infinite DRAGON KNIGHT in 明日未来   作:伊勢村誠三

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ケイタ「前回は、漸く手塚さんと初めて会ったとこまでか。あんま進まなかったな。」

一夏「そりゃ、字数今までで一番短かったしね。」

ファイブ『ナンダカ、オワリ、ザツダッタ。』

ケイタ「まあ、言ってやるなよ。」

ファイブ『ソレカラ、コノセカイ、リュウケンドー、ヤッテナイノ?』

ケイタ「鳴神龍神流が実際にあるっぽいし、そうなんじゃない?」

ファイブ『ナンデ一夏ハ、ツカエタノ?』

一夏「今時、ユーチューブでなんでも見れる世の中!
道具を揃えたら、後はトレースするだけよ!」

ケイタ「それはさて置き、実は作中最強?のあの人が初登場!さてさてどうなる?」

(op Alive A life 仮面ライダー龍騎)


Dragon against Dark wing その3

1

山田真耶は閑静な住宅街で警察官の父親とごく普通の主婦の間に生まれた。

両親に深く愛され真耶はやや内向的ながらも真っ直ぐに育った。

真耶は幼い時に同じ年頃の子供たちが夢中になるようなヒーロー、ヒロインに興味を持たなかった。

 

何故なら真耶にとってヒーローとは警察官の制服姿のやる気に満ちた父だったからだ。

その姿は正に戦士のようでいつかきっと悪そのもののような怪物を倒すのだと信じていた。

 

実際彼女の父は正義感に溢れ、勤務態度も極めて良好。

彼の元で巡査を経験した者は必ず警察の鏡のようになれるというジンクスが生まれた程だ。

 

そして家族との時間を蔑ろにするようなことも無かった。

休日はよく真耶を釣りに連れて行った。2人は3時間近くかけて歩いて港に向かった。

不満顔の真耶に父は決まってこう言った。

 

「釣りは楽しい。だから苦痛も必要だ。」

 

真耶の父は肉体を通して子供を教育するタイプの人間だった。

その甲斐あって真耶は健康的に育った。

男女共にソツなく接して学校の成績も良く、ISの才能も抜群。

教えるのが上手かったのも手伝って後輩からも慕われ、先輩からも可愛がられていた。

 

特別仲の良い友人と呼べるのが織斑千冬ぐらいしか居ないのが唯一両親の気がかりだったが、それには真耶にしか知らない理由があった。

真耶は生まれつき視力が低かった。

眼鏡が無いと視界がぼんやりとハッキリしなかった。

その代わり色々なハッキリしないものを見ることが出来た。

幼稚園の頃、真耶には鏡に映る物や人が自分の見ている世界と一致しないことに気付いた。

真っ直ぐに鏡を見てるはずなのに鏡に映る自分は左を向いてる。

それはベンタラの真耶だった。

 

何故か彼女はアドベントカードやアドベントデッキ無しでベンタラを見る事が出来たのだ。

その時真耶は小さいながらに手の届かない場所もある事を決して目を合わせない鏡に映る自分を通して知った。

そして中学生に上がった頃、真耶は千冬に出会った。

彼女はどの鏡にも違う動きをする鏡像が、鏡像そのものが映らなかった。

 

この人は限界がない人なのかもしれない。

そう興味を抱いて話しかけてのが始まりだった。

真耶は千冬の見境のない優しさに、悪く言えば八方美人な所に惚れ込んだ。

全部が全部ではなかったが順調だった。

 

それが崩れたのは真耶が中学三年生に上がった時。

真耶の父が人を撃ち殺した。

駅前のパチンコ屋で強盗をした男にナイフを刺されそうになりとっさに発砲したのだ。

 

脳を撃ち抜かれ即死だった。

男が暴力団員だった事もあり正当防衛とされほとぼりが冷めた頃、真耶の父は職場に復帰した。

しかしその後から妙な噂が立ち始めた。

例を挙げればきりがないが、一番おかしかったのが父がいきなり八百屋の店先に並んでいる野菜を割りだしたというのだ。

曰く野菜の中は凶器を隠すのにうってつけの場所とのことだ。

 

もちろん最初は本気にしなかった真耶だが、どうしても信じざるを得ない出来事があった。ある日家に帰ると父に呼び出された。

 

「真耶。蜷川は生きている。」

 

蜷川というのは父が撃ち殺した暴力団員の名前だった。

なんのこと?と聞き返す真耶を無視して父は語り出した。

 

まとめると蜷川はまだ生きていて復讐の機会を虎視眈々と狙っている。

街の誰かになりすましている。らしい。

一人で全てのなりすまされてる人間の候補を確かめるのは現実的ではないから尾行などを手伝って欲しいというのだ。

 

