infinite DRAGON KNIGHT in 明日未来   作:伊勢村誠三

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ケイタ「前回までのinfinite DRAGON KNIGHTは!」

一夏「なんか2人ともブライアンと話してたみたいだけどなんだったの?」

蓮「それは、まあ近いうちに教えるさ。」

一夏「? ま、いっか。それではどうぞ!」


black Onyx その2

1

翌日、何処かの森の奥にてケイタは制御機を探して歩き回っていた。

 

「本当にこっちであってる?」

 

「あってる。けど森の中だからそこから5メートル圏内ってことだけ。」

 

「そっか。なら後は歩いて探すだけだな。」

 

草木をかぎ分けて進んでいくドラゴンナイト。

その先から戦闘音が聞こえてくる。

 

「誰だ?俺しかいないはず……!」

 

戦っていたのはオニキスだ。

カミキリムシ型のテラバイターと戦っている。

 

『どうするケイタ?このまま無視して任務を済ませるというのも手だが?』

 

「いや、様子を見る。

もし本当にゼイビアックスから逃げて来たなら助ける。」

 

オニキスは苦戦してる風ではなかったが、すぐに決着はつかなそうだった。

 

『まあ、やられる事は無さそうだな。』

 

「さすが先輩ライダー。ん?」

 

オニキスとテラバイターの戦いを見守っていたドラゴンナイトの背後に別のビーストが現れる。

同じカミキリムシ型のゼノバイターだ。

 

「兄弟にでも見えたかな?」

 

『私に言わせれば君とオニキスでは私とゼロワンぐらい似ていないがな。』

 

ブーメランを武器に戦うゼノバイターにあえて無手で挑んだ。

 

「はぁ!たあ!」

 

森林の地形を利用し、ブーメランを避けながらゼノバイターに肉薄する!

 

<SWORD VENT STRIKE VENT>

 

二枚のカードをベントイン!一方はブーメランで弾けても片方はそうはいかない。

悩んだ末ゼノバイターはドラグクローをはじいた。

ドラグセイバーを掴んだケイタは落下しながらゼノバイターの頭めがけて振り下ろす!

ブーメランを盾にしたがそれごと一刀両断にした。

 

オニキスの方も終わったらしく、

こちらとはやや遅れてモンスターの断末魔が聞こえた。

 

 

「やあ!久しぶりだな、真一!」

 

「ああ、網島ケイタでいいんだよな?」

 

「ケイタでいい。生まれた世界は違っても兄弟みたいなもんだろう?」

 

ドラゴンナイトは気さくに話しかけてきた。

改めて不思議なものだ。自分自身が目の前にいるというのも。

 

「こんなところに散歩かい?」

 

「違う!俺はゼイビアックスに騙されてたんだ!

今からでも、その償いをさせて欲しい!」

 

「! そうなのか!だったらいい方法がある。」

 

そう言ってドラゴンナイトは奇妙なUSBを手渡した。

 

「これは?」

 

「テレポートアンテナの制御装置を乗っ取るためのウイルス。

これを使ってベンタラ人を開放するんだ。

お前が仕込んで来い。手柄をあげたらマスターたちも信じるさ。」

 

「本当か!ありがとう!この恩は必ず!」

 

「世界が平和になった暁にはベンタラのデートスポットでも紹介してくれ。」

 

そう言って肩を叩くドラゴンナイト。

オニキスは予めゼイビアックスに教えられていた制御機のもとに向かった。

 

「よくやってくれた真一君。これでワクチンプログラムを造れる。

後はかつてやったように残りのライダーを倒せば万事解決だ。」

 

そういってゼイビアックスは制御機をあえて停止させて去って行った。

 

 

そしてかえって事情を説明するとユーブロンは

 

「よく決断してくれた。君を心から歓迎する。」

 

ビックリするほど簡単に通れてしまった。

が、しかし一度実際にベントされてる他の仮面ライダー達は別だ。

それなりに禍根と言うか、スッキリしないものが残る。

 

「つー訳で、罰ゲームやで真一。これを食べてもらうで俺らが納得するまでな。」

 

パーティーハットを被らされた真一に出されたのはアレクの失敗料理の満漢全席だった。

 

「と、トニー?聞いてもいいか分かんないけど、

なんでこれがこんなに有るんだ?」

 

