麦わらの水夫   作:ニコフ

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麦わらの水夫、ベルコール

「ほら、ベル。次はあの店よ、ぐずぐずしないでシャッシャと歩く!」

「あい⋯⋯」

 

 新世界に浮かぶ小さな島国の商業都市。服屋に雑貨屋、レストランに宝石店、バーに酒屋に鍛冶屋に宿屋と様々な店舗の立ち並ぶ大通りを2人の男女が、黒々とした影を地面に落としながら歩いていくのが見えた。

 新世界でも珍しく安定した夏島にあたるこの土地の空気は、太陽に蒸され呼吸するのも嫌になるほどに暑い。店先から聞こえてくる人々の活気あふれる掛け声がさらに熱気を駆り立てる。

 女の方は麦わらの一味の航海士、ナミ。夏みかんのようなみずみずしいオレンジ色に輝く長髪を後ろで束ね、汗ばむ首元に風の通り道を作っている。タイトなジーンズを履き、上半身はカジュアルな眩しい白のカッターシャツ。半袖から伸びる腕はその服よりも輝いて見える。下に着ているミントグリーンのビキニを隠す様子もなく前は第3ボタンまで開けられている。そのメロンのように大きな胸が存在を主張し、今にも4つ目のボタンを弾き飛ばしそうだ。短い丈の隙間からは小さなへそまで見えており、辺りの熱気をますます盛り上げそうな過激なスタイルをしている。

 その後ろをとぼとぼと追従する青年は前を歩くナミより頭1つ以上背丈が高い。ぐったりと力なく肩を落とし背中を曲げていても、その視線はナミよりも上にくる。

 彼の名はベルコール。ナミと同じく麦わらの一味で、服の上からでもわかるほどに筋骨隆々な剛健の男。シンプルなTシャツから覗く首元や顔、腕周りの古傷を見るに相当な修羅場をくぐってきたようだ。燃えつきかけの炭火のように、所々がかすかに、それでいて濃く赤みがかった黒髪をしている。それはナミの輝くようなオレンジの髪よりも熱を吸うようで、褐色の肌に浮かぶ大粒の汗を先ほどから何度もぬぐっている。黒檀のように深い黒色をしたその瞳は力なく、じとっとした目で前を歩く彼女の揺れるポニーテールを眺めていた。

 

「あー⋯⋯こんなことならチョッパーを引っ張ってくればよかったんだ⋯⋯」

「なによー、こんな美女とデートができるってのにその態度はー」

「デート⋯⋯?」

「なんか文句あるわけ?」

「これはただの荷物持ちでしょ」

 

 彼が持ち上げた両の手には幾つもの紙袋が下がっており、その全てが今回の外出(デート)によるナミの戦利品である。

 

「チョッパーの角にこう、引っ掛けて」

「あ、次はあの店で服でも見ようかしら」

 

 両手をくいっと持ち上げジェスチャーするベルを無視してまた新しい店へと入っていくナミ。呆れたように顔をげんなりとさせながらも、ベルはその後ろを黙ってついて行くしかなかった。

 

「こっちとこっち、どっちがいい?」

「どっち」

「どっちでもはなしね」

「⋯⋯」

 

 きらびやかで露出度の高い服を両手につかみ、自身の体に重ねるように2着の服を交互に合わせながらナミはいたずらっぽく笑う。適当に流そうとするベルには先回りして釘をさす。

 

「ナミならどちらでも似合うと思うよ」

「ったく、ほんと女心がわかってないわね、ベルの意見が大切なんじゃない」

「じゃあ、その白の方」

「えー、こっち? こっちの黒の方がよくない?」

「じゃあ聞くなよ!」

 

 彼女の聞く「どっちがいい?」には既に答えが出ていたようだ。困ったように大きなため息をつくベルを尻目に「ま、いいわ」とナミはその綺麗な白い洋服を掴んで店主の元へと向かった。

 

「黒の方がよかったんじゃないの?」

「いいのよ。言ったでしょ、あんたに選んでもらうのが大切なのよ」

 

 キョトンとした顔の彼に軽く振り返り、彼女は小さくウインクを残していった。その綺麗な顔立ちと艶のある体には似合わない子供のような仕草に、思わずどきりとしてしまう。踵を返し、ふわりと揺れたその髪は窓から差し込む陽光の光を弾くように輝く。ほのかに、彼女によく似合う柑橘系のシャンプーの香りがした。

 

「黙っていれば間違いなく美人なのに⋯⋯」

 

 思わず頭をかきそうになったベルだったが、買い物袋に塞がれた手をあげることはできず、照れ臭そうに辺りをキョロキョロと見回し自身を誤魔化すしかなかった。彼はその屈強な外見とは裏腹に意外とウブなようだ。

 

 

 

◎◎◎◎◎

 

