infinite DRAGON KNIGHT in 明日未来 作:伊勢村誠三
心愛「らしいよ。今回間に蓮くん対セシリアちゃんとケイタくん対一夏ちゃんのお兄さんを挟むからかなり長くなるって。」
真耶「やっぱり原作のイベントと絡むと膨大な量になっちゃいますね。」
ケイタ「仕方ないといえば仕方ないけど、何とか何ないのかな?」
心愛「兎に角これで一区切り!」
真耶「さてさてどうなるでしょうか?」
1
屋上に集まった7人はそれぞれ持参した弁当を広げて一番角のベンチに陣取った。
「へー、じゃあ将来占い師?」
「かどうかは分からん。それにあんまりいいもんじゃないさ。
良くも悪くも私の占いは一度だって外れたためしがない。」
「ふぅん。ところでケイタはお弁当無いの?」
「食堂か購買で済ますつもりだったんだけど、、、。」
「くノ一共に邪魔されたと?」
購買にたどり着く前に全学年の生徒から質問攻めにされロクに何も買えず、
セブンのクラックシークエンスでなんとか塞き止めながらたどり着いたようだ。
「あぁ、学校に3人しかいない男子ってやべーな。ブランド力が。」
「全く、ケイタはホント、昔からケイタだよね。
ほらお弁当、ケイタの分も作って来たから。」
「毎日頼むぜ。」
「時々バイク貸して。」
「おう。」
チャリン。と風都市のマスコットキャラ、ふうとくんのラバストの付いた鍵を渡すケイタ。
「織斑さんと網島君って昔から仲いいの?」
「一夏でいいよ。ま、半分姉弟みたいなもんかな?」
「かれこれ小4からの付き合いだしね。」
「私と海之ちゃんもそんな感じかな?」
「れんれんはどーやって来たの?」
「馴れ馴れしくニックネームで呼ぶな。
へんなニックネームをつけるな。
まぁ強いて言えば鏡のイリュージョンだ。」
「蓮くん狡だー。」
「なんとでも言え。」
話題は必然的に海之の占い絡みの、ケイタと蓮のクラス代表決定戦の物になった。
「結局、あの占いってどうゆう意味なの?」
「さあ、私はほんの少し未来の断片を観れるだけさ。
信じるか信じないかは一夏次第だし、
運命は変えられる、いや、一夏なら変えられると出た。」
取り出した5円玉を弾き、満足げに頷く。
「やはり、何故か一夏の未来はよく見えない。」
「え?じゃあケイタへの助言とか言ってたあれは?」
「恐らく網島が絡んで漸く観えた未来なんだろう。
だが気にすることは無いさ。
未来がわからないって事はれないってこと。
つまりいつでも無数の選択肢があるということだ。
何ものにもなれる。
それはきっと、君が素晴らしい人ということだ。
胸を張れ。きっと君は迷わず後悔しない選択肢を選べる。」
そう言った海之の顔は少し悲しそうな、泣いてるように見えた。
「それも占いか?」
「いや、一個人手塚海之の経験則だ。」
7人に妙な沈黙が流れる。
「みゆきち水筒取って〜。」
「え?あ、あぁ。えっと、何色だ?」
「きつね色〜。」
テーブルに手を伸ばす海之。
しかしすぐ手前にあるのに取ろうとしない。
「みゆきち?」
「どしたの手塚さん?立ちくらみ?」
「い、いや!なんでもない!、、これか?」
「う、うん。」
「手塚?平気か?」
「だ、大丈夫だと言ってるだろしつこいぞ!」
ガン!思い切り机を叩きながら立ち上がる海之。
しかしすぐに落ち着き、
「すまない、取り乱した。」
「お、おう。」
キンコンカンコン。狙いすまし用にチャイムが鳴った。
「す、すまん。
次の授業は織斑教諭のなんだ。一足早く失礼する!」
「ごめんみんな、また今度!」
「またねー!」
「転ぶなよー!」
「頭気をつけてねー!」
階段を駆け下りる二人。
慌てながらも千夜は嬉しそうだ。
「良かったね、みんないい人そうで。」
「ああ、網島はいい奴だし、秋山も、心愛も、一夏も、本音もいい奴だ。
いい人同士で戦うなんて大変になりそうだ。」
「、、、え!?じゃあまさかあの中の誰かが?」
「仮面ライダードラゴンナイトと仮面ライダーウイングナイトだ。」
ポケットからスティングのデッキを取り出す。
「あの5人のうち誰かが、