「いやな?今アレクの相部屋で心愛っちゅう地球人の子がおんねんけど、その子がアレクにパン作りを教えたんや。」

 

「それで彼女の熱血指導も相まってアレクはこの試練を乗り越えパン作りを、パンだけとは言えまともな料理を作れるようになったのだが…」

 

「その遺産がこれであります。」

 

目の前には、何か食べ物じゃ無い物としか言えない何かがさらに乗っている。

地獄の門番でも食べたら自分の守る門の内側を通らなければいけなくなるような代物だ。本人には悪いが。

 

「さあ、喰え。喰って誠意を見せてくれ!」

 

「・・・サラ、ずっと一緒だよ………ッ!」

 

 

メディカルルームから真一が出て来たのは三時間後の事だった。

胃を洗浄したせいで一日は何も食べれないとのことだ。

 

「トニーの奴、覚えてろよ!」

 

言えた立場ではないが、言葉にするぐらいは許して欲しい。

それくらいにアレは殺人級だったのだ。

確かゼイビアックスが地球のアレクに当たるクロエとかいう女も同じぐらい料理下手なのにそれを上手い旨いと食っていた女が居たらしい。頭おかしいだろ、と思った。

 

「よう。」

 

「ブライアン!」

 

「トニー達に随分もてなされたみたいだな。」

 

「ああ。アレクの腕によりをかけた料理をご馳走してくれたよ。」

 

「そうか…明日ノルマを達成できればテレポートアンテナをすべて乗っ取れる。

俺とお前のツーマンセルだ。また頼むぜ相棒。じゃ!」

 

「えええ!? いや待てよブライアン!俺は」

 

「俺の相棒、だろ?」

 

そう言ってブライアンは去って行った。

 

(なんで、俺を許してくれるんだよ…俺は、

お前たちをまた裏切るつもりなのに!俺は…俺は……。)

 

このままゼイビアックスを裏切りたい。

しかしそうすればサラがどうなるか分からない。

 

(サラ!もう俺には、お前しか!!)

 

 

3

翌日、集合場所に行くと真一以外の全員が揃っていた。

他のライダー達もサポーター達も準備万端な様だ。

 

「あんまり寝られなかったみたいだな真一。」

 

「枕替わっちゃったからね。」

 

適当に嘘を付いた。が、疑う奴はいないだろう。

今はそれどころでは無い。

ゼイビアックスとの決着は目の前なのだ。

 

「諸君。これで制御機全てを乗っ取ることに成功すればいよいよゼイビアックスとの決戦になる。

今まで以上に用心して取りかかってくれ。」

 

「はい!」

 

解散していく一同。

真一はブライアンと共にバイクに乗って目的地を目指した。

 

(そのまま隙を見てウイングナイトをベントしろ。)

 

バックミラーに一瞬だけ映ったゼイビアックスが告げた言われずともそのつもりだ。もう、引き返せない。

 

 

4

「どうした一夏?落ち着かない様子だが?」

 

「マスターユーブロン…実は、気になる事が有って。」

 

一夏は不安だった。

理由は昨日大浴場から心愛や楯無達と戻る途中。

廊下で真一を見かけたのだが

 

「すごく怖い顔してたんです。

ケイタが、しないような顔を。」

 

「確かに、気になるな。こちらユーブロン。

誰かもう手が空いてる者はいないか?」

 

『こちらサクラ。どうしましたマスターユーブロン?』

 

「ちょっとブライアン達の様子を見て来てくれるか?」

 

『分かりました。網島君と一緒に向かいます!』

 

「取り越し苦労なら、良いんだが。」

 

「はい……」

 

それでも中々消えない稼働中を示すランプを一夏とユーブロンは眺めていた。

 

 

5

「この中か。行こう。」

 

「ああ。」

 

目的地にたどり着いた2人はバイクを降りて建物の中に入った。

一見小さな工場の様な鉄筋二階建ての建物だが、

ゼイビアックスの作ったフェイクだろう。

 

「有ったぞ。アレだ。」

 

ブライアンが装置を見つけた。

そこにウイルスを差し込み、機能を停止させる。

 

「作戦終了だ。戻ろう。」

 

「ああ。」

 

ブライアンは無線機を取り出す。

今なら背中を向けて無防備だ。

 

(今なら、殺れる!)

 

「もしもし?

