やはり俺達のボーダーでの生活はまちがっている。   作:シェイド

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我慢できず、また書いてしまった。
正直なところ、こんな感じのカードゲームがワルトリ世界で発売されることはないでしょうが、現実で商品化はありでは…?普通に面白そうなんですが。

近界民の被害にあっている人のことを考えれば、確実に発禁だと思われますので…まあ、今回は雪ノ下隊とゲスト達でやってみた回です。
色々と突っ込みどころありそうですが、自分で書いてて楽しいんで書きました。

2026/4/8 改稿。


閑話 ボーダー隊員対戦カードゲーム②

「雪ノ下、由比ヶ浜、一色。依頼がしたいんだが、今から時間取れるか?」

 

 小町はオペレーター女子会の方に参加してるからいないが、他の3人は防衛任務もないし、隊室でゴロゴロしていた為、声をかけてみる。

 

「ええ、構わないけれど。珍しいこともあるものね」

 

「あたしもいいよ!」

 

「今日暇なんでいいですけど。って依頼?何ですか?」

 

「これだ」

 

「「「…ボーダー隊員対戦カードゲーム?」」」

 

 ボーダー隊員対戦カードゲーム。略式名称は考え中。

 2人での対戦形式が定番ではあるが、最高で5人対5人が可能となっている。

 基本ルールは以下の通りだ。

 

 

***

 

 

・デッキ枚数は50枚固定

 

・同じ名前のカードは4枚まで同デッキに入れることができる(内容の違う同名カードは別カードとして扱われる)

 

・スタート時の手札は7枚

 

・先行は攻撃禁止

 

・通常、勝敗は自陣に最初から存在している近界民5体(バンダー1、バムスター2、モールモッド2)を全て撃破することで決する

 

・相手の場に隊員が出ている時、攻撃する場合は必ず隊員を攻撃しなければならない(指定アタックできる)

 

・それぞれのカードは、フィールドエリア、作戦室エリア、狙撃手エリア、基地エリアの指定された場所に置かれる

 

・攻撃手、銃手、射手扱いのカードは原則フィールドエリアにしか出せない。ただし、ベイルアウト時の効果では、作戦室に置かれることもある

 

・狙撃手扱いのカードは原則狙撃手エリア。自陣の近界民が攻撃される場合、自身のポイントより攻撃してきた隊員のポイントが低ければ、1回だけ攻撃を防ぐことが可能。ただし、その後は必ずベイルアウトする

 

・オペレーター扱いのカードは作戦室エリア。相手に除去される、または自身で除去しない限り作戦室エリアに居続ける。特殊カードとしても扱われる。

 

・隊員同士の勝敗は、基本的にポイントで決する

 

・1ターンに通常現着できるのは2人のみ。また、特殊カードは(自分、相手のターン関係なく)1ターンに3枚まで使用可能。連続で使用する場合は、相手が特殊カードを使わない場合のみ。

 

・B級隊員の攻撃はシールド1枚かエスクード1枚、A級隊員の攻撃はシールド2枚もしくはエスクード1枚で防ぐことが出来るが、一度使うと使った防御カードは基地エリアに置かれる

 

 

***

 

 

「こんな感じだ。かなり前から考えられてた代物で、今、実証段階にある。実際に遊んでみての感想を聞きたくて、今回お前らに頼んだってわけだ」

 

「なるほど。比企谷君は、このカードゲームの開発に携わってるというわけね。そこで遊び相手に困って私たちに依頼してきた、と」

 

「いや、既に出水たち三馬鹿とやって、もう1回見つめなおしたのがこのプロトタイプ2号だ」

 

「」

 

「ゆきのんが固まっちゃった」

 

 ふっ、雪ノ下め。お前は今でも俺はボッチだと思ってたんだろうが、既にボッチを名乗ると周りに否定されるくらいには友達が出来たんだぞ!

