…そう思います!」
「…ふぇーい。」
急に話さないでくれ。怖い。ビビる。
「言いたいことは言えたので後ろの扉からお帰りください。」
「…あい。」
言いたいだけ言ったら放置なあたり俺だなぁ、と思う。
そんな共通点を見つけても嬉しくはないが。
「あ、そうそう。」
扉に手をかけたあたりで後ろから声がする。しかし、その声音は先程までのふわふわしたものではなかった。
「君は…ボクたちは、
「はーい。」
最後の最後によくわからないことを言い出した。なんのことだかね。
適当な返事をしてから扉を開けはなつ。差し込む光に思わず目を閉じた。
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「…夢だな。うん。著作権に引っかかりそうな夢だった。」
タイルの上で目を覚ましそそくさと脱衣所に出て行く。
ーー頭の水分を軽く拭き取る。
今は夏だが風呂上がりは寒い。なんなんだろう。まあ、風呂上がりに暑いよりはましか。
ーー腰にタオルを巻く。
「啓斗ー?遅いけど大じょ…」
「あっ…(察し)」
バタンッと勢いのいい音が脱衣所に響く。
…俺は何も知らない。何も見られてない。見られたのは上半身だけ。あ、見られてるわ。
ーー下着を履いて、ここに来る途中で買ったパジャマ(2.980円)を着る。
あとでフォローしとこう。アレは…確実に、気まずくなる。そんなの御免だ。
ーー台所に移動する。
んー…冷蔵庫に紅茶常備ってすごいな。と、言いつつジャスミンティーを飲む。
ーー足音がする。
「あの、啓斗?私、見てないから…見てないからっ!」
「あぁ、うん。バスタオル巻いてたしな。」
「うん、そうだよ…へ?」
「え?」
「っ……!!」
んん?なんだ、何が起こっている?俺がフォローを入れた瞬間にリサが赤くなった。涙を湛えながら上目遣いを放ってくるあたり流石の小悪魔系美少女だ。むしろ天使だ。
「ばかっ!ばかばかばかっ!!」
ぽかぽかと軽く握った手で胸を殴られる。
うーん。
恋人みたい?だな。
ちなみにそれをリサに言ったら鳩尾にいいのを二、三発貰った。ここまで鋭いのが決まるのは自己紹介の蘭以来だ。
リサ…効いたぜッ。
ここで、お詫びとお礼を。
ここ数話でたくさん誤字りました。
そして、たくさん誤字報告してもらいました。
この場を借りて、ありがとうございます!!
ーーここからあとがきだヨーー
ええ、前回のを見た人ならわかるでしょ?後半が終わったらレストラン回…番外編…ラジオ回…そして新章、アニメ回に突入!!
するかもしれません。
ここで言えるのは、恥ずかしがる美少女
特にクール風ツンデレデレの蘭と、ギャル風お姉さん系リサ姉。
ありゃあ、全国の一部の人を殺しにきとるで…。
評価、感想、質問。その他諸々お待ちしてます!
ヒロイン総選挙in令和元年・夏
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千聖こそ正妻
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蘭のツンデレ最高
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