やはり俺達のボーダーでの生活はまちがっている。   作:シェイド

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こんな形で出していきたい。
駄文の上に短いのですぐに書けてしまった。頭使ってないとか言われても仕方がないかもしれません。

まぁ、気が向いたから書きました。


依頼者:三輪秀次

 本日の依頼者は、A級7位の三輪隊隊長、三輪秀次だった。

 実はだが、俺は雪ノ下隊の中で1番三輪と仲がいい…というかボーダー組織全体においても、俺は三輪と一緒に任務を行ったりすることが多い。

 理由としては、同級生かつ同性であり、4年前の大規模侵攻時に俺は両親、三輪は姉を失っているという共通点があることに加え、お墓参りに行くと必ず遭遇する点、実力が近い点などから結構付き合いが多いのだ。城戸さんからの勅命で動くこともあるし。

 

「それで、三輪君の依頼は何かしら?新学年始まってすぐに相談なんて…」

 

「ああ。俺もこんな形でここに来るつもりはなかったんだがな。俺や奈良坂では手に負えない事案が発生したから、どうにかしてもらいたくてな」

 

 三輪が手に負えない?そんな馬鹿な。近界民を異常なまでに憎むところ以外、高スペックイケメンな三輪が手に負えないこととか…あ、もしかして。

 

「なぁ、三輪。もしかしてだが、米屋か?」

 

「…比企谷は知っていたのか?」

 

「いや、昨日3馬鹿と俺でゲームしてた時に笑いながら言ってたんだよ。流石に嘘かと思ってたがもしかして…」

 

「…本当だ」

 

「…マジか」

 

「比企谷君、三輪君、詳しく話してもらえるかしら」

 

 俺と三輪で考える人のポーズをとっていると、雪ノ下が詳細を尋ねてきた。

 まあ、あれなら雪ノ下に頼るのが1番か。

 

「俺の依頼は、うちの米屋の更生だ」

 

「更生?ヒッキーみたいによねやん捻くれちゃったの?」

 

 ああ、確か俺が奉仕部に連れて来られた理由は、捻くれた孤独体質の改善だったな。正直、大規模侵攻があったせいで色々有耶無耶になってしまったが、孤独ではないだろうし、あれは達成されたとみなそう。いや、みなせ。

 由比ヶ浜の疑問に、三輪は静かに首を横に振った。

 

「もっと酷い。今日、春休みの課題の提出があったんだが、米屋の奴、全て真っ白だったんだ」

 

「全て真っ白って!」

 

「それって、結衣先輩より酷いじゃないですか!!」

 

「結衣さんより酷いなんて!」

 

「うわーん!いろはちゃんと小町ちゃんが私をいじめる!ゆきのーん!」

 

「結衣が前日にも関わらず、国語の課題を丸ごと残していたのが悪いもの。2人は間違ってないわ」

 

「うわー!ゆきのんまでー!!」

 

 昨日、ここに泊まり込みで雪ノ下と課題やってたもんな…俺は途中で寝たけど。

 しかし本当に真っ白で学校に行ったのか米屋のやつ。潔いっつーか、ある意味すごいな…。

 

「それでも、由比ヶ浜は課題出したんだろ。米屋の奴は、このままだと、本気で太刀川さんのようになってしまいそうでな。依頼を受けてくれないか」

 

 三輪、太刀川さん苦手だもんな。

 まぁなんとなく分かる。三輪は真面目だしな。

 加えて、目が合ったら必ずバトルするポケモントレーナーかってぐらい、目が合ったらランク戦とかいう意味不明な人だし。

 3日前に目が合ってしまって連行されたが、軽く50本やるかとか言うんだもん。19-25に引き分け6で負けたから覚えてるぞ。

 

「流石に同級生としても、同じA級隊員としても見過ごせないわね。その依頼受けるわ」

 

「助かる」

 

「ところで、問題の米屋はどこにいるんだ?」

 

「…出水と緑川とランク戦中だ」

 

「…俺、あいつ連れて来るわ」

 

「頼んだわよ」

 

 三輪と2人で隊室を出て、ランク戦のブースに向かう。

 2人で歩いていると、三輪が声をかけてくる。

 

「比企谷。明日、学校の終わりに行くぞ」

 

「…おう、わかった」

 

 言葉にはしなくても、お互いに分かりあえる。

 …花と線香を買いに行かないとな。

 