 

 

「十分買ったでしょ、もう帰ろう。ウソップとロビンが今夜の宿を探してるはずだし」

「うーん、そうねぇ⋯⋯あら?」

 

 大通りが徐々に茜色に染まり影が伸びてくる日暮れ時、ベルがそろそろ引き上げようとナミに提案する。しかし彼女はまだ満足していないのか、少し悩むように右手の人差し指を自身の顎に当てながら考え込むナミ。

 帰ろうかどうか、悩みながらふらふらと歩いていた彼女だったが、ふとその視線が夕暮れに暗く染まりつつある狭い裏路地を捉えた。げんなりしているベルを尻目に彼女が躊躇なくその薄暗い路地へと歩を進めたのは、その路地の奥に座り込んでいる小さな子供の影が見えたからだろう。

 

「ちょ、どこ行くの」

 

 ベルの声が聞こえていないのか、彼女はいぶかしがるような目つきで路地を見据え、その奥へとゆっくり歩を進める。

 

「誰? 誰かいるの?」

「ッ!!」

 

 ナミの声に反応したその子供は驚いた様子でこちらを見ると、急いで立ち上がり弾かれたように走り出した。そのままみるみる路地の奥へと消えていく。

 

「ちょ、ちょっと待ってよ! ベル、回り込んで!」

「えー、もうほっときなよ」

「なんか、ちょっと⋯⋯気になるのよ、ほら早く!」

「へーい⋯⋯」

 

 ベルに頼むや否やナミは子供の後を追う。通路に対して体を斜めにし、時折その豊満な胸を壁に擦りながらも狭い路地への奥へと進んでいった。

 ベルはやる気もなさそうに、両手に提げられた荷物に辟易しながらも駆け足に路地の反対へと回りこむ。

 

「ね、ねぇ! ちょ、ちょっと待って!」

 

 ナミの制止する声も無視して子供は走り抜けていく。出るところが出ているそのスタイルが災いしたのか、ナミは路地を抜けるのに手こずっていた。

 

「まっ、待って、ってばッ!」

「⋯⋯ッ!」

 

 それでも路地の奥、少し開けたところでナミは子供の腕を捕まえた。

 

「や、やめてっ⋯⋯!」

「ちょっと待って、話がしたいだけなの⋯⋯っ」

 

 ナミの腕を払おうと振り回す子供。しかしいくらナミの腕が華奢といえど子供の力では逃れることはできない。ましてやその子の腕は特に細く、小枝のように頼りなかった。

 ナミは腕を掴むに至ってようやくその子供の姿をハッキリと見ることができた。髪は短くざんばらに切られ、痛みと汚れでボロボロになっている。それでも元々は美しいプラチナのようなブロンドであったことは容易に想像がつくほど、その髪は輝いていた。体は薄汚れてはいるものの、その肌は陶器のように白く絹のように滑らかだった。その少女の凄惨な姿にナミは思わず息を飲んでしまう。

 少女の目には薄っすらと涙が浮かび、そのやつれた顔が不安と恐怖に染まり、怯えているのは明らかだった。思わずナミは掴む手の力を緩めてしまう。その隙に子供はナミから逃れた。

 

「うちの連れに何か用か、お嬢ちゃん」

 

 野太い男の声が聞こえたのはそれと同じタイミングだった。

 細い路地の奥から1人の男が現れる。暮れる西日を背中に浴び、薄暗い路地に影を伸ばしながら佇む男の背に少女がサッと隠れる。

 男は(よわい)四、五十ほどの中肉中背、一見すると普通のどこにでもいるような初老の男だ。だが、その顔に刻まれたシワの深さからか、ナミを見ているようでどこを見ているかわからない虚ろな瞳からか、言い知れぬ迫力を感じる。

 

「え、あの⋯⋯ちょっとその子が、気になっただけで⋯⋯」

「⋯⋯」

「⋯⋯ッ」

 

 男の様子に戸惑うナミに、その虚ろな目が向けられる。思わずナミが一歩引こうとした時、開く距離を埋めるように男が一歩詰める。

 男の異様な雰囲気に息を飲む。男はゆっくりと腕を持ち上げナミに手を伸ばそうとした時、ふっと、別の影が男の後ろから伸びてきた。

 

「うちの航海士に何か用か、おっさん」

 

 その黒檀の瞳にかすかな怒気と警戒心を宿した屈強な青年、ベルコールの声だ。

 男はゆっくりと振り返りベルと視線を交える。場に緊張の糸がピンと張り詰めた。

 男を見つめるベルはその虚ろな目にかすかな違和感と既視感を感じていた。

 場の沈黙を破ったのは初老の男だった。

 

「⋯⋯お前も、やつらの仲間か」

「やつら? なんの話だ?」

「シラを切っているのか、本当に知らないのか⋯⋯どっちでもよい」

 

