infinite DRAGON KNIGHT in 明日未来   作:伊勢村誠三

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ケイタ「前回までのInfinite DRAGON KNIGHTは!」

心愛「ラスが出て来た所までだね。」

一夏「しかも三春兄が変身してたなんて…」

ケイタ「後はキャモが誰かだよな。」

心愛「さてさてどうなる?」


Jarney an ancientcity その4

「俺らはどこ行く?」

 

「特に希望があるわけではありませんが…」

 

石橋班はロランとラウラが着物を着てみたいとのことでレンタルをやってる店に、

達郎班は金閣を見に北山方面に。

蓮班はとりあえず朝食ということで近場のフードコートのあるスーパーにと

他の班は行動を始めたがケイタ班はいまだ決まらずにいた。

 

「だったらさ。私、やってみたい事があるんだけど!」

 

 

「んー!こうして巡ってみると同じように見えてもそれぞれ結構味が違うものね。」

 

本日3件目の甘味処を制覇した楯無班は次なる店に向けて出発した。

 

「朝飯途中で食わなくて正解だったな。」

 

「甘い物たらふくというのも、偶にはいいな。」

 

「私も創作意欲がわいてきちゃった!」

 

「宇治松さんは甘味処やってるんだっけ?」

 

千夜のサーチは中々のもので、外れを引くことなく、

それぞれ特色の良く出た良い店を選んでおり、同じようなメニューも飽きない。

 

「次はあそこに……ん?あそこで団子食べてるの網島達じゃないか?」

 

「あら、ホントね。声かけてみる?」

 

近づいていく楯無班。向こうも気付いたようで

 

「みんなー!」

 

「奇遇ね。あなた達もスイーツ巡り?」

 

「そうじゃなくて、皆の写真が撮りたくて。」

 

「写真?一夏はカメラが好きなの?」

 

「うん。だから私、織斑一夏はこの修学旅行の写真がかりに立候補します!」

 

「いいでしょう!生徒会長にして修学旅行実行委員長である私が許可します!可愛く撮ってね?」

 

「修学旅行委員なんていつ作ったんですか?」

 

「今」

 

「ほんとに行き当たりバッタリだなこの旅行。」

 

「そんなことより並んで並んで!」

 

まず楯無班だけで一枚。次にケイタ班も混ざって近くにいた2000の技を持つ男を名乗る旅人に頼んで撮ってもらった。

そして九人で甘味処に入り、そこでもしゃべりながら何枚か撮った。

 

「写真出来たら私に一回データ送って頂だい。

クーリェ達には私から渡しておくわ。」

 

「了解です!」

 

「帰ったらここでの味見を基に新しいメニューを作るつもりだから期待しててね?」

 

「ははは、またラビットハウスの客を盗らないでくれよ?」

 

「次どこ行く?」

 

「そうですね、達郎君たちの行った北山はここらそこそこ遠いですから、

まず石橋君達の班の方に行きましょうか?」

 

 

3

石橋班は鴨川付近を着物で散策していた。

 

「お、いたいた!おーい四人とも!」

 

「! ケイタ、一夏!助けてくれぇ!」

 

何故か赤い着物を着たラウラが半泣きになりながら逃げてきた。

 

「うぉおどうした?」

 

「さっきから石橋もロランもおかしいのだ!

何につけても勝負だなんだいってそれでコーディネート対決とか言って!」

 

どうやら二人のライバル意識はこの短時間で確固たるものになってしまったようだ。

 

「おいどこ逃げた!?」

 

「いたぞ!あ、ケイタ達!良いとこに来た!」

 

「健もロランもまって!あ、皆いい所に!」

 

「「俺たち(私たち)の勝負の立会人になってくれ!」」

 

「二人の勝負をやめさせて!」

 

ケイタに詰め寄るとすぐさま睨み合う石橋とロラン。

 

「お願い止めて。さっきからずっとあんな調子なの。」

 

「い、いったいどんな経緯が?」

 

まず道中のじゃんけん対決に始まり、簪の可愛いとこ褒め対決。

そして目的地に着いてからのコーディネート対決。

前半二つは引き分け。最後の対決は男物と女物とではステージが違うということでノーゲーム。

 

「そうだ良いこと思いついた。

今ここには花も恥じらう美女が二人も来てくれたんだ。

そっちの野郎二人とラウラを審査員にコーディネイト対決第二ラウンドだ!」

 

「いいだろう。ダン!しばし君の華を借りるぞ!」

 

「網島!お前の彼女借りるぞ!」

 

「お、おいちょっと!」

 

