infinite DRAGON KNIGHT in 明日未来   作:伊勢村誠三

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蓮「前回までのinfinite DRAGON KNIGHTは…」

理世「一夏を説得しようとしたが会うことさえ叶わず結果罠屋敷を突っ切っただけだったが?」

セシリア「ゼイビアックスも何を企んでるかわかりませんし、如何いたしましょう?」

蓮「それは今回考えよう。」

セシリア「それではどうぞ!」


Lonely night その2

1

どんなに世間が騒ごうと、テロが起ころうと仮面ライダーがベントされようと期末試験はやってくる。

だからと言う訳ではないが、ISを使った授業は出来ずとも通常授業だけは再開されたIS学園にはほとんどの生徒が登校していた。

 

「変な気分だ。」

 

「どったの蓮君?」

 

「いよいよこの学校に男子生徒が俺だけになったなと思ってな。」

 

三春は、あの後身体に穴を開けられたのも有るが、自分の正体を受け入れられずに心を病んで何も喋らなくなってしまい、ケイタはベントされた為、今学校には用務員を除き男性がいない。蓮以外は。

 

「仮面ライダーも蓮君だけだもんね。」

 

「ああ……心愛。他の奴らには悪いが、もし襲撃とか有ったら真っ先に俺の所に来い。お前だけでも逃がしてやる。」

 

「え?れ、蓮君?」

 

「お前らはやっぱ特別だ。天秤に掲げる反対側がエリーじゃない限り絶対助ける。」

 

そう言った蓮の目は本気だった。かつては冷たい雰囲気と刃物のような視線で周りを拒絶していた頃がウソのようだ。

 

「ん?エリー?そのエリーちゃんって蓮君のお友達?」

 

「ああ。」

 

「もしかして、そのエリーちゃんの事、好きだったりするの?」

 

「え゛!?」

 

廊下に居たほぼ全員が二人の方を振り返る。

 

「秋山君それ本当!?」

 

「苗字は!?年齢は?身長体重スリーサイズは!?」

 

「出会いはどこ!?どんな出会いだったの!?」

 

「彼女のどんなところが好きなの!?」

 

「逆に苦手なところは!?そこ含めて愛してるの!?」

 

「新聞部です!通して!新聞部です!その話!詳しく!

号外にしますから!」

 

おい心愛!と怒鳴る蓮。問題を引き起こしてくれた相手は人垣にのまれて頭のてっぺんしか見えなくなってる。

 

「こら貴様ら!もうすぐ予鈴だぞ!自分の教室に戻れ!」

 

一瞬で喧騒が止み、あっという間に教室に散っていく。

 

「はぁ、朝から元気な奴らめ。織斑先生助かりました。」

 

「ああ。構わん。

先日、一夏に会いに行ってくれたそうだな?」

 

「からくり要塞状態で一目見ることもかないませんでしたけど。」

 

「それでも妹のためにありがとうな。」

 

「………織斑先生どうしたんですか?

今日すごく静かで気持ち悪いですよ?」

 

「保登。ケイタ君の霊にでも憑りつかれたか?

教師に使うまじき言葉遣いだぞ?」

 

「す、すいません!」

 

「安心しろ。今はこいつを振り下ろす気にもなれん。」

 

そう言って力なく出席簿を持ち上げる千冬。

 

「………なあ心愛。

俺の眼球と耳は何かに呪われてるのか?

それともなにか?俺に使われた人造モザイカ因子に神経系の毒でも仕込まれてるのか?」

 

「アキヤマ、それは遠回しに私の頭がおかしくなったと言っているのか?」

 

「俺の目と耳がおかしくなってなきゃそうですね。」

 

こいつ!と軽くこつん、と出席簿で頭を叩く千冬。

蓮と心愛より先に教室に入っていった。

 

「ねえ蓮君。織斑先生本当にどうしちゃったの?」

 

「さあ……。なんにせよ嵐の前の静けさ、なんてことは勘弁だ。」

 

 

昼休み。今朝口を滑らせたせいで噂はたちまち広がり、余計な尾ひれまでついて膨らんでいったが、蓮のスタームルガーの威嚇射撃一発ですべては沈静化し、一同はいつものように屋上に集まり、昼食をとっていた。

 

「簪とロランは欠席か。まあそうよね。

結構ひどい怪我だったし。」

 

集まったのは蓮、心愛、ラウラ、シャルロット、セシリア、鈴音、虚、楯無といった面々で、蓮たちが一夏のもとに行ってる間に二人のお見舞いに行っていたらしい鈴音は喋れるようになった二人の事を語ってくれた。

 

「二人とも皆のこと、特に一夏や千夜のこと心配してたわ。」

 

「今は自分の心配を一番しなきゃいけない時だろうに。」

 

ま、順調に回復してる証拠か、と少し安心する一同。

 

「ただ退院にはまだかかるってさ。」

 

「そうなんだ。私たちも今度お見舞い行ってあげなきゃね。」

 

