infinite DRAGON KNIGHT in 明日未来   作:伊勢村誠三

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ケイタ「えーと前回はタイラントがインベス?に変貌したとこまでだっけ?」
サード『はいそうです。所でこの関東電龍会なる組織、
どこかで見た様な?』
ケイタ「たしかケータイ捜査官7(原作)で俺のバイト代パクったネット極道。」
弾「つまり今回ベルト代として用意した金も」
ケイタ「誰かから騙し取った金らしいよ?」
弾「その金でベルト買ったはいいけどWにいい様にやられた挙句怪人化とか」
サード『因果応報ですね。』
ケイタ「同情はするけど、それではどうぞ。」
(op JUST LIVE MORE 鎧武乃風)


Gossips or true news その8

1

外で戦いを見守っていた3人はWの勝利を確信していた。

圧倒的な経験と手札の差。

自身の力への理解の差。全てをWが上回っていた。

 

間違いなく勝つ。そう思っていた。

この世のものとは思えない絶叫と

 

「『トリガーエクスプロージョン!』」

 

Wの放った爆炎に照らされイナゴの様な影が浮かび上がるまでは。

 

「……だ、弾?今の見たか?」

 

「いや、けどさっき聞こえた声って断末魔?」

 

「多分。」

 

真っ青になった虚が弾にしがみつき、

達郎は予断なくバットを構える。

 

「ぐあぁあああ!」

 

「!?」

 

火花を散らしながらWが転がり出て来た。

 

「仮面ライダー!」

 

思わず駆け寄る達郎。

そのタイミングでタイラントが変質した白い怪人が出てきた。

 

吠える怪人。すると両足からツタが放射状に伸び、

そこから茂みの様なものが出来始める。

 

「まさか、仲間を増やす環境を作るつもりか!」

 

先程苗床にされた黒影トルーパーを思い出し戦慄する翔太郎。

 

『大江達郎早く逃げろ!

奴は旧組織(ミュージアム)の準幹部級の強さを持ちながら理性なく暴れる獣だ!』

 

「その声って!フィリップさん?」

 

フィリップは達郎を逃がそうと思っての事だったのだろうが逆に達郎を引き止めてしまった。

 

タイラントだった怪人が腕からさっきのと同じツタを飛ばす。

 

「危ない!ガァアア!」

 

Wと達郎の身体に無茶苦茶にツタが絡み付き身動きが取れなくなる。

 

『しまった翔太郎!奴の狙いは五反田弾とあの女性だ!』

 

「何!?」

 

「く、クソ!弾!後ついでにお前!逃げろ!

振り返らず走れ!」

 

しかしどうやら虚が硬直してしまっているらしく動くに動けない弾。

 

(ま、拙いぞ。武器は…達郎のバットは?

ダメだ遠い。あの黒服が持ってた銃は…

倉庫の中だもっと遠い!

何か、何か逆転できる様な道具は……ん?

達郎に絡み付いてるツタに錠前が成ってる?)

 

さらによく見ると達郎の左手の、

戦極ドライバーを持ってる部分だけが錠前化していて、

他の部分は毒々しい色に反して美味そうな果実が成っている。

 

足元を見るといつの間にか伸びてきたツタが絡み付こうとしていた。

先には小さいが実がついている。

 

「畜生一か八かだ。達郎!

そのベルトを投げてくれ!」

 

「!? でも錠前がないぜ!」

 

「いいから!」

 

そう言ってる間にも白い怪人は迫って来る。

 

「だ、弾くん。は、早く逃げないと…。」

 

「大丈夫です。もうこれ以上この街であなたを泣かせたりしません!」

 

「弾くん……。」

 

「たく…信じるぞ!」

 

なんとかツタを引き剥がした達郎はドライバーを弾に投げた。

キャッチして腰に装着。

 

<戦極ドライバー!>

 

足元の生えていた実を乱暴に掴み取り構える。

弾は賭けに勝ったらしい。

実は茶色く光るとさっき男達が使っていたマツボックリロックシードに変化する。

 

「見ててください俺の! 変身!」

 

<マツボックリ!>

 

左手で錠前を弾き、ドライバーにセット。

力強く左腕を引き右手を上げ、

ゆっくりと握った拳で錠前をロックする!

 

<ロックオン!>

 

そして右手でカッティングブレードを下ろし、

エネルギーを解放!

 

<ソイヤ!マツボックリアームズ!

一撃 in the shadow!>

 

ジッパーの様なもので穴を穿たれた空から現れたアーマーが弾を包み、

その姿を仮面ライダー黒影トルーパーに変えた。

 

「行くぞ!」

 

!!!!!!