マスターユーブロン?応答願います。

マスターユーブロン、応答願います。」

 

建物の中は圏外か?そう思って振り返った時

 

<SWORD VENT>

 

ドラグセイバーが炸裂した。

 

「ガァア!き、貴様!まさか最初から!」

 

「ああ、ゼイビアックスは約束だけは守る…それに強い。負け戦を仕掛ける必要なんて無い、それに俺には!サラしかないんだあ!」

 

「くっ!」

 

バイザーを引き抜き応戦する。

もうブライアンに容赦とかは無かった。

こいつはそのサラとかいう女と故郷を天秤に掲げて女を取ったのだ。

 

「お前の様な身勝手に生存の権利を与える気は無い!

お前はベントじゃ生温い!デッキを奪って殺してやる!」

 

「黙れ黙れ黙れ!終わらない戦い!

終わらない悪夢!終わらない裏切り!

それを終わらせるには、仮面ライダーを滅ぼすしかない!」

 

「そうやって侵略者に喰い物にされるのを黙って見てろってのか!?」

 

ごめんだな!

 

そう叫んでサバイブモードになるとブライアンはダークブレードで竜巻を巻き起こし、オニキスを叩き落とす!

 

「お前みたいな臆病風に吹かれた腰抜けと同じとこまで成り下がるなら例え負け戦でも勝つ為に、勝ち取る為に戦う!」

 

「君なら、君なら分かるはずだ!」

 

オニキスもサバイブモードになり、ブライアンに襲いかかる。

 

「いつ終わるとも知れない戦いの中、

唯一の安らぎはなんだったか!

君に取ってのそれは間違い無くユイだろ?

俺にとってはサラだ!失いたくない!」

 

<SHOOT VENT>

 

黒い爆炎を乱射しながらオニキスは吐き出す様に問い続けた。

大事な人を守るのは悪い事か?と。

 

「手段を間違えれば悪だ!

結果は手段を正当化しない!

地球のお前が教えてくれた事だ。

もし世界を代償にユイを救っても俺は誇れない!」

 

疾風が烈火を吹き消し、烈火が疾風を飲み込む応酬が続く。

そして遂に、撃ち合い続けた2人のサバイブモードが解除される。

 

「!? ここ、までか!」

 

<SWORD VENT>

 

先に動いたのはオニキスだった。

ウイングナイトの喉元にドラグセイバーを突きつける。

 

「………殺れよ。それで胸が張れるなら。

サラが大事なら殺れ!…俺は恨まない。

何故ならもし運命が違えば、きっと立場は逆だった。」

 

アーマーを解除し、静かに目を閉じるブライアン。

彼は、ドラグセイバーを

 

 

6

ケイタとサクラが辿り着いた先ではブライアンの前で真一が崩れ落ちていた。

小さな嗚咽を漏らしながら何度も謝っている。

 

「ブライアン!」

 

「ブライアン君!」

 

「サクラさん!網島!」

 

2人はブライアンに駆け寄る。

状況はよくわからないが、事態は限りなく悪いらしい。

 

「頼む。俺を殺してくれ!もう消えたい!

自分が嫌なんだ!自分が1番嫌いなんだ!頼む!」

 

なお泣き続ける真一に近づいてケイタは

 

「嫌だね。お前はお前が勝てないと切り捨てた俺たちの勝利を見届けろ。それがお前の罰だ。」

 

限りなく優しい声で涙を流すもう1人の自分の肩を叩いた。

その目には裏切られた怒りは無い。

ただ純粋に真一を励まそうとしている。

 

「無理だ。ゼイビアックスには勝てない。」

 

「そんなのやってみないと!」

 

「無理なんだよ!

俺はお前らのウイルスをゼイビアックスに渡した!」

 

「何ですって!?」

 

「もうワクチンプログラムだって作られてる!

きっとテレポートアンテナが起動するまで棒読み段階だ!」

 

サクラはすぐに通信機でマスターユーブロンに連絡した。

ただ一言こう告げる。

 

「マスターユーブロン、緊急事態です。」




ケイタ「ちょっと、てかだいぶ駆け足だったかな?」

一夏「まさか、そこまで先手を打たれてたなんて!」

蓮「逆に言えば、もう後は最終決戦だけだ。」

一夏「次回、the final Plan!」

ケイタ「次回もみんなで!」

蓮「KAMEN-RIDER!」
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