 男を見つめるベルはその虚ろな目に微かな違和感と既視感を感じていた。

 男は興味を失ったように、いや、元々どうでもよさそうなその無機質な顔を、さらに虚ろにさせる。

 「もういい、女を連れてさっさと行け」とベルを見ながら顎でナミの方を指す。ベルもこれ以上揉めるつもりも関わるつもりもないと言わんばかりに、男と少女を無視して荷物片手にナミの手を引く。

 

「行くよ」

「ちょっと待って、あの子、気になるのよ」

「なにが」

 

 ナミの手を引き寄せるも、彼女はその場を離れようとしない。顔を近づけ2人はひそひそと会話を交わす。その間もベルは後ろの男への警戒を解くことはない。

 

「あの子の格好、ボロボロじゃない。目も虚ろで、なんて言うか⋯⋯見てられないのよ」

「⋯⋯」

 

 「昔の自分を思い出すようで」その一言が付け足されることはなかったが、ベルには容易に察しがついた。賑わう街の陰、薄暗い路地裏、陽の光も届かない闇の中で1人俯き座り込む少女の姿はあまりにも非力で、今にも消えてしまいそうなものだった。

 男が動く気配を感じたベルはチラリと後ろを見やる。男は少女を連れて、路地の奥へと去ろうとしていた。その男には妙な迫力があったが、よく見れば服はボロボロで足元は裸足だ。手をつないでいる少女もボロ切れをまとい、裸足の足元は黒く汚れていた。後ろ姿を見ても手入れされていない髪は小さな女の子とは思えないほどに傷んでいた。

 賑やかで華やかな太陽に照らされる夏島の街、その裏にある黒く濃い影の部分が見えた気がした。

 

「ね、ねえ、ちょっとっ!」

 

 見かねたナミがベルを押しのけるように前に出て去っていく2人に声をかける。しかし2人の足が止まることはなく、その影は夕闇の中へと溶けていった。

 

 

 

◎◎◎◎◎

 

 

 

「あら、遅かったわね、2人とも」

 

 夕日が名残惜しそうに西の空へと沈み、じき東の雲間から月が顔を覗かせる頃。むせ返るような熱気も少しだけマシになった街を後に、ナミとベルは他の麦わらの一味と落ち合う予定となっている宿に到着した。

 艶のある色っぽい大人の女性の声が、どこか不満気なナミと両手いっぱいに荷物を抱え疲れた様子のベルを迎えた。

 

「行くんじゃなかった」

「なによー、その言い草は」

 

 荷物を部屋の隅に置きながら、ぼそりと漏らしたベルの声にナミが睨みを効かせる。

 ベッドが複数並び、テーブルと椅子の置かれた程度のシンプルなここは、今夜男性陣が寝る部屋のようだ。

 

「もうナミとは出かけない⋯⋯」

「お前それ毎回言ってんぞ」

 

 ベルの呟きに部屋の隅で胡座をかいて座り込んでいた男が反応する。若草色の髪に片目を封じるかのように縦に伸びる刀傷。鍛えられた肉体を持ち、特徴的なのはあくびをしながら担いでいるその3本刀である。彼の名前はロロノア・ゾロ、麦わらの一味の用心棒であり純粋な戦闘要員である。

 

「ナミはご機嫌斜めね、なにかあったのかしら? ベル」

「さてはテメェ、ナミさんによからぬことをしようとッ」

「してない」

 

 上品ながらも艶のある声は麦わらの一味の考古学者、ニコ・ロビンのもの。艶やかな長い黒髪に黒真珠のような瞳をしている。上にあげられた前髪からはその綺麗な顔が覗き、ナミよりも一回り大きな胸は薄手のカーディガンで覆われているものの、隠しようのない存在感を主張している。足首まである長いスカートを履いているものの、薄手のその素材は綿毛のように軽く、暑い夏島の気候にも適しているようだ。

 もう1人ベルに噛み付いてきた声の主は麦わらの一味の料理人、サンジ。黄金色の長い前髪から片目を覗かせ、タバコを吹かしている。その見える片目と眉をキッと釣り上げる様はベルを威嚇しているようだ。

 

「ちょっとね、嫌なものを見たのよ」

「みんなはこの街、どうだった?」

 

 少し不貞腐れたようにベッドに腰掛けたナミ。その長い脚を組んで肘をつき、手で頭を支えている。

 腕を組みながら壁にもたれかかったベルがみんなに尋ねた。

 

「オレはすんげー楽しかった!飯もうまかった!」

「お菓子もうまかったー!」

 

 この街の食事に舌鼓を打っていたのは麦わらの一味の船長、麦わらのルフィその人。大事な麦わら帽を手で押さえながら子供のようにニシシと笑う。にんまりと浮かぶ笑顔を見るに、よほどこの街の食事が美味しかったのだろう。

