infinite DRAGON KNIGHT in 明日未来   作:伊勢村誠三

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セブン『前回までのinfinite DRAGON KNIGHTと行きたいのだが、ケイタ?ケイタのやつ一体どこに?』

ラウラ「お、落ち着けケイタ!落ち着くんだ!」

ケイタ「落ち着いてられるか!あの糞兎!殺す!混んでこそ息の根を止めてやる!」

シャル「それで問題は解決しないから!一夏の洗脳は解けないから!ケイター!」

セブン『………そ、それでは本編だ。』


Killer of human species その3

「これが、お前の造ったISの末路だ。」

 

「あ、あぁ………そんな!そんな馬鹿な!なんでアイツみたいな男なのに何でかIS動かせていっちゃんに気に入られて調子乗ってただけの奴に!」

 

一夏による制御を取り戻した孤独王座(ロンリーロード)死黒(ブラック)惰騎(ナイト)は崩れ落ちるともとの白式に戻り、待機形態になる。もう、彼女は戦えないだろう。

 

「それがわからないから、お前は負けたのさ。」

 

無数のビーストを蹴散らして戻ってきた蓮が静かに言う。

束にとっては蓮もまたケイタ同様理解の外だった。

こんな本当の意味で自分のシナリオに首を突っ込みかき乱し、この状況に持って来たこの男も何者なのだ?

 

「ただの男子高校生だよ。ちょっとISに乗れて惚れた人間(しんゆう)の恋路を応援したいだけのな。」

 

心愛とクロエを守るように立ち塞がるウイングナイトサバイブモード。

その先には束と動けなくなった一夏を挟んでゼイビアックス。

もう逃げ場はない。

 

「それでは、仕上げと行こうか。」

 

そう言ってゼイビアックスはゆっくりと束に近づいて来る。

 

「く、くそぉ!来るな来るんじゃない!

お前分かってるのか!?この束さんの頭脳がどれだけスーパーで希少かわかってるのか!!?」

 

「わからないな、三流の思考なんて。」

 

ゼイビアックスは束の首を掴み上げると捻じ込むように、螺子込むようにケイタさながらの口撃を放った。

 

「パパやママに教わらなかったか?悪い子になっちゃいけないって。

嘘つき、我儘、卑怯者。そうゆう悪い子ってのは本当の悪い大人の格好の玩具(どうぐ)なんだよ!」

 

首を掴んでいた腕から伸びた爪が束の身体を食い破り、一滴残らず生命エネルギーを吸い上げる。

束は枯れ木の様に干からびると簡単に砕けてしまった。

 

「束様!」

 

「あ、おいクロニクル!」

 

思わず飛び出たクロエに、ゼイビアックスは残った束の服の中にあったステッキ、王座の謁見を拾い上げる。

 

「さて、クロエ君。答えを出してもらおう。

篠ノ之束への忠誠を貫き復讐を果たすか、私に忠誠を誓い血の一滴までカーシュに捧げるか。」

 

ステッキを拾い上げるクロエ。その顔は

 

「は、ははははは!あーーーーーッッッッははははははははははは!」

 

嗤っていた。笑っていたのだ。心の底から。

まるでもう何もかも吹っ切れたとでも言うように。

 

「ならばぁ、答えは一つです!」

 

手に持つステッキを腿でたたき折る。

 

「あなたに!忠誠を!誓おおおおおおお!!!!!!」

 

「何っ!?」

 

「クロエちゃん………。」

 

「ふっふっふっふっふっふ……はーっはっはっはっは!

だから下等生物(にんげん)は見てて飽きない!良い!

実に良いぞクロエ君。受け取れ!」

 

黄緑色のデッキが投げ渡される。

クロエはそれを受け取ると、ウイングナイトに向き直り、Vバックルを発動!

パチン!と右手の人差し指と親指で音を鳴らし

 

「KAMEN-RIDER!」

 

バックルをセット!

黄緑色のアーマーに車輪のような複眼。

爬虫類を連想させるそのライダーは最後の戦士。

 

「存分に踊り狂え、仮面ライダーキャモ!」

 

何でこんなことになってしまったのか、

それは少し時間をさかのぼって説明しなければならない。

 

 

ケイタと蓮は一夏を探しながらベンタラを歩いていた。

今のところだが鏡に一夏は映らない。

 

「なあ蓮。モザイカ因子についてはなんとなくわかったけど結局project ZERO=DIVERってなんなんだ?」

 

「そうだな、一言でいえば『今の人類環境破壊と化しててムカつかね?そら、さっさと滅ぼして新人類繁栄させたろ!』ってやつだ。」

 

「その為に態々モザイカ因子を探し回って人造人間量産したってわけ?」

 

「ああ。前に学校を襲撃してきたキカイダー01とかもその副産物らしいぞ?