 

(雪乃先輩、先輩がボッチ卒業したってことじゃなくて、自分が1番最初に頼られなかったことにショック受けてるんじゃないかなー?ま、そういうところが可愛いとは思うけどね)

 

「ん?なんだ一色」

 

「何でもないですよーだ」

 

 雪ノ下の方を見てから、一色が納得した様に頷いていたんだが。コイツあれか?お前ボッチじゃなかったん?って思ってるのだろうか。俺、チームメイトにボッチって思われすぎだろ。

 今までは事実だったわけだが、最近はボッチって自虐ネタ披露するたびに具体例出されて否定されるからな。出水とか綾辻とかに毎回ボッチ否定されるし。

 

「でもそれ、面白そうだね!」

 

「だろ?出水達とやった時も盛り上がったんだ。つーわけで、このメンバーで対戦やって欲しいってのが俺の依頼だ」

 

「…分かったわ、依頼を受けましょう」

 

「まずは、デッキ作りからしてほしい。改良したての新規カードが大量にあるから、それぞれ自分なりのデッキを作って対戦しよう。そうだな…総当たり戦をして、一番勝利数が多い奴が優勝にするか。勝利数が並んでたら、直接対決で勝ってた方が順位は上ってルールでいいか?」

 

「優勝者には何かあるんですか?」

 

「優勝者以外の全員から、ジュース奢ってもらうくらいでいいだろ」

 

「そんな小さなことで征服欲を満たすのは、器の小さい人間のやることではないかしら?」

 

「何お前。もしかして、負けるのが怖いのか?」

 

「…いいでしょう。全員に勝って優勝してやるわ」

 

 ちょろい。雪ノ下の奴、相変わらず負けず嫌い発動させればちょろい。まあ、これで本気でやってくれるだろうし、早速デッキ作りだな。

 

「使うのはこれな」

 

 ドサドサドサ!と音を立てて机の上に広がっていくカードの山。

 まさかここまで多いと思わなかったのか、3人とも目を見開いている。

 だが、現隊員達をカード化したって考えたら、これくらいは出来るだろ。

 

「カードの効果の意味が分からなかったら聞いてくれ。一応、全てのカードの製作に携わったから分からない効果もないだろうし」

 

 3人が思い思いにカードを見始めたのを見つつ、俺も目の前に広がるカードの山に手をつける。

 さてさて、今回は誰を使おうかな。

 

 

***

 

 

「最初、誰からやる?」

 

「先輩。わたし、自信あるんでやりましょうよ」

 

「自信あるのか。なら俺と一色、雪ノ下と由比ヶ浜、次に、それの勝った者同士負けた者同士、最後にやってない者同士でいいか?」

 

「異論はないわ」

 

「いろはちゃん頑張ってね!」

 

「はい!先輩なんてボコボコにしてあげます♡」

 

 製作者という多大なるアドバンテージがあるし、負けることはないだろ。むしろここで負けたらかなり恥ずかしいな。

 だけど、デッキ内容によるし、一色が誰を中心に作り上げたのか…私、気になります!

 

「じゃあ、まずはこのシートを敷いてくれ。ここに書いてあるところにカードを置けば、幾分かプレイする時も分かりやすい」

 

「了解です」

 

「よし、ジャンケンするか」

 

「先輩。わたし達1ターンがどんな形で進行されるのか分からないんで、説明しながら先行のターンしてもらっていいですか?」

 

 それもそうか。ルールブックの分厚いやつにはターンの流れも記していたが、さっき3人に見せた簡易版は順序が書いてないんだった。まず1つ目の改善点だな。

 

「いいぞ。じゃあ俺のターン。ターンが始まったら、まずはデッキから1枚手札に加える。1枚ドローしたら、隊員を手札から現着させたり、特殊カードが使えるぞ。俺は"体育会系リア充"柿崎国治と"押しかけお嬢様"照屋文香を現着させる。隊員を手札から現着させられるのは、基本的にドローした後、攻撃する前だ。攻撃し始めたらカードの効果でもない限りは、手札から隊員は出せないルールになってる。通常現着できるのは、1ターンに2人までだ」

 

 

"体育会系リア充"柿崎国治 《万能手》 ポイント6200

(爽やかにバスケで汗を流している柿崎さんの絵)

・この隊員がフィールドエリアに現着した時、デッキから照屋文香、巴虎太郎、宇井真登華の名前を持つカードを1枚、デッキから相手に見せた後手札に加えることが出来る。その後、デッキをシャッフルする。

・この隊員は、フィールドエリアに照屋文香、巴虎太郎の両名がいない限り、相手を攻撃することは出来ない。

・フィールドエリアにこの隊員と照屋文香、巴虎太郎がいる場合、この隊員のポイントは2倍になる。

 