 そんな船長の前でテンションが上がり飛び跳ねているのはトニートニーチョッパー。ヒトヒトの実を食べたトナカイの彼は小さな獣人のような姿となっている。無邪気な笑顔を浮かべ愛くるしい見た目をしているが、これでも一味の凄腕船医だ。もっとも、彼が今日街で買ってきたであろう買い物袋から飛び出すお菓子の山からは想像もできないが。

 

「なかなかイケてる酒場もあったぜ、コーラも充実してて完璧よ」

「いやー、道行く女性も美人が多かったですねー、ヨホホホッ」

 

 話に加わってきたのは2人の男。1人は大柄のサイボーグのような見た目をした、いや、サイボーグと言って間違い無いだろう。派手なアロハシャツを着たその男の名はフランキー、一味の船大工である彼は2メートルを軽く超す巨大な体躯を持ち、比較的広めのこの宿屋ですら窮屈そうに見える。

 街の美女にうつつを抜かしているのは一味の音楽家、ブルックである。彼は細身ながらも身長はフランキーよりも高い。もっともその見た目は細身というより、骨である。比喩表現ではなく、悪魔の実ヨミヨミの実の能力で一度死んだ後に白骨化した自身の肉体に蘇生した彼は、それ以来骸骨の姿をしている。タキシードにハットを被り、仕込み刀の杖を持つ姿はまさしくジェントルマンであり、明るく陽気な彼は冗談交じりではあるが、女性に目がない。

 

「いい街みたいだよ、ナミ」

「そう。いい街、ね」

 

 一味の話を聞いたベルが、不貞腐れているナミへと話を振る。しかし彼女は唇を尖らせたままだ。

 

「おれはロビンと一緒に宿探しをしてたんだけどよ⋯⋯」

「その道中でちょっとよくない噂は聞いたわ」

 

 顎に手を当てて少し上を見上げながら思い出すように話すのはウソップ。その長い鼻が特徴的な一味の狙撃手である。どこか不安げな顔をしながら話すウソップの後をロビンが続けた。

 

「よくない噂?」

「ええ、私自身、気にはなってはいたのだけれど⋯⋯」

「なにがだい? ロビンちゃん」

 

 ふっと考え込むように目を伏せ話すロビン。彼女の意味深な言葉にみんなの注目が集まる。

 

「気づかなかった? この街、海兵が一人もいないのよ」

「そう言われればそれなにり大きな街なのに海軍の姿が全く見えなかった」

「だから私たちも楽に上陸できたのよね。海賊旗のマストを下ろしていたとはいえ」

 

 ふぅ、と白い煙を吐き出し、灰皿でタバコを押し消しながら頷くサンジ。ナミも海賊である自分たちが簡単に島に立ち寄れたことを不思議に思っていたらしい。

 

「しかし、この街は悪漢が跋扈している様子もなかったですし、特に治安が悪そうにも見えませんでしたねぇ」

「つまり、この街には海軍に頼らなくてもいい独自の治安維持システムがあるってことだね」

 

 長い足を組みながら椅子に座り、ティーカップで優雅に紅茶を飲んでいたブルックが街の様子を振り返る。チラリと横目にブルックを見ながら、ベルが街の核心を突くような一言を零す。それにロビンが静かに頷き、続けるように”噂”について話し出す。

 

「そう、この街はある海賊の縄張りで、その海賊が海軍の干渉をやめさせてるみたいね」

「どうやって?」

「さぁ。そこまではわからないわ」

 

 ナミの質問にロビンは少し困ったように眉を下げながら、小さく肩をすくめて答える。

 

「まぁなんとなくわかるよ。商業の栄えた街に、お金は持っているけど戦う力のない商人たち。縄張りが欲しい海賊、お金が欲しい汚職海兵。そしてお金のなさそうなぼろきれを着た人たち⋯⋯」

 

 壁にもたれ腕を組んだまま、どこか興味なさそうにぼんやりと天井を眺めながら続けるベル。

 言葉を濁すように、みなまで言うまいと途中で口をつぐんだベルだったが、ベッドに腰掛けるナミが体をひねり、ベルを見つめる。少し悲しそうなその目は、その先を聞きたいようなそうでないような、困ったように揺れている。それに気づいたベルも、少し面倒くさそうに困ったように頭をかきながらも言葉を続けた。

 

「⋯⋯この島は新世界でも比較的気候が安定しているし、航路上でも序盤にある。商業が盛んでみかじめ料は継続的に搾り取れるし、他の海賊はお金だけ落としてさっさと去って行く。⋯⋯財宝よりもここで小金持ちになって贅沢して暮らそうって考える卑怯な海賊にとっては絶好の街だよ」

「じゃあ、あの子もその海賊が原因で⋯⋯?」

 