より効率的に旧人類を抹殺するためのな。」

 

「それがなんで戦争の道具になってるんだよ。

結局愚かな旧人類とやらの業の一部になってるじゃんか!」

 

「篠ノ之束のせいだ。

あいつが、奴らが造りたがってた新人類が天然で生まれちまったから計画は凍結になったんだ。

それからSHADOWや亡国機業みたいな戦争屋に情報が流れて、ゼロダイバーの遺産は今じゃすっかり戦争の道具だ。ヒューマギアみたいに人の役に立ってる技術も無くはないが、奪われた命の方が多いだろうな。」

 

全く世も末だなとケイタは思った。

まあその人類絶滅計画のおかげでケイタは一夏と出会えたのだが。

 

「蓮、急いで一夏を探そう。俺は、俺がアイツに真実を話す。」

 

「ああ。そのためにも急ぐぞ!」

 

 

その頃一夏はどこかの高層ビルの屋上にいた。

左手にはナイフが握られ、自分で切りつけたのだろう右手は血だらけだ。

しかしもうとっくに乾いており、鼻血を受け止めた後の様に、手に地を縫っただけの様になっている。

たちまち完治したのだ。

 

「ゼロワン。私のこれって……例のモザイカ因子ってやつのせい?」

 

『おそらくな。思えば網島ケイタもレン・アキヤマも戦闘後のダメージが抜けるのが早い。お前ほどではないがモザイカ因子の恩恵があったのだろう。』

 

「恩恵、か。」

 

一夏に言わせればそれは呪いだった。

一生身体について周り、もしかしたら自分の子供にも残してしまうかもしれない忌むべき力。

 

(私、どうしたら……)

 

「暗い顔してちゃ駄目だぞ、いっちゃん!」

 

「!? 束さん、なんでここに?」

 

「ネットの目撃情報とか点定カメラを頼りに。

ま、束さんにかかれば昨日の朝飯前だよ。」

 

まあ、篠ノ之束はやってのけるだろう。

今更その程度驚くに値しない。

 

「それで、束さんは何でここに?」

 

「そりゃあ大大親親友友の可愛い妹である一夏ちゃんに頼みごとがあったからさ!」

 

「頼み事?」

 

「そ、ずばりね。束さんにとって邪魔な奴、皆殺してほしいんだ!」

 

懐から取り出したシャープペンシル大の大きさのスイッチが押されると、視界の左上に浮かんでいたゼロワンのフェイスパターンが消えた。

 

「え?」

 

驚く間もなく次々にシステムが消えていき最後には視界も真っ黒に塗りつぶされる。

 

(なにこれ!?体が、身体が消えてくみたいに!や、嫌だ!ケイタ助ーーーーーーーーーーーー)

 

「一夏!」

 

がくりと一夏の首が落ちた時、ケイタと蓮は到着した。

 

「篠ノ之束がなぜここに?」

 

「それはね、黒法に仕込んでたモザイカ因子活性剤を使うためだよ。」

 

「モザイカ因子活性剤?」

 

『それだけではない。あの機体からゼロワンの存在を受信できない。

織斑一夏をゼロワン共々道具にする、自由意思を奪うプログラムも仕込まれているはずだ。』

 

「は、非人人のド畜生が!」

 

2人はデッキを構え、ポーズをとり

 

「カメンライダー!」

 

「KAMEN-RIDER!」

 

仮面ライダーに変身した。それと同時にそれぞれドラグセイバーとウイングランサーを装備する。

 

「一夏とゼロワンを返してもらうぞ!」

 

「返すも何も、お前ら皆束さんの実験動物(おもちゃ)だよ、図に乗んな!」

 

「こっちのセリフだ!」

 

ドラゴンナイトは意識を失った一夏に、蓮は束に向かっていく。

 

(流石は世界最高の人間篠ノ之束。

ラスやストライクほどとはいかんが、なかなかどうして隙が無い!)