真耶は困った。

顔見知りの人間を疑うのが心苦しい以前に真耶は蜷川の遺体と対面したことがあるのだ。

あれは間違いなく死んでいた。

変装やよくできた人形などではない。

 

困りに困って母や千冬に相談したが満足のいく答えなんか見つかる筈もなく母からは父は罪の意識に囚われてるだけだからもう少し手伝ってやれと言われてしまった。

 

真耶は魚屋の尾行を頼まれた。

しかし真耶も暇じゃない。

部活やIS学園進学に向けた勉強もあったし、心労がたたってよく身体を壊すようになった母に変わって家事をするようにもなったからだ。

魚屋とたまに世間話などをしたが彼も鏡に映る彼にも変化はなかった。

家に帰ると父は魚屋はどうだったか?と聞いてきたが、真耶は返事をはぐらかした。

そんな真耶を父は冷ややかな目で見ていた。

暫くして真耶がIS学園に通っている千冬と公園で電話をしていた時

妙な気配がずっとついてきてることに気付いた。

 

ストーカーか?あり得なくはない。

真耶は準IS代表候補生だ。

量産型のカスタム機とはいえ専用機の支給も検討されている。

乱暴目的以外にも誘拐する理由はまあまああった。

携帯をいじるふりをして画面側のカメラを使い後ろを見る。

警官服の大柄な男だ。

すぐさま回れ右して男に迫った。

 

「お父さん?」

 

「お前は真耶じゃない。」

 

やっと見つけたぞ蜷川。

そう言って父はピストルを抜いた。

 

「お父さん?何言ってるの?」

 

真耶を無視して父は壊れたロボットのようにまくし立てた。

俺の娘になりすますとはいい判断じゃないか?

俺が妻と並んで一番油断する相手だからな。

真耶はどうした?

殺したのか?

俺も殺すのか?

なら俺はお前を殺す。

今度は外さない。

 

安全装置が外され引き金が引かれる。

頭が弾けたのは真耶の父の方だった。

暴発だ。飛び散った脳漿が真耶の顔面を灰色にした。

 

 

 

2

「ーーくん。ーまだくん。山田くん!」

 

「ふぁ、、?」

 

どうやら自分は眠ってしまっていたらしい。

さっきのは、全部夢か。本当に起きたことだけど。

 

「大丈夫か山田くん?うなされていたぞ?」

 

「大丈夫です。昨日寝るのが遅かっただけなので。」

 

「そうか、今朝からクラスを任せっぱなしですまないな。」

 

「いえいえ、私も副担任ですから!」

 

「そう言ってくれると助かるよ。

今日はもう上がっていい。あとは私がやっておく。」

 

「ありがとうございます。ではお先に。」

 

教員室を後にして素早く寮の自室に直行した。

鍵をかけて部屋中のカーテンを閉める。

バスルームに入り、ポケットから白鳥をあしらった金のライダーズクレストのついた白いアドベントデッキを取り出す。

下段に腕を交差させながら羽を広げるように構えて

 

「カメンライダー!」

 

右手を左肩の前にビシッと伸ばしデッキをセット。

今度は腕を上段に交差させゆっくりと下ろす。

仮面ライダーセイレーンに変身した真耶はベンタラにダイブした。

 

 

 

3

何者かがベンタラに突入する気配を感じたウイングナイトはアタックベントを使い呼び出したダークウイングと合体し、屋上まで飛翔した。

 

(ドラゴンナイトには悪いが、ブレードは目の前の敵しか見てない。

あいつでも平気だろう)

 

取り敢えずは二人の実力は拮抗しているようなので目の前のアンノウンに集中した。

 

<SWORD VENT>

 

背後から白鳥型のビースト、ブラウンウイングが現れ自身の翼の一部を模した薙刀、ウイングスラッシャーを放った。

その先にいた仮面契約者がそれをキャッチする。その姿はさながら

 

(白いウイングナイト?)

 

女らしい細いラインのアーマーのライダーだ。初めて見る。

 

「黒いセイレーン !?」

 

どうやら向こうはセイレーンというライダーらしい。

 

「違う。俺は仮面ライダーウイングナイトだ。」

 

スラリとダークバイザーを引き抜く。

 

「待って下さい!

私はあなたと戦うつもりはありません!」

 

「何?」

 

「虚しいと思いませんか?

誰かを殺して自分の願いを叶えるなんて。」

 

「、、、まさかそんな一般論を他のライダーにも演説してるのか?

