infinite DRAGON KNIGHT in 明日未来   作:伊勢村誠三

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ケイタ「前回までのinfinite DRAGON KNIGHTは…」
箒「」(遺影)
真耶「」(遺影)
セブン『大波乱だったな。』
ゼロワン『今まで2話連続でライダーが死んだ事ってあったか?』
ケイタ「弾達が戦ったタイラントと黒影をカウントするなら」
セブン『2回目だが、かなり重いな』
ゼロワン『まあ、我々のやる事は変わらん。』
ケイタ「とかなんとか真面目に言っておきながら日常回です。それでは、どうぞ!」


三章 夏休み編
網島ケイタの恋を応援する会


1

目覚ましに起こされるではなく自然と目が覚める。

時計を見ると7時半だった。

 

(あー、こうして家で寝るのも久しぶりだな。)

 

バキバキと体を伸ばしながらケイタはカーテンを開けて街を見渡した。

自分達がいない間も平和だったらしく、

休日とあって街はもう起きていて露店も普通の店も準備が始まっていた。

 

「1週間ぶりぐらいだっけ?」

 

『ああ、機体のデータ採りに、

国家IS委員会からの事情聴取に期末監査。

ここのところ休みなんて無かったからな。』

 

「おはようセブン。的確な解説ありがとう。」

 

『おはようケイタ。それが私の仕事だからな。」

 

相棒に挨拶を交わし、下の階に降りる。

もうケイタ以外の全員が揃っていた。

 

「よう寝坊助。昨日は一夏とお楽しみだったか?」

 

「な! れ、レン!言っとくけどそんな最初からクライマックスな事は断じてないから!」

 

「馬鹿。昨日は疲れてたからぐっすりだよ。」

 

蓮の冗談を軽く受け流しながら席につく。

 

「あれ?なんで心愛ちゃんだけ制服?」

 

「心愛ちゃんが現文、古文共にクラス最低点だったの忘れた?」

 

そうだった。

心愛は確か学園始まって以来のあり得ない点数を叩き出したのだった。

理系科目はほぼ満点。

これはラビットハウスの4人の中でもぶっちぎりだった。

 

そして文系科目はほぼ0点。4人の中でもダントツの最下位だった。

マラソンだったら最下位とブビー賞の間は5分ぐらい離れている。

 

「この追試を落としたら夏休み返上で補習なのー!」

 

半泣きの慟哭が響く。

残念ながら誰も彼女を庇えない。

 

「心愛ちゃん、追試じゃなくて追試の追試だよ。」

 

目の下に隈が出来た一夏が言う。

昨晩どころか機体のデータ採りをやってた頃から勉強に付き合わされ続けた一夏が心愛を見る目は殺意とかストレスに類するものが一周回って酷く澄んでいた。

 

「ヴェア!れ、蓮くん!」

 

「悪いがお前の物覚えの悪さは研究結果をイグノーベル賞に出せるレベルだ。」

 

ガーン!とちびまる子ちゃんみたいに分かりやすく落ち込む心愛を横目に一夏は私はセシリアとか心愛みたいな物覚えも素質も絶無の人間にものを教え続ける運命なのか?と少し泣きたくなった。

 

「というか心愛さんこんなにゆっくりしてていいんですか?

テスト何時からなんですか?」

 

「えっと8時の…ヴェアアア!もう行かなきゃ!

行ってきます!」

 

朝食を皿ごと掴むと心愛はダッシュで靴も履かずに飛び出して行った。

 

「……どうする?追いかけるか?」

 

「後で靴だけ届けりゃいいでしょ。」

 

残った面子は朝食を済ませるとそれぞれ着替えて

 

「俺はアンカーから任務が来た。」

 

「私は料理部のピンチヒッターに」

 

「じゃあ俺は部屋でゴロゴロ…」

 

「お店手伝ってください!」

 

「はい…」

 

ケイタは私服からバーテン服に着替え直した。

 

「はぁ…誰が悲しくてこんな客の来ない喫茶店の店番なんかしないといけないんだよ。」

 

「まだ準備中なんだからお客さんいなくて当然です!

て言うか、文句言う割にはしっかり掃除しますね。」

 

「早く終わらせたいし。」

 

予定よりもだいぶ早く掃除を終わらせ一息ついているとケイタのスマホがなった。

 

「? LINE?誰からだ?」

 

「営業時間中は切っておいてくださいね?」

 

智乃に生返事を返しながらアプリを開くケイタ

 

「うわ!」

 

「どうしました?」

 

「いや、これ見てよ。」

 

そう言って画面を見せるケイタ。そこにあったのは

 

<グループ名:網島ケイタの恋を応援する会>

 

「本人の知らないところで凄いもの作られてますね。」

 

「余計なお世話だっての!」

 

とりあえずグループのメンバーを確認してみる。

 

「13人もいるんですね」

 

「えーっと鈴に達郎に弾に布仏先輩!?

