infinite DRAGON KNIGHT in 明日未来   作:伊勢村誠三

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ケイタ「初めて前後編になったけど、これ中編でもよかったんじゃない?」

翔太郎「ま、勘弁してやれ作者も手探りで書いてるんだ。」

一夏「ま、なんにせよ皆カッコよく書いてもらわないとね。」

ケイタ「Cは悪魔だ。なんて題名あるけど回収されるんだろうな?」

翔太郎「そいつは見てのお楽しみだ。」

一夏「それではどうぞ!」


Episode of jokers その3 Cは悪魔だ/ドラゴンナイトの憂鬱 後編

1

スピアーはバイクを停めると近くの鏡から地球側を覗き込んだ。

緑色のドーパントと黒いドーパントはまだ戦い続けている。

どうやら緑色の方が逃げにはいったらしい。

 

(よし、孤立した所をガゼール共に包囲させてタイマン張ってもらうで!)

 

意気揚々と地球側にダイブしようとした時だ。

 

<STRIK VENT>

 

右側からバイザーの認識音が聞こえた。

振り向くとそこにはゴツい銀色のライダー、

トラストがいた。

 

「なんやお前?」

 

「私と戦え。」

 

「お断りや、今まさにこれから仕事しようって所や。

あのドーパント倒した後にたっぷり時間かけて嬲ったるからそこで待っとれ。」

 

「待てん!待たん!今すぐ戦え!」

 

メタルホーンがスピアーの肩アーマーに炸裂する。

幸い最も装甲が硬い部分だったので大したダメージは無かったが彼をキレさせるには十分だった。

 

「その頭の角、象牙代わりに飾られたいみたいやなぁ!」

 

スピアーは激情に身を任せながら長年培って来た格闘センスでトラストを翻弄した。

得意のフェンシングで上半身にフェイントをかけながら下半身に深く突きこんでくるトラストにスピアーは即座に姿勢を低くし鉤手守法で対抗した。

下から巻き込む様に伸び上がるとメタルホーンを両手で掴み

 

「ここがお留守や!」

 

体のバネを余すことなく使ったタイキックを脇腹に叩き込む。

 

「ぐっ!」

 

「これで!」

 

握力が弱まった隙にメタルホーンを奪い明後日の方向に投げ捨てる。

顎にハイキックを浴びせ近くにあった粗大ゴミの山まで吹っ飛ばし

右脛の羚召膝甲(れいしょうしつこう)ガゼルバイザーにカードをベントイン。

 

<SPIN VENT>

 

螺旋状の角が二つ付いた殴打武器ガゼルスタッブを装備する。

 

「終いや!」

 

飛び上がり胸部と頭部に先端が一つづつ突き刺さる様に突き出す。

後一秒足らずでトラストの脳と心臓が同時に貫かれようとしたその時

 

<CONFINE VENT>

 

ガラスの塊が砕ける様な音と共にガゼルスタッブが粉々に砕けたのだ。

 

(カードを打ち消すカードやと!?)

 

「はっ!」

 

スピアーが落下してくるのに合わせて正拳を顔面に繰り出すトラスト。

スピアーは空中で身を捻って避けると新たなカードを使った。

 

<ATTACK VENT>

 

スピアーの背後から三体のレイヨウ型ビーストが召喚される。

 

「貸せ!」

 

そのうち一人から短刀を二本ふんだくると、

くるりくるりと剣舞の様に回転しながらトラストに迫った。

 

(考えたな。右に飛んでも、左に避けても配置した手下に行手を阻ませられる。ならば!)

 

<ATTACK VENT>

 

トラストも契約ビースト、メタルゲラスを呼び出し、

スピアーとその後ろに待機していたレイヨウ型ビーストを吹き飛ばしながら猛進させる。

そしてメタルゲラスそのまま自分の方に突っ込んでくる様にして激突する寸前に飛び、踏み台にして反対側の鏡にダイブ。

地球側に帰還した。

 

「ぐっ、、、あんの角野郎!

、、はっ!そや、黒いドーパントは!

おらん!畜生!何ぼーっとるんやお前ら!