「そんな勝手に!」

 

止めようとするケイタと弾だったが

 

「お前ら見たくないのか?自分の彼女の着物姿。」

 

「「見たいです。」」

 

「なっ!即答ですか?だ、弾くーん!」

 

「ケイタちょっと!?欲望に正直すぎるよ!ケイター!」

 

角の向こうに消えていく4人。

 

「ああ、そんな。最後の常識人だったはずのケイタまで……。」

 

「どうするんだ?」

 

「いやどうもしないよ。だって一夏の着物姿が見れるんだぜ?」

 

「そうそう。仮にあの二人が着替えを覗く気でも、一夏の黒電話が許さないでしょ?」

 

『お前ら……。』

 

「だ、駄目だ。こいつら早めにどうにかしないと。」

 

そして十分後。

 

「さ、結果発表だ。」

 

「ケイタ、ダン、ラウラ。どっちが優れている!?」

 

まず一夏だが、黒ベースに薄桃の桜柄が白い肌に相まってよく似合っている。

次に虚。薄い青の上着に濃い青の袴といったスタイルでしっかり者の虚にベストマッチだ。

 

「一夏。」

 

「虚さん。」

 

そこはまあ、予定調和であり、最後ノ審判はラウラにゆだねられる。

 

「そ、それは……」

 

「どっちだラウラ?」

 

「決めるんだ。今ここで。」

 

「ふ、二人とももうやめなよ……。」

 

この時ラウラは、人生で一番葛藤していた。

 

(ま、マズいぞ。この対決、どう答えても角が立つ!

審査対象が両方女性で、その女性と付き合ってる、

好き合ってる男が二人ともいる!考えうる限り最悪な状況だ!)

 

こうなれば二人に切れられるの覚悟で選べないというか?

そう思った時だった。

 

「二人ともいい加減にして!」

 

「お嬢!?」

 

「か、簪?」

 

「趣旨が変わってる!この旅行は楽しむもの、火花バチバチで争うための物じゃない。」

 

「簪……そうだな。私たちとしたことが。」

 

「ああ、おかげで目が覚めたぜ。」

 

ほっと一息つく六人。

 

「まだ後六日もあるんだ。」

 

「まずは楽しもう。」

 

「え?」

 

「なあラウラ。今の二人の言い方だったらアイツら結局勝負する流れに」

 

「私は何も聞いてない!何も聞いてないぞ!」

 

「お、おう。」

 

「もう、二人とも……。」

 

「え、えっとそろそろ写真良い?」

 

「? もしかしてその為に来てくれたのか?」

 

「それはすまなかったな。さ、皆撮ろう!」

 

近くにいたプレーンシュガーを頬張っていた指輪のお兄さんに頼んで撮ってもらう。

 

「じゃ、四人だけのも!はいチーズ。」

 

「お前らのも撮ってやるよ。」

 

「イェーイ!」

 

ケイタ班も石橋に撮ってもらう。

 

「虚さん達はこれからどうするんすか?」

 

「とりあえず着物を返してから大江君達の向かった北山目指して出来たらアキヤマ班と合流するって感じですね。」

 

「了解です。お気をつけて。」

 

 

「へー大変だったね。」

 

「誰が可哀想って巻き込まれてるラウラだよ。」

 

「レンさんに掛け合って有給なりなんなりを差し上げるべきでしょうね。」

 

「ま、なんだかんだで楽しそうだったけどね。あ、お嬢ちゃん口にソースついてるよ。」

 

某バーガーショップにて蓮班と合流したケイタ班は早めの昼食をとっていた。

席は虚、弾、一夏、セシリア、クーリェにコメット姉妹にケイタ、蓮と5、4に分かれた。

 

(で、蓮わざわざ俺だけに話ってなんだよ?)

 

目の前に座るコメット姉妹に話を聞かれたくなかったのでセブンとサードに中継してもらいデッキを使って話す。

 

(これはオルコットやクーリェにも黙っててもらってるんだが、

初っ端朝飯を食いに行った先で仮面ライダーと戦った。)

 

(!? ゼイビアックスの手先か?)

 

《はい。名前は仮面ライダーラス。

常時サバイブモードでいれる強敵です。データを送ります。》

 

サードからセブンにデータが送られる。

ケイタはさりげなくメールをチェックするふりして開いた。

 

《変身者は……織斑三春だと!?》

 

(脱走したのは知ってたけどゼイビアックスの手下になってたのかよ!)

