ゼロの使い魔×ポケットモンスター   作:蜜柑ブタ

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今回は、ウソッキー。



ネタが思い付かず、手つかずですみません……。


『ルイズが召喚したのが、ウソッキーだったら?』

 何度目かの大爆発の末に、現れたのは、背丈ほどある木だった。

 

 2本の枝が、腕のように見える少し奇妙な木であるが、ルイズは酷くガッカリした。

 

 美しく強い使い魔を求めたのに、現れたのは、ただの植物だったのだから。

 

 ルイズがただの木を召喚したので、ルイズをからかう声があがる。ルイズは、悔しい思いをしながらも、コルベールに言われるまま使い魔の契約の儀式を行うために近づき、杖を木に掲げて、最後はキスだけとなって、キスをしようとすると。

 

 ペチンッ

 

 っと、顔を枝が軽く殴ってきた。

 

 えっ?っと思って目を開けたルイズが見たのは、木の模様に紛れていた二つのつぶらな小さな目だった。そして、その下に口らしき物もあった。よくよく見ないと分からない程度に擬態しているそれは、木ではなかったのだ。

 

 なにこれ?っとルイズが思っていると、ルイズがガクンッとこけた。足払いをかけられたのだ。根っこに見えた部位は、二つの足だった。

 

 こけたルイズは、ギッと木のような生き物を見上げ、すぐに立ち上がり、再度契約をしようと挑む。だが枝のような腕を振るわれ、足払いをかけられ、邪魔される。

 

 その後どうなったかというと、見かねたコルベールが軽く火を放って注意を引こうとしたのだが失敗。キュルケも見かねて援護するがキュルケの火の魔法でも怯まず、それを見かねたタバサが氷の魔法を放ったところ、これには過剰に反応した木のような生き物が倒れたのでその隙を突いてルイズが契約を結んだのだった。

 

 無事に契約が結ばれると、2本の足でルイズの後ろをついてくるようになった。

 

 奇妙なその木のような生き物について調べたのだが、生物学に詳しい教員にも分からなかった。

 

 ウソッキーだ!っと驚いた声をあげた人間がたった一人いた。

 

 シエスタというメイドだった。

 

 詳しく聞くと、この生き物の名は、ウソッキー。

 

 木の真似をしているが、実は植物ではなく、岩に近い生き物なのだそうだ。

 

 イタズラ好きな習性があるのか、人が通る道を塞ぐ習性があり、シエスタの故郷のタルブでたまに現れるため荷馬車などが通る道の邪魔してくることがあるそうだ。

 

 だが岩に近い生物であるためか、水属性に弱く、雨が降るといつの間にか姿を消すのだそうだ。そのため、ウソッキーをどかすため、ウソッキー対策として水が入ったジョウロを持って行くことになっている。

 

 シエスタの言うとおり、ウソッキーは、イタズラ好きだったようで、正体が分かってても木のフリをして学院の敷地内で進路妨害をするようになり、苦情が来るようになった。

 

 水属性に弱いため、水魔法が使える者が退治しようとすると、身体を器用にクネクネさせて氷と水を避け、相手を殴り飛ばすなど見かけによらない戦闘能力を発揮した。

 

 そんなんだから当然主人であるルイズに苦情が来る。ルイズは、参ってしまった。

 

 シエスタが、シエスタの曾祖父がかつて飼育していたことがあるという話があると聞いたことがあると言っていて、躾ければなんとかなると思います!っと励ました。

 

 ルイズは、今朝も今朝からルイズの部屋のドアの前で木のフリしてジッと進路妨害しているウソッキーを前に、フーーーーっと息を吐き…。

 

 杖を構えた。

 

 そして渾身の、溜まりに溜まった怒りを放つように魔法を使った。

 

 そして大爆発。

 

 ルイズも爆発に巻き込まれ、ボロボロになり、部屋は隣の部屋を巻き込んで大破、ウソッキーは、黒く煤けて、ケホッと煙を吐いた。

 

 次やったら…、粉々にするわよ…?っと地獄の底から響くような声で脅したルイズに、ウソッキーは、さすがにやり過ぎたと反省したのか、それ以降イタズラをすることはなくなったのだった。

 

 その一件以降…、“爆発のルイズ”という不名誉な二つ名で呼ばれるようになり、ルイズは、ゼロとどっちがマシかと悩むことになったのだった。そんなルイズを慰めようとウソッキーが枝のような手で肩を叩くが、お前のせいだ!っと逆に怒られ、追いかけ回される光景が日常になるのであった。

 

 

 

 




秘伝マシン「いわくだき」でも正体を現わすまで無意味な、コイツ…。
見た目、木だけど岩に近い生き物って……。
水に極端に弱いが、もしかしてそれ以外はとんでもないのか?っと思ったり。



いつも詳しく書いてもらっているミッキィさんの説明文。


●【ウソッキー】
▪️樹木のようなくさタイプにしか見えない姿をしているが、いわタイプ。

▪️いわタイプの中でも水気を特に嫌っており、雨になると忽然と姿を消す。アローラにいた2匹は『ミズZ』を見ただけで逃げた。

▪️普段は敵に襲われないようにただの木のふりをしているが、1年中緑色なので冬はすぐばれる。和風なジョウト地方の街の人々はすぐに気付かなかったみたいだが、熱帯の植生ばかりなアローラ地方ではすぐに見破られる事が多い。