 

ウイングランサーと王座の謁見で打ち合う。

以外にも束はかなりの手練れだ。無手ではケイタに劣るだろうが、剣を持てば織斑千冬ともいい勝負なんじゃないだろうか?

 

(そういやイクサに変身した織斑千冬と互角に戦ってたな!

だがこんな畜生外道に負けるほどレン・アキヤマはやわじゃないぞ!)

 

スピードを上げる。側面の部分で打撃をはじき、たまに繰り出されるキックはジャンプやかがむことで回避。

攻撃には斬撃に突きを織り交ぜ責め立てる。

 

「ほらこっちこっち!」

 

「待て!」

 

何処からかとりだしたハンググライダーで飛び去る束。

ウイングナイトはそれを追ってビルから飛び降りた。

そして落下しながらカードをベントイン。

 

<ATTACK VENT>

 

ダークウイングと合体し後を追った。

 

 

ドラグセイバーで夜桜を受ける。

濡羽色に染まったISをまとった一夏に攻撃できずにいた。

 

『ケイタ!ゼロワンと一夏を救うには一度倒すしかない。』

 

「わ、わかってる!」

 

『分かってないから言っているのだ。

今更手加減したって仕方ないだろう?このISを倒すにはサバイブモードしかない。』

 

「だけどもし全力でやって殺しちまったら!」

 

『皮肉だが、篠ノ之束の発明品を信じるしかないな。』

 

「最ッ悪だ!」

 

ドラグセイバーがはじかれ、がら空きになったボディにキックを叩き込まれる。

背後にあったドアの窓を通ってベンタラに放り出される。

 

「ぐっ!容赦なしかよ!」

 

『意識がないからな。痛覚もあるかわからんから適度のダメージで怯ませるというのも無理だ。本当に一度倒すしかないぞ!』

 

「そんなこと言ったって!うお!」

 

うお!喋ってる間も一夏の猛攻は止まらない。

カードをきろうにもそれより早く斬撃か蹴りが飛んでくる。

 

「どうしろってんだよ!」

 

『とりあえず避けろ!ハイキック、顔面に来るぞ!』

 

「え?ぶぅっーー!!!」

 

思い切りのけぞるような格好で再び地球に送られる。

どこかショッピングエリアに出たらしい。

一夏も続いてやってくる。

 

「!? なんだあれ?」

 

「仮面ライダーだ!ママ!仮面ライダーだよ!本物だ!」

 

「仮面ライダーってあれか?IS学園とかで暴走したアンドロイド倒したり、風都でガイアメモリの怪物と戦ってるっていう……。」

 

「じゃああっちのIS暴走してるんじゃ………」

 

ケイタ達が出て来た窓から、いやそれ以外の鏡になりうる全てからアドベントビーストが出現して人を襲い始めた。

 

「な、なにが!?」

 

『どうやら、ゼイビアックスともバッティングしてしまったようだな。』

 

再び最っ悪だと吐き捨てるとどこかを目指して走り出した一夏を追った。

その先に居たのは心愛にクロエ。そして蓮を撒いたらしい束と怪人態になったゼイビアックスだった。

 

「あれって!」

 

「さ、いっちゃん!思いっきりアバレちゃえ!周りの物なんて気にしないでいいからね!」

 

ありったけのエネルギーを込めた刀身から斬撃が放たれる。

ゼイビアックスが避けた後で破壊音と共に悲鳴が聞こえる。

 

「痛い!いたぃい!助けて!」

 

「ああああ!出して!出してくれぇええ!」

 

「やだ!返事、返事して!起きて!起きてよォオオ!」

 

今、あの奥で、あの中で一夏のせいで命が奪われたかもしれない。間違いなく誰かが傷ついた。

 

「よせ!止せ一夏ぁあああああ!!!」

 

<SURVIVE MODE>

 

烈火を纏いながらタックルを仕掛け、変身したバイザーから伸びたブレードを続けざまに浴びせる!