 悲しげに揺れていたナミの瞳に微かな怒気が宿る。周りも彼の言葉の続きを待っているようだ。その視線から逃れるようにベルは視線を泳がせる。

 

「まぁ海賊のみかじめだから、払えない人達がどういう状況に置かれるかは容易に想像がつく。若い男と女は使い道がある、老人と子供は帰る家も奪われて放置される。子供が売り飛ばされていないだけ、少しマシかな⋯⋯」

 

 ベルの言葉に部屋の空気が沈み込む。ゾロは静かに目をつむり、サンジはため息をつくように白煙を吐き出す。静かな部屋にブルックの紅茶をすする音だけが響いた。その虚空の瞳もどこか寂しげだ。

 うつむくナミの様子を伺いながらロビンが尋ねる。

 

「それで、今日そういう人たちを見かけたの?」

「まあ、そんな感じの子をね⋯⋯」

「⋯⋯」

 

 ベルの一言で部屋に重たい空気が満ちる。皆が口を閉じるなか、ベッドに腰掛けていたナミが静かに立ち上がると、一同の視線が彼女へと集まった。

 ふっ、とベルの方へと振り返ったナミの目には、憐憫と嘆願と悲哀と、そして小さな炎にも似た決意が宿っているように見えた。

 

「⋯⋯行くわ」

「⋯⋯え?」

 

 

 

 

◎◎◎◎◎

 

 

 

 

「ほんとにここで会えるの?」

「他にあてなんてないわ」

 

 翌日の夕暮れ時、ナミは昨日の少女と男を見かけた路地へと来てきた。

 昨日と同じように髪を一つ括りにして露出度の高い胸元を強調するようなノースリーブ。下は脚を剥き出しにしたジーンズ生地のタイトなホットパンツほ穿いている。

 そんな彼女が仁王立ちのまま路地の奥を見つめる。その後ろにはシャツに薄手の上着を羽織い、腕を組み半ば呆れたような顔をするベルの姿が見える。

 後ろでやれやれと言わんばかりに小さなため息をつくベルをナミは不満げに見つめる。

 

「なによ、別に一緒に来て欲しいって頼んだ覚えないわよ」

「いや、そりゃ1人では行かせられないでしょ⋯⋯あんな目で見られたら」

「⋯⋯」

「なに怒ってるのさ」

 

 ベルの言葉が聞こえてないように、ナミはまた路地へと視線を戻す。街中に立ち込める熱気を洗い流すような、夕暮れの風が彼女の髪を撫でた。オレンジのような明るいその髪が、どこか悲しそうに揺れている。

 

「ほっとけないでしょ、あの子⋯⋯」

「わかってる」

「⋯⋯」

「⋯⋯」

 

 静かな沈黙。遠くから聞こえる波の音と客引きの声。夕暮れに立ちすくむ彼女の背を見ていられなくて、ベルは頭をかきながら目を泳がせた。

 

「⋯⋯らッ! ⋯⋯いッ!」

「⋯⋯やめッ⋯⋯!」

 

 静かな路地裏に場違いな荒々しい声が聞こえてきた。どうやら男と少女の声でなにやら言い争っているようだ。ベルとナミはその声の主が昨日の少女のもであると瞬時に察知した。

 

「ベルッ!」

「わかってるッ」

 

 ナミが後ろのベルへと振り帰ると、彼はすでに耳を澄ませて音の反響から声の位置を探っていた。

 ベルが静かに目を細め、ぐっと腰を下ろし両の脚に力を込めた瞬間、彼はナミの目の前から弾けるように姿を消した。その場には風切り音と小さなつむじ風、そして置いてけぼりのナミだけが残された。

 

「えッ、ちょっとッ!」

 

 その場に残されたナミはどこへ行ったかわからないベルへと声をかけるも返事は来ない。どこかから聞こえる言い争いの声だけが大きくなった。

 

「あーもうッ、連れて行きなさいよッ!」

 

 ベルへの悪態を吐き、キョロキョロと辺りを見回しながら、ナミは路地裏に響く反響音だけを頼りに駆け出した。

 

 

 

 

◎◎◎◎◎

 

 

 

 

「や、やめっ⋯⋯てっ⋯⋯!」

「いいからこっちに来い! みかじめも払えねぇクソガキにもそれなりの”稼ぎ方”ってのがあんだよ」

「い、いや⋯⋯ぁ⋯⋯」

 

 日没迫る薄暗い路地裏。その開けた区画でその凶行は行われようとしていた。廃墟となっている建物に囲まれたその場所に人の気配はなく、静まり返っている。

 そこで唯一の動く影。海賊と思しき1人の男が少女の腕を引っ張り連れ去ろうとしているようだ。男の肌は浅黒く歯はギザギザに尖り、ギョロギョロとした大きな目がいやらしく細められている。ぬっと高い体躯に細く伸びる四肢。その薄汚れた肌に纏う上等な服が、男の異様さと不気味さを醸し出している。