 

"押しかけお嬢様"照屋文香 《万能手》 ポイント5500

(柿崎さんにニコニコしながら話しかけてる照屋の絵)

・この隊員が攻撃する時、フィールドエリアに柿崎国治がいるのなら、この隊員のポイントを+2000する。

・この隊員が攻撃する時、フィールドエリアに巴虎太郎がいるのなら、相手の狙撃手を一人ベイルアウトさせる。

・この隊員が攻撃する時、作戦室エリアに宇井真登華がいるのなら、相手の作戦室にある特殊カードを1枚、基地に置くことが出来る。

 

 

「柿崎さんの現着時の効果で、俺はデッキから"綾辻からの推薦人"宇井真登華を手札に加える。俺のデッキをシャッフルしてくれ」

 

 

"綾辻からの推薦人"宇井真登華 《オペレーター》

(綾辻に背中を押されながら、柿崎さんと向かい合って挨拶している宇井の絵)

・この隊員は作戦室エリアに置かれる。

・フィールドエリアに柿崎国治、照屋文香、巴虎太郎が現着している時、この隊員が作戦室エリアにいる限り、自分の全隊員のポイントを2倍にする。

 

 

「さっき手札に加えた宇井を作戦室エリアに出して、先行は攻撃できないから俺のターンは終了だ」

 

「先輩は柿崎隊モチーフのデッキですか。ホント、柿崎さんのこと好きですよねー」

 

「まあな。あの人くらい信頼できる人は殆どいない。あと飯食べさせてもらってたりしたからな」

 

「ではでは、続いてわたしのターンですね。1枚引いて、わたしは"雪の女王"雪ノ下雪乃と"ピンクの悪魔"由比ヶ浜結衣を現着させます」

 

「…比企谷君、後で聞きたいことがあるのだけれど」

 

「…ヒッキー、後でお話聞かせてね?」

 

 左右から物凄いジト目を感じるが、今は一色との勝負に集中しよう。

 

 

"雪の女王"雪ノ下雪乃 《万能手》 ポイント11000

(微笑んでいる雪ノ下の絵。なお背景には吹雪が描かれている)

・この隊員が現着した時、狙撃手エリアに隊員がいなければデッキから"ゾンビスナイプ"比企谷八幡を狙撃手エリアに現着させてもよい。

・フィールドエリアに由比ヶ浜結衣がいれば、この隊員のポイントは2倍になり、『攻撃する時、相手の近界民を一体破壊する』効果を得る。

 

 

"ピンクの悪魔"由比ヶ浜結衣 《銃手》 ポイント8300

(路地から笑顔で銃撃を浴びせつつ、飛び出してくる由比ヶ浜の絵)

・この隊員が現着した時、相手の8000未満のポイントの隊員を1人選び、ベイルアウトさせる。

・フィールドエリアに雪ノ下雪乃がいれば、この隊員のポイントは2倍になり、『ベイルアウトする時、一度だけポイントを半分にしてフィールドエリアに残る』効果を得る。

 

 

「雪乃先輩の現着時効果で、デッキから"ゾンビスナイプ"比企谷八幡を狙撃手エリアに現着させます!先輩のカードって、名前も見た目も酷いですね。これ、自分で作ったんですか?」

 

「おい、引き気味にこっち見るな。あとそれ、俺の存在否定みたいなものだからやめてくれるかな?流石に自分で自分のカードは作ってねえよ。東さんと雷蔵さんに任せたらこうなっただけだ」

 

 

"ゾンビスナイプ"比企谷八幡 《狙撃手》 ポイント7100

(ライトニングを構え、ニヒル(自称)な笑みを浮かべている比企谷の絵)

・この隊員は狙撃手エリアにしか現着できない。

・この隊員が狙撃手エリアにいる限り、相手の隊員全てのポイントを-2000する。

・相手の隊員が攻撃した時、自身のフィールドエリアに隊員がいなければ、相手の7100以下のポイントを持つ隊員をベイルアウトさせることが出来る。そうした場合、この隊員はベイルアウトする。

 

 

「結衣先輩の現着時効果で、文香をベイルアウトさせます」

 

 まあ、そうするよな。どっちにしろベイルアウトさせに来るだろうが、もしここで残った隊員をシールドやエスクードで守ったとして、厄介そうなのは照屋の方だし。ザキさん1人だと攻撃できないし。

