ゼロの使い魔×ポケットモンスター   作:蜜柑ブタ

14 / 62
今回は、パウワウ(→ジュゴン)。


2019/06/01
ちょっと最後の文章追加。


『ルイズが召喚したのが、パウワウだったら?』

 真っ白。

 

 それがルイズの最初の印象だった。

 

 学院に設けられた、水系の生物の使い魔を飼育するための場所にルイズが近づくと、その白い生き物がすぐに顔を出してくれる。

 

 とびっきり美味しいお魚があるわよと言って、魚が入ったバケツを見せると、縁に上がったその生き物が、尻尾で立ってパンパンとヒレのような手を叩いた。

 

 真っ白なその生き物の名は、パウワウ。

 

 学院に勤めているメイドのシエスタが教えてくれた。タルブ村に隣接する海の岩場でたまに見かけられる水棲の生き物らしい。

 

 本来は、冷たい海の方にいるそうだが、元々はシエスタの曾祖父がどこからか連れてきた不思議な動物で、曾祖父が亡くなる前に海に放し、そのまま繁殖。しかし思い出したように、たまに子孫達が帰ってきては姿を見せると言われているそうだ。

 

 成長するとジュゴンという、氷さえも操る強力な生き物になるそうだ。

 

 あなたも、シエスタの曾祖父が懐かしい? と聞いても、パウワウは答えられないし、魚に夢中で全然聞いてない。

 

 愛らしい見た目も相まって、ルイズは、ついついパウワウを甘やかした。

 

 結果、通常の個体より、ぷくぷくに太ってしまった。住まわせている環境が狭いせいで、運動不足も祟っていた。

 

 太っちょのマリコルヌに馬鹿にされた時は、さすがにルイズも焦り、ダイエットさせる!と決めた。

 

 陸に引っ張り上げて、芸をさせるなどして躾けるが、面倒くさそうにコロコロと転がるばかりで言うことを聞かない。

 

 かといって、餌をあげなかったら、他人の魚の使い魔を食べてしまうのだ。

 

 ルイズがどうしたものかと考え込んでいると、シエスタが一計をを案じ、タルブの海へ連れて行きませんか?と提案した。

 

 嫌がるおデブなパウワウを馬に荷物のように乗せて、シエスタを借りるという書類を提出して、タルブの海へ向かった。

 

 意外にも力持ちなシエスタに運ばれて、おデブなパウワウは、久しぶりの海へと連れて行かれて驚いていた。

 

 そして近くの岩場に、仲間のパウワウがいると気づき、パウ~パウ~っと鳴いた。しかし、相手のパウワウは、ジトッとこちらを見ると、すぐに海へと逃げていった。

 

 おデブなパウワウは、落ち込んだ。どうやら、人間には分からないが、おデブなことを指摘されたっぽい。なんとなく雰囲気で分かった。

 

 ルイズがパウワウに目線を合わせて、分かったでしょ?というと、おデブなパウワウは、コクリッと涙目で頷いた。

 

 それからは、毎日ダイエットのための運動を欠かさなかった。

 

 学院のプールを借りて泳がせたり、ついでに芸も仕込んだ。

 

 そのおかげか、パウワウが美しく成長した。

 

 シエスタが、ジュゴンだ!と言ったので、いつの間にやら進化したらしい。

 

 シュッとなった体は、美しい曲線を描き、真っ白だった体はより白くなって、可愛らしさに美しさが兼ね備えられたようだ。

 

 これなら、使い魔品評会でも絶賛だろうっとルイズは、自信を持った。

 

 ところが品評会では、ジュゴンは氷のビームを放ち、忽ちルイズ型の氷の像を作り上げて見せた。

 

 結果、品評会はジュゴンの優勝だったが……、ルイズは、会場の裏でジュゴンをペシーン!と叩いた。赤面して。

 

 なぜかというと、ルイズの氷の像は、裸だったからだ……。

 

 どうやらこのパウワウことジュゴンは、エロ思考持ちのオスだったらしい。

 

 勝手にメスだと判断していたルイズは、ジュゴンと一緒に裸で泳ぐんじゃなかった…っと顔を覆ったのだった。

 

 




ウェールズの生存問題がまだまとまらないので、こんなのになっちゃいました。

けど、水系ポケモンは、どうしても水場以外の場所に移動するのが困難だと思うので、哺乳類系のパウワウを出しました。

パウワウ(ジュゴン)のイメージを崩すようなの書いて申し訳ない。

機会があれば書き直すかも。

けど陸地戦は、どうクリアさせるか……。そこが問題だ。


2019/06/01
ジュゴン(パウワウ)がなぜルイズの裸姿を氷像に出来たのか、その理由を文を追加しました。




以下、いつも詳しく書いてもらっているミッキィさんの説明文。



●【パウワウ】
▪️何故かいつもベロを出しているが理由は謎。 パウワウの頃は下の犬歯が長く伸びているが、ジュゴンに進化すると上の犬歯が長く伸びている姿に変化する、下の犬歯の行方は不明。