悪い事は言わない。やめておけ。

そんな事を言いふらした所で他のライダーの格好の標的になるだけだ。」

 

「そう言うあなたは私に乱暴しないんですね。」

 

「誤解を招く発言はやめろ。

別に俺は俺の邪魔さえしなければなんだっていい。

どこでどいつがベントされようと知ったことか。」

 

「じゃあ邪魔するなら、手加減なしにベントすると?」

 

「あぁ。それにライダーになるような奴は追い詰められて自分はどん底だって被害妄想膨らませて

甘い餌に釣られて願いが叶うかも怪しいのに殺し合う脳足りんのとたんどもの集まりだ。

そんな奴らは社会のゴミだ。

俺は自分からゴミ拾いするような殊勝な人間じゃないが、

向こうから来るってんなら大歓迎だ。

俺の目的の邪魔も減って地球がちょっと綺麗になって一石二鳥だぜ。」

 

<SWORD VENT>

 

バイザーにカードをベントインし、ウイングランサーを召喚し、バイザーをホルスターに仕舞い、両手で構える。

 

「あなたこそそんな事を平然と言ってのけるなんてなかなか立派な社会のゴミなんじゃないですか?」

 

「言うと思ったよ。

そうゆうセリフは相手の心を理解できる奴が言うんだな。

ライダーの力さえあれば、基本的に暴力でどうとでもなるものは大抵手に入る。

なのにわざわざあんな怪しい奴をアテにする理由はなんだかわかるか?」

 

「それは、、、。そんなのわかるわけないでしょ?

だいたい、誰かを自己満足の為に無闇に傷つけないなんて当たり前です!」

 

「ふん。俺はお前みたいな単純な奴が大嫌いだ。

想像が及ばないなら黙っていろ!」

 

真っ直ぐに突撃していくウイングナイト。

慌てて構えるセイレーン。

 

「グギャ!」

 

しかし悲鳴をあげたのは両者のどちらでも無かった。

いきなり振り返ったウイングナイトに切り裂かれたオレンジ色のライダー、仮面ライダーインサイザーだった。

 

「久しぶりだな。インサイザー。」

 

「な、なんで、完璧にとったと思ったのに、、。」

 

「流石に3回も同じ挨拶をされりゃあ気をつけるようになるさ。」

 

立ち上がるインサイザー。

そして構える両者。インサイザーの左手の鋏型の刃の付いたガントレットタイプのバイザー、甲召鋏(こうしょうばさみ)ボルバイザーとウイングランサーが火花を散らす。

キック、打撃、剣戟の応酬。

格闘技の心得があるのかインサイザーは格上のウイングナイトにまあまあ善戦している。

ボルバイザーがウイングランサーを挟みこんで受け止める。

 

「ウイングナイト、、今日こそ頂くぜ、100万ドル!」

 

「俺たちそんな金持ちに見えるか?」

 

「確カニ!精々バーガー屋の店員、後ろの女は売れない売女ってとこだな!」

 

「何ですって!?」

 

「じゃあなんでさ?」

 

「一人につき100万ドル!

お前らクズをベントすればコナーズから貰えるんだよ!」

 

「ふん!普通に強盗したりするのは警察がいて怖いからライダー以外いないベンタラに来たってか?臆病者だな!」

 

「黙って戦え!」

 

がっちん!ボルバイザーがウイングランサーを砕き潰した。

そのまま左手で顔面を殴ろうとするがそれより先にウイングナイトの鉄拳がインサイザーのカニのような仮面に直撃した。

 

「軍属舐めんな。」

 

ダークバイザーを引き抜き、インサイザーに斬りかかる。

 

「辞めなさい!」

 

その間にセイレーン が割って入った。

 

「なんであなたはそんなにお金が必要なんですか?」

 

「んなもん酒に女に遊びのために決まってんだろ!」

 

<STRIKE VENT>

 

契約ビーストの腕を模した打撃武器シザースピンチを右手に装備しセイレーン に殴りかかる!

 

「なるほど、じゃあ死んでください!」

 

「どの口で俺が社会のゴミだよ。」

 

呆れながらも突貫していくウイングナイト。

シザースピンチの打撃とダークバイザーの剣戟とセイレーンのウイングスラッシャーの回転攻撃が入り乱れる。

 

真っ先に崩れたのはセイレーンだった。

シザースピンチにウイングスラッシャーを真っ二つに挟み切られ、狼狽えた隙にダークバイザーで切り上げられた。背後にあった壁に激突する。

 

(しまった、バイザー落とした!なんとか、カードを、、!あれです!)

 

何かに気付いたセイレーンはウイングナイトとインサイザーをちょうど見下ろせる位置にある給水塔に向かって飛んだ。

 

セイレーン の背中には普段はマントになっていてわからないが白い白鳥のような翼がついついるのだ。

給水塔を拳でぶち破る。思った通り中から大量の水が出て来た。

 

「知ってますか?