 

「雪乃先輩で攻撃!攻撃時の効果で先輩のモールモッドを破壊します!」

 

 比企谷の近界民5→4

 

「雪乃先輩の攻撃対象はザキさんですよ!」

 

「特殊カード"俺には未来が見えるんだ"を使用する。このターン、ザキさんはフィールドに留まるぜ」

 

 

"俺には未来が見えるんだ" 《特殊》

(迅さんが遠くを見つめながら黄昏れている絵)

・フィールドエリアにいる隊員を1人指定する。指定された隊員は、このターンの終わりまでベイルアウトされない。

 

 

「そんなカードもあるんですね。でもこれで先制パンチは打てましたし、ある程度場は揃えれましたよ?ターンエンドです」

 

 確かにな。雪ノ下と由比ヶ浜を揃えた上に、俺の狙撃手パターンのカードのせいで俺の隊員のポイントは-2000。

 A級部隊はB級部隊(ただし二宮隊と影浦隊は除く)より仕様上強く作ってあるが、こうやって対戦すると更に強く感じるな。これはこっちから攻めに出るしかない。

 

「俺のターン、1枚引く。特殊カード"ザキさんの人望"を使用するぞ」

 

 

"ザキさんの人望" 《特殊》

(柿崎さんと、柿崎さんの後に続く照屋、巴、宇井の絵)

・自分のフィールドエリアに柿崎国治がいる時、自身の近界民を1体除去してもよい。そうした場合、デッキから照屋文香と巴虎太朗と宇井真登華のカードを選び、1枚を場に出し残りの2枚を手札に加える。

 

 

「俺はバムスターを除去し、デッキから"恐怖爆発"照屋文香、"小学生正隊員"巴虎太郎、"激励者"宇井真登華を選び、"恐怖爆発"照屋文香をフィールドエリアに出し、残りの2枚を手札に加える」

 

 比企谷の近界民4→3

 

 

"恐怖爆発"照屋文香 《攻撃手》 ポイント10000-

(目がグルグル状態の照屋がお化けをぶっ叩いて、それを柿崎さん、巴、宇井が驚きながら見ている絵)

・この隊員のポイントは、自分の近界民の数-1000される。

・この隊員がデッキからフィールドエリアに出た場合、相手の狙撃手を1人ベイルアウトさせることができる。

・自分のフィールドエリアに柿崎国治、照屋文香、巴虎太郎しかいない場合、ターンに一度、デッキから特殊カードを1枚、相手に見せて手札に加えてもよい。その後、デッキをシャッフルする。この効果は相手のターンには使えない。

 

 

"小学生正隊員"巴虎太郎 《銃手》 ポイント4000

(柿崎さんに笑顔で話しかけている巴の絵)

・自分のフィールドエリアに柿崎国治がいない場合、この隊員は攻撃できない。

・作戦室エリアに宇井真登華がいる場合、この隊員のポイントは+3000される。

・この隊員が攻撃する時、フィールドエリア・作戦室エリアに柿崎国治、照屋文香、宇井真登華がいる場合、『攻撃する時、相手の近界民を一体破壊する』効果を得る。

 

 

"激励者"宇井真登華 《オペレーター》

(柿崎さんの背中を叩いて励ます宇井の絵)

・この隊員は作戦室エリアに置かれる。

・自分のフィールドエリアにいる柿崎国治のポイントは+5000される。

・フィールドエリアから、柿崎国治の名前を持つ隊員がベイルアウトする時、代わりにこの隊員を基地に置いてもよい。

 

 

「照屋の現着時効果で、一色の狙撃手を1人ベイルアウトできるから、当然、俺をベイルアウトさせるぞ」

 

「…自分がベイルアウトしていくのって、辛くなりませんか」

 

「うっせ。更に虎太郎と宇井を出す。ちなみにだが、作戦室には3人まで置くことが出来るってルールだ。被っても被らなくてもいい」

 

「ってことは、小町ちゃんが3人並ぶのことも可能なんですね」

 

「そうなる。"恐怖爆発"照屋文香の3つ目の効果を使用し、デッキから特殊カードを1枚、手札に加える。俺は"加古望の新作炒飯"を加えるぞ」

 

 