「ああ。チェス盤でも持って行ってやろう。」

 

続いてここしばらく千冬についていてくれていたラウラからだった。

 

「織斑三春の回復は望めそうに無い。

身体自体は健康なのだが、心が生きなくても良いと思ってるのか、外側からの刺激に全く反応しない。恐らく、駄目だろう。」

 

「そうか。人類の裏切り者には相応の末路ではあるが流石に同情するな。」

 

と複雑そうな一同。それはそうだろう。

曲がりなりにも戦友だったのだ。それから篠ノ之箒に悪い事をしたなと思うぐらいか。

 

「兎に角、状況は良く無いわ。

はっきり言ってこっちの戦力は心許なさ過ぎる。

そこで!今日から放課後特別訓練を実施するわ!」

 

「放課後特別訓練?」

 

「そ、私があなた達専用機持ちをみっちりしごいてあげるわ!」

 

「お言葉ですが今機体が無事なの俺とアンタとオルコットとコンスタンだけですよ?」

 

「私はIS壊した責任とか言って代表候補生の資格剥奪されちゃったし。」

 

「え!?鈴ちゃんそうなの?」

 

「ま、あんまりこだわり無かったし良いんだけどね。」

 

ラウラは米軍所属になってから一パイロットに過ぎない為、ずっと前からそうで無くなっている。

 

「ま、兎に角。弱いままじゃ嫌でしょ?

今日の放課後から、覚悟してよね?」

 

 

3

放課後。第三アリーナにて。

一般生徒へのISの貸し出しは無期限延期となった為、

今ISを纏って立っているのは蓮、シャルロット、セシリア、楯無の4人だけだ。

観客席には心愛や鈴音達見学組の姿がある。

 

「それで?訓練って何を?」

 

「まずは連携を見せてもらうわ。

3対1でかかって来なさい。」

 

「と、申しておりますが如何致しましょう?」

 

前衛(タンク)は俺が。撹乱はコンスタン。

支援砲撃はオルコット 。これ以外有るか?」

 

「だね。」

 

「ですわね。ただ更識会長は捻くれ者ですから、どんな搦手で来るか…」

 

「その事なんだが、作戦がある。」

 

2、3言言葉を交わし。それぞれのフォーメーションにつく。

 

「準備は良いかしら?それじゃあ行くわよ!」

 

ランスを携え、水のヴェールを纏った楯無が駆ける。

蓮はサムライソード001を、シャルロットはアサルトライフルを構えて迎え撃つ。

 

「ふん!」

 

「うお!」

 

蓮の頭を大上段から狙った一撃を与えながら蓮を飛び越え、シャルロットが撃つ弾は水のヴェールを集中させて凌ぐ。

そして瞬間加速でセシリアに肉薄!

 

「ちっ!やっぱり使って来たな搦手!」

 

蓮も瞬間加速で追うが、楯無は水を球状にして無数に放ち、蓮に目眩しを浴びせる!

 

「さあ!まずはあなたよセシリアちゃん!」

 

「くっ!インターセプター!」

 

セシリアは不利と分かっていてもライフルを壊されるよりマシかと近接戦に臨むが

 

(手首に糸?いや、先についてるこれは手車(ヨーヨー)!?)

 

逆手にインターセプターを持ったセシリアの左手は乱暴に捻り上げられるとアリーナのバリアシールドに乱暴に叩きつけられた。

 

その糸の先には、鏡の様に物を映す手すりしかない!

 

「まさか!?お前ら逃げろ!!」

 

鏡から無数のアドベントビーズと、

ゼイビアックスとキャモが現れた。

 

「マズイな。サード!防犯システムは?」

 

『掌握されています。

奴らは我々を今日ここで殲滅するつもりです!』

 

「システムを奪い返せ!一部でいい!心愛たちを逃がせ!

最悪風都まで行ければ翔太朗先生たちがいる!」

 

『かしこまりました!』

 

クラック・シークエンスを使い彼女たちから見て一番近いドアを開ける。

ファンガイアバスターやベレッタM9を持った鈴音やラウラが先頭になって逃げて行ってる。

 

「サード、俺のバックアップは要らない。

アイツらの撤退を支援しろ。」

 

『レン様はいったいどのように?』

 

「俺はこいつで行く!KAMEN-RIDER!」

 

ISを解除し、ウイングナイトに変身すると、蓮はウイングランサーを構える。

 

「まずは三人を助けないとな!」

 

<ATTACK VENT>

 

<TRICK VENT>

 

ダークウイングと合体してから天高く飛び、空中で分身!

二体ずつビーストに囲まれているシャルロットと楯無の救援に向かわせ、本体はセシリアのもとに向かう。

 

セシリアは鏡から出現したキャモにチェーンデスマッチを挑まれていた。

キャモの持つバイドワインダーで左手首を封じられ、距離も近距離。BT兵器を使おうにもこの至近距離では自分にも当てずに使うことは難しい。

 

「ふふっ。何か策を探してるのですか?