 

「お前みたいな貧相なガキがたまんねえっていうゲスい趣味のやつもいるもんだ。俺が言えたことじゃねえがな」

「⋯⋯ひっ、⋯⋯ぅぅ」

 

 男が少女の腕を掴み引っ張りあげ、顔をぐっと近づけその耳元で呟く。腕を引き上げられる痛みと男の不快感にきつく目をつむる少女は、声を上げることもできず苦悶の表情を浮かべたまま目の端に涙を浮かべる。

 男の左手の爪がギラリと伸びる。まるで刃物のようなその爪を下から上へと、縦一線に薙いだ。布の裂ける音と共に少女のボロ切れの服が破かれた。爪先がかすかに触れたのか、少女の陶器のように白く滑らか腹部に赤い線が細く走る。

 

「ぃやぁっ⋯⋯っ!ぅぁ⋯⋯、ぅ」

「悪かねぇ、ヒヒッ、俺が具合を見てやる」

 

 でろりと男が長い舌先で少女の頬を舐めあげる。男の荒い息遣いが頬に触れるたび、少女の体は恐怖で震える。腕を掴みあげられ、つま先立ちの足元はガクガクと止まらない。

 

 

「ぁぐっ⋯⋯ぅっ⋯⋯かっ、はぁ⋯⋯っ」

「苦しいか? 我慢しろ、その方が”締まり”がよくなる」

 

 男の左手が少女の首を掴み締め上げる。微かに呼吸ができる程度に加減をし、少女の意識を刈り取らないよう微妙な力加減は、少女にとっては苦痛でしかなかった。

 首を絞めてくる男の手に、自身の空いている右手で抵抗を試みるもただでさえ細いその片腕ではビクともしなかった。

 

「あぁいいじゃねえか、抵抗してくれよ。その方がやりがいがあるもんなあ」

「ふぅぐっ⋯⋯ぅう⋯⋯かはぁ⋯⋯っ」

 

 男がぐっと力を込めると少女の目が見開かれ、その端から涙の雫が溢れて止まらない。恐怖、嫌悪感、悔しさ、それらの感情が少女中でぐるぐると回り止めどなく溢れてくる。

 掠れそうになる視界に映るのは愉悦に歪む男の顔。非力な少女のには、力なくそれを睨み返すことしかできない。

 

「ひひ、たまんねえな、そんな顔もできないくらいぐちゃぐちゃにしてやりてぇ⋯⋯、オーリーさんに差し出す前に俺が味見してやるよ」

「⋯⋯っ」

 

 痩せ細った少女の助けを求める声は、路地の向こうの大通りまでは響かない。赤々と鮮やかな夕日色に照らされる向こうと、影の中に沈んでいく路地裏は対照的で、その暗い影に塗りつぶされる様に少女の心も蝕まれていく。

 心のどこかでもう助からないと、もうダメだと思った時だった。意識を手放すように瞳を閉じたその瞬間、優しく髪を撫でるかのようにふわりと風が吹き、溢れる自身の涙が散った。

 

「ぶゥぐェァッ!!」

「!?」

 

 その風がブロンドの髪を舞いあげた時、骨身に響くような低い轟音が薄れる意識の奥から聞こえてきた。絞められていた首が解放され新鮮な空気が肺へと流れ込んでくる。男の手が離されたことを理解したのは自身の体が重力に従って倒れそうになっているからだった。

 

「ぅっ、けほッ、けほッ⋯⋯!?」

 

 そっと肩と背中が何かに支えられた。急激な空気の流入に少し咳き込みながらそっと見上げたそこには、見覚えのある褐色の男の姿が。燻る炭火のような髪が夕暮れの中で淡く燃えているようにも見えた。少女の目にはそれがとても、暖かく綺麗に見えた。

 

「大丈夫か、お嬢ちゃん」

「⋯⋯う、うん⋯⋯っ、けほっ」

 

 そっと腰を下ろして少女と視線を合わせるベル。左腕で少女の木の葉のような体重を支える。咳き込む少女の背をさすりながら優しく声をかける。

 

「まさか、こんな状況に⋯⋯、ナミに感謝しないと」

「⋯⋯ナ、ミ⋯⋯? けほっ」

「昨日一緒にいた、君を追いかけた女だよ、俺の仲間。ごめんね、怖い思いさせて」

 

 ベルは自身の羽織っていた半袖の上着を脱ぐと少女の背中へとかける。そのシャツは少女の幼い体を隠すには十分だった。

 

「汗かいちゃってるかもしれないけど」

「⋯⋯」

 