"加古望の新作炒飯" 《特殊》

(満面の笑みで炒飯を差し出しているであろう加古さんの絵。なお炒飯の部分は見えない)

・このカードはデッキに1枚しか入れることが出来ない。

・コイントスをする。オモテが出た場合、相手のフィールドエリアに現着している隊員全てのポイントを次の相手のターンの終わりまで2倍にする。ウラが出た場合、相手のフィールドエリア、狙撃手エリア、作戦室エリアに現着している隊員全てをベイルアウトさせる。

 

 

「ヒッ!?」

 

「ゆきのん?って、ゆきのんの顔色がどんどん青くなってる!?」

 

「加古さんの炒飯美味しいじゃないですか。どうしてそんな怯えてるんですか!?」

 

 あ、そっか。俺と雪ノ下は、加古さんのハズレ炒飯の恐ろしさを身を持って何度か経験しているが、この2人と小町は当たりしか食べたことないんだったか。

 一色と小町は普通に倒れるだろうが、由比ヶ浜だけは「うえぇ…不味いよぉ」とか言いそうで生還してそうだ。

 あの自分で作った卵の殻入り粉状のクッキーを食べて「うえぇ~」とか言いつつ、耐えられてるからかなり耐性があると俺は思ってる。ちなみにではあるが、俺もボーダー初期の頃は加古さんの炒飯は当たりでもハズレでも気にせずに食べていた。

 最近になってから、ハズレを引くと意識が飛ぶようになったんだよなぁ。あれは耐性付かなものみたいだからね。なんでもガツガツ食べる黒江は、本当に尊敬に値する。加古さんが可愛がるわけである。

 

「よし、これで柿崎隊も揃ったな。ああ、そうだ。ポイント計算だが、+と倍の効果は+の後に倍になるからな。例えば今俺のフィールドエリアにいるザキさんのポイント計算は、『(6200+5000)=11200って計算してから、11200×2×2』ってことになるから、ザキさんのポイントは44800になる」

 

「えー、ザキさん強すぎませんか!?」

 

 一色がぶーぶー言っているが、正直なところそうでもない。特殊カードが飛んで来たら柿崎隊を始め多くの隊は防げないし、防ぐような特殊カードも少ない。

 もちろん、そうならないような作りにはなっているはずだ。デッキが50枚ってのも実はミソで、4枚同じカードを入れていくと隊員は基本2パターンずつ作成してあるので、柿崎隊だと隊員を限界まで入れ32枚。シールドとエスクードを4枚ずつ入れたらもう40枚になる。

 そうなると、特殊カードを10枚入れるとしても、全てが相手へのカウンターにはならない。隊員を入れなければ基本的に勝てないし、シールドとエスクードないと守りが足りなくなるが、基本的に隊が揃うと、隊員達のポイントが増大していくので、場を整えられる特殊カードも多く入れたい…デッキ作りは結構悩ましいのだ。

 基本的には、隊員は3枚ずつにするのがセオリーと思ってる。もちろん、使う隊員次第なのだが。

 

 ほら、現に口ではぶーぶー言いながら、顔に笑みが浮かんでる。絶対なんか使ってくるな。

 

「ここでわたしは特殊カード"目が合ったらランク戦"を使用します!」

 

 

"目が合ったらランク戦" 《特殊》

(こちらに視線を向けて、手を振ってくる太刀川さんと、それに気づいた迅さんの後ろ姿の絵)

・自分のフィールドエリアに、ポイント10000以上の隊員がいる時のみ使用可能

・自分のフィールドエリアの隊員1人のポイントを次の自分のターンの初めまで3倍にする

・自分のフィールドエリアの隊員1人と、相手のフィールドエリアの隊員1人を選ぶ。選ばれた2人を強制的にバトルさせる

 

 

「わたしが選ぶのは雪乃先輩です!そしてザキさんと強制バトルさせます!」

 

「マジかよ…」

 

 まさかそのカードを見つけていたとは。太刀川さんモデルのカードは割とあるが、このカードはかなり強力な方に入ってたはず。

 つーか雪ノ下のポイント高すぎだろ…11000だったのが、由比ヶ浜がいるから22000で、今は66000?強すぎる。

 

「仕方ない。"激励者"宇井真登華の効果発動。柿崎国治がベイルアウトする時、代わりに宇井を基地エリアに置くことでザキさんはフィールドエリアに留まるぞ」

 