▪️お年寄りに人気らしく、なんと専門誌や愛好家がいる程。 腕の長さや角度へのこだわりがあったり、緑の部分が大きいほどマニアの評価は上がるらしい。

▪️XYではオーロットの群れに混じっている。タイプ的な意味で共生関係にあるのではないかという説もある(オーロットは水に強い草タイプ、炎が弱点だが、ウソッキーはいわなので炎に強い)。

▪️アーカラ島のシェードジャングルには、そっくりな木が存在しており、試練の際には足元をチェックする事。


●【ウソハチ】
▪️4世代から登場した進化前(厳密的には、ポケモンXDから)。ウソッキーに『がんせきのおこう』を持たせて育て屋に預ければ手に入る。

▪️ウソッキー同様、水が苦手。体内の水分を外に逃がすため、目から水を出す。泣いているように見えるので敵を油断させる効果もあるらしい。
あまり身体が湿りすぎると死ぬ。

▪️主に乾燥した場所を好む。ただ、 周りに緑が少ないのでよく目立つ。





●【アニポケ】
◆タケシのウソハチ→ウソッキー
▪️性別♂️ ▪️特性いしあたま 
▪️ 声優 阪口大助→うえだゆうじ(SM以降)
AG156話から登場。
木の実泥棒の犯人の疑いをかけられた際にタケシに優しくされたことから、彼に自らバトルを挑み、フォレトスとの戦いの末にゲットされる。
手持ちとなってしばらくの間はミルクのみを与えられていたが、後にポケモンフーズを食べられるようになる。タケシにとても懐いているためか、彼がいつものように年上のお姉さんを口説こうとした時、嫉妬心から体当たりを食らわせたことも。
タケシが一度だけポケモンコンテストに出場した際には、1次審査で登場。ボールを使ったなかなかの演技でタケシを2次審査へ導いた。
タケシがシンオウ地方へ向かう際、唯一連れていったポケモンであり、DP14話でウソッキーに進化する。進化後はタケシに敬礼することが通例となり、タケシ以外の人物に敬礼することもある。DP125話で『うそなき』を使った時以外は一切泣かなくなり、勇敢でしっかりとした性格で、苦手としていた水も克服した。
SM編で久々に再登場。103話でライチのルガルガンと互角のバトルをした。
ナレーションの通訳では、「自分は〜」「〜であります」などといった口調で話している。

◾ウソッキー(みんなの物語)
ゲットレースの得点用だったポケモン。ゲットレース中に、他のポケモンに襲われてた所をカガチの行動により救われたと思ったことからカガチに懐き、以降ずっと行動を共にするようになる。

◾無印164話のウソッキー
野生のポケモン。
サトシ達は、漁師のおじいさんから川を渡る条件として探す事になる。
ある時には梅・桜・紅葉にもなると言われているが、これは手で枝を持っているだけ。
くさタイプの振りをして道ばたのツルを持って『つるのムチ』を、枯れた葉っぱを投げて『はっぱカッター』の真似事をした場面もあるが、やはり水が苦手なのでワニノコの『みずでっぽう』やコジロウの持っていたゼニガメじょうろ(ウツボットの為に買った)の水からは必死に逃げようとしていた。
ロケット団に捕まるもゼニガメじょうろを嫌がって力づくで逃走し、木のない原っぱで擬態していたところをサトシ達が見つける。タケシがポケモンフーズで餌付けをしてアキオ達の大学の研究室へ向かい、そこで相手が使った技を真似る技『ものまね』が使えることが判明。ロケット団との戦闘では自ら戦いアーボックを完封した。
ウソッキーは木に擬態する様子からサトシ達もくさタイプだと思っていたが、研究書にはいわタイプだと表記されており、アキオはそれを信じ切ってツカサの反論を聞こうとしなかった。ツカサいわく『ウソッキーが炎をはく目撃例もあった』とされていたが、これは『ものまね』を使ったため。
ちなみに、おじいさんが条件を出した理由は、孫のツカサがウソッキーを探していたのを手伝ってもらおうとしたためである。

◾ミュウと波導の勇者 ルカリオ
▪️ウソハチ
声優:梶原雄太(キングコング)
タケシたちの食べ物を盗んでタケシに怒られて嘘泣きをすると言うかわいい一面もある。その後は成り行きでサトシ達に同行。やはりいわタイプなので温泉はダメだった。
EDではミュウと共にはじまりの樹に残るようになる。


●【ポケスペ】
◾ゴールドのウーたろう(ウソッキー♂️)
▪️特性:がんじょう
▪️性格:ようき
▪️個性:いねむりがおおい
ゴールドがアカネとの自転車勝負中に遭遇。
野生のサイドンに怯えて隠れていたが、ゴールドの励ましにより奇襲作戦でサイドンを倒すことに成功。その後ゴールドを慕って付いて来た事で、彼のポケモンとなる。
人助けをしたり、ホウオウに一矢報いたり、『仮面の男』を取り押さえたりするなど、単体での活躍が多い。『けたぐり』を繰り出す時は足を長く伸ばしている。

◾エメラルドのウソッキー♀️
▪️特性:いしあたま
▪️性格:きまぐれ
▪️個性:まけずぎらい
ホウエン地方のバトルフロンティアで、新聞記者が木と間違えてうっかり水をかけてしまい、暴れていたところをエメラルドになだめられ野生に帰ったが、アトリエの洞窟で再会して彼の手持ちになる。
母性本能が強く、料理が上手い。

なお、ゴールドのウーたろうとエメラルドのウソッキー♀️は6章終盤で恋人になる。


▪️8章でシンオウのバトルフロンティアにいた女性が抱えられている形でウソハチが登場している。

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