無駄ですよ。この糸はライダーの刃でなければ切れない!」

 

糸を手繰り寄せたキャモの鋭い刺突がセシリアの目を狙って放たれる!

ギリギリで忌避したがビッ!と目元に鋭くナイフで切られたような傷ができる。

一撃でも当たればゲームオーバーだ。

 

「さあ、耐えられるでしょうか!」

 

糸を使ってバランスを崩したところを腿やあばら骨のあたりを重点的に蹴られ続ける!

 

「うう!がぁあ!な、なぜゼイビアックスなどに屈服したのですか!篠ノ之博士に心酔していた、もしかしたら実妹の箒さんよりも近くにいたアナタがなぜ!」

 

「篠ノ之束はバカでした。

IQ的な意味ではなく先を読む力があまりに有りませんでした。

一匹の強者が、それより強い一匹の強者や幾千万の弱者の群れに勝てないことに気付けなかった!」

 

糸でセシリアを手繰り寄せ左フックからの返しで裏拳!

そしてアッパーからの糸で引き戻して鳩尾に膝蹴り!

 

「ぐはぁ!が、がぁ………っ!」

 

「あなたもまた1対1で弱者が強者に勝てないことを理解できなかった弱者。その愚かしさに相応しい最期を差し上げましょう!」

 

そう言ってファイナルベントのカードを引き抜く!

 

「あ………」

 

「終わりです!」

 

そういって左足についた(ぜっ)(しょう)(いと)バイオバイザーにカードをベントインしようとした時、一閃の黒い刃がキャモの糸を切り、後退させた。

 

(だれ?レンさん?)

 

「オルコット!」

 

違う。蓮は、ウイングナイトは今着いたばかりだ。

そこに居るのは

 

「これはこれは一夏様。いえ一夏伯母上とでもお呼びしましょうか?」

 

「別に何とでも。今日はただ皆にお別れを言うついでに来ただけだから、尻尾巻いて逃げるんなら見逃してあげるよ?」

 

ほらさっさとカメレオンらしく消えなよ。と言う一夏にではそうしましょう。とキャモは新たにカードをきる。

 

<CLEAR VENT>

 

そして本当に透明化すると、壁キックを使った多彩なキックで三人を翻弄する。

 

「くっそ!どうする?このままだと俺やお前はともかくオルコットが持たないぞ!」

 

「はぁ……ゼロワン、セブン。センサー強化。

それがダメなら各種特殊カメラ。スキャンして。」

 

『ああ。』

 

『了解だ。』

 

紫外線、ハイパーセンサーをはじめもろもろ全部駄目だ。

最後にサーモカメラ。やっとキャモの姿を捉える。

 

「そこ!」

 

アーマーから派手な火花を散らし、のけぞりながら一回転して転ぶキャモ。

 

「諦めてくれる?」

 

もう擬態は続けられないらしい。

姿を現したキャモは喉元に突き付けられた夜桜を見つめる。

 

「ふ、ふふふ!あははははは!」

 

「? 別に怖がって狂わなくていいよ。

殺しもベントも私はもう二度としないから。」

 

「いえ、違いますよ。あなたにはお誂えな援軍がいたと思いましてね。」

 

キャモがそう言ってクツクツと笑う。

セシリアに肩を貸しながらウイングナイトも身構えた。

何か隠し玉があるのだろうか?

見た所キャモはウイングナイト同様に特殊なカードが多い代わりに戦闘能力は変身する人間に左右されるタイプのライダーに見えるが。

 

「ほら、愛しの彼が来ましたよ?」

 

きゅいん!とベンタラから誰かが出て来る。

ゼイビアックスを残し粗方アドベントビーストを片付けたシャルロットと楯無もそれを見て驚いた。

そこに居たのは

 

「ドラゴンナイトだと!?」

 

「なんで?ケイタは、ケイタは私がベントしたのに!」

 

一夏が狼狽した一瞬をついて抜け出すキャモ。

ドラゴンナイトの横に並び立つ。

 

「さあ、ここからが第二ラウンドですよ?」




ナレーション「次回、infinite DORAGON KNIGHT in 明日未来!」

一夏「ケイタ!本当にケイタなの!?答えてよ!」

ケイタ?「黙って戦え!」

シャルロット・楯無「うわああああああ!」

クロエ「アナタで全滅です!ウイングナイト!」

蓮「ちくしょおおおおーー!!!」

????「はあ!」

楯無「あ、あれは!」

シャルロット「黒いドラゴンナイト!?」

ライダースジャケットの男女「カメンライダー!」

心愛「トラストにインサイザー!?」

鈴音「スティングにスピアーまで!」

一夏「ベントされたはずじゃ!?」

セイレーン「我ら!」

ライダーたち「ベンタラの騎士!」

ゼイビアックス「性懲りもなく!ユーブロンめ!」

ナレーション「次回、Masquerade その1
戦わなければ生き残れない!」
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