「中々ザキさん庇うじゃないですかっ!」

 

「当然。次に虎太郎で攻撃。攻撃時の効果で一色のモールモッド1体破壊な」

 

 一色の近界民5→4

 

「でも、虎太郎君のポイントは14000ですよね?」

 

「虎太郎はベイルアウトするぞ」

 

 攻撃するか迷ったが、次のターンにどうせやられることを考えたら、ここで攻撃し、モールモッド倒してた方が得だろう。

 

「ターンエンドだな」

 

 

***

 

 

 その後はお互いにターンを使い、相手の隊員をベイルアウトさせ、近界民を削っていく展開になっていった。

 そして対戦は、ついに最終局面を迎える。

 

「わたしのターン!ドロー!…先輩、勝たせてもらいますよ!!」

 

「悪いが負けるつもりはねぇな。俺こそ次のターンでトドメ刺してやるからな」

 

 現在の俺のフィールドエリアには"恐怖爆発"照屋文香と"将来有望"巴虎太郎の2名が現着しており、作戦室エリアには"綾辻からの推薦人"宇井真登華がいる。残り近界民は2体。

 一色のフィールドエリアには"爆殺魔"比企谷八幡と"雪の女王"雪ノ下雪乃の2名が現着済みで、狙撃手エリアには"小悪魔スナイパー"一色いろは、作戦室エリアに"A級最年少オペレーター"比企谷小町がいる。残り近界民は2体。

 

 

"将来有望"巴虎太郎 《銃手》 ポイント5900

(右手に弧月、左手に銃を持って戦闘している巴の絵)

・この隊員がフィールドエリアに現着した時、基地エリアから柿崎隊の隊員を1人手札に戻すことが出来る。

・フィールドエリアに柿崎国治がいる場合、この隊員のポイントは+4000される。

・この隊員がベイルアウトする時、作戦室エリアに宇井真登華がいるのなら、基地エリアにある巴虎太郎の名前があるカードを1枚、デッキに戻すことが出来る。そうした場合、この隊員はフィールドエリアに留まる。

 

"爆殺魔"比企谷八幡 《攻撃手》 ポイント15000

(悪い顔をしながらスコーピオンを緑川に向けて投げつけてる比企谷の絵)

・この隊員が攻撃する時、フィールドエリアにいる相手の10000ポイント以下の隊員を1人ベイルアウトさせる。

・この隊員が攻撃する時、作戦室エリアに比企谷小町がいるのなら、この隊員のポイントを2倍にする。

・この隊員がベイルアウトする時、相手の20000ポイント以下の隊員を1人ベイルアウトさせる。

 

"小悪魔スナイパー"一色いろは 《狙撃手》 ポイント10000

(あざとい笑顔を浮かべながら、両手にイーグレットを構える一色の絵)

・この隊員は狙撃手エリアにしか現着できない。

・この隊員が現着した時、デッキから《オペレーター》を持つカードを1枚、相手に見せてから手札に加える。その後デッキをシャッフルする。

・相手の隊員が現着した時、相手のデッキからその隊員と同名のカードを1枚、基地エリアに置く。

・相手の隊員が攻撃した時、自身のフィールドエリアに隊員がいなければ、相手の10000以下のポイントを持つ隊員をベイルアウトさせることが出来る。そうした場合、この隊員はベイルアウトする。

 

"A級最年少オペレーター"比企谷小町 《オペレーター》

(一色程ではないが、あざとい笑顔でこちらにピースしている小町の絵)

・この隊員は作戦室エリアに置かれる。

・自分のフィールドエリアにいる比企谷八幡のポイントは2倍になり、相手のフィールドエリアにいる比企谷八幡のポイントは半分になる。

・フィールドエリアから雪ノ下雪乃、由比ヶ浜結衣の名前を持つ隊員がベイルアウトする時、代わりにこのカードを基地エリアにおいてもよい。

 

 

 …俺ってほんとに厄介なんだな。小町がいるせいで化け物と化してるし、純粋に破壊能力が凄まじい。爆殺魔って絶対雷蔵さんが付けたな。

 地味に一色の能力もキツい。今回は特殊カード多めのデッキ構成にしてしまったから、隊員は3枚ずつ、もしくは2枚しか入れてなかったりするから、隊員をデッキから消されると痛い。