わたしの占いは、当たる。」
2
仮面ライダーインサイザー=リッチー・プレストンは資産家の父と良家の令嬢の母の間に生まれた。
幼い頃より何不自由なく育ち、なんの苦労もなく過ごしてきた。
勉強やスポーツが人よりできたのも手伝ってリッチーは尊大で自分勝手な大人になり、大学を出てからは父から渡された金で女を引っ掻き回したりスタジアムを貸しきったりして遊び暮らしていた。
半年前、父に勘当されるまでは。
父から直接言われた訳ではなく、父の弁護士を名乗る背の低い白人の男ウォルター・コナーズから聞いた話だ。
その後彼は店先で看板を掲げて踊るバーガー屋の冴えない店員を指差してこう言った。
「明日は我が身かもな?」
それはプライドの高い彼には考えられないことだった。
思わず言い返した。
「俺に全てを与えたのは親父だ。
俺をこんなにしたのも親父だ。
いくらなんでも虫が良すぎるだろ!」
「成る程、君の意見にも一理あるな、、、。
そうだ!一つ、君にぴったりな仕事があったぞ。
確か、総合格闘技の心得があるそうじゃないか。」
「、、女の気を引けるからね。」
「なら大丈夫だ。」
そう言ってコナーズは懐から蟹のライダーズクレストのついたアドベントデッキを、インサイザーのデッキを取り出し、リッチーに渡した。
「これは?」
「商売道具さ。君と同じようにこれを持つ賞金首達をベントする、倒すんだ。100万ドルも夢じゃない。」
こうしてリッチーは仮面ライダーインサイザーになった。
暫くは肩慣らしであえてビーストとばかり戦っていたが、ある日。
ついに他のライダーを見つけた。
後に宿敵となった(と、リッチーは思ってる)ウイングナイトだ。
ウイングナイトはガソリンスタンドの真ん中で猿型のビースト、デットリマーと戦っていた。
デットリマーはビーストにしては珍しく、ビームガンになる尾と機動力を武器に遠距離から相手を追い詰めるビーストだった。
しかし引火物だらけの上に登る場所の少ないガソリンスタンドに追い込まれては得意の戦法は使えない。
あっという間に体に穴を開けられそこから強引に上半身と下半身を泣き別れにされた。
「食え。昼飯だ。」
背中にくっついていたダークウイングが分離し、上半身を器用に両足で捕まえると西の方に飛び去っていった。
チャンスだ。そう思い背後から攻撃を仕掛けた。
ボルバイザーがウイングナイトの背中のアーマーに炸裂する。
派手な火花を散らしながらウイングナイトは仰け反った。
「終わりだ!」
もう一発、今度は頭を挟み潰してやる!
そう思って再び攻撃しようとするが、それより先に視界が反転した。
すぐに復帰したウイングナイトの足払いだ。
立ち上がるより先に首を掴まれ無理矢理立たされる。
「プレゼントはお返しするぜ。」
一閃、ニ閃。ウイングランサーの刃が何度もインサイザーを襲った。
その度に焼けるような痛みがインサイザーを襲った。
痛くて嫌になるたびに100万ドルのためだと自分に言い聞かせ、耐えた。
その明らかに使い方を間違ってるタフネスが無ければあっという間にベントされていただろう。
何とかアタックベントでボルキャンサーを囮にして逃げおおせた。
その後も何度かウイングナイトと戦ったが戦うたびに不意打ち以外効かなくなってきた。
そんな調子でダラダラと戦い続けて半年。
日本くんだりまでやって来てホテルに住み、全然ライダーは見つからないし、たまに見つけたと思ったらアドベントビーストだし、ウイングナイトを見つけたと思ったら何故か白いライダーにボコボコにされるしで散々だった。
ならばこそ彼はそろそろ学ぶべきだった。
うまい話には裏があることに。
3
何者かに引っ張られベンタラから元の世界に戻った。
そこは何処かのホテルの一室だ。
奥のテーブルに外にはねたボサボサの長い髪のアジア系の男がパソコンをいじっている。
「だ、だれだよお前ら!」
自分の腕を掴んでいた男の手を振り払ってデッキを構えた。
「待て待て待てよリッチー・プレストン。俺たちは敵じゃない。」
「じゃあなんで俺名前知ってるんだよ!
