ゼロの使い魔×ポケットモンスター   作:蜜柑ブタ

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ガルーラ回、その2。


悲しい(胸くそ悪い)方の、対になる話。


『ルイズが召喚したのが、ガルーラだったら?』  ほのぼの版

 

 その生き物は、腹の袋の中に、自身の子供を入れていた。

 

 2メートル以上と大きく、コントラクトサーヴァントの儀式でキスをするのが大変だった。

 

 子供を育てているだけに、恐ろしく力強く、大型使い魔を飼育するための舎の出入り口を破壊して、学院の隣にある森に勝手に行くこともあった。

 

 ガルーラだぁ!っと驚いたメイドがおり、知っているのかと聞いた。

 

 シエスタというメイドが言うには、この生き物名はガルーラといい、子供をお腹の袋で育てる生き物だそうだ。

 

 子供を守るためならどれほど傷ついても戦いを辞めないと言われており、子供にさえ危害を加えなければそれほど凶暴ではないそうだ。

 

 森に行くのは、きっと子供を遊ばせるためだろうと言っていた。

 

 いくら躾けても舎を破壊するため、ガルーラ用に森の近くに小屋が作られるに至った。

 

 数日後だろうか。ルイズを警戒して子供に一切触らせなかったガルーラが、ルイズに子供を触らせた。ルイズは、それが素直に嬉しかった。

 

 その日の夜、……夢を見た。

 

 ガルーラの子供が、ルイズのことをよく思わない生徒達に殺される夢。そして子供を失ったガルーラが暴走し、教員達に倒される夢……。

 

 飛び起きたルイズは、ネグリジェのまま、ガルーラのいる小屋に走っていた。

 

 朝靄の中、小屋はそこにあり、中を見ると、立ったまま寝ているガルーラがいた。

 

 子供は!? 子供は無事!?っと慌てて小屋に入って、ガルーラの袋の中を覗くと、ヒョコリッと子供が顔を出し、フワ~っと小さなあくびをした。

 

 ハッと目を覚ましたガルーラが、思わずルイズを殴りかけるが、ルイズだと理解すると、どうした?っと言わんばかりに首を傾げていた。

 

 ガルーラの腹、つまりポケット部分を子供ごと抱きしめて、ルイズは、悲しい夢を見たと話した。人語は喋れないが、理解は出来るガルーラは、ああ、そういうことかっと理解して、泣いているルイズの頭を撫でた。ガルーラのその優しい手に、ルイズは、ますますわんわん泣いた。

 

 すぐに接近してきた相手に対応しなかったのは、見知らぬ土地にいきなり召喚されたことで、ガルーラが肉体的にも精神的にも疲れており、それで眠気に勝てなかったためだった。その後慣れてからは、それもなくなった。

 

 あの夢を見てからというもの、しばらくルイズが番人のようにガルーラの小屋に入り浸ったことがあり、授業に出ろ!っと怒られたりもした。

 

 その3年後……、成長したガルーラの子の巣立ちの時となり、ヴァリエール領の森にガルーラが住み着くことになったのだった。

 

 森に放し飼いにされているルイズのガルーラは、再び子供を身籠もり、お腹に子供を入れると、仲間と共にルイズに子供を見せに来るのであった。

 

 それは、ルイズが亡くなるときまで続いたと言われる。

 

 




こっちは、悲劇が起こらなかった方。パラレルワールド?

ガルーラは、アニポケじゃ野生児の人間の子を育ててたりしてますから、気を許せば母性が強くて優しいんじゃないかな?

ガルーラのオスっているのか、いないのか……。メタモン説もあるからどうなんだろ?




以下、いつも詳しく書いてもらっているミッキィさんの説明文。

【ゲーム等】
▪️XYではメガガルーラが凄まじかったわけで、ポケモン図鑑によると『強い理由はママが子供の成長を喜んではりきっているから』らしい。一方、子供は負けん気がつよいので子供の将来を心配している。

▪️ガルーラの♂️について
当初は【少ないが♂️もいた】とされているが、今は♀️しかいないとなっている。ゲームの設定上も踏まえ、子供は♀️のポケモンの種族が産まれる為、ギンブナ(相手がフナ等の別種と結ばれても産まれる子供はギンブナ)のような生態とかもしれない。

▪️DPPtのコンテスト【マスターランク】で、主人公のママである『アヤコ』のポケモンとして出場。恐らく、マスターランク出場者で一番強いとされている。マスターランクを優勝するには、アヤコが出たらリセットするに限る(実際プレイして勝てませんでしたorz)。

▪️『ポケダン』では、ガルーラおばちゃんが倉庫の管理をしており、主に道具を預けたり引き出したりできる。ダンジョン内ではかわりにガルーラの石像がある。


【アニメ】
無印34話にて保護区のポケモンとして登場。親ガルーラの声優はなんと『ラスボス』こと『小林幸子』である。ポケモン音頭でのクレジットは『ガルーラ小林』。


【ポケスペ】
▪️オーキド博士の『ガルっち』
本来、ゴーストタイプとノーマルタイプは互いに無効なのだが、キクコのゲンガー相手に『ピヨピヨパンチ』で圧倒した。

▪️エックスの『ガル&コガル』
・12章の主人公、エックスの幼少時からのパートナー。
・エックスが引きこもっていた時はティエルノが世話していた。
・子供のコガルはメガシンカが無かった数年前の大会でもかなり実力があったが、物語当初はエックス同様にひきこもってしまい、【本来子供は3年すれば一人立ちする】ところを、未だに親離れしないうえに身体の成長も止まってしまっていた。しかし、エックスと共にメガシンカに目覚めた為、物語が進む事に実力を取り戻しに行く。

・過去、強引なマスゴミが幼いエックスからボールを取りあげて決勝でのオンバーンとの戦いで疲労困憊だったガルを強引に出したうえに、無理矢理コガルを袋から引っ張りだそうとされた事がある。(幸い、コルニの祖父コンコンブルに助けられた。この際にメガリングを貰っている)

今回の悲劇版のほうの様に、親が疲れていた為に子供が守れなかった事はあるようだ。

・エックスはメガシンカ可能なポケモンでも【見た目が変わるのは子供だけで親は変わらない】という特徴を生かした戦いをした事がある(ブリガロンのマリソを除いた手持ちがメガシンカ可能)。

・実は真っ向勝負して敗れたのは一度だけという。



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