さっさと角野郎と黒いドーパントを探せ!」

 

悪態をつきながらアーマーを解除して啓長、

その顔は悔しさや怒りで醜く歪んでいた。

 

「俺が、俺こそが一番になるんや!

何があろうと倒したる!」

 

決意を新たに啓長は戦闘の被害を免れたホンダCBR600F4iに跨り、二人の標的を捕捉すべく走り出した。

 

 

 

2

「くっそ、どこ行きやがった?」

 

完全に見失った事を確認すると仮面ライダージョーカーは変身を解除し、左翔太郎の姿に戻った。

そして何時もの様に独り言ちた。

 

今まで風都まで来ないにしても怪人屋、なんて噂と名前がつくぐらいに派手にやってりゃ犯人も色々ガサツ、と思っていたが当てが外れた。

 

よく考えてるぜ。

この林、人目につかない上に直ぐそこには入り込んじまえばそれだけで逃げ切れるIS学園というこれ以上ない隠れ場所。

加えて道路を真っ直ぐ行けば直ぐにとはいかないが街だ。

今日はゴールデンウィーク初日。

木を隠すなら森、人を隠すなら人混みだ。

それに一度逃げ切られたら顔を見られてるこっちが不利だ。

 

「この俺とした事がやっちまったぜ。」

 

だが起きちまった事は仕方ない。

この俺がなんとしても奴に罪を数えさせることに変わりはない。

 

「待ってろよ怪人屋。

この事件、極めてハードボイルドに解決してやるぜ。」

 

 

 

3

少し時を巻き戻し木組みの街の甘味処甘兎の前、

青いジーパンに無地の白シャツにオレンジのライダースジャケットを羽織った少年が立っている。網島ケイタだ。

 

(結局断りきれずに手塚さんまで来る事になっちまった。)

 

はあ、と溜息をつきながら目を擦る。

夢でみんなを殺してからというものの、

すっかり眠りが悪くなってしまった。

 

寝ようと思って目を瞑れば皆の惨殺死体か、

一夏の柔らかな美乳という健全な青少年の精神衛生上大変よろしくない二択しか浮かんでこないという非常に危険な状態なのだ。

 

当然安眠なんか出来るはずもなく起きてる全ての時間を睡魔との戦いに捧げているのが現状だ。

 

「帰りたい。」

 

『一番乗りが真っ先に帰ってどうする!

それに藤丸に奢る約束だろ。』

 

そうだよな、と待つこと5分。

学園の方から七分丈の黒いテーラード・ジャケットに、

ジップブーツカットデニム姿の立香がやって来た。

 

「ごめん遅かった?」

 

「いや、そんな待ってないです、、、。」

 

「? 俺の服なんか変?」

 

「いや、もっと青っぽい服かと思ってたんで意外だなって。」

 

「それ美作さんにも言われたことあるよ。」

 

「へぇ、意外と皆私服意外なんすかね?」

 

「かもよ?スティングの子とか予想の遥か斜め上だったりして。」

 

「確かに私服想像つきませんね。」

 

そんな風に話していると背後のドアが開いた。

 

「おや、早かったな二人とも。

待たせてしまってすまないな。」

 

「ごめんね時間かかっちゃって。」

 

「な、なんで私まで、、、。」

 

ケイタと立香は面食らってしまった。理由は二つ。

一つは扉から現れたのは海之、千夜、紗路の3人だったからだ。

海之と千夜は兎も角、紗路と二人に接点があったのは意外だった。

 

次に3人の装いだ。

千夜は予想通りの白い長めのフレアスカートに彼女の瞳と同じ色のトップスとゆったりとした感じで、

紗路は髪の色よりやや薄い色のパーカーに女物の白いカラージーンズと出かけられる格好なのだが海之の私服は

 

(フリッフリッのロリータファッション!?)

 

(よ、予想の斜め上どころか明後日の方向遥か彼方に飛んでっちゃったよ?)

 

《アキヤマが前に言ってた白ロリという奴だな。》

 

「それでは行くか、なんでも網島の奢りらしいからな。

紗路、遠慮しなくていいぞ?」

 

「えっ本当!?ありがとうございます!

