ZERO 部隊名を背負う者 作:ハルト
2061年、上空。
一騎のヘリが空を飛び、中には黒い軍服にボディーアーマーと防弾ヘルメットにガスマスクと異様な姿をした五人組の部隊が乗り込んでおり、其々銃を手にして待機していた。
部隊が静かに待機する中、ヘリ内にいる全ての隊員に無線が入る。
《やっほー!皆、準備は怠ってない?装備は確認した?これから戦いになるって言う覚悟はできた?漏らさない用意もした?全部したなら皆、挙手をお願いね!はい挙手!》
悪ふざけにしか聞こえない無線内容に部隊の隊員全員呆れ返ると、隊長が無線を返す。
「・・・社長、悪ふざけは控えてくれ。全員、呆れているぞ」
《ははは、ごめんごめん。じゃあ、これからの任務である私達の親会社である鉄血工造の戦術人形製造工場に侵入、攻撃をしているテロリストの制圧。工場からの緊急の救援要請に応えて貴方達を派遣したけど、戦術人形の代理人から工場の責任者がテロリストによって死亡したみたい。貴方達、ZERO部隊ならテロリストは軽く殲滅出来るけど、これ以上の民間人の死亡は認められないわ。民間人救出を優先して任務に当たってね》
「「「「「了解」」」」」
社長からの任務内容を聞き終えると、ヘリは工場の上を飛び、そのまま高度を維持して待機した。
「降下開始!」
隊長がそう叫ぶと、ZERO部隊の隊員達はロープを使って滑り落ちる様に降りて行き、最後に隊長が降りるとヘリは飛び立っていく。
「任務開始・・・進むぞ」
隊員達は銃を構えながら工場内に突入を開始する。
隊員達は隙も見せない動きで動きつつ工場内をクリアリングしつつ進む中、隊員の一人が床に転がる鉄血の作業員の死体を見つけた。
「ひでぇ・・・全身くまなく撃たれてやがる」
「・・・急ごう。鉄血の戦術人形が機能しているのならまだ生き残りがいる筈だ」
ZERO部隊は再び進むと、死体が次々と姿を見せ、現場は近いと確信が入るなか、疑問が生じる。
「何故、銃声がしない・・・」
「鎮圧したのか?だがそれなら早すぎる・・・」
「・・・嫌な予感がしてならないぞ。どうする?一度、代理人か社長に連絡を取るか?」
隊員達は銃声のしない現場に不安を抱く中、ZERO 部隊の隊長は静かに無線を繋ぐ。
「こちらZERO部隊。社長、繋がってるか?」
《はいはーい!聞こえてるよ。どうしたの?》
「現場に到着し、クリアリングしつつ進んでいるが・・・死体以外に何もない。銃声すらもだ」
《・・・それ、どういう事?》
社長は悪ふざけのある言葉から一転、真剣な声で答えると、隊長は返答する。
「聞いた通りだ。死体は確認してもそれは鉄血の作業員の者だ。テロリストやその死体、戦術人形、そして銃声すらない・・・嫌な予感がしてならない」
《・・・そのまま、厳重警戒で進んで。私から代理人に聞く。兎に角、不足の事態が起きている可能性があるのは高い。気を付けて》
「了解。聞いた通りだ。進むぞ」
ZERO部隊は社長の指示を受けて警戒を厳重にしながら進む。
静かに進む中、やがて開けた場所に出たZERO部隊は、中心まで足を運んだ瞬間、今まで聞こえなかった銃声が響き、ZERO部隊の一人が倒れた。
「罠だ!!!」
隊員がそう叫んだ時、四方八方から銃声が鳴り響く。
ZERO部隊
民間軍事会社AOD自慢の特殊精鋭部隊。
黒い軍服とボディーアーマー、ヘルメットにガスマスクと異様な程に固められた服装をしている。
精鋭に恥じない働きを待ち、テロリストの大規模拠点を気付かれる事なく破壊し、ある時は一方的な戦闘を行い、またある時は装甲兵器を一人で潰す等と活躍を持つ。
だが、部隊の隊員達も人間であるが故に・・・