君の為に変革す   作:サボテンダーイオウ

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お気に入り等ありがとうございます。
原作ではありえなかった事をもし、誰かを介して行うことができたら、物語の軸は少しずつズレるのではないかというのがこの連載のコンセプトです。

仲良し三人組と苦労する先生。


6

サスケとナルトがアカデミーに入学すると同時に私は無事にアカデミーを卒業することができた。

っていうのも今までサボってただけなんだけどね。卒業なんかいつでもできた。入れ違いということでで二人は残念そうにしながらも私の下忍としてのデビューを喜んでくれた。

 

お馴染みの山中奥の川辺の大きな岩の上で休憩がてらに報告。三人並んだ状態で右隣のサスケは普段のクールさなど吹き飛ばしたような笑みを見せてくれた。

 

「姉ちゃんおめでとう」

 

「ヒカリねーちゃんやったってばよ!」

 

頭の後ろで腕を組んでナルトはにししっと太陽のような笑顔で喜びを共有してくれた。

 

「ありがとう、二人とも」

 

私はお礼を言って二人の頭を撫でた。こうしている時間も無くなっちゃうのかと思うと余計に手に力が入って撫でているよりもわしゃわしゃしている手の動きになってしまった。それでも二人は逃げるどころかご満悦と云った様子。ああ、大型犬が二匹見えるわ。

 

「あーあ、二人の修行見て上げられる時間も減っちゃうな」

 

「「えっ!!」」

 

表情がとろけるほど緩んでいたのに、私のぼやきを聞いた途端、同じ反応で驚いた。

 

「当たり前でしょ。下忍なんてほとんど下っ端みたいなものだもの。二人と過ごす時間よりも上官と過ごす時間の方が多いんじゃない?」

 

なでなでタイムは終わり。

両手を戻そうとするとサスケが私の手をガシッと掴んだ。

唇を噛んで悲しそうな顔をする。

 

「………嫌だ」

 

「俺も俺も!」

 

ナルトも同じように私の手を離すまいと掴む。

年下に懐かれるのは嬉しいけど君達だってアカデミーがあるでしょうに。

私はちょっと乱暴に自分の手を引っこ抜いて立ち上がった。

 

「私だって構ってあげたいけど、無理。サスケとナルトはアカデミーでちゃんと仲間を作りなさい。自分たちの実力に過信することなく上を目指すの。分かるでしょう?」

 

「……分かってるけど、姉ちゃんといた方が楽しいし分かりやすいし」

 

「ヒカリねーちゃん教え方が上手いんだよな」

 

上手い事言っておだてようとしているのかと考えたが、私おだててもメリットないよね。大体この子達がおべっか使ってるイメージ沸かないし。本音で褒めてくれるのは素直に嬉しい。甘やかしちゃいたくなるってこういうことなのね。

 

「分かった。影分身もあるしあまり他の人には知られたくないけど余裕があったら二人の方も見に来るから」

 

「よし!」

 

「やりー!」

 

二人は嬉しそうにガッツポーズをとる。本当息がぴったりね。その後、真似するなと口喧嘩が始まるのはいつもの事。

 

さて、私の担当官はカカシ先生。普通はツーマンセルかスリーマンセルで下忍同士チームを組むんだけど私だけ例外だって。上忍である先生と組むことになった。

 

癖の強い人でいつもイチャイチャパラダイスを愛読書としている。

でも見た目と彼が経験してきた経歴の差は大きく開いている。

まるでイタチのようにその才能を惜しむことなく開花させ、十二歳で上忍になったカカシ先生はその力を暗部でも発揮させていたとのこと。

 

今回私の担当官になったズバリの理由は、監視。

しかも三代目火影からの指示と読んでいる。わたしには直接教える真似はしてないけどね。以前他国の忍との戦闘はあっという間に火影の耳に入り、特別措置として私の卒業及び下忍として昇格が決まった。

私の実力関係なくない?

本当お偉いさんの考えることは分かりやすいなぁ。

 

というわけで今日はターゲット【五郎】を待ち伏せする任務であります!ちなみにオス猫、三歳です。

 

野原に二人で寝転んで罠を仕掛けてただひたすら待つ待つ待つ……。退屈すぎて大蛇丸への連絡用のお返事を書いていたら13枚になっちゃった。内容?サスケの可愛さ愛らしさ格好良さを語っていたらこんなに多くなっちゃった。前回も似たような感じで返事を書いたらそんなに自慢するならアンタの弟を器にしちゃうわよ!って返事が来た。サスケが大蛇丸になっちゃうなんてヤダ!全然可愛くないじゃない!