 少女は静かに、しかし力強く頭を横に振る。羽織るシャツをギュッと掴み唇を噛み締める。俯向く少女の足元に小さな雫が零れ落ちていく。その暖かなシャツが、背を支えてくれる大きな手が、自身が助かったことを実感させてくれる。

 

「大丈夫、もう大丈夫だ。安心していいよ」

「⋯⋯」

 

 そんな少女を優しくそっと抱きしめ頭を撫でるベル。彼の胸の中で少女は小さく何度も頷いた。

 

「うゥ⋯⋯ぐァ⋯⋯いっでェ⋯⋯」

「はぁはぁ、見つけたっ、だっ、大丈夫っ!?」

 

 ベルの後ろから男の小さな呻き声が聞こえたのと、路地の奥から息を切らせたナミが駆けつけてきたのはほぼ同時だった。

 両者の気配を素早く感じ取ったベルはチラリと後ろを一瞥し、男が起き上がる前に少女をナミの方へと預ける。

 

「頼む、この子と安全な場所へ」

「えっ、と、⋯⋯、わかった」

 

 状況を掴めないナミだったがベルの表情と奥で呻く男の気配。なにより昨日あれほど怯えていた少女が今は自分へ縋り腕の中で震えている。それだけでベルの指示を聞くのには十分だった。

 ナミは少女の手を取り男から離れるように路地を抜けていった。

 

「ぐッそがぁッ! なんだテメェ等はッ!?」

「胸糞の悪い現場を目撃したもんで、割って入らせてもらった。まずはお前がどこのどいつだよ、なぁ」

 

 ベルの不意の一撃を受けながらも男は立ち上がった。怒りでこめかみをピクつかせながらベルへと怒鳴りつける。

 振り返り男と対峙するベルの表情はいつもと変わらず落ち着いたものだったが、その黒曜石のような瞳の奥には煮え滾るような怒りが見て取れる。その瞳孔が微かに紅蓮に染まっていた。

 

「テメェ、この俺が誰かもわからず邪魔しやがったのか⋯⋯。この島で俺を知らねぇでよぉッ」

「知らないな、お前みたいな小物は」

「だったら教えてやるよ⋯⋯俺はなぁ、オーリオック海賊団副船長ッ! 黒耳のガドックだァッ! 今すぐ死ぬヤツァ覚えなくてもいいけどよォッ!」

「ッ!?」

 

 ガドックと名乗る男が叫ぶと共に全身の筋肉が盛り上がり肥大化する。その膨張に耐え切れず上等な服が弾けるように破れた。背中を中心に獣のような毛皮が生え揃い、歯は鋭く尖り、頑強そうな爪も伸びてくる。腰辺りからは獣の尾のようなものまで生えてくる。靴を破るほどに足も大きく発達し、その指にも手と同じく大きな爪が生えてる。

 変化は顔にも見て取れた。鼻先が黒く染まり突き出してくる。ギョロリと開かれた目の瞳孔は縦に伸び、薄暗い路地裏の闇の中で爛々と輝き出す。なにより特徴的なのは、その耳だった。顔の側面にあった耳はなくなり頭部から獣の耳が生えてくる。男の耳は大きく尖り、耳の裏全体に黒い毛が生え揃う。その耳の先からは同じく黒色の房毛が伸び風に揺れていた。

 ガドックがそのギラリと光る目でベルを捉え腰を下ろした時、その姿は消えていた。いや、そう錯覚させる程の速度でベルへと迫ってきたのだ。踏み出した地面は微かにひび割れ、この男の脚力がうかがい知れる。

 

「ドラァッ!!」

「ッ⋯⋯と」

 

 ベルの視界、縦に一筋の光が走る。ガドックが自慢の爪で引き裂こうとしたようだ。しかしベルにはその爪も、男の動きも見えていた。バックステップで少し距離を取りその爪撃を難なくかわす。

 

「テメェ⋯⋯」

「その姿は、動物(ゾオン)系の能力者か」

 

 ガドックの姿は先程までと様変わりしていた。獣と人を足して割ったような様は、まさに獣人と呼ぶに相応しい。

 

「ネコネコの実、モデル”カラカル”、俺の爪からァ、そう何度も逃げ切れるかァッ!?」

 

 掛け声とともに再び距離を詰めてくるガドック。右手の指を伸ばし、鋭く尖った爪を使った強烈な突き。その一撃は迷いなくベルの顔面を狙ってくる。

 コンクリートの抉れる音が路地裏に響く。小さな風切り音がしたかと思えば先程までそこにいたはずのベルの姿はなく、ガドックの爪はベルを外し後ろの壁へと深く突き刺ささる。その爪を中心として壁面には大きくヒビが入り今にも崩れそうだ。

 ベルはガドックの後方へと回っていた。その速度をガドックが視認することはできなかったが、その動きには覚えがあった。

 