それにセシリアさん、ロランに簪さん、蓮に心愛ちゃんにラウラ、シャル。手塚さんに宇治松さん…オールスターじゃねぇかよ。」

 

どいつもこいつも暇か!

と思いながら取り敢えず参加してみた。

するといきなり鈴からURLが貼られる。

 

「Amazon?何買えって……」

 

何気なくタップしてみると飛んだ先は避妊具の購入ページだった。

 

「け、け、ケイタさん!あなたという人は!」

 

「俺じゃ無い!俺じゃ無いから!」

 

お盆で殴ってくる智乃を抑えながら素早く返信するケイタ。

 

 

 

ケイタ『おい鈴!なんつーもん送りつけてくれんだよ!』

 

RIN『長い目で見れば必要でしょ?』

 

ケイタ『何年後だ!まだ未成年!不純異性交遊は犯罪!』

 

タツロー『俺の目の前で煽り運転常習犯の自分より一回りでかい大人をコテンパンにして手の指全部を念入りに鉄パイプで叩き壊した鏖殺網島が犯罪をかたるなよ』

 

弾五反田神『そうそう。

それにお前らは6年越しの恋がめでたく実ってチェッカーフラグに手が届いたんじゃ無いか。

ちょっとぐらいエキサイト!したって構わないさ。』

 

ラウラ『そうか!わかったぞ!その為に君たちだけ寄宿舎じゃ無いのか!』

 

ケイタ『全部違う!てかそんな事してみろ!千冬さんに命を神に返されるぞ!』

 

そう打診すると急に返信が止まった。

 

「あ………。」

 

みたいな感じで固まる一同が容易に想像出来る。

 

 

RIN『あの人まだ子離れ済んでなかったの?』

 

『やれやれ』みたいなポーズをしたマイティアクションXのLINEスタンプが送られてきた。

 

タツロー『あのニラと長ネギを間違える人が一夏無しで生きていけるのか?』

 

弾五反田神『無理だろ。粗野だし粗暴だし。すぐ手が出るし。』

 

ラウラはいくらか心当たりがあるのか黙ってしまっている。

 

ケイタ『だろ?仮に一夏からなんか言われても早々割り切らないって。

あの人いつも選ぶの遅いし。』

 

思えば一度思い切れば早い人だが、決して決断は早くないなと思うケイタ。

 

ケイタ『ま、いつかはあの人と戦うことになっても勝つけど。』

 

RIN『おぉ!』

 

タツロー『言うようになったな親友!いつでも声かけろよ?助太刀に行くぜ!』

 

弾五反田神『俺も虚さんに被害が及ばない限り力を貸すと約束しよう!』

 

ケイタ『ありがとう皆』

 

ケイタ『てか弾、そう言えば布仏先輩と知り合いだっけ?』

 

タツロー『言ってなかったっけ?こいつ風都タワーの下で告ってOKされたんだぜ?』

 

一瞬ケイタはフリーズした。頭が考えを纏めるのに数秒を要し、ようやく返信が出来た。

 

ケイタ『まじ?』

 

タツロー『まじで。弾の勇姿を収めたビデオあるけど見る?』

 

弾五反田神『タツロー、友達でいたいなら辞めろ。』

 

字からも殺意が伝わる様なメッセージが投下される。

 

タツロー『悪かった』

 

弾五反田神『分かればよろしい』

 

 

そこからはケイタへの余計なお世話が中心だったが、

中学の時に戻った様な馬鹿話が続いた。

 

(あー、やっぱり色々あったけど帰りたいな、風都。)

 

知らず知らず柔らかくに柔らかく微笑むケイタ。

 

「どうした?何かいい事でもあったのか?」

 

「あ、理世さんおはざす。

てか、今日もバイトっすか?

俺らが居ない間に来てくれてた分、

休んでくれていいのに。」

 

「いいんだよ。私は好きでここに来てる。

それに久々に賑やかなラビットハウスも見たかったしな。」

 

「……そうっすか。じゃ、準備から頑張りますか。」

 

「だな。」

 

ケイタは『じゃ、これからバイトだから』とだけメッセージを送り、ラビットハウスを改めて見回す。

 

(理世さんにとってはここが風都、か。)

 

なら俺はいつも通りでいなくちゃな。

と笑うとケイタはさっきよりもうんとテキパキと仕事に取りかかった。




ケイタ「いかがでしたか?」
セブン『もう外堀は埋められたな。』
ゼロワン『最近は結婚パーティーの招待状さえLINEで配る世の中か。』
ケイタ「お前ら皆一足飛びなんだよ!次回、infinite DRAGON KNIGHT 夏休み編その2 大江達郎の事件簿 No.15 白い本!」
セブン『これが、明日のリアル!』
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