断固拒否しましたよ。

 

 

それにしても暇だ。私は体を起こして隣で寝転ぶカカシ先生の腕を引っ張る。

 

「カカシ先生、ひ~ま~」

 

「ターゲットは」

 

こちらをちらりともせず淡々と現状報告を催促。

 

「まだ罠にかかってません。以上!」

 

「引き続き警戒を怠るな、以上」

 

それでカカシ先生はまたイチャイチャパラダイスに意識を向ける。ムカッときた。カカシ先生のお腹にダイブした。

 

「ひ~ま~」

 

「ウッ!……あのねぇ」

 

「カカシ先生の大好きなイチャイチャパラダイスの豆知識~」

 

「なに!?」

 

「その本の作者は……なななんと!自来也さんでーす」

 

「ハァ!?嘘でしょ!」

 

「残念ながら嘘じゃありません。知り合いから教えてもらいました」

 

「どんな知り合いなの!?」

 

「教えません。(大蛇丸だけどね)先生、セクハラ駄目よ?」

 

「してません!」

 

即興コントは楽しい。

 

ぶっちゃけ、暇だけどそれだけじゃないんだよなぁ。

前から気になっていたことがある。そして試してみたいなと秘かに思っていた。今はいい機会かもしれない。

一度カカシ先生の逞しい腹筋から起き上がってみる。それで気が緩んだカカシ先生の本を奪い取ってみる。けど、先手を取られて腕を引っ張られてまた先生の体の上に引っ張られる。

 

「捕まっちゃった」

 

「わざとらしいよ」

 

「フフフ」

 

呆れた様子のカカシ先生に私は可笑しくて尚更クスクス笑いながら彼の胸に擦り寄ってみた。少し緊張しているか。

鼓動が少し乱れている。

 

「ねぇ、先生。先生から懐かしい匂いがするの」

 

「ん?」

 

先生の逞しい胸の上に片手をついて上から先生を見下ろす。綺麗な銀髪。お父さん譲りなのね。

ツツツと指先で胸元を撫でてみる。

 

「先生、イイ体してるね」

 

「ちょ、ヒカリ…!」

 

妙な雰囲気になっていることに気が付いた先生は慌てだした。そんなやらしいことしないのに。ただ同族を慰めてあげようとしてるのに。

 

駄目よ、逃がさない。

 

「先生の左目。うちはのものね」

 

「っ!?」

 

「図星だ。私勘で何となく分かるんだよ」

 

「………だからなんだってんだ」

 

先生の気配が変わった。教師の仮面を取って暗部に席を置くものの気配に変わる。見えないクナイで喉元を抑えられているみたい。ぞくぞくする。

 

「私も御揃いだよ」

 

そう言って写輪眼を発動させる。私の写輪眼、幻影は以前よりもその威力が倍以上に効果を発揮している。現実と幻影との境目が分からず術にかかった相手を廃人化することも簡単だ。だがカカシ先生は私の敵じゃない。なので初期レベルまで落とす。

 

私の瞳が赤く染まり、カカシ先生は拒む余裕もなく術にかかる。

 

「っ!?」

 

「綺麗な瞳が見えない。これ外しちゃうよ」

 

そう言って眼帯に手を掛けて許可なくずらした。先生は抵抗できずにいる。邪魔されちゃいやだもの。

 

「ほら、こんにちは」

 

うちはの人だったもののプレゼントと私は出会った。カカシ先生が譲り受けた眼球は常に写輪眼を発動させている状態だから先生も制御できずにいる。チャクラもずっと解放し続けているわけだから体力の消耗にも繋がるわけ。何とかできないかな。でも無理かな。

一度本人の手元から切り離されているものをもう一度動かすことはできない。

 

残念だな。

 

私はそっと顔を下してカカシ先生の瞼上にキスをした。

チュッと軽く口づけただけでお詫びのつもりだったけど先生は石のように固まった。

あ、元々動けないようにしてたっけ。

 

「………」

 

「先生、ゴメンね。治せそうかなって思ってみたけど無理みたい」

 

「ヒカリ、まず退いて」

 

「なんで?私重くないよ」

 

「いいから退いて」

 

「はいはい」

 

隣にゴロンと寝転んで降りてから幻影を解く。するとカカシ先生は無言で眼帯を直した。そして顔を両手で覆ってブツブツ呟き始めた。

 

「……………」(年下相手に何緊張してんの?いやマジであの色気は恐ろしいわ)

 

「せんせ?」

 

無防備な先生の耳元に後ろから顔を近づけて囁いてみればバッと私から飛びのいて耳を抑えて距離を取る。

 

あらあら、耳が赤いわ。

 

「カカシ先生と呼びなさい!」

 

そんな初心な反応しなくても、声も上ずってるし。

普段の緩さが飛んで行ってるわ。こういうの揶揄いたくなるじゃない。私の中のSッ気魂に火がついた。

 

「イチャイチャパラダイス読んでる癖に」

 

「そういう問題じゃないのっ!」

 

「もしかして童貞?」

 

「んなわけあるかっ!ハッ!何言わすのこの子は!?」

 

「大丈夫大丈夫。私まだ処女だよ。胸はぺったんこだけど……先生育ててみる?」

 

「~~~~!!」

 

この後、カカシ先生と命がけの鬼ごっこをした。

そしてくどくど叱られた。女の子がはしたないってさ。

成人済みの女に慎みやら女の子らしさとか語られても、ねぇ?

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