「その動き、最初に俺を邪魔しやがった時も⋯⋯、六式の(ソル)、かァ? テメェ、海軍の人間かッ!?」

 

 ガドックがゆっくりと振り向きながらそのギョロリと光る猫の目をベルへと向ける。ベルは忌々しそうにその黒檀の瞳を細め、静かにその目を見つめ返す。

 

「俺は⋯⋯海賊だ」

「俺達のことを知らねェでこの島に立ち寄った口かァ⋯⋯何も知らずに金だけ落として消えりャアよかったのによォッ」

「ッ!?」

 

 ガドックの足の爪が力強く地面を捉える。弾丸の弾けるような音を残し、ガドックは走り出す。先程までガドックが立っていた場所には深く爪で抉られた後だけが残っていた。

 ベルの眼前で地面が弾ける。小さな瓦礫が飛散し、粉塵と塵が舞う。そこにはガドックの足爪が地面を抉った跡が残っており、それをベルが認識すると間髪入れずに今度は右の壁面が弾けた。

 同じく瓦礫が飛び散る。すると今度は左壁面、次はまた右、左、地面⋯⋯。ガドックがその狂気的な脚力でこの狭い路地を縦横無尽に駆け回っているのだ。

 

「お前にッ! 俺がァッ! 捉えられるかァッ!?」

 

 上か横か、あるいは背後か。様々な方向からガドックの挑発するような声が聞こえる。

 ベルは最初こそ数回、頭を振り体ごと向き直りガドックの行方を探っていたが、コンクリートが5回も弾ける頃にはガドックを追うのを止めていた。

 ベルは1度目を閉じ、静かに呼吸を整える。小さく俯向くように顔が下がる。ガドックはその隙を逃すまいと、ベルの右後方上部より襲いかかった。

 

「貰ァッたァァッ!!」

 

 ガドックの爪撃がベルへ届くよりも早く、しかしゆっくりと、ベルが振り返った。当てずっぽうではなく、その黒檀の瞳は確実にガドックを捉えていた。

 全力で飛び込んだガドックに、逃げる道はない。

 

「⋯⋯ぅオラァっ!」

「おグッゥェッ!?」

 

 腹の底へ響くようなベルの重い声と、声にもならないガドックの呻き、そしてその顔面から骨のひしゃげるような音が重なって狭い路地裏に反響する。

 右後方より襲いかかるガドックの右爪を、飛び込む勢いそのままにベルは右手でいなし、くるりと身を翻すように受け流す。回転したベルの左手はガドックの顔面横で構えを取る。巌のようなその鉄拳が獣の右頬を貫いた。

 大きな獣人の男がまるで木の葉のように吹き飛び、ガドックは受け身もままならず壁面へと叩きつけられる。コンクリートの壁は容易に砕け、薄暗い廃屋の奥へとガドックは消えてゆく。

 粉塵と埃が舞う廃屋の中を仁王立ちのまま静かに見つめるベル。手応えはあったが新世界の島一つを牛耳っている連中がこの程度で沈むはずがないと確信しているようだ。

 バラバラと瓦礫の破片が散る中、ヌッと長い腕が伸びてくる。崩れかけの壁面に爪を食い込ませ、怒りでこめかみをピクつかせながらガドックが顔を覗かせる。

 

「クソがァ⋯⋯ッ、コロしてやるッ」

「脅し文句に品も芸もユーモアもないな」

 

 怒れる野獣の地を這うような唸り声も、ベルはそよ風のように受け流す。それどころかその的態度は嘲笑と侮蔑の色を含んでいた。

 ますます苛立つガドックがその鼻から吹き出す血を獣の腕で拭う。獣の毛の生えた腕は赤黒く濡れていた。

 グルルッと、小さく唸ったガドックが一歩を踏み出す。その大きな足は地面にヒビを入れ、爪は深く食い込む。

 

「⋯⋯?」

「コロッ、してやらァッ⋯⋯!!」

 

 先ほどよりも静かなその男にベルはいささか違和感を覚える。ガドックが恨みの声を上げるたび、その体が大きくなっていくようだ。肩、腕、胴、足、全身の筋肉がさらに盛り上がっていく。

 

「コロッ、してやらァァァアァッッ!!」

「⋯⋯っ!?」

 

 獣の慟哭が夕闇に沈む裏路地に響き渡る。ビリビリと周囲を揺さぶるその咆哮に、ベルも思わず片腕で顔を隠すように身を守る。腕を広げ天を仰ぎ叫ぶガドックの目は血走り、抑えきれない殺意のみがその全身から溢れてくる。

 鮮やかだった橙の空はやがて血のような朱に染まり、宵闇が海の向こうからやってこようとしていた。獣の目は、闇に飲まれるほど、明るく怪しく輝いていく。

 

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