ゴチになります!」

 

「そうだったの!?ごめんね網島君。」

 

「お前らは割り勘に決まってるだろ。」

 

 

 

4

カラオケを目指して進む五人。

一番前にケイタと海之、

一番後ろに千夜と紗路、

そしてその間に立香と大体二列に並んで進んでいた。

 

「ところで網島、君はいつデッキを手に入れたんだ?」

 

「外で聞くかよそうゆう事。

てか、あの時ブレードから助けてくれた事に礼は言うけど、殺そうとした事は全然許してないからな!」

 

そんな殺伐とした話題を他所にただ遊びに行くだけとしか聞かされていない千夜と仮面ライダーに関して風都からの噂話くらいしか知らない?紗路はいつも通りのゆるふわトークを繰り広げていた。

そしてそんな五人の背後に

 

「ねえマシュさん。」

 

「なんでしょう。」

 

「近いよね、ケイタと手塚さん。」

 

「ええ。それからあの後ろの豚ども、先輩を狙ってますよね?」

 

「うん。ワンチャン有るとか思ってるんだよ。」

 

「一夏さん。」

 

「はい、殺しましょう。」

 

二人の修羅とそれに巻き込まれた哀れな被害者の3人が尾行ていた。

一応経緯を述べると一夏と簪がラビットハウスの前で待ち合わせて合流し、街を散策していた時にラビットハウスの買い出しに出ていた心愛と休日でランチを食べようと出かけていたマシュと合流して途中まで四人で行こうという話になったのだが、

運悪く甘兎の前に来た時に五人が一緒になるのを見てしまったのだ。

 

もちろんただその場面を見ただけなら友達と遊びに行くだけだろうと判断するだろう。

しかし一夏やマシュからみて海之の私服は出かけるだけにしては気合いの入った物に見えてしまったのだ。

 

例えばデート。

その考えに辿り着いた瞬間一夏とマシュの思考から冷静の二文字が吹っ飛んだ。

一夏に言わせれば

 

(あんな告白みたい事言った上にセクハラじゃ済まされないようなことをしといてよく他の女とデートに行けるな?)

 

でありマシュに言わせれば

 

(先輩最低です。

私よりあんな金髪ちんちくりんのマッチ棒みたいにガリガリなチビが好みなんですね?

それにあの緑のはなんですか?

あのオツムの足りてなさそうな脳空は誰ですか?)

 

という訳である。

そして不幸にもその二人に挟まれる形で歩いていた心愛は逃げ出せずにいた。

殆ど泣きかけの顔で簪に助けを求めて振り返ると、

簪は深緑色のナイロンパーカーのポケットからアックスのデッキをチラ見せする、

ビーストが出たの意味のジェスチャーだろうか?

をすると、ごめんと手を合わせて路地裏に駆け込んで行った。

 

「簪ちゃんの嘘つき。」

 

この日始めて心愛は友達の陰口をたたいた。

 

 

 

5

心愛という尊い人柱のおかげで修羅二人から無事に逃げ果せた簪、アックスは特に目的なくぶらぶらしていた。

 

一応心愛にはビーストが出たからのジェスチャーはしといたがあんまりにも気の毒だったな。

今度はんぐり〜の出張販売所の日替わりスペシャルでも奢ってあげよう。

 

そう思いながら交差点に差し掛かったその時だった。

背中に鈍い痛みが走った。

 

振り返ると想像通り怪人がいた。

人型に蜘蛛を混ぜたような外見でありながら目、鼻、口など、顔立ちは人間とよく似ていて今まで見て来たどんなビーストよりも不自然で気持ち悪い外見だ。

 

「█▅▃▄▄▅▅▅▅━━―!!」

 

おそらく意味のない奇声を発しながら鉤爪を振り下ろす蜘蛛怪人。

デストバイザーで受け流し、返す刃で腹に斬撃を見舞う。

 

「██▅▅▅▃▄▄▅▃▄▅!」

 

倒れ伏した蜘蛛怪人は大袈裟に腹を抑えながらのたうち回り始めた。

 