俺のことを調べるってことじゃないか!」
「そりゃそうさ。君は強いらね。けど、釣りは苦手だろう?」
「、、まあ、デートにはむかねぇよな。」
「だからさ。俺たちは君に色んなデートをこなせる様になって欲しいのさ。」
そう言って腕を掴んでいた男はポケットから写真を取り出した。
そこには白いパーカーを着たリラックスした顔の長い黒髪ロングのアジア系の美少女が写ってた。
「上玉だけどまだガキだし、アジア系は好みじゃない。」
「だろうね。それはドラゴンナイトの趣味さ。」
「ドラゴンナイト?」
「ウイングナイトのお友達さ。」
「何?」
「木目の街のバーでたまにバイトしてるよ?」
「、、、なんでわざわざ俺にこんな事を教えんだよ?」
「それは俺があんまり近接戦が得意じゃないからね。
早めに消えて欲しいのさ。君は100万ドルに、俺は邪魔者の排除が出来る。
君は楽に敵をサンドバッグにできて、俺は彼と集めた情報を出す代わりに君に敵を倒して貰える。
お互いいい事づくめさ。」
「成る程、、いいぜ。乗ってやるよ、えっと名前は?」
「俺はドリュー・ランシング。
「トルクか、じゃあな!
直ぐにドラゴンナイトをベントしてやるぜ!」
リッチーは再び鏡に突入して止めてあったオレンジ色のホンダCBR600Fに跨るとどこかへ去っていった。
「あのボンボン、どこまでやれると思う?マギラ。」
「最後まで、網島くんと秋山くんが最高のフォンブレイバーバディになる為のいい人柱になるのさ。」
「君は怖いねえ。その奇妙なUSBメモリもなんかとんでもない種仕掛けなんだろう?」
「砂漠でゴムボートを売れる君に言われるとは心外だね。
何にせよ、ベント出来ないなら処理が面倒でも殺してしまうのも一手さ。」
それで死んでしまっては網島くんも秋山くんもそれまでだったって事だからね。
そう言って間明は机に置かれた3本の
<NIGHTMARE>
<DUMMY>
<ANTLION>
4
鏡から飛び出したケイタと蓮は誰もいないことを確認するとアーマーを解除した。
『どうしたケイタいつにも増して冴えない顔だな。』
「あぁ。やっぱやる気でなくて。」
「ライダーバトルにか?」
「ビーストみたいに居るだけでこっちに迷惑かかるとかなら害虫駆除で割り切れなくないけど、特に悪い事してない人間となるとちょっと、、、。」
『だが今回は先に仕掛けて来たのはあのブレードとかいうライダーだ。
君に非はない。正当防衛じゃないか。』
「そうは言うけど、信用ないかもだけど喧嘩からは足洗ったんだよ。」
滝本が死んでからというもの、ケイタは自衛以上の喧嘩をしなくなった。
ちっぽけな自分から目を背けてるみたいで嫌になったのだ。
「別にベントしたって気にする事はない。」
「は?」
「ライダーになる様な奴はみんな心に酷い傷を負ってる。
それが元でもう死んでる。だからベントしたって殺した事にはならない。」
それのせいか脳足りんのとだん野郎共だ。と蓮。
それを言うなら
「てか、言ってる事めちゃくちゃで訳分かんねぇよ。」
『まるで自分は死人だとでも言いたげだな。』
「ある意味ではお前程仮面契約者に向かない奴はいないな。」
「なんだと?」
『誤解しないで下さいケイタ様。
レン様はもしもの時にケイタ様が必要以上に罪の意識に苛まれないように「サード。」、、はい。口が過ぎました。』
「、、、蓮ってめんどくさ。」
『これがガンノスケが言ってたツンデレというリアクションだな。』
「男のツンデレとか誰得だ。」
そんな話が脱線し始めた頃、突然後方のドアが開いた。
「アキヤマ先輩に網島さん?」
「蓮にケイタ?」
「キリエライト?」
「立香さん?」
「なんでここに?」
「こっちのセリフですよ。
ここは鍵がかかっていた筈なのになんで内側に?」
「鏡のイリュージョンだ。」
?とマシュは小首を傾げるが立香はマシュに見えない様にウイングナイトの変身ポーズを取っている。
無言で頷く蓮。
『実は立香様はビーストに襲われていた所をレン様が助けたのを覚えているのですが、マシュ様はその時一緒に居たのですが気を失ってしまった時に前後の記憶が抜けてしまってライダーの事を知らないのです。』
デッキ越しにサードがケイタに説明した。
成る程、中々めんどくさい状況だ。
「それで、この時期に整備室を使う様な用事って事は、来たのか?俺たちのISが。」
「はい!アンカーUSAと倉持研究所の逸品です!」
そう言ってマシュは蓮に金色の三連リングを、ケイタに銀と赤の六角形のストラップを渡した。
「これが俺のIS?」
「はい!打鉄赤龍。打鉄弐式の没案の一つ、特殊振動を発するクロー、グラインダーを主力武器とした瓦礫撤去にも転用出来る接近パワー型のISです!