 

奇声を発しながらツタを繰り出す怪人。

走りながら黒影はカッティングブレードを二回下ろす。

 

<ソイヤ!マツボックリオーレ!>

 

エネルギーを纏わせた影松をプロペラの様に回してツタを払いそのままの勢いで怪人に投擲した。

 

影松は怪人の肩をかすめ、Wと達郎の拘束を解いて彼方に消えた。

 

「よっしゃ!フィリップ!」

 

『問題ない既に呼んである。』

 

そう言ってWが空を指差すと丸腰になって黒影に迫るツタを弾きながら鳥型のメカが飛来した。

 

サイクロンジョーカーに戻ったWのベルトに装着される。

 

<XTREME!>

 

突風と共にWが真ん中から割れて白い中身が露出する。

Wの究極形態サイクロンジョーカーエクストリームだ!

 

『敵の全て、および五反田弾が変身した仮面ライダーの全てを閲覧した。

翔太郎。奴はヘルヘイムの森なる異空間に由来する力を制御できない暴走状態だ。アレで行こう。』

 

「あれか。飛び切りの、かましてやるか!」

 

『五反田弾!少しでいい!そいつを抑えてくれ!』

 

「!? はい!」

 

<PRISM>

 

取り出したメモリを腰のマキシマムスロットにセットし、

バックル部分に付いたエクストリームメモリを開閉する。

 

<XTREME MAXIMUM DRIVE!>

 

<PRISM MAXIMUM DRIVE!>

 

「『ダブルプリズムエクストリーム!』」

 

強烈な連続キックを浴びせられ、怪人は派手に吹っ飛ぶと巨大な火柱を上げて爆散した。

 

その炎で怪人が生やしたヘルヘイムの茂みも燃えていく。

変身を解除するWと黒影。

 

(!? 1人の仮面ライダーから2人人が?)

 

「大丈夫でしたか!?」

 

「え? ひゃい!」

 

どうやら2人は大丈夫そうだ。

 

「たく、一人で怪人の前に飛び出した時はどうなるかと思ったぜ。」

 

「確かに褒められた行為ではないが、

あの場ではあれが最善だよ。」

 

「ま、そうだな。一撃イン ザ シャドウ……4人目の風都のライダー黒影って所か。」

 

「!? 翔太郎その名前は今自分で考えたのかい?」

 

「? そうだけどどうした?」

 

「いや、泉京水じゃないが、運命とは奇妙な物だと思ってね。」

 

「そうか…。」

 

「フィリップさーん!翔太郎さーん!」

 

「ん? 達郎!怪我とかないか?」

 

「はい。あとコレ。」

 

達郎が差し出したのは壊れた戦極ドライバーと奇跡的に無傷だったゲネシスドライバー。

どうやら戦闘が終わる間に回収してきたらしい。

 

「これは…」

 

「壊れてても弾のやつの予備パーツぐらいにはなるかなって思って。」

 

「それにこちらのドライバーは別のエナジーロックシードがあれば変身出来るからね。僕らで預かっておこう。」

 

「こっちの壊れてる方の解析も頼めるか?」

 

「問題ない。」

 

「よし、おい五反田の坊主!」

 

「! 翔太郎さん!」

 

「よく戦ったな。けどあんな無茶2度とするなよ。」

 

「す、すいません。」

 

「でも助かった。礼を言うぜ仮面ライダー黒影。」

 

「仮面ライダー黒影?」

 

「それが俺たちからお前に送る名前だ。」

 

「じゃ、じゃあ!」

 

「ベルトと帽子が似合う男になれ。

仮面ライダーの名に恥じないな。」

 

「はい!」

 

「それからそちらのレディ。」

 

「は、はい!」

 

「この街は良いものも悪いものも風が運んでくる街だ。

血濡れた汚い部分も少なからず有る。

けどまたそうやって流された涙を拭う大自然の使者がいることも忘れないでくれ。」

 

「はい!」

 

「だったらよし、帰るぞフィリップ。後は若人の時間だ。」

 

「青春か。興味深いね。」

 

二人の名探偵は赤く染まり始めた街な消えていった。

 

 

 

2

残された3人はサイレンの音を聞いて慌てて退散した。

 

「たく、飛んだ休日になったぜ。

首突っ込んだの俺だけど。」

 

「その、本当に色々とごめんなさい。」

 

「ふん。本当は許したくないけど弾の顔を立ててやる。」

 

じゃ、邪魔者はクールに去るぜ。

無愛想に言うと達郎はバットを担いで帰っていった。

 

「やぁ……大変でしたね。」

 

「え、えぇ。…えっとその、本当に助かりました。

あんな風に友達を悪く言った私を助けてくれて。

年上なのに情けないですけど。」

 

「え? 失礼ですけど、お幾つですか?」

 

「こう見えて高3なんです。」

 

(嘘だろ俺より二つも上なの?)

