君の為に変革す   作:サボテンダーイオウ

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波の国
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本気モードになったサスケとナルトの協力タッグで演習は無事クリアした。

サクラちゃんは、ね。初回からあの二人を補佐できるレベルじゃないから逆に私を助ける役目ってことで合格。つまり私を囮役として犯人役であるカカシ先生を成敗する。

そんな筋書きが勝手に出来上がっておりました。

上忍であるカカシ先生が死さえ覚悟したらしい。

 

スゴイ、二人とも成長したね!

と歓喜の涙を流す私にカカシ先生は恨みがましい視線を送って来た。

あれ?なんでドロドロしい目で見てくるの?え、痛い痛い!頬を引っ張らないでっ!

 

無事にサバイバル演習をクリアした三人、第七班は下忍として華々しいデビューとまではいかなくともその能力に見合った依頼をこなす日々となった。私も私で事務仕事に裏方作業に引っ張りだこである。ムカついた日には影分身で済ませたこともある。

私だって休日欲しいわ!最近のストレス発散はカカシ先生を揶揄うことになってる。

仕事の休憩時間を狙って任務中のカカシ先生にちょっかいを出す。三人にバレないようにね。そのスリルが堪らない。カカシ先生からは出禁をくらってしまった。

揶揄いすぎたか。っチ。

 

そういえば、ここしばらく波の国で色々と黒い噂が蔓延していると暗部の先輩から話題程度に話を聞いた。それ関連の依頼も来てそうだけど私にはどうせ関係ない!って考えが甘かった。まさか、ナルトが地味な任務が嫌で他の任務がもっと危険度が高い依頼をしたいと火影に直接駄々こねるとは思わなかった。

ナルトの訴えに火影は仕方ないと本来下忍にあったDランクではなくCランク、つまり護衛という依頼を与えることになった。余計なことしやがって!

しかもそれが波の国までの護衛だった。

だが私を甘く見るな。伊達に事務してないんだぞ。事務って凄いんだぞ。

火影の秘密だって知ってるんだぞ。他の忍びの弱点だって一突きなんだぞ。

 

あ、路線がずれた。

その依頼人がランクを偽っていることなど千里眼でお見通しなのだ!(嘘だけど)

 

危険=サスケとナルトが危ない。

 

というわけで私は火影に無茶苦茶我儘言って第七班の任務に付き合うことにした。

ずばり、サスケ達の任務に行かせてくれないと事務仕事放棄しますとな。火影の執務室に乱入した私はその旨を淡々と伝えた。

 

フハハハハハ!

私が一日サボっただけで火影の部屋には紙の束が山ではなく雪崩のように発生してしまうことはこの前ストライキしたときに嫌というほど痛感させられたであろう。

 

「行きます。行かなきゃ仕事しません」

 

「ぐぅ、……分かった……。ただし!サスケ達の任務が終わり次第すぐに戻れ。いいな、ヒカリ」

 

「分かりましたぁ!」

 

にぱぁとイイ笑顔になる私。露骨に嫌そうな顔をする火影。

 

「……その表情の変りよう、ムカツクのぅ」

 

「じゃ!支度してきます」

 

シュタッ!と手を上げてさよならしようとする私に火影は素早く印を切り金縛りの術を仕掛ける。

 

「待てぇ!まだ三時半じゃぞ。五時まできっちり働いてもらう。これも『契約』だ」

 

「っチ!誤魔化せなかったか!」

 

浮かれて術をまともにくらった私に逃げる道は残されていなかった。

 

「フッ、まだまだ甘いわ。ってちゃっかり簡単に術を解くな」

 

というわけできっかり17時上がりで帰らせてもらいました。すぐに影分身して素早く買い物する私とルンルンと荷造りする私と暗部の先輩にしばらく消えますとのキッパリとした報告をする私に分かれた。

 

便利だね、影分身。

先輩から「お前ぐらいなもんだよ、そんな高度な術を私用で使うの」と褒められた。

もうそんなに褒めないでくださいよと嬉しくて差し入れの沢庵と煮物をあげた。

先輩は「お前は俺のオカンか」と言われた。

オカンという年齢ではないですけど先輩の事は子供だと思ってますと正直に言ったら眉間をデコピンされた。なぜに?

 

とまぁ知り合いへの挨拶周りは無事に終えた。カカシ先生にも直接言いたかったんだけど、前回の一件で距離を置かれてしまい仕方なく『一緒に任務に同行します』ということを簡潔に手紙に書いて影分身の私をお色気の術でボディービルダーの姿に変化させて手渡した。

一時間後、カカシ先生が直接家に殴りこんできた。

 

「ヒカリ!」

 

「え!?カカシ先生なんで窓から来るの!?もしかして、夜這い!?」

 

サッと自分の身を腕で交差させて守った。

丁度サスケとナルトが修行でいない時間帯で良かったわ。

これから大人の時間なのね、ドキドキと胸を高鳴らせつつ写輪眼を発動させる私にカカシ先生は半泣きになった。

 

「違うからっ!そうじゃなくてあの術はマジやめて!俺が死ぬ」

 

「えぇ~、結構好きなのに~」

 

いじけて床にのの字を書く私をカカシ先生は冷めた目で見下ろす。いや、あれはショックで死んでる目だ。

 

「ヒカリワザとあの姿で、『あのぉ~、これ読んでください……!キャ、言っちゃった』って恥じらう乙女を演じてただろう。破壊力ハンパないよ。しかも無駄にポージングまでして。俺、今夜夢で魘されそう」

 

「ええ。でしょうね。やってみてこれはちょっと無理無理だったかなって私も思いましたから」

 

「だったらやめて」

 

「やだ」

 

「だったら同行は許可できない」

 

「そうきたか!?スイマセンスイマセンもうあの術は『カカシ先生には』封印しますから!」

 

立場が逆転し、私の方が土下座するような勢いで必死に頼み込む。

 

「なんか含みがあったような」

 

「気のせいです。私改心しましたのでもう『カカシ先生には』しません!」

 

「だから含みっぽいような」

 

「気のせいですっ!」

 

キッパリ言い切った私をカカシ先生は一応信用してくれた。ただなぜ同行をするのかという質問には火影に直接どうぞと勧めた。どうせ訊きに行ったところで喋りやしないよ。

こうして無事に私はサスケ達と共に波の国へ向かうことになった。

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