 

「ケイタ君!」

 

『ケイタ様!』

 

「網島様!」

 

「お前!」

 

「網島ケイタ!」

 

「ああ、ヒーローにしちゃちょっと遅刻か。」

 

対峙する一夏とドラゴンナイトサバイブモード。

両者が静かに武器を構える。

 

「はぁあああ………ほんっと、良いとこで邪魔すんなよ空気読め!」

 

束がケイタに飛び掛かろうとした時、ゼイビアックスは左水平チョップからの右アッパーで束を黙らせる。

 

「君が空気を読みたまえ。デートを邪魔するのはいくら何でも無粋だぞ?」

 

絢爛豪華ならぬ剣爛業火のドラグブレードと艶やかな漆黒に染まった夜桜が、烈火の蹴りと闇でもって闇を割くキックの応酬が続く。

 

「目を覚ませ一夏!お前はお前の意思で人類を滅ぼしたいのか!?」

 

「………!」

 

無数に黒の斬撃が繰り出される。

 

<TRICK VENT>

 

ドラゴンナイトの姿が一瞬陽炎の様にぶれると六人に分身し、その一撃一撃を受け止める。

 

「モザイカ因子なんかに負けんな!お前はお前が思うより強い!」

 

「ぁ…………」

 

ドラゴンナイトが放った蹴りを器用によけて逆にカウンターで膝、腿と逆に蹴りを浴びせる一夏。最後に一発強烈なのを食らわせ、ドラゴンナイトを壁まで吹っ飛ばす。

 

「くぅう~~それがどうした!俺の知ってる一夏はもっと一撃一撃に魂込めてたぞ!こんな風にな!」

 

<ATTAACK VENT>

 

エネルギーを纏ったドラグランザーを伴いドロップキックを浴びせる。

戦場は中央広場に移った。青い空の下、周りを囲むビーストたちは近づけない。近づけば戦いの余波で絶命するとわかっていたからだ。

 

<SHOOT VENT>

 

ゼロ距離で撃たれたメテオバレットで吹っ飛ぶ一夏。

二階部分の手すりを砕きながら本屋に突っ込む。

ドラゴンナイトもすぐさま跳躍し、その後を追った。

 

本棚の間を走り抜けながら刃が、光弾が飛び交い、紙が舞う中二人は再び店外に飛び出る。

 

「はぁ!たぁ!だぁああああ!!!!」

 

「ぁ…………ぁあ……ああ!ああああーー!」

 

二階から転がりながらも拳と刃の応酬を繰り返し、また元の場所に戻りながらも戦い、戦い、戦う!

 

「ぅうううううあああああああ!!!!!!!」

 

一夏は2本のブレードを交差させそれぞれ零落白夜と満壊極夜を纏わせる。

 

「ううぅう!だったらぁ!!!」

 

<GUARD VENT>

 

スパークした斬撃をバイザーで受け止め、カードをベントイン!

巻き起こした烈火の防壁で一夏を押しのけ、更にカードをベントイン!

 

<STRANGE VENT>

 

『!? このカードはスティングの!』

 

「手塚!……お前の力、借りるぜ!」

 

<SWORD VENT>

 

<COPY VENT>

 

複製されたドラグバイザーツヴァイと元からあったドラグバイザーツヴァイに炎のブレードが出現する。

 

「一夏!こいつでお前を救う!

バーニングセイバーツヴァアアアアアイ!!!!!!!」

 

「はああああああああああ!!!!!!!!」

 

4本の閃光が二人の身体を貫く!

 

「ああ!ケイタ君!一夏ちゃん!」

 

『あれは……。』

 

煙が晴れた先、最初に見えたのはマスクの口の部分と斬撃の跡から夥しい血を出して膝を付くドラゴンナイトだった。

体が、粒子になって分解されてる。ベントが始まってる。

デッキを外したぐらいじゃ止まりそうにない。

もう、助からない。

そして

 

「あああ………嘘、でしょ?ケイタ!ケイタ!」

 

正気に戻った一夏だった。

 

「止まって!止まって!どうしようどうしよう!

ケイタが死んじゃうどうしよう!血が、血が!お願いだから止まってよ!」

 

「は、はは。いつかの夢と、逆転しちまったよ……。」

 

「こんな時に何!?お願いケイタ喋っちゃダメ!」

 

「一夏、大好きだ愛してる。将来的に結婚してくれ。」

 

「!!!、だ、だったら今は喋んないで!

遺言みたいなこと言わないで生きてよ!」

 

「オッケーってこと?」

 

「そうだよだから!だから生きて!」

 

「おい、セブン聞いたか?言質、とった、ぞ……。」

 

そして遂に身体がほどけ、

無数のデッキとセブンだけが残る。

 

「嘘ぉ…嘘って言って!ケイタぁあああああ!」




網島ケイタ 仮面ライダードラゴンナイト、脱落。
残り 三人

次回、Lonely night その1
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