 

***

 

 

 無事に米屋を捕獲し、雪ノ下へと引き渡した俺は、残った出水と緑川、そして三輪の3人とランク戦をすることに。

 

「じゃあ、今日は僕がハッチ先輩とだね」

 

「比企谷ー、緑川を扱いてやれよ。今回は爆散させてしまえ!」

 

「なんか不穏なフレーズが!」

 

「嫌だよ。こいつ今シーズンから敵だよ?草壁隊期待の超大型ルーキーとか凄すぎだろうが。あと手の内見せたくない」

 

「俺って強いからね!…手の内?」

 

「どうせログでバレるって」

 

「出水、早くやるぞ」

 

「おうよ。珍しく三輪がやる気だからな。楽しみだぜ」

 

 緑川は前回の新入隊員として入ってきたんだが、これがアホみたいにセンス抜群なんだよなぁ…。何?初めての戦闘で4秒とか、俺がトリガー握ってからすぐに出せる記録じゃないんですけど…。

 けどまぁ、所詮はルーキーだ。出水にも言われた通り、爆散させますかね。

 

 お互いに転送され、早速緑川が向かってきた。

 

「最初から飛ばしていくよ!!」

 

 緑川は向かって来るや否や、俺の周りにグラスホッパーを無数に展開。

 乱反射(ピンボール)。緑川の得意技で、こいつの代名詞とも言えるだろう攻撃。

 技のキレだけを考えれば、風間さんにも届きうるのではないだろうか。

 …まあ、風間さん相手だと乱反射(ピンボール)を決めること自体が難易度高いのだが。

 

 乱反射を少しダメージを食らいつつもスコーピオンで防ぎながら、隙を見て背後のグラスホッパーをバイパーで消し、一旦距離を取る。

 

「どうしたのハッチ先輩!消極的じゃん!」

 

「いいんだよ。ガツガツしてる奴より静かな奴の方がかっこいいだろ?それと一緒だ」

 

「それは人次第でしょ!」

 

「だよなぁ」

 

 下がる俺、迫る緑川。

 前の対戦は、緑川がB級に上がったばかりの時で、俺からガンガン攻めたから自分が強くなったと錯覚してるんだろうか。

 …確かに、ルーキーとしては歴代最強か。成長速度も化け物だ。今後も、コイツを超える逸材は出てこないだろうな。

 だが。

 

「俺の勝ちだ」

 

「え?」

 

 周辺に設置していた、置き弾のバイパーが緑川に向かい、緑川はシールドで防ぎながらも近づいてくるが…シールドの隙間に全力でスコーピオンを投げつける。

 当然、それを緑川はスコーピオンを出して弾くが…

 

「!?」

 

「俺のスコーピオンは爆発するぞ」

 

「前回の時はしてなかったのに!!」

 

 スコーピオン(改)に触れた瞬間、大きな爆発を起こし、緑川の身体を巻き込んだことで緊急回避していく光を俺は見送った。

 

 

***

 

 

 10本戦ったが、結果的に10-0で圧勝した。

 

「ハッチ先輩のスコーピオンおかしいよ!なんで爆発するの!?」

 

「A級隊員には、トリガーの改造を行える権利があるんだよ。スコーピオンだけだと風間さんに手も足も出なかったから、2徹して作った」

 

「そういうところは熱心だよなお前…」

 

 出水がそう言ってくるが、お前も似たようなもんだろ。何だよ、弾と弾で合成できるんじゃね?って思ったら出来たって。天才かよ。あ、天才だったわ。

 …今日は圧勝したが、これが半年立てばどうなるか…嫌だなぁ、後輩に負け越すとか嫌すぎるんですけど。あ、そう考えたら雪ノ下は後輩に当たるから、すでに負け越してたな。なら問題なかったか。

 

 スコーピオン(改)は、簡単に言えばメテオラを内蔵したスコーピオンで、相手に触れると爆発する機能を施している。込めるトリオン量をある程度は変えられ、爆発の規模や威力を変えられる。

