(平和な時間が大切だよね)
後書きの一部変更あり
先生(博士)と鷹
あの後島から逃げた俺は、目指す場所を決めれず只東に進んでいった。追われるかと思ったけど追尾する機影がないので、一時的だが安全を確保出来たが問題はまだある。
食糧がなく空腹が続いていた。機体には食糧や水もなく、案の定目眩が感じられ気持ち悪さが止めどなく出てくる始末。仕方がなかったので、モニターにあるレーダーを見て、近くにある島を調べると案外直ぐそこにあった。
(この島…というよりは大陸だよな。この大きさからしてアメリカといった外国になるよな)
ここで重大な事がある。それは言語が通用出来るかどうかだ。通用出来る出来ない次第では随分と勝ってが違う。俺が言えるのは日本語とあやふやな英語だけ……それ以外の言語は知らない状況。
だが、奇跡的にこの世界は俺のいた" 常識(世界) "ではない。つまりはゲームという基礎があるなら言語は" 大抵統一 "される。そうじゃないとそれぞれに住むプレイヤーが物語を楽しめないからだ。他にも他作品とコラボやクロスする場合にも通用する。
……まぁメタいかもしれないが、客観的にそう願うしかない。天才や覚えの良い方々と比べ、自分は悲しい程に平凡なんだ。
(とにかく、降りるにしても着陸に適している場所を探して、機体を隠さないと……一応お尋ね者だからな)
機体を隠せるスペースがある山岳地帯にある谷に隠し、空にいた時に見た街に向かうが色々と身体は限界に近づく…。街に続く街道に出た時には意識が朦朧する中背後から声を掛けられる。
「君、ちょっと良いかな? ここらであまり見かけない顔だけど、迷子でもなって……って大丈夫かい!?」
声を掛けられ油断からか、それとも言語が分かる事に安心したのかは分からない。が、そこで糸が途切れたかのようにその場で倒れてしまうのだった。
…………………………
彼と出会ったのは、機材を買いに隣街からセンターシティに戻る途中だったかな?。最初青年が道端でゆらゆらと揺れながら、足元が疎かそうに歩いていてね。あの状況からの推測だったが迷子か酒に酔ったかの二択。一応話掛けてみる事にして、もし酒で酔っていたら…
「若者が酒なんて早過ぎる!! 私が叩き直してあげよう!!」
とか怒る気でいたんだが、まさか話掛けただけで倒れるとはね…。
(やはり酒で酔い潰れていたのか?)
と思っていたんだが彼から大きな音がしてね。確認の為に近付いてみたら……なんとお腹が減り過ぎてた音だったんだ!
いや〜私も長年生きていて、初めて聞いたよあんな…あんな……ね?
「は〜か〜せ〜〜!?」
「いやいや、済まないね。 今も思い出しただけで、こんな笑える話なんだから良いんじゃないかね? 笑いのセンスバッチリだよ」
「そんなセンスいりませんし、アレでも生死の狭間に陥っていたんですよ!?」
「そう言う割に、料理で目が覚めるのは精神が図太い……いや野生っぽいじゃないかね? それに何時になったら先生と呼んでくれるかな?」
「俺は野生児じゃないし、博士は博士です。 先生なんて呼ぶつもりは微塵もないですよ」
「それは残念だ、まぁ口調が君らしくなってきたから成果あり…かな?」
「知りませんよ……冷蔵庫にある材料少ないんで、俺買い物に行きますね?」
「もう少なくなったのか。 行ってらっしゃい カズマ」
「……いっ、行ってきます」
彼の背中を見送り私は研究室に戻る。だがカズマと出会ってこの生活も随分変わったものだ。
彼と出会ったあの日、道端に放置も忍びないので家にあるソファに寝かしたんだ。勿論もし目覚めたら即刻帰るように推進するつもりだったさ……最初はね。
まぁ彼を横にした後、小腹が空いたので料理を作っていたら、隣から物凄い視線を感じて右に振り向くと彼がいたんだ…腱膜がエライことになっていて、今思い出してもトラウマに近いかもしれないね。
結局、私が食べる料理は彼の胃の中へ消えていき、もう腹は満腹かと思ったがまだ腹が鳴る始末……結果冷蔵庫の食べ物はほぼ消化することに。やっと彼が満足そうになったので、話を聞こうと思ったら…
「・・・・・・」
沈黙したまま彼の視線は右往左往するだけ。仕方がないので紙に書いてみることを推奨して書かせるが…
[ァ………ゥ]
字が小さ過ぎてが一部しか読めなかった程だった。これではコミニケーションのコも出来てない。彼から話を聞く為に、時間を掛ける羽目になったが何とか状況が見えてきた。
「つまり自分が何でここにいるのか分からず、当てもなく歩いていたら、お腹が空いて近くに見えた街に続く道に沿って歩いていたと…」
彼から話を聞くだけで約一時間は掛かるとは思いもしなかったが。ともあれ事情は大体分かったがやっかいな事案でもある。
(自分が何でここにいるのかを知らないとは。記憶喪失ではなく何か別の要因…つまりは何かしらの糸があるに違いないが分からない…か)
それにしてもよくここまで来たものだ。知らない土地に来たら混乱して正しい判断もつかない状況なのに落ち着い……いや混乱しているんだろう。あんなクールっぽく見えても中では乱れているに違いない。
「分かった、ならばこの私に任せなさい。 それに君には行く目的もなければ、帰る場所も分からない状態で帰すのは危険だ。君自身がよく分かってると思うがそれで良いかね?」
先に私が手を前に出し交友の儀…つまりは握手を示す。彼は迷いながらも意を決して手を握ってくれた。
「ではこれから宜しく頼むよ。私の名前はデントン 君は?」
「……かっ、カズマと言います。宜しく…」
これがカズマとの馴れ初めかな。
色々と問題があるがいくつかは解消しつつある。先ずはコミニケーション能力だが、少しずつではあるが解消しつつあるかもしれない。彼の場合、単純に話好きなんだと思うが相手がいなかったのが致命的になったようだ。慣れと余裕さえ出れば彼らしい一面が出るはずだ…。
次に元々いた場所については結局分からなかった。これについては後回しにするしか現状出来ない。
今カズマの現状は、私の補佐を務めている。これは単純に家にいるのに居候はさせない為だったりするがね。
そして遂に今日私の悲願は達成されるが、この研究は間違いっていたことを知らずにいた。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
次回は主人公視点と別視点が入ります。
バトルパートは、主人公の立ち位置から決めます。