 

(ああ、この前フォンブレイバー達を復活させてくれたアカライダーの仲間が、

アオライダーとミドライダーが来てくれなかったら危ないとこだった。)

 

《アオライダーにミドライダー?》

 

(もしかしたらキライダーとかモモライダーなんかもいるかもな。)

 

《だとしたらそれだけの力をもっていてなぜ今まで表舞台に出てこなかったんでしょう?》

 

《どちらにせよ、一対一でアキヤマが追い詰められるほどに強かったと言うなら残る最後のライダーが、キャモが気になるところだな。》

 

(確かに。)

 

(ラスより強くないと願うばかりだ。)

 

そう考えると別の心配が出て来る。

 

(一応簪さんのお姉さんの計らいで各班一人はライダーがいるけど、ラスにしろキャモにしろ大丈夫だろうか?)

 

 

「なあ、鈴。俺は」

 

「いいよ達郎気を使わなくて。」

 

「いやそうゆう訳じゃ」

 

一方そのころ達郎班。

金閣まであと少しというとこまで来たのだが、

はっきり言って空気は最悪だった。

 

「先輩、鈴さんは達郎さんと何がったのでしょう?」

 

「ケイタ君たちから聞いた話だとこの前のジーン事件の時に操られた鈴ちゃんが達郎君を刺しちゃったらしくて。」

 

「な!それはなんと……。」

 

マシュも本当に昔、

立香を拒絶してしまったことがあったが、

いま彼女はどんな気持ちなんだろうか?

一夏から聞いたがなんでも彼女は達郎のことを好いていたらしいのだ。

 

(もし私が、何かの原因で先輩や水戸博士たちを傷つけてしまったら……)

 

考えるだけで恐ろしいことだ。

多分どんなに許されても裁かれても、

心に重くのしかかり続けるだろう。

まるで呪いを受けた傷の様に。

 

(きっと今鈴さんは戦っているんですね。

信じられなくなった自分と、自分が知らずに行った罪と。)

 

そしてきっと達郎もそうなのだろう。

今、彼女が目の前で深く傷ついたのを目の前で見たのだから。

 

(こんな筈じゃ無かったのに。)

 

達郎は、地味に自分が一番平凡なことを気にしていた。

一夏には姉や兄とさえ比べなければ十分才媛と呼ばれるだけの力が、

ケイタには暴力の才能が、弾には、

ファーストコンタクトこそ最悪で今もツンケンした態度をとっているが虚という素敵な女性をものにするだけの魅力がある。

鈴音にはISを乗りこなす才能が。

数馬も達郎に言わせれば十分非凡だった。

 

(だから二か月前、素晴らしき青空の会から声をかけられた時、興奮した。)

 

素晴らしき青空の会。怪人の一種、ファンガイアに対抗するための組織で一時より活動は大人しくなったがそれでも人間を主食とする怪物と戦うことを専門にする機関だ。

自分には怪物と戦える力がある。

達郎は一も二もなく引き受けた。

一番過酷なイクサシステム適合のための訓練、

ライダーになるための訓練に挑み三枠しかない合格をビリとは言え勝ち取った。

 

(なのに親友につらい思いさせて、結局先輩の手を煩わせて、何やってんだか。)

 

自分は舞い上がっていただけかもしれない。

こんなこと弾に話そうものなら

 

「勢いで変身して成り行きでライダーやってる俺よりちゃんと試練をクリアしいてなったお前の方がすげぇよ。」

 

とか言われそうだが。

きっとケイタや翔太朗に話しても

 

「いや、俺の喧嘩の腕が羨ましいって、達郎お前俺が大暴れする現場を見てたよな?」

 

とか

 

「達郎。これは俺のおやっさんが教えてくれたことだが、

帽子の似合う男になれ。男の仕事は八割決断。

あとはおまけみたいなもんさ。一度決めたら信じて信じ抜け。」

 

とか言われそうだ。

 

(わりぃな皆。不詳の後輩ライダーで。ん?)

 

ふと、袖を引っ張られる。

見ると鈴音が不安そうにこちらを見ていたが、

頼りたい半分、一歩引いてしまう半分といった感じだ。

 

「どうした?なんか変な臭いしない?」

 

「変な臭い?ってなんか霧?でてきたな……。」

 

用心のためイクサナックルを装備し、立香、マシュ、ヴィシュヌの元まで戻る。

 

「これって何かわかりますか?」

 

「いや、でも怪人か敵ISだろ?」

 

「違うな。仮面ライダーだ。」

 

声のした方を向く。そこに居たのは

 

「織斑、千冬!?」

 

によく似た少女だった。

 

「私は織斑マドカ。またの名を」

 

千冬によく似た少女は不敵な笑みを浮かべたまま紫のデッキを構える。

 

「それはまさか!」

 

「仮面ライダー!」

 

出現させたVバックルに間明と同じポーズを取った後にデッキを装填!