 それだけならば、投げるだけで勝てるじゃないかと思われがちだが、触れると爆発するのだ。そう、絶対に。

 前に一色や由比ヶ浜にも実験に付き合ってもらったが、狙撃の弾を当てられても爆発するし、銃で撃たれても爆発した。結果、触れたら爆発し制御できないことが分かった。

 なんとか任意での爆発を目指しているのだが、現状では目途すら立っていない。メテオラが爆発する性能の時点で、開発にしても無理があったのだろうか。無理だったのかもな。

 接触=着弾と同じってことだ。マンティスやってみたら、接続した瞬間に自分も巻き込んで自爆しちゃったのはいい思い出である。なんとか調整していかないとな…。

 

 しかし、これはこれで無理矢理心中する戦法が使えるので問題はない。サブに普通のスコーピオンを入れているおかげで、どっちを使っているのかが相手には分からないからいい戦術ではあると思うし。

 …スコーピオン(改)のせいで、余計に単独行動が決定付けされちゃったけどね。前のB級チームランク戦なんて、狙撃手の一色ですら俺に援護してくれなくなったから…俺1人で弓場さんやら生駒さんやらと心中したり斬り結んだりと大変だった。多分、次のA級チームランク戦もそうだろう。うわ、めっちゃやる気なくなってきた。

 

 その後も相手を変えながら、全員と10戦したところで、一度米屋の様子を見に隊室へと行ってみることに。

 そこには――――

 

「米屋君、誰が寝て良いと言ったのかしら。まだ今日のノルマの3分の1も終わってないわ。分からないところは教えてあげるから、とにかく腕を動かしなさい」

 

「誰か助けてくれよ…!嫌だ、もう!誰かぁぁぁぁぁ!」

 

 椅子に正座で座らされ、春休みの課題と思われる冊子の積み重ねられたものを見ながら、ひたすら机に向かわされている米屋陽介の姿と。

 隣で読書をしたり紅茶を飲みながら、間違えたり飛ばそうとするごとに、言葉による毒を浴びせながら、強制的に課題をさせている雪ノ下の姿があった。

 ちなみに、他の雪ノ下隊の面々は、端っこでガクブルと怯えながらお互いに抱きしめ合っていた。百合は眼福けどこれは…。

 

「…比企谷、花と線香を買いに行ってからまたこよう」

 

「…そうだな、うん。そうしよう」

 

「緑川、俺たちは何も見なかったことにしような」

 

「もちろんだよ…よねやん先輩ガンバレ」

 

 憐れ米屋。だから昨日、課題写してでもしとけって言ったのにな…ま、ドンマイ。

 俺たちは静かに扉を閉め、心から米屋に合掌しつつ、隊室から離れていくのだった。

 

 

***

 

 

 依頼があってから数日後。

 俺がボーダー内の自販機で飲み物を買おうとしていたところへ、三輪と米屋がやってきた。

 

「お、2人は防衛任務終わりか?」

 

「そうだ」

 

「お疲れさん。んで、米屋、お前大丈夫だったの……か?」

 

 ん?米屋の目に光がない気が……

 説明を三輪に求めようと視線を向けるが、背けられてしまった。え、どういうことなの?

 もう一度米屋を見ると、とてつもない小さな声で何を呟いていることが分かった。

 なんだ……?

 

………勉強最高勉強しなきゃ勉強やってから遊ぶ勉強やらないと……

 

 うわぁ…。壊れてしまってますねこれ。

 

「なんか、うちの隊長が悪い」

 

「いや、改善を頼んだのは俺だ。実際、改善されてはいるからな。依頼達成してもらって感謝する」

 

「方向ぶっ飛びすぎだろこれは…」

 

「お、米屋じゃん。ランク戦やろうぜ!」

 

「ランク……戦、ランク戦?!!おっしゃー!やるぞー!」

 

「あ、戻った」

 

 ランク戦好きすぎだろ。戦闘狂か。

 まあ、米屋に関してはいつも通りがしっくりくる。

 ガリ勉の米屋とか見たくないしな。

 

「また、何かあったら依頼する」

 

「…改善はやめておいたほうがいいと思うぞ」

 

「…そうだろうな」

 

 こうして依頼は達成できた?のだった。




時系列的に原作開始の半年前なので、緑川のスペックが少し下がってます。
修を倒したときの緑川スペックだと3本は取りそう。八幡とは相性悪そうだから何とも言えませんが。

こんな風に依頼でやっていこうかと。ワルトリ側から特にヒロインを出そうとは考えてないです。
短編集風だし。ただ天然ジゴロの風格あるからなラブコメ主人公…。
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