ヤミヤミの桜   作:超高校級の切望

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サバイバル2

 旧(ゴッド)と現(ゴッド)

 人徳の王と力の王の対面に、ベオウルフは敢えて手を出さない事を選択。これは当人達の問題だろう。

 シトナイは警戒しつつも、及び腰だ。オルトリンデ達の攻撃を透過したのを見るに、自然(ロギア)系の能力者。僅かに見えた紫電から察するにその中でも最強候補の雷の力を手に入れる『ゴロゴロの実』だろう。

 

「貴様一体何を企んでおるのだ!」

「………6年前、我等がこの島に攻め込んだ時捕らえたお前の部下達は元気に働いてくれているぞ。腕力もある、実にいい人材だ」

 

 ガン・フォールの言葉に応えず、エネルは一方的に話し始める。元より会話する気など無かったのだろう。この6年間の働きも、終盤に入ったと彼はいう。直にこの土地を去るから、前神にして6年間働かせ続けた彼等の上司であるガン・フォールに別れの挨拶をしに来たのだと嘯く。

 

「───しかし、このスカイピアの住人共はつくづくめでたい奴等だ。この土地をただの“大地(ヴァース)”の塊としてしか見ていないのだから」

「!? どういう事だ……」

「我々がこの島を強硬に奪い取った理由、青海のハエ共がこの地に足を踏み入れる理由。そしてシャンディアが帰郷に固執する理由も相違あるまい。つまり、誰もがこの島に求めることは1つ!全ては遠い過去青海に栄えた伝説の「黄金都市」、シャンドラの()()を欲するが故だ!」

 

 黄金と聞き反応するのは青海人のイリヤとベオウルフ。逆にガン・フォールは困惑していた。黄金を知らぬのだろう。そんな彼の様子にエネルは嘲る様に笑った。

 

「ヤハハ……だからめでたいと言っている。黄金の存在もその価値も、知らぬはこの国に住まう当人達ばかりよ!」

 

 嘲るように、ではなく、事実嘲笑っているのだろう。そんなエネルの態度に怒気を滲ませるガン・フォール。オウゴンだかオーゴンだかどうでも良い。そんなもののために捕まった嘗ての部下達の安否を聞きたい。

 

「くしくもゲームは最終戦。このサバイバルを制したものが莫大な黄金を手に入れる。ヤハハ、聞こえるか?賑やかな祭りの騒ぎが。何を隠そう私も参加者なのでね……では、ゆかねば」

「待て!神隊は解放するのか!?」

 

 去ろうとするエネルの背に向かい叫ぶガン・フォール。エネルはやはり、嘲るような笑みを浮かべる。

 

「………それは神のみぞ知る事だ」

「待てエネル!」

 

 そのような答えでは納得せぬと叫ぶガン・フォールだったが、エネルはそのまま紫電を残し消えてしまった。

 

「…………悪魔の実。それも、自然系(ロギア)………そ、そんなのどうやって勝てば」

 

 シトナイが思わず呟く。身体を非実態化させる自然(ロギア)系の悪魔の実の能力者には、基本的に勝ち目はない。それがこの海の常識。

 

「あん? んなもん気合で殴りゃなんとかなるだろ」

「なるわけないじゃない!」

「俺はできたけどな………」

 

 と、ベオウルフが頭をかいていた。

 

 

 

 

 サクラは目の前に現れた横から見ても前から見ても上から見てもまんまる体型の二人組を見て首を傾げる。

 

「貴方達、私に何か用ですか?」

「『何か用ですか?』じゃなーい! 良くも兄貴を! 俺達は『副神兵長』! 良くもサトリの兄貴を!」

「ほっほほーう!」

 

 ああ、と思い出すサクラ。確か、ケイオスタイド……というか闇に飲み込んだ神官には弟が二人いたっけ、その二人だ。原作では船の方に行ったが、今回はこちらに来たらしい。原作ではサンジとウソップもいたし、そっちを狙っていたのだったか? そして、こちらではサクラが片付けたからサクラを狙って来たのだろう。

 

「まあ、どうでもいいですけど」

「ん? 何だこの黒い球雲」

 

 サトリの弟達の片方の周囲に黒い球体が複数現れる。サクラが指を鳴らすと無数の棘を生やし体を貫く。

 

「ほごぉ!?」

「ホトリ〜〜!?」

 

 片割れがやられ、しかし直ぐにサクラに敵意を向ける残されたデブ。

 

「喰らえ! 衝撃(インパクト)!!」

「………………」

「……………ほう?」

 

 サクラの腹に触れ、(ダイヤル)から衝撃を放つが、何も起きない。まるで衝撃を吸い込まれたかのように………まさか、服の下に(ダイヤル)を?

 

「次は私の番………優しくしてあげますよ」

 

 ニコリと微笑み、次の瞬間地面から噴き出すような現れた紐状の闇が数本、渦を巻きながら天に昇る。

 

「ほげぇ!?」

 

 超重力の塊に肉を引き千切られながら吹き飛ばされたコトリの落ちる先に居るのは、ジャガーマン。

 

「ジャガー…………ホームラン!!」

「ぶえほぉ!!!」

 

 コトリはそのまま遠くへ飛ばされ、あっと言う間に見えなくなった。




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