 

(ふふふふ、びっくりしてる。

こんな所を見てるとちゃんと年下なんだな…。

なのに、あんなに頼もしい背中なのに。)

 

二人の顔が赤くなっていたのはきっと綺麗な夕陽のせいだけではなかっただろう。

 

「また、会えますか?えっと……。」

 

(うつほ)。布仏虚といいます。

弾くんは名字なんていうんですか?」

 

「五反田、五反田弾です。家は大衆食堂やってます。」

 

「今度行ってみていいですか?

見たいんです。この街のいい所も悪い所も。」

 

「ぜひ!ぜひお供させていただきます!」

 

「お供って!連れてってもらうの私なのに!」

 

堪えきれず笑い出す虚。釣られて弾も笑い出す。

 

(……ごめんね本音。

もしあなたの命を奪ったのがあんな化け物なら、

お姉ちゃんじゃ仇を討ってあげられそうにない。

お嬢様にあんな事を言っておきながら無力な私を許してね。)

 

少し俯いてから虚は弾に向き直った。

 

「弾くん。約束してくれる?」

 

「なんですか?」

 

「この街だけでいいから、守ってくれる?

理不尽な悲劇やただ人を大切にしたかった悲しい怪物を救ってくれますか?」

 

「……。」

 

弾はついさっき手に入れたばかりの戦極ドライバーとロックシードを見ながら少し考えて

 

「俺は、ほんの今さっきノリと勢いでなっちゃった新参者の仮面ライダーです。

信念の有る無いで言ったら前に風都タワーを占拠したテロリストが変身した仮面ライダーの方が上かもしれません。

けど、俺は助けたあなたや認めてくれた翔太郎に胸を張れる様に、

やるだけやるつもりです。」

 

「そうですか、安心しました。

頑張ってくださいね。仮面ライダー黒影。」

 

 

 

3

時を戻す事およそ3時間前、

戦いはここIS 学園でも起こっていた。

 

「皆様、まずはこの場に来ていただいた事を感謝します。

ですが本当によろしいのですか?

命の保証はありませんよ?」

 

不安げに蓮、ケイタ、一夏、心愛、ラウラ達5人を見回すセシリア。

 

「サムライに二言はない。」

 

「蓮、それを言うなら男に二言なし。」

 

「そうなのか?」

 

「こうなってしまった責任の半分くらいは私にある。

最後まで付き合うさ。」

 

「大丈夫だよ!

私達はセシリアちゃんのこと信じてるから!」

 

「それにそろそろどうにかしないと死人が出るからね。」

 

なんとか退院出来たがアレ以来カレーを見るだけで動悸と息切れが止まらなくなってしまったシャルロットを思いながら一夏は気合いを入れた。

 

なんとしてもセシリアの手料理を食べても直ちに人体に悪影響が出ないレベルにまで持って行かなくてはならない。

 

「それでは皆様、宜しくお願いしますように!」

 

そして始まった料理教室だが、やはり苛烈を極めた。

 

まず元々食が細く耐性のないラウラが1時間でダウン。

 

次いで蓮がその30分後に泡を吹きながら倒れた。

 

そして2時間30分、なんとか耐えていたケイタが脱落。

 

それでも少しづつ進歩を重ね現在。

 

「や、やっとマシな一品を作れましたわ。」

 

見てくれだけは普通なハヤシライスが出来上がった。

 

「刺激臭もしないし」

 

「変な色が付いてたりもしないね。」

 

残りの食材的にも一夏と心愛の耐久的にも、

セシリアのメンタル的にもそろそろ限界だった。

 

「こ、ここは私が!」

 

「心愛さん!」

 

「た、頼みます!」

 

心愛の荒い息遣いとスプーンが震えて皿と当たる音だけが部屋を支配する。

 

「…………………。」

 

「ど、どうですか心愛さん?」

 

「うん。」

 

「それどうゆう意味?」

 

「普通!普通だよぉ!」

 

「やったぁあああああああああ!」

 

しかしこの後、散々不味い飯を食べた後に食べるあまり美味しくない料理を普通に感じていただけという事実に気付くのと、

残された食いかけの不味い飯を食べ切らなければならない事実に気付いていない3人だった。




ケイタ「いかがだったでしょうか?」
弾「へへへ〜虚さんまた来てくれるかな〜?」
サード『所で弾様。連絡先は交換なさったのですか?』
弾「あ………。」
サード『弾様…。』
ケイタ「ほんと昔からここって所で一歩足りないよな。
次回infinite DRAGON KNIGHT 第8話the Heat その0」
サード『これが、明日のリアル!』
(ed YOUR SONG 鎧武乃風)
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