infinite DRAGON KNIGHT in 明日未来   作:伊勢村誠三

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ケイタ「前回までのinfinite DRAGON KNIGHTは!」

心愛「ケイタ君と蓮君は大丈夫みたいで良かった。」

クロエ「しかし一夏様達はどうでしょうか?」

ケイタ「そりゃ、俺なんかよりよっぽどショックだろうね。てか、それも心配だけど二人はどこで何を?」

心愛「それを語るのが今回です!」

クロエ「それでは、どうぞ。」


Killer of human species その2

1

三人のお陰で逃げおおせた心愛とクロエは荷物を預けると、早速移動を重ねた。

 

「どうしますか?この隙に亡国機業の残党が襲ってこないとも限りませんよ?」

 

「前は味方してくれたけどなぁ」

 

「前?いつの話ですか?」

 

「ほら、ストライクってライダーを倒したとき。」

 

「ああ、アキヤマ様に首根っこ掴まれながら見てましたがあの時三春様に全IS戦力をぶつけられたのはそういう事だったんですね。」

 

義理堅いベルベットのことだ。

貸し借りをチャラにしたかったんだろう。

 

「しかし、そう何度も都合よく敵と目的が一致するものでしょうか?」

 

「だよねー。ん~よし!ここは一つ変装しよっか!」

 

「変装、ですか?」

 

「そ、ほらあそこに都合よくブティックが」

 

心愛がそういった瞬間、クロエのほんの一時間前の記憶がフラッシュバックした。

 

「いやです。行きません!あそこには行きません!絶対何があっても!」

 

「え!?クロエちゃんどうしたの?」

 

「どうしたもこうしたも無いです!服なんて!

服なんて何でも良いじゃないですか!嫌だ離せ!その手を放せ!」

 

「く、クロエちゃんどうしちゃったの!?ちょっと見るだけで終わるから!」

 

「そう言って三時間はかかるんでしょ!!?

知ってますよ女は皆買い物が長いんですよ!そんなに迷ったところで買える数限られてるんだからサックっと決めろってんですよ!」

 

まばらにだが周りから拍手が起こる。

どうやら一夏のアレはクロエを服屋恐怖症にしてしまったらしい。

 

「わかった!服は買いに行かないから!」

 

「………本当ですか?」

 

「嘘つかないよ!ほら、行こ!」

 

騒ぎすぎて見つかってはいけないので早速移動する。

携帯電話も電源を切っておいた。

 

「サード君はどうする?」

 

『こんなことも有ろうかと、バーチャルブーストフォンのアナライザーを着身しております。ご安心を。』

 

「ナイス!」

 

取り合えず電子的に追跡される心配はなさそうだ。

 

「しかし自分の心配はして残ったケイタ様達の心配はしないんですね。」

 

「心配?もちろんしてるけど、ケイタ君達なら大丈夫だよ。」

 

ケイタ君はすごいんだから!

そう言って心愛は嬉しそうに語りだした。

 

ビーストと戦って三対一でも負けなかったこと。

地味にバータイムでチップ取得率一位なこと。

ISの授業の点は悪いのにIS戦では一番動きが滑らかな事。

 

もちろん蓮や一夏たちの事も

 

蓮は暇があれば車やバイクのメンテナンスをしてること。

一夏は実は結構朝に弱いこと。

簪は子供のころからピクルスを食べれないこと。

ロランはチョコ菓子造りがプロ並みに上手いこと。

楯無は結構肩凝っていてたまにマッサージしてあげると喜ぶこと。

 

「あとセシリアちゃんは今だにサンドイッチに苦手意識があってね、鈴ちゃんは餃子対決でケイタ君に勝てないってすっごい悔しそうに……クロエちゃんどうしたの?」

 

「随分と、楽しそうにご友人のことを話しますね。」

 

「皆自慢の友達だからね!」

 

「私はそういったのとはずっと無縁なので少し…珍しく感じます。って、どうしました心愛様?まるでこの世の終わりの様な顔をなさって。」

 

「クロエちゃんは私と友達じゃないの!?」

 

思わず面食らった。この束様に名前も覚えられていない様な凡骨は何を言ってるんだ?

友達?私と、あなたが?

 

「…心愛様、勘違いをなさらぬ様に申しておきますが、私の主人である束様はあなた方と敵対します。間違いなく。言わば私とあなたは敵同士。

本来消して合い入れてはならない者同士。

それを友達と呼びますか?それこそ貴方が本当に大事にすべき人間からヒンシュクを買いますよ?」

 

「クロエちゃんは優しいね。

けど、大丈夫だよ!私のモットーはあって3秒で友達!

つまりクロエちゃんと友達になるのも………えっと、あれ?なんて言ったっけ?」

 

『心愛様、不可抗力です。』

 

「そうそれ!だから問題ないし、敵だからってやっつけなきゃいけない訳じゃないんだよ!」

 

「敵なのに倒さなくていい?」

 

「じゃあクロエちゃんは束さんが敵になったらやっつけたい?」

 

「そ、それは…」

 

「蓮君だってインサイザーをベントした後は辛そうだったし、ケイタ君はそれが原因で蓮君と戦っちゃった後は落ち込んでたよ?」

 

「!……あの、レン・アキヤマがですか?」

 

「だからきっと、皆上手に言えないだけでそーゆー感じなんだよ。それに!前蓮君が言ってたけど!争いがなければ心は生まれないが、心を掌握すれば戦争はこっちに都合がいい様に止まるんだよ(声真似)、って!」

 