「?(どうゆうこと?下手したらレッドミニオンより打たれ弱い、弱すぎる。)」

 

ふー、ふー、といきを荒くして咽び泣くところなんてまるで初めて親に打たれた子供みたいだ。

仕草の一つ一つが余りに弱々しくファイナルベント無しで、

なんなら変身していなくても倒せそうだ。

 

(油断させるための演技?いや、臭すぎる。)

 

試しに足でつついてみるとガシッと縋り付くようにアックスの足を伝って登って来た。

 

「!?」

 

「オね、、、お、オ、、お願イ、コ、、コロ、殺シて、、?」 

 

「━━━━!!」

 

しかも有ろう事かたどたどながらも人語を話したのだ。

 

「(アドベントビーストじゃない!?)まさか、、人間!?」

 

<SHOOT VENT>

 

そう思った瞬間、轟音と共にアックスと蜘蛛怪人は強い衝撃を受けて吹っ飛ばされた。

 

(ビースト?いや、さっきのは間違いなくバイザーの認識音!)

 

蜘蛛怪人を庇うようにデストバイザーを構える。

どこからでも来い。

次に砲撃が来たタイミングでフリーズベントで武器を使えなくしてからアタックベントでリンチにしてやる。

最悪刺し違えてでも蜘蛛怪人は逃してやらないと。

そんな思考が頭をよぎった時、奴は現れた。

 

緑色の戦車のような装甲は恐らく全仮面ライダーの中で最も厚いのだろう。

簪のアックスやトラストよりもゴツい、まるで奴自身が一個の戦車だ。

その姿は以前セブンから教えられたライダーそのものだった。

 

(緑のアーマーに触覚みたいな角、仮面ライダートルク!)

 

トルクがビームガン型のバイザー機召銃(きしょうじゅう)マグナバイザーを連射するのに合わせてアックスはカードをベントイン。

 

<STRIKE VENT>

 

両腕に一の腕をすっぽり覆う手甲に爪がついた打撃武器、

デストクローを盾のように使い接近する。

 

(まず一撃。)

 

デストクローを振り下ろそうとした瞬間、

トルクのアーマーが光になって弾けた。

中から白人の青年が現れる。

 

「ッ!」

 

なんとかギリギリで腕を止め、武器を下げた。

 

「脅かして悪いね、

こうでもしないと敵意がないって伝わらないと思ったからさ。」

 

アックスの動揺を他所にトルクは、ドリューは一気にまくし立てた。

 

「しかし本当に良かったよ、

君がドラゴンナイトみたいに話が通じない奴じゃなくて。」

 

「ドラゴンナイト?」

 

「ああ、赤いライダーだ。気をつけた方がいい、

なんせあいつは、俺たちを裏切ってアビスをベントした張本人だ。」

 

 

 

6

同じ頃繁華街にあるカラオケ店、

その受付にケイタ達はいた。

 

「三時間、5人で。ドリンクバー付き、

あー、あと手塚さん以外にはいちごパフェを。」

 

「私は?」

 

「コーラとメロンソーダのカクテルでも作っとけ。」

 

マイクを渡され一番奥のブースに入る。

 

「飲み物とってこようか?」

 

「お、悪りい、俺コーラ、立香さんは?」

 

「え?ジンジャーエールで。」

 

「私抹茶で。」

 

「カラオケに、ってかドリンクバーにあるの?」

 

「わ、私は、、」

 

「わかってる、カフェインレスのを適当に持ってくるよ。」

 

そういうと海之はキビキビした足取りでドリンクバーに向かっていった。

 

「にしても海之ちゃんも隅に置けないな、

網島君に藤丸さんまで誘うなんて。」

 

「仮面ライダースティングに誘われたんじゃなくてあいつがお前ら連れて割り込んできたんだ。」

 

睨みながらそう返すと千夜は思わず飛び退いた。

 

「まさか、網島君が?」

 

「、、、。」

 

無言でポケットからドラゴンのデッキを取り出すケイタ。

 

「二人ともさっきから何話してるの?」

 

ことの成り行きが全くわからない紗路と事情を知ってるからこそ迂闊にケイタを刺激できない立香。

敵意剥き出しのケイタに狐につままれたようになってしまった千夜。

一歩間違えば死人が出そうな空気が漂い出す。

 

「あんたはどこまで知ってるんだ?」

 

「、、どこまでって?」

 

「質問を質問で返せる立場だと思ってるのか?

