君の為に変革す   作:サボテンダーイオウ

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イタチが写輪眼を開眼させてから二年経ち、来年にはサスケとナルトが共にアカデミーに入学する。

 

相変わらず私の周りで賑やかな二人だけど息はピッタリ。

ナルトも以前よりも負けっぱなしではいない。

というかそんな状態私が許すはずがないじゃないか。

遊びと称してサスケ同様、ナルトも鍛えてあげた。メキメキと能力開花していく二人に負けず劣らず私も頑張らなくてはとイタチとの修行に励んだ。

でも最近はほぼ一人かサスケやナルトとの修行が多いかな。

 

……下忍から中忍へ昇格してさらにイタチは多忙な日々を送っている。

その中でシスイという人と友人を得たイタチは前よりもより明確にうちはの行く末を案じていた。私には逆に不安になった。イタチがうちはの為に自己犠牲に走るのではないかと思ったから。けどその質問をするのが怖くてたまらない。

 

だから、私はイタチと、サスケといられる未来を願って今の平穏を壊さないようにできるやり方を模索するようになった。幸い友人である大蛇丸とは定期的に連絡を取っていた。

と言っても近況報告の様なものだけど、一度暁というグループに入らない?と誘われた。

まだまだ伸びしろのある私を木の葉で腐らせるなんてもったいないという理由みたい。

渋る私に再三返事を迫ってくる大蛇丸はついに本音を晒して書いてきた。

 

最近、不穏な動きがあるみたいでうちはの方も敏感になっているとのこと。

まだ火影は私の存在を軽視しているだけだけど、本格的にその能力がバレたら私の存在が危険とのこと。ただでさえ、うちは一族に力を持つ者に敏感な里の連中はピリピリしているのに、私の存在は起爆剤になりかねない。だからこっちに来れば守ってあげられるから、と。大蛇丸にしては優しく気遣いのある文章に胸が温まった。

でも私はイタチの傍を離れる気はないので丁重にお断りした。

でも情報提供は欲しいとお願いして。

 

誰かを守れる力が欲しい。それも確実に息の根を止めれるだけの力が。

 

そう確実に意識し始めたのは、初めて、他国の忍を手に掛けた時だった。

 

夜の散策が日課となっている私はその日もいつも通り家を抜け出して縄張りともいえる山へ入った。使い慣れた道中である違和感に気づき、ピタリと足を止める。いつもだったら生物の音がするのにその時ばかりはシンと静まり返っていたのだ。まるで何かを恐れるように。

 

その刹那!膨らむ殺気が私に襲い掛かる。

 

「フッ!」

 

複数の闇夜に動く影と僅かな音、そして私自身に降り注ぐクナイの雨。私はバク転を繰り返して避けつつ、右手にクナイを装備して牽制としてクナイを奴の方向へ飛ばし、写輪眼を発動させる。

 

「動きが丸見えだってぇーの!」

 

赤い瞳で視えぬ敵の正体を探ろうとすると、複数に見えた相手は分身の術で化けた単体の忍びだった。どこぞの抜け忍かもしくは情報を盗みに来たか。だが悠長に考えてはいられない。相手は木の葉の門を抜けてきた忍なのだ。次の一手を打たれる前にこちらの有利な場所へ誘い込む。私は素早く印を唱え(片手ver)瞬身の術で移動を開始した。相手も付かず離れずの距離で追ってくる。目についた者は排除するよう命令でもされているのか。

なんて考えながら山の中を進み続け、崖っぷち手前の広い場所に降り立った。

私と数メートル離れて着地する忍び。体格からして男、だろうか。私の二倍はありそうなガタイがいい体つきをしている。

 

「いたいけな子供襲うなんてどこの田舎者の忍びかしら」

 

そうせせら笑って中傷してみれば、相手はまるで単調な声で「うちはヒカリか」と尋ねてきた。これで私が目当てなのだと確信がついた。なぜ他国の忍びにつけ狙われなければならないのか。大蛇丸から情報が漏れた?いや彼はそんな愚かな事はしないはず。

だったら、これは陽動、もしくは私の小手先調べ?暗部が動かないのが可笑しい。早々コイツをのさばらせておくわけがない。試されている?私の力を?

色々考えてもきりがないので、とりあえず話を訊いてみることにした。

 

「それで私がうちはヒカリなら何か問題でも?」

 

「我らの元へ来い」

 

「フム、その我らとは?」

 

髪をかき上げて一応尋ねてみた。だが男の返答は予想通りで面白くなかった。

 

「来れば分かる」

 

「なるほど、お断りね。素性も明かさぬ者からの誘いは蹴とばすことにしてるの」

 

ニッコリ微笑んで言い返せば、相手はスッとクナイを持ち上げた。

 

「なら殺して持ち帰るまで」

 

「そう、残念。……生きて帰してあげられないのが」

 

私の初めての戦闘デビューにしては少々花が足りないわねと不満もあったけど、どうせ見張られていると思えばこれくらいで我慢するかと妥協しかない。

出来るだけ、最小限に力を抑えて敵を潰す。

 

「でも楽しめそう。貴方は全力で刃向かってね」

 

「笑止」

 

こうして私と侵入者との戦いの火ぶたは切って落とされた。どちらかが命を散らすまで。

 

◇◇◇

 

監視されながら戦うとか疲れるわ。

首をコキコキと鳴らして大きく欠伸をする。

足元に転がるただの肉片と化した男の亡骸を興味もなく見下ろしてその場を立ち去った。

勝敗は呆気なく決まった息の根を止めようとした時、男は歯に仕込んでおいた毒を煽って自決したのだ。これではつまらない。せっかく色々計算しながら張り切っていたのにとんだ裏切りだわ。

 

きっと私が去った後あの遺体は暗部によって回収されているだろう。

実験にでも使われるのか、それとも他の用途があるのか、私の知ったところではない。だがこれで私は暗部、それも上層部の連中に目をつけられた。イタチにも報告しなくてはいけないだろう。

今の所追ってきている気配は感じられず、私は戦闘で疲れた精神を癒すべく、山中にあるひっそりとした湖を目指した。

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