 

「仮面ライダーストライク!」

 

「変身しやがった……。」

 

「あの姿、間明さんと同じです!」

 

間明、その名を聞いた鈴音の袖をつかむ腕がより強くなる。

 

「あれが、仮面ライダー……。」

 

呟くヴィシュヌ。

 

「違う。あんなん仮面ライダーじゃねえ。」

 

「達郎?」

 

「仮面ライダーってのは魂が化け物になった本物の化け物を狩る正義の戦士だ。

まかり間違っても、あんな顔を出来る奴に務まるもんじゃねぇ!」

 

<レジィ!>

 

両手の拳を打ち付けるようにイクサナックルのスイッチを押し込み、

左の拳を天高く掲げ、右手で出現したベルトにナックルを装填!

 

「変身!」

 

<フィ・ス・ト・オ・ン!>

 

金色の光に包まれ、達郎は仮面ライダーイクサ(量産型)に変身した。

左手に握った聖剣イクサカリバーを構える。

 

「皆さん鈴を頼みました。

おい千冬さん擬き!お前の命、俺が貰う!」

 

「ふん!量産機程度が。」

 

<SWORD VENT>

 

ベノサーベルを装備するストライク。

達郎を、イクサを邪魔者と判断し構える。

 

「いきがるな!」

 

「はっ!テメエこそ貰いたての玩具にはしゃいでんじゃねぇ!!」

 

ベノサーベルをイクサカリバーで受ける。

パワーではストライクが上な様だ。

ギリギリと押し返されたイクサカリバーが左肩に食い込む。

達郎は斬り落とされるのを覚悟で右手でベルトからナックルを外し、ストライクの腹部を殴り付けた。

堪らず下がるストライク。

イクサはイクサカリバーをガンモードに切り替えて先ほど殴った腹部を狙い撃つ。

秒間30発の純銀製対ファンガイア特殊弾が炸裂した。

 

(ちっ!中級ファンガイアなら今ので内臓をズタズタに出来るが、こいつはそれ以上!下手したら大幹部(チェックメイトフォー)級かよ!?)

 

量産型のイクサはイクサver10をベースにしている。

つまり進化したキバや大幹部に対して作られたライジングイクサやパワードイクサーを呼ぶ機能などはオミットされており、並の敵を倒す程度の力しか持たない。

 

(けど負ける訳にはいかねぇ!)

 

再びイクサカリバーをソードモードに変え、繰り出される剣戟を避けれるだけ避けながら腹部を狙って斬りつける。

 

(イクサのパワーじゃ仮に本気全力のブロウクン・ファング(ライダーパンチ)が決まってもアイツの装甲を破れるとは思えねーし、さっきから俺の方が明らかにダメージ受けてる!)

 

なんとか拮抗して見えるぐらいには戦えてるが、初撃で左肩アーマーは使い物にならないし、イクサカリバーの残弾も限られている。

 

(本部遠いし、カリバーも折られたりしたら予備が無い。

けど俺も仮面ライダーの端くれだ。あんな擬きに負ける訳にはいかねえ!)

 

「どうした!かかってこいガラガラ蛇!」

 

「ふん!直ぐに殺してやる!」

 

ストライクがイクサの懐に飛び込もうとした時、

 

<ガシャコンスパロー!>

 

<ソニックアロー!>

 

無数の光の矢がストライクの足元に炸裂した。

 

「やはり当たらんな。私はどうにも不器用だ。」

 

「近接でも大して当たらないでしょ?

今回は足止めが目的なんだからそれでも問題ないです。」

 

矢を放った二人は「とぉー!」と古き良き特撮の様な掛け声と共に降り立つ。

 

「キライダー!」

 

「モモライダー!」

 

仮面戦隊ゴライダーの2人だった。

 

「あ、あんたらは?」

 

「見ての通りの通りすがりです。」

 

「別に覚えてなくてもいいぞ?」

 

そう言って2人は新たな武器を召喚する。

 

「ドライブレード!」

 

「デンガッシャー!」

 

それぞれビートバスターと仮面ライダー電王の剣型武器を取り出し、斬りかかる。

 

「何人来ようと同じだイロモノが!」

 

一閃、二閃。確かにキライダーは自分で言う様に不器用だが、モモライダーとの連帯は見事なものでストライクを苦戦させる。

 

「腹だ!腹を狙え!俺はさっきそこ以外に攻撃してない!」

 

「了解だ!イエローハンマー!」

 

「ローズサーベル!」

 

それぞれゴーグルイエローとダイナピンクの専用武器を取り出す!