悪いけど俺は今自分の顔鏡で見ないでも最悪って顔してんのが分かるぐらいには機嫌が悪いんだ。」

 

「ちょっ!落ち着きなよ!」

 

「な、なんだかよく分かんないけど乱暴はやめて下さい!」

 

一触即発、全員の脳裏にそれと似たようなワードが浮かんだ時。

 

「なんだ?なんだ?もう歌い始めてるかと思ったら喧嘩か?

これでも飲んで機嫌直せ。」

 

戻って来た海之が飲み物を配る。

 

「そんで?話があるから約束に割り込んできたんだろ?」

 

「勿論。だがその前に、紗路、歌ってていいぞ?

私達は大事な話がある。」

 

「ほんとお!?じゃあシャロ本気出しちゃおっかな!

聞き惚れちゃってねぇ〜!」

 

テーブルにあったマイクとマラカスを奪うように取ると飛んだり跳ねたりしながら神崎蘭子のお願い!シンデレラを歌い始めた。

声や歌い方が引くほど似ている。

 

「面白いだろ?あいつカフェインで酔っ払うんだ。

コーラに入ってる程度でもな。」

 

「うちの一夏はヨーグルトで酔っ払うぞ。」

 

「何を競ってるの?」

 

「それじゃあ本題に入ろうか。

網島、君は我々仮面契約者がもし世間に公表されたらどうなると思う?」

 

「どうって、始めのISみたいに眉唾物みたいな感じじゃないの?」

 

「世間はな、だが権力者はどうだ?」

 

「どうゆうこと?」

 

「一度上等な生地のスーツに着慣れたならその地位を脅かすような物はどんなに些細な物でも潰すって話だ。」

 

「つまり、お互い正体を無闇にバラすのはやめようって?」

 

「ああ。仮面ライダーは心霊サイトの絵空事。

少なくとも今はそうでなきゃ困る。」

 

「今は?」

 

「今は、だ。いずれ皆気付くだろう。

仮面契約者こそがこの国を暴力で守る最後の手段だと。」

 

「それと日本人以外のライダーをベントするのとどう繋がるんだよ。」

 

「ISや戦車、戦闘機なんかはどの国も持ってる。

だがアドベントビーストに対抗できる唯一無二の存在は現状これだけだ。」

 

そう言ってデッキを取り出した海之はどこまでも真面目な声でこう言った。

 

「この国を暴力で守るために、

日本人で無いライダーには大義のための犠牲になって貰う。」

 

「その為に外人ライダー狩りに協力しろって?」

 

「話が早くて助かる。私の同志となってくれ網島。」

 

立ち上がり手を差し伸べる海之。しかしケイタは

 

「断る。そんなエゴのために殺人の片棒担ぐなんてごめんだ。」

 

「この国は先の白騎士事件後の対応で他国の圧に屈するしかないことが露見してしまった。

米国の要請により設立されたIS学園などその象徴だ。

君は故郷に強盗が入ってきてるのに何もしないのか?」

 

「俺は何が正しいかは分かんないけど少なくともお前が間違ってるのはわかる!

殴りかかってくるのを殴り返したって解決しない。」

 

「じゃあ黙って耐えろと言うのか!?」

 

「知らねえよ!

別にわざわざお前が危ない目に飛び込んでく必要なだろ!

それもお前みたいな病人の女が!」

 

「私は病気なんかに負けない!」

 

「錯乱して斬りかかってきた奴が何言ったって説得力無えよ!」

 

「黙れ!」

 

ケイタの胸倉を掴んで無理やり立たせる海之。

 

「ベントされたいか?」

 

「上等だ。ベンタラ(おもて)に出ろ!」

 

「やめて!」

 

しかし二人に千夜が割って入った。

 

「二人ともやめてよ、ライダーなんて!