▪️パウワウのタイプは【水単体】であり、【こおりタイプはついていない】。

▪️初代のだいすきクラブの女性いわく、抱きしめるときゅーっと鳴くらしい。

▪️元が白いためか進化後共々色違いが非常に分かりにくい。 狙う人は出てきた瞬間を見逃さないように。

▪️氷に覆われた海やふたごじまの様に寒い洞窟等の寒い地域に生息しており、寒いところほど元気に泳ぎ回る。特に氷が浮かぶ海が好きで、頭のでっぱりで氷を頭突きで割る。

▪️しかし、南国であるアローラにも現れている。ちょっとバテやすいらしい。

▪️『ポケモンマスターズ』ではヤナギのポケモンとして登場する。特定のレベルまで上げ、『進化石』を入手した状態でバディーズエピソードでウルップのクレベースと対決し、クリアするとジュゴンへと進化する。



●【ジュゴン】
▪️アシカなのにジュゴンである。

▪️氷が浮かぶ冷たい海が好き。アニポケのオーキド博士いわく、飼育には超特大の冷蔵庫が必要になるそう(そしてオーキド博士はジュゴンに笑顔でれいとうビームで凍らされた)。

▪️ジュゴン自体は寒冷地に住むが、『ヨワシ』を食べに温暖な地方にもやってくる。夜行性のポケモンで狩りは基本的に夜に行うらしいが、アローラ図鑑曰く食後は体温をあげて消化をよくする為に日光浴をしている。
昔、氷山で眠る姿を見た船乗りが人魚と間違えたとの事。


●【アニメ】

◾サクラのパウワウ→ジュゴン
カスミの姉・サクラのポケモン。7話では口の中に『ブルーバッジ』を隠していた。
58話では水中ショーのポケモンとしてカスミと共演。サクラいわく「戦わせたことがなかった」と言うが、ムサシのアーボックを素早さで翻弄し、カスミの指示で戦った。また戦闘中にジュゴンに進化。ロケット団を『れいとうビーム』で氷漬けにし、ピカチュウの『10まんボルト』に続いてダメ出しの『たたきつける』で撃退する。

◾無印27話
スリーパーの起こす睡眠波の影響で催眠状態のままポケモンになりきってしまう症状の『ポケモンがえり』になってしまったカスミがパウワウの真似をしていた。

◾無印94話
▪️野生のジュゴン
無邪気な性格で、人間を見ると抱きついて踊りだす癖があり、悪気はないが海中でおぼれたサトシに抱きつき振り回してしまった。

▪️赤ちゃんパウワウ
パウワウが群れで生息する島にいる赤ちゃん。病気持ちのためジョーイが毎日薬をあげに来ている。

◾無印101話
▪️カンナのジュゴン
四天王・カンナがデモンストレーションバトルで出したポケモン。

◾無印105話
▪️ユズジムのリーダー・ジギーの妹であるマリーと一緒にいたパウワウが渦潮に巻き込まれ、サトシ達に助けられた。

◾無印236~238話
▪️ヤナギのジュゴン
ジムリーダー・ヤナギのポケモン。暴れる赤いギャラドスを止めようとして襲われたサトシ達を『れいとうビーム』で助けた。
ジム戦では一番最初に登場。氷のフィールド中央にあるプールに潜ってサトシのヒノアラシの攻撃をかわし、ヒノアラシを『れいとうビームで』氷漬けにした。しかしプールに潜らせたヒノアラシの近距離からのスピードスターを受けて敗れた。

▪️SM42話
水辺に生息するジュゴンが登場。同じあしかポケモンであるスイレンのアシマリの放ったバルーンをうまく跳ね返し、交流していた。

◾オーキド邸にいるポケモンの中にジュゴンとパウワウがいたり、うずまきカップやAG最終回の前の回でもパウワウが確認できる。

◾劇場版『ミュウツーの逆襲』
▪️スイートのジュゴン
スイートが水中移動用に使用したポケモン。水面にいた為すぐミュウツーに捕まるが、サトシのおかげでミュウツーのモンスターボールから脱出した。



●【ポケスペ】
◾四天王・カンナのジュゴン
こおり技をひとたび放っただけであたり一面が氷につつまれ、吹き付けた氷の道を滑走する。滑走した時のスピードはイエローのドドすけ(ドードー)にも負けない。更にパルシェンの『とげキャノン』とジュゴンの『れいとうビーム』により、ぶあつい地面をつらぬく程の強力な『氷ミサイル』を作り出す事ができる。
パウワウの頃、産業廃棄物の毒にやられて手の施しようがない程までに弱っていたが、キクコのゴースが毒を吸いとったお陰で完全回復する。この出来事でカンナはパウワウが回復して喜ぶと同時に人間へ憎しみを募らせ、四天王に入るきっかけとなった。

◾その他
・山下たかひろ4コマシリーズのジュゴンは、寒いダジャレを言うキャラクターとなっている。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。