 もちろんそのための虎太郎なのだが、如何せん隊員のポイント差がありすぎる。せめてザキさん現着させれたらこの状況も変わるが…まずは、このターンを凌がないと話にならん。

 

「"阿吽の呼吸"由比ヶ浜結衣と"一心不乱"一色いろはを現着させます!って、このわたしのカード何なんですか!?」

 

 

"阿吽の呼吸"由比ヶ浜結衣 《銃手》 ポイント13000-

(雪ノ下と共に、真剣な表情で突撃銃を構える由比ヶ浜の絵)

・自分のフィールドエリアに雪ノ下雪乃がいない時、この隊員のポイントは-5000される。

・【連携】対象:雪ノ下雪乃(【連携】を持つ隊員は対象となる隊員が自分のフィールドエリアにいる時、2回攻撃することが出来る)

・この隊員が攻撃して相手の隊員をベイルアウトさせた時、相手の近界民を1体破壊できる。

 

"一心不乱"一色いろは 《射手》 ポイント6000

(ゆっくりとアステロイドを展開している二宮さんから涙目で必死に逃げている一色の絵)

・この隊員を除く自分の隊員のポイントを+3000する。

・この隊員は攻撃できない。

・この隊員がベイルアウトする時、手札を1枚捨てることができる。そうした場合、この隊員はフィールドエリアに留まる。

 

 

「いや、この前の1dayトーナメントの時のお前って、こんな感じだったろ?」

 

「うっわ、外から見たらこんな感じなんですね。…涙目のわたしも悪くないな…いや、ここまでだと雑魚キャラ感出るんでやっぱ嫌です」

 

「まだ発売決まったわけじゃねえから。…少なくともあと2年はかかるとみてるし」

 

「この試合に勝ったらこのカードの絵について私ともお話しましょ。…さて、雪乃先輩で攻撃します!攻撃時の効果で先輩のバンダーを破壊します。攻撃対象は文香です!」

 

 比企谷の近界民2→1

 

「そろそろ本格的にヤベえか。ここで特殊カード"加古望の新作炒飯"を使用。コイントスして、オモテが出たらお前の隊員達全員のポイントは2倍になるが、ウラが出たらお前のフィールドエリア、狙撃手エリア、作戦室エリアに出てる隊員全員ベイルアウトだ」

 

「…何でですか加古さんの炒飯ってめっちゃ美味しいじゃないですか?雪乃先輩の異常な怖がり方からして何かほかにあるんです?」

 

「…今度食べさせてもらえ。炒飯をずっと食べていればいつか分かる。お勧めは来馬先輩がいない時で、堤さんがいる時だ。」

 

「はぁ?」

 

 一色は何言ってんだよこいつみたいな顔をしてきているが、本当のことだし何もこれ以上言うことはない。あれは経験して初めて知る世界なのだから。

 よし、ここでウラを出して前回の緑川同様、全員一掃してやる……!

 

「…あ、オモテだ」

 

「先輩ありがとうです♡」

 

 当然、攻められまくって負けた。

 開発者の1人なのに一色に負けちまった。

 ま、まあまだ優勝できないわけじゃない。このあとを全勝すればいいだけだ。

 さて、次は雪ノ下と由比ヶ浜か…由比ヶ浜が勝ったりしないだろうか?




最後駆け足になってます。おかしいところあったら教えてくれると助かります。

基地はカードゲームで言う墓地みたいな扱い。
作戦室は基地にあるだろ!とは思いましたが、他に思い付かなかったんでこんな感じになりました。

まさかの1話に入りきらなかった。続きます。恐らく④、もしくは⑩とかまで行く可能性がありますが、その時は許してね。連続ってことにはならないと思いますが……。

話変わりますが、キャラ崩壊ってタグつけてもキャラブレぶれって言われてつまらないって言われるのって、何かのギャグですか?
何のためのタグ付けなのか分からなくなるんで、ちょっとやめて欲しいです。

ただ単につまらないとかだったらいいのに。読んで面白くなかったってのは低評価に値しますが、タグ付けしていることを指摘する時点で、評価基準ズレてませんか?

見たくない作品を避けられるためにもタグはあるでしょうし。

もっと余裕を持って生きていきましょう。
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