だっておかしいじゃん!

私達まだ、ていうか、ただの高校生だよ!

それなのに殺しあうとか国守るとか、

漫画や小説じゃないんだよ!それなのに、

二人ともなんで続けるの!?」

 

「お前ならわかるだろ、雄一の二の舞を出さないためだ!」

 

「そんな事したって雄一君は帰ってこない!」

 

「帰って来て欲しいからやってる訳じゃない!」

 

「ッ!、、網島君はなんでライダーやってるの?」

 

「、、、。分かんねぇよ。何するにしたってこんな

こんな思わず昂ぶっちまって、

力使うのが楽しくなっちまいそうな力持ってたら何を覚悟したって、影に飲み込まれちまったらもう駄目だろ!、、そんな風に考えちまったら、、

もう、どうしたら良いかなんて、わかる訳ねえよ。」

 

「網島、、。」

 

「ケイタ君、、。」

 

「、、二人ともごめん。」

 

そう言うと千夜は熟練の手品師のような手付きで二人からデッキを奪うと外に走り出していった。

 

「千夜!待て!」

 

千夜に続いて飛び出す海之。

 

「ちょっと宇治松さん!?

立香さん、これ、お勘定に使って、お先に!」

 

立香に五千円札を渡すとケイタも二人に続いて走り出した。

 

 

 

7

「ドラゴンナイトに裏切られた?」

 

「ああ、きっとアイツは両生類みたいに冷たい血が通ってるのさ。」

 

なんせ裏切るつもりで近づいて来たみたいだしね。

そう言って両手を広げるドリュー。

 

「嘘、ケイタ君はそんな人じゃない。」

 

「何?もう網島に会ってるのか?

なら丁度いい、話してやるよ。

アイツが俺たちにした仕打ちを。」

 

 

 

8

ケイタ、ドリュー、そして仮面契約者深淵(カメンライダーアビス)坂井 研司(さかいけんじ)はチームだった。

 

偶々ビーストの群れを追い立てていた時に共闘した時に意気投合して仲間になったのだ。

3人とも年齢や人種もバラバラだったが

 

「ライダー同士の殺し合いなんて無意味で虚しい。」

 

という共通の考えがあり、お互い持ちつ持たれつでビースト狩りをしていた。

そんなある時ケイタから二人の元に連絡が来た。

 

「ライダー同士の殺し合いを主催してるやつの根城を見つけた。

調べたい事があるから手を貸してくれ。」

 

勿論断る理由は無い。

案内された通りについていくとそこはいかにも悪の組織の秘密基地といった趣の要塞だった。

 

「二人ともついて来てるか?」

 

「ああ、にしても妙だな?

お出迎えぐらい覚悟してたんだけど、拍子抜けだな?」

 

「そりゃそうさ、今からだからな!」

 

ドラゴンナイトが指を鳴らすとトルクの背後から二匹のレッドミニオンが現れて羽交い締めにする。

 

「なに!?」

 

「網島君?ぐあっ!」

 

そして狼狽えたアビスにドラグセイバーの一撃がくわえられた。

 

「う、裏切ったのか?、なぜ?」

 

「古い世界とオサラバするんですよ。

坂井さんも来ると良いです。」

 

「断る!」

 

「じゃあアンタともオサラバだ!」

 

怒涛の剣戟でアビスをグロッキーにするとドラゴンナイトはファイナルベントのカードを引いた。

 

そこから先は逃げ出したのでトルクには分からない。

しかし奴がいま新たに簪に接近したということはそうゆう事だろう。

 

 

 

8

「俺は走りながら何度もケンジに心の中で詫びたよ。

俺が気付けていればアイツはベントされずに済んだ。」

 

「、、、。」

 

「わかったろ?ドラゴンナイトは信じていた友情を裏切るような奴なのさ。」

 

じゃあ何でウイングナイトがインサイザーをベントした時にあんなに怒ったんだ?