如何なる相手も砕き潰します!」
「く、砕き潰す?」
「はい!アーマーごと!頭骨ごと!」
そこからマシュの語りは止まらなかった。
血走った目が完全に座っている。
それからだんだん顔が近づいて来て今にもくっ付きそうだ。
「マシュさんってこんなだっけ?」
『多分ハンドル握ったりアルコールを摂取したりすると人が変わる人間だな。』
『確かいつだったかチョコボンボンで酔っ払ってしまっていたかと。』
「キリエライト!」
「マシュ!ステイステイ!」
「え?あ、す、すいません!
また取り乱してしまいました!」
恥ずかしそうに乱れた髪を直しながら咳払い。
「兎に角これでIS戦の練習が出来ますね!」
「よし、黒翔は競技用にしただけだったな?」
「うん。思い切り暴れて平気だ。」
『レン様、くれぐれもうっかりやり過ぎない様に。』
5
その後蓮とはアンカーの仕事があるという事で先に帰る事にした。
預かったカワサキの鍵を差し込む。蓮はベンタラから帰るらしい。
ベンタラ様様だよ本当。そのまま出ようとした時だった。
「居た!おいケイタ!」
「?三春?」
剣道着の三春が駆けてきた。
「どうした、そんなに急いで。」
「戦う前に言っておきたいことがある!」
「それ、今度の代表決定戦のことか?」
「あぁ、蓮にも伝えといてくれ。
俺が勝ったら一夏に余計なことを吹き込むな!」
「余計なこと?」
「あぁ、さっき剣道場で箒が起こってるのを見た一夏の剣が外道の剣だって言ってたからお前らがなんかしたんだろ。」
外道の剣とはまた岡田以蔵みたいな。
確かに昔から撃剣矯捷なること隼の如しって感じではあったが。
「外道の剣ってどんな具合に?」
「さぁ?箒は怒ってどっか行っちゃったし。」
ガクッ!思わずバイクから転けそうになる。
そういえば三春には昔から良くも悪くも見境なく被害者がいそうな問題に首を突っ込んでいたな、と思い出す。
「、、俺も心当たりないけど、三春なんでも首突っ込みゃいいって問題じゃないぜ?」
「俺が間違ってるって言うのかよ!」
「そうは言ってねーよ。
ただお節介が過ぎると良くないって話だよ!」
もうこの話はまた今度で。そう言って俺はバイクを発進させた。
『お節介というか、過保護な兄だな。』
「親がいないし仕方ないっちゃ仕方ないけど、
一夏だってもう子供じゃないんだぜ?
ま、偶に頼られると可愛いけど。」
『君もつくづくシスコンだな。』
「まさか。」
6
ベンタラのハイウェイを奇妙なバイクが駆けている。
三輪車でゴツく、上部全体を大型スクリーンが覆っており物理的に曲がれる構造をしていない。
が、何故か問題なく運転できるライダー専用バイク、アドベントサイクルだ。
そろそろラビットハウスか。
そう思いスピードを緩めようとした時、搭乗していたウイングナイトは対向車線にもアドベントサイクルが走っているのを目視した。
向こうも気付いたらしい。
スイッチを押してサイドバックルに付いていたシートベルトを外し、座席が持ち上がるのを待って降りた。
「君がウイングナイトだな?」
<STRIKE VENT>
同じく降りてきたライダー、
「構えろ。」
「ふん、いいぜ、夕飯前の腹空かしだ!」
ウイングバイザーとメタルホーンが火花を散らす。新たな戦いの火蓋がきっと落とされた。
ケイタ「てな感じでライダー編前半、まずはこれまで。」
心愛「どうだったでしょうか?」
??「そうじゃのう、あの一夏っちゅう娘の剣が本当にわしほどか確かめたくなったのう!」
真耶「だ、誰ですか!?」
??「わしか?わしは岡田以蔵。
人斬り以蔵の方が通りがええかのう?
作者が企画だけ作って、絶対長過ぎて書ききれんちゅうて諦めたえすえす、FGO RIDE THE RIDER CHRONICLEで、べるで木村っちゅう奴と一緒に藤丸とキリエライトのサーバントになる予定じゃった英霊じゃ。」
心愛「その以蔵さんがなんでここに?」
以蔵「なんでも次回は今回の続きじゃのうて番外編ちゅうやつにするつもりでいるっちゅうことを伝えにきたんじゃ。」
真耶「そうでしたか、お疲れ様でした。」
以蔵「、、おまん、なんかおかしゅうないか?」
真耶「え?」
以蔵「もっと痩せとって、たっぱもあったような気がするんじゃが、、気のせいかのう?」
真耶「ひ、人違いじゃないですか?」
以蔵「そんなもんかのう?」
ケイタ「そんなことより次回、番外編その1!買出(かいだし)」
真耶「その夜、運命に出会う。」