イエローの豪快な力技を縫う様にモモの鋭い刺突が飛ぶ。

 

(やるな!だがどちらかに、穴が開けば!)

 

<STRIKE VENT>

 

メタルホーンを盾代わりに2人の連続攻撃に耐えるストライク。

そして

 

「達郎!」

 

「え? 鈴来るな!」

 

鈴音が来てしまった。

今彼女には自分で自分を守れる武器も力も無い。

 

「今だ!」

 

ストライクがベノサーベルを鈴音に投擲する。

イクサが撃ち落としたおかげで怪我人や死人こそ出なかったが、ストライクには逃げられてしまった。

 

「ふむ、逃げられたか。」

 

「まあ、倒す必要は有りませんし。

多少手札を見られたぐらいなんて事は有りませんよ。」

 

そう言って2人は仮面ライダーウィザードの力を発動。

テレポートの魔法で去って行った。

 

「おい鈴!お前なんて軽率な事を!」

 

「!」ビクッ!

 

「だ、だって、あの時の償いを…」

 

「誰がいつそんな事しろって言った!?」

 

達郎の本気の剣幕に本気で泣きかける鈴。

 

「ちょっとあなた!

何があったか知りませんが言い過ぎですよ?

彼女はあなたを本気で心配して!」

 

「誰の為に俺は心配されるような無茶したかって話だよ!

それに俺は今腹刺された事なんか全く怒ってなくてな!

自分の身も守れない癖に戦いん中に飛び込んできた事を怒ってるんだよ!」

 

変身を解除し、鈴と真正面から向かい合う。

 

「だ、だってわたし…」

 

「あのな、他の奴らはどうか知らねーけど、

憎からず想ってくれてる女子に刺されるぐらいで愛想尽かす俺じゃねーって」

 

「な、な、な、何馬鹿なこと言ってるのよ!

アンタなんかにそ、そんな、そんな惚れてる訳!」

 

「じゃあ毎年バレンタインに誰かにチョコあげてる訳でもないのに金欠になってたのは?」

 

「そ、それは…」

 

「なんか困った事あったら真っ先に俺の所に来るのは?」

 

「え、えっと…」

 

「学園祭の招待状送って来たのは?」

 

「分かった!分かったわよ!

私はどうせいざ自分の事になるとビビって言い出せないヘタレよ!」

 

「はぁ…まあ俺も人の事言えねーし、

刺されてようやく確信した鈍鎮だけれども。

そんなきっかけでもない限り自分から言わないヘタレだけど。

誓っていい。1番に守ってやる。だから変な責任感じて無茶すんな。」

 

「………君もしかして告白してるつもり?」

 

「う。」

 

「え?先輩は気づきましたか?私は気付けませんでした!」

 

「まあ、超遠回しだけどしてた……かな?」

 

カッコ良く決めた感じだったのにたちまち汗だくになる達郎。

 

「あ、アンタ人の事散々言っといて自分はそれ!?

ふざけんふざけんな!男ならもっとストレートに言え!

翔太郎さんのハーフボイルドより酷い生煮え!!」

 

「うるせー!!鈴こそ女なら他の奴に取られる前に自分から行くぐらいやってみろってんだよ!

奥ゆかしい美人なんて今時一夏ぐらいしか生き残り居ないわ!」

 

「何よ!一夏みたいな女子が好みな訳!?」

 

「お前みたいな肝心な時だけビビリな女がタイプだよ!」

 

「なんですって!?」

 

ギャーギャーと戦闘の影響で周りに人が居ないとは言え、口喧嘩がヒートアップしていく2人。

 

「せ、先輩。これがこの前漫画で見た『見せつけてくれちゃって!』という奴なのでしょうか?」

 

「はっはっは。違いないね。」

 

「日本って変な国ですね。」

 

「いやあれが日本のスタンダードでは無いですからね?」

 

ヴィシュヌに変な誤解はさせてしまったが、どうにか色んなピンチを乗り越えた達郎達だった。




ケイタ「いかがだったでしょうか?」

心愛「仲直り出来たみたいで良かったね。」

一夏「まあ、その代わり後がめんどくさそうだけど。」

ケイタ「それでも旅はまだまだ続くぜ!」

心愛「次回、Jarney an ancientcity その5!」

一夏「これで決まりだ!」
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