 

そう返そうとした時

 

「███▅▅▃▄▄▅▅▃▃▄▅▅━━――!」

 

蜘蛛怪人が突然鏡に向かって走り出したのだ。

 

「!? 待って!」

 

「な!?おい話はまだ終わってないぞ!」

 

ドリューを振り払った簪は蜘蛛怪人を追って地球側にダイブした。

どうやら噴水から飛び出たらしい。

飛び込む様に飛び出ると柔らかい砂の上に着地した。

 

「!?」

 

と同時に眼前の景色に驚愕した。

公園の広場の一角が蟻地獄のようになっているのだ。

中心には巨大な蟻地獄の頭部がある。

恐らくアレがこの異常現象の原因だろう。

 

しかしアックスにはどうすることも出来なかった。

理由は三つ、一つ目は彼女が着地した場所は巣にギリギリ接しない場所で下手に動けば敵に有利すぎる戦場に真っ逆さま。

それだけは避けたい。

 

次に人質。

経緯は分からないが斜面になってる所に黒い帽子の伊達男と幼馴染の本音、

昨日知り合ったばかりの鈴、それからもう一人知らない少女が何と男の出したワイヤーでかぶら下がっている。

人質に取られたら不味いのは明白だ。

 

そして三つ目は、反対側にいる織斑千冬から物凄い形相で睨まれているからだ。

どうやら怪人の仲間だと思われているらしい。

力があるのに何も出来ない。これ程歯痒い事もない。

 

(結局、私はっ!)

 

思わず地団駄を踏みそうになる。

 

「ったく、仕方ねぇ。ごめんよ鈴ちゃん。」

 

伊達男が掴んでいた鈴の襟首を放すと同時に懐から黒い分厚いケータイを取り出す。

それと同時に上着の内側から一本の黒い大きなUSBメモリが一人でに飛び出した。

 

(ガイアメモリ!?)

 

<JOKER MAXIMUM DRIVE>

 

メモリのガイアウィスパーに合わせてクワガタ虫形に変形したケータイ、メモリガジェットスタッグフォンは発生させた衝撃の余波で本音ともう一人を上に吹き飛ばし、蟻地獄怪人に特攻していく。

思った以上にパワフルなガジェットだ。

蟻地獄が怯んでいるうちに滑り降りて来た伊達男は何故かグッタリしている鈴にワイヤーを取り付けると巻き取らせて上にあげた。

 

「さて、お前の相手は俺だぜ。砂場野郎」

 

「うぅ?」

 

「フィリップ!」

 

男はスロットが二つついた赤い装置を腰に装着して戻ってきたスタッグフォンからT2ジョーカーを抜き取る。

 

そしていつの間にか取り出した緑のメモリと共にセット。

 

「変身!」

 

<CYCLONE JOKER!>

 

ガイアウィスパーと共に巻き起こった砂嵐が巻き起こる。

それが晴れた時、そこに立っていたのは

 

「漆黒のドーパント!?」

 

「緑の仮面ライダー!?」

 

「いや、どっちもだ、俺たちはW(ダブル)

 

「『さあ、お前の罪を数えろ!』」




ケイタ「いかがだったでしょうか?」

翔太郎「ついに登場だな、俺、いや、俺たち風都の涙を拭う二色のハンカチが!」

一夏「これからも翔太郎にはバンバン活躍していただきますからね!次回、infinite DRAGON KNIGHTは!」

ケイタ「俺がみんなを襲った?」

蓮「アレは間違いなくドラゴンナイトだ。」

T1サイクロンドーパント「どいつもこいつも使えなくて仕方ないね〜。」

スピアー「おのれ舐め腐りよって!」

アックス「ベントまでする必要は!」

トルク「俺が敵って言ったら敵なんだよ!」

ケイタ「俺は!俺が間違ってるのかよ!?」

翔太郎「お前の覚悟はんなもんじゃねぇだろ?」

一夏「ケイタ!やめて!」

ドラグバイザー<FINAL VENT>

スピアー「嘘、やろ?」

ドラゴンナイト「これが俺の答えだ、、。」

一夏「次回!Episode of Jokers その4 Cは悪魔だ/罪を数える意味!」

翔太郎「残った札は要らねぇ、、。俺自身がジョーカーだからな、、。」
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