昔は水面が鏡の代わりだったんですよ。」

 

デッキからアタックベントのカードを引き抜き水面にかざす。

アタックベントのカードだけは鏡にかざすだけでも発動できるのだ。

 

「ブラウンウイング!こっちです!」

 

彼方から飛来した白鳥型ビースト、ブラウンウイングの背中に飛び乗るセイレーン 。そして更に上昇し

 

「マズイ!」

 

「あ?」

 

翼を思い切り羽ばたかせたことで生じた爆風がウイングナイトとインサイザーを吹っ飛ばした。

ウイングナイトはなんとか背後のダークウイングに翼を展開させ無事着地。

インサイザーはゴミのコンテナに頭から突っ込んで溺れている。

一瞬バナナの皮が乗ったプラスチックバケツを被った頭が見えた。

 

「蓮!?一体何が?」

 

「話は後だ!セイレーン が降りてくる前に脱出するぞ!」

 

無理矢理ドラゴンナイトのアーマーの襟を掴み鏡に突っ込んでいくウイングナイト。

 

「ま、待てよ!まだ俺は戦える!」

 

虚仮にされたように感じたのか、怒り心頭に発する感じでバケツを脱ぎ捨てながら二人が消えた鏡に向かうインサイザー。

 

「なら私とデートしませんか?」

 

背中に激痛が走り、ふらついた所をバランスを崩して倒れる。

バイザーを拾い直したセイレーン の高所からの斬撃だ。

 

「くっそう!」

 

ならアタックベントで二対一だ!

そう思ってカードをきろうとした瞬間。

セイレーン の胸部装甲に緑色のレーザー弾が炸裂した。

一発二発三発、フルオートにしたレーザー銃から放たれるレーザーはセイレーンを後退させていく。

 

「な、何がどうなって、、?」

 

「おい!逃げるぞ!」

 

漸く煙が晴れ、セイレーン が見ることが出来たのはインサイザーを連れて逃げる緑色の装甲車のように堅牢な鎧をまとったライダーの後ろ姿だった。

 

「あーあ、残念です。

私に怯えて戦えなくなるぐらいまで痛めつけるつもりだったんですけど。」

 

アーマーを解除して真耶に戻ったセイレーンは手近な鏡にダイブして部屋に戻った。

バスルームで変身した理由は鍵がかかるだけでなくすぐにシャワーを浴びれらるからだ。

 

真耶はすぐに服を脱ぐとシャワーから出る熱いお湯を頭から全身に浴びた。

真耶は入浴よりシャワーのが好きだった。

流れに受けて立っている自分を認識できるからだ。

湯船は、体が溶け出してしまいそうで嫌いだった。

父はきっと蜷川の頭と一緒に現実と願望の境界線をも撃ち抜いてしまったのだ。

だから最後は、白と黒がぐちゃぐちゃに混ざり合った灰色を撒き散らして死んだのだ。

 

なら私もそうなるのだろうか?あり得なくはない。

知らず知らずに子は親の真似をするものだと言うし、私には疑いようもなく、あの父の血が流れている。

ならこの与えられたライダーの力で何が出来る?

そう考えた時に思いついたのがライダー同士の戦いを終わらせる事だ。

 

あの背の低い白人の男、犯罪被害者救済委員のレイモンドと名乗ったあの男は母の仇打ちの正体とそれに相応しい力をやるから他のライダーをベントしろ。

と言われたが真耶は別に復讐をしようとは思わなかった。

行きずりの空き巣と出くわしたのが運の尽きだったのだ。

真耶はそこら辺が誰に対してもドライだった。

故に真耶にとって大事なのは今殺し合いが行われているという事実だけ。

 

「待ってて下さいねウイングナイトさん。

あなたは体をバラバラにしてブラウンウイングで残る全部のライダー達の頭上に振りまいてあげます」




ファイブ『イジョウ、ドウダッタ?』

一夏「遂に登場したね最強のライダー、インサイザー!」

ケイタ「そんなに強いかなこいつ?」

一夏「何だかんだ蓮相手にまともにやり合えてたしそこそこ強いんじゃない?」

ファイブ『フォンブレイバーノ、デバンハ?』

一夏「それは次回しっかり用意されてるらしいから期待してて。」

ファイブ『一夏トケイタがイウナラ、シンジル。』

(ED DIVE IN TO THE MIRROR カメンライダードラゴンナイトより)

ケイタ「次回、手塚さんが戦う訳とは!?
Dragon against Dark wing その4!」

一夏「これで決まりだ!」
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