「良い話に見えて凄く汚い話ですね。

侵略国家の本音じゃないですか。まあ、レン様らしいと言えばらしいですが。」

 

『わたくしのバディをまるで過激派テロリストの様に言うのをやめて頂けますか?事実とはいえ言っていい事と悪い事があります。』

 

「否定しないんですね?」

 

愉快な奴らだ。こんな調子をあの非凡だらけの空間で続けられるあたりあ心愛も一角の人物なのかもしれない。

 

「ほぉ…君がそんな顔をするなんてよっぽど良い事があったと見えるよ。いつも私が行くときは不機嫌そうだからね。クロエ・クロニクル君。」

 

不意に何処からともなく聞き覚えのある声が聞こえてくる。

 

「この声!ゼイビアックス!」

 

クロエが叫んだ瞬間、周囲のあらゆる物を映すものから無数のアドベントビーストが出現し、人々を襲い始めた。

 

「ヴェアアアアアアアア!な、何!?急になんで!」

 

「ゼイビアックスの攻撃です!逃げましょう!」

 

「わ、分かった!サード君!」

 

『了解です、周囲の被害状況、廊下の距離などのデータを基に最短ルートを提示します。』

 

サードのナビに従い、瓦礫を避け、人、ビーストを躱し、出口に進んでいく。

 

「無駄なことはやめたまえ。君たちは逃げられない。」

 

どれだけ逃げてもゼイビアックスは鏡越しに追いかけてきた。

 

「生身でISを封じられた君ではこのビーストをどうしようもできない。

ならば選択肢は一つだ。仮面ライダーになれ。」

 

そう言うゼイビアックスの手には最後の、黄緑色のデッキが握られている。

 

『カメレオンの紋章(ライダーズクレスト)?まさか!』

 

「……はい、私が仮面ライダーキャモ、らしいです。」

 

「そうだったんだ……。」

 

「なんども取引を持ち掛けたんだよ。

私のもとで働いてくれとね。だがいつも釣れなく断られてしまうんだ。」

 

「当然です。私の主は束様だけです!」

 

そうかい。とぶっきらぼうに言いながら鏡からゼイビアックスが出て来る。

 

「ッ!?心愛様、サードと逃げてください。

奴の狙いはたぶん私です。サードとなら逃げれます。」

 

「そしたらクロエちゃんは!?」

 

「囮ぐらいにはなれますよ。」

 

「でもそしたら!」

 

「これが最善策です!……最期に友達が目の前で死ぬとか嫌だから言ってるんですよ。」

 

「え?クロエちゃんそれって……。」

 

自分でも少し驚いた表情をしながらそれも悪くないというように笑うクロエ。

下手くそながらケイタが束と戦った時に取っていたファイティングスタイルをとる。

 

「ははは!美しい友情だな。だが全部無駄だ。

服従しないなら死あるのみだ!」

 

ゼイビアックスが二人に光弾を放つ!

 

「走って!」

 

持っていたペットボトルを投げつけてみるが大して威力を殺せない。

 

(ここで終わりですか……ッ!!!)

 

自分の身体に穴が開くのを覚悟し身構えるが

バシュン!と割り込んだ何かが光弾を吸い消す。

 

「今のは、満壊極夜?」

 

『ということは!』

 

「一夏ちゃーーーっ!!!!?」

 

左手に真っ黒な装甲を纏った一夏に駆け寄る。

その顔は、まるで感情も力も感じられない無しか浮かんでなかった。

 

「ふっふっふ!驚いた!?驚いたよね?それよりビックリした?」

 

そう言って上機嫌でピクニック前の子供の様に小唄でも歌いそうなぐらいいい笑顔でスキップしながら現れたのは、篠ノ之束だ。

 

「た、束様?一夏様に何を?」

 

「なにって専用の調整を施してモザイカ因子に素直なようにしてあげただけだよ?すなわち人類抹殺のための力を得るためにより強い敵と戦うって言うね!」

 

『な、なんてことを!』

 

「い、一夏ちゃんはお前の玩具じゃないんだぞ!」

 

「は?下等な虫がうざいんだけど?」

 

ギョロ!っと束にねめつけられる心愛。

それだけで地面に足の裏を縫い付けられたみたいに動けなくなる。

 

「ヒィ……………ッッッ!!!!!」

 

《生存本能を持たないはずの仮想生命体である私でも感じるこのプレッシャー!生き物としてのランクが違う!》

 

「さて、外野が黙ったところで、一夏ちゃん!その甲羅野郎をやっつけちゃって!」

 

束の声に呼応するように一夏の全身を濡羽色の、艶のある黒のアーマーが覆っていく。

 

「ふむ、前の単一世界(ワンワールド)両極双心(ツーハート)の方がまだ品があったな。

醜悪な操り人形、力だけでなく戦う動機まで貰い物になるとここまでになるか。勘違いしきった我執とは言え自分で考えた動機で戦った織斑三春の方がまだ好感が持てるな。

名づけるなら孤独王座(ロンリーロード)死黒(ブラック)惰騎(ナイト)、と言ったところか。」

 

天才の部品となった一夏と、かつてオータムと呼ばれたエージェントの化けの皮を被ったゼイビアックスの戦いの火ぶたは切って落とされた。




ケイタ「おい、まじかよ……」

心愛「あんな、あんな事って!」

クロエ「なんて、なんてこと。束様ならやりかねませんけど幾らなんでも!」

ケイタ「じ、次回、Killer of human species その3…ギリッ